カントリーロードの歌詞の真意




耳をすませば は言わずと知れた国民的ジブリアニメだ。
日曜ロードショーで何度再放送されたか数えられないが、相当な数流している。

さて、そのアニメの中で、主人公が「カントリーロード」という
実在した曲を翻訳するシーンがある。

そしてそのカントリーロードは次第に物語の主軸となっていき、
最終的に好きな男の子と演奏するまでに至る。
さすがテーマ曲とあって扱いがVIPだ。

しかし、僕はこのカントリーロードの日本歌詞について、
少しの疑問を感じている。

まずは、本家本元のカントリーロードを見て欲しい。



『英訳 TAKE ME HOME, COUNTRY ROADS』

Almost heaven, West Virginia
Blue Ridge Mountains, Shenandoah River
Life is old there, older than the trees
Younger than the mountains, growin' like a breeze

Country roads, take me home
To the place I belon
West Virginia, mountain momma
Take me home, country roads

All my mem'ries gather' round her
Miner's lady, stranger to blue water
Dark and dusty, painted on the sky
Misty taste the moonshine, teardrop in my eye

I hear her voice, in the mornin' hour she calls me
The radio reminds me of my home far away
And drivin' down the road I get a feelin'
That I should have been home yesterday, yesterday

Country roads, take me home
To the place I belon
West Virginia, mountain momma
Take me home, country roads



『翻訳 カントリーロード』

天国のような ウェストバージニア
ブルーリッジ山  シェナンドー川
木々より長く 山々より若く
そよ風のように 人々は暮らしている

カントリーロード 僕を連れていってよ
僕が育ったあの場所へ
ウェストバージニアの 母なる山々へ
僕を連れていってよ カントリーロード

思い出すのは あの娘のことばかり
あの青い水をたたえた故郷から いま遠くはなれて
目ににじんだ涙は 大空を暗く塗りこめ
月明かりを かすませる

その朝 僕には聴こえたんだ あの娘が僕を呼ぶ声が
ラジオから聴こえる音は 僕の心を あの場所まで運んでくれる
はやる気持ちで 車で飛ばしながら 僕は思った
ああ なぜ僕は いままで帰ろうとしなかったんだろう

カントリーロード 僕を連れていってよ
僕が育ったあの場所へ
ウェストバージニアの 母なる山々へ
僕を連れていってよ カントリーロード



この歌詞を読む通り、簡単に言えば、故郷に帰りたいよーっってもんである。
長年旅をしてきて、そろそろホームシック。生まれ育った懐かしい故郷が
目に浮かび、あぁ、早く帰りたい。そんな感じ。


では、耳をすませばのカントリーロードの歌詞を見てみよう。


『カントリーロード』

カントリーロード この道 ずっとゆけば
あの街に 続いてる 気がする カントリーロード

ひとりぼっち 恐れずに 生きようと 夢みてた
さみしさ 押し込めて 強い自分を守っていこう

歩き疲れ たたずむと 浮かんで来る 故郷の街
丘をまく 坂の道 そんな僕を 叱っている

どんな挫けそうな時だって 決して 涙は見せないで
心なしか 歩調が速くなっていく 思い出 消すため

カントリーロード この道 故郷へつづいても
僕は 行かないさ 行けない カントリーロード

カントリーロード 明日は いつもの僕さ
帰りたい 帰れない さよなら カントリーロード


リフレインの所は予め省略。

さて、歌詞を改めて見てみる。すると、故郷に帰りたくない!
そのような歌詞になっている。英語のカントリーロードとは全く違うのだ。

最後の部分を見れば、


カントリーロード この道 故郷へつづいても
僕は 行かないさ 行けない カントリーロード

カントリーロード 明日は いつもの僕さ
帰りたい 帰れない さよなら カントリーロード



これは明らかに、故郷へ帰りたいという気持ちが微塵も感じれない。
一体どうなっているのか日本版カントリーロード。悲しすぎるぞ。

この状況がどのような状況なのか、仮説を立ててみることにした。





老人説。


英語版のカントリーロードは、故郷へ旅の帰りで向かっている、という内容だった。
日本版でも同じような内容と考えれば、道半ばで死期が近づいていると
悟っている状況であるだろう。

最後の部分の歌詞を老人説だと考えると、


カントリーロード この道 故郷へつづいても
僕は 行かないさ 行けない カントリーロード

カントリーロード 明日は いつもの僕さ
帰りたい 帰れない さよなら カントリーロード



長き旅を終えて、ふと故郷を思い出す。帰りたい。
しかし、そうは思っても、異国の地に長くい過ぎた。体も若い時比べ、丈夫じゃない。

この長い長い故郷へ続く道。果たして自分は耐え切れるだろうか、
いや、道の途中で倒れるに違いない。あぁ、生まれ育ったあの故郷。
さよなら、カントリーロード。



その老人説でもいいような気もするが、他の歌詞の


歩き疲れ たたずむと 浮かんで来る 故郷の街
丘をまく 坂の道 そんな僕を 叱っている

どんな挫けそうな時だって 決して 涙は見せないで
心なしか 歩調が速くなっていく 思い出 消すため


このような歌詞の説明がつかない。
心なしか 歩調が速くなっていく 思い出 消すため
とは、一体どういう意味なのだろうか。またここで一つの仮説を立てる。



逃亡説。


英語版カントリーロードは、異国の地から故郷へ向かう歌詞だが、
日本版は、その逆。故郷から異国の地へと向かう歌詞なのではないか。


自分の生まれ育った故郷で、何か重大な犯罪を犯してしまった。
例えば、長年いじめられていて、ついカッとなって友達を殺してしまった。

ひとりぼっち 恐れずに 生きようと 夢みてた
さみしさ 押し込めて 強い自分を守っていこう


人を殺したことで、その村で自分に対する目が冷たくなった。
外を歩くだけで、「ヒトゴロシ」と石を投げられる。苦痛な毎日。もう耐えられない。

少年はその村を飛び出してしまった。
しかし、自分がこの村を離れて行くあてもない。なぜあんなコトをしたのか。
犯罪を犯さなければ、こんなことにはならなかったのに。
曲がりくねった険しい道が、自分を叱責しているようだ。

歩き疲れ たたずむと 浮かんで来る 故郷の街
丘をまく 坂の道 そんな僕を 叱っている


石を投げられ、罵倒されても、自分が人を殺したコトを認めたくなかった。
認めたら、もっと辛くなるから。あれは事故だった、そうだ、事故だったのだ。
悪夢のような事件を振り切るため、僕はひたすら歩いた。

どんな挫けそうな時だって 決して 涙は見せないで
心なしか 歩調が速くなっていく 思い出 消すため


どのくらい歩いただろう。今自分がいる場所も見当がつかない。
だけど、この道はあの村に続いているだろう。
なぜだか分からないが、そんな気がする。


カントリーロード この道 ずっとゆけば
あの街に 続いてる 気がする カントリーロード


この道をずっといけば、あの村に帰れる。だけど、それは無理だ。
行きたくても、帰りたくても、僕はあの村にはもう戻れない。僕は他の所へ行く。
もう、くよくよした昔の自分は捨てて、普段の自分に戻ろう。
さよなら、僕の故郷・・・。


カントリーロード この道 故郷へつづいても
僕は 行かないさ 行けない カントリーロード

カントリーロード 明日は いつもの僕さ
帰りたい 帰れない さよなら カントリーロード




なななんと! カントリーロードを研究してみると、
こんなに悲しい曲だったのですね。

日本人がカントリーロードを聴くと悲しくなるのは、こういう理由があったからか。



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