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匿名

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1051号室へ

第401話

「じゃいくぞー、3、2、1!かかれー!」
 シムたちはヒーローとしての戦い方らしくないとは思いつつ、逆らえないので
一斉に石本に飛びかかった。


 一方、宇宙船に残った大ちゃんとウェイト、サンドたち、そのサンドが
大ちゃんに、
「大輔君、出来るかしら?なるだけ人のいないところにテレポートさせるのよ。」
「わかった。やってみるよ。」


 ここは、シムやサムがすむ街の近くの山、何人かの若者がハイキングに来ていた。
かなり朝早くから出発していたので、彼らは巨人騒ぎなど知らない。

-ズドドドォォォン!!-

「わっ、なんだ?」
「地震か?」
 突然物凄い時地響きと振動が起こり、少し離れた所に大きな土煙が上がった。
「今のなんなんだ?」
「おい、あれは……。」
「巨人だー。」
「いや、ブタの怪獣だ〜。」
 ダイちゃんとシムたちは、巨大化したままシムやサムがすむ街の近くの山へ
テレポートしてきたのだ。しかもダイちゃんと一緒にシムたち三人が飛びかかった
石本も……。


「どうやら、うまくいったようね。念の為ここじゃなくて街から離れた場所に
 テレポート先を指定しておいてよかったわ。」
 サンドが言った。すると大ちゃんが、
「ごめん、ちょっとつかれたみたい。しばらく休みたいんだけど……。」
「はなれた場所からとはいえ、あの『力の妨害』に対抗するのは大変だったようね。」


 こちらはダイちゃんたち、
「どいつもこいつもヒーローに向かってなんてこと言うんだ。」
「ん……。あれ?わっ、いたいたいたったっ!!」
 石本は以前マジューイからもらったあやしいお菓子の効き目が切れたのか、
正気に戻ったが、シムたちが周りから石本を捕まえた上、叩いていたのだ。」
 今度はダイちゃんが、
「お仕置きは後まわし、こんなに必死に戦っているのに失礼なこと言った奴を
 こらしめてやる。」
 ダイちゃんはそう言ってハイキングに来ていた若者たちのほうへ向かっていった。 

第402話

「お・・・おい。 怪獣がこっちに来るぞ・・・」
「に・・・にげろおおお。」

ズズーーーン・・・

逃げようとしたハイキングの若者たちの前に、巨大な肌色の壁が打ち下ろされた。
ダイちゃんが手を伸ばして、手のひらで逃げ道を塞いだのだ。
「ひいいいいい、もうだめだ・・・・」
若者たちは恐ろしさでその場にへたりこんだ。
そんなことおかまいなしにダイちゃんはにらみつけて言った。
「おい、お前ら。 さっきなんて言った?」
「・・・・・・・。」
若者たちは怖くて何も言えない。
「なんて言ったか聞いてるんだ! 早く答えろ。」
「・・・・た・・・たす・・・けて・・・」
「そんなこと聞いてないだろ! なんて言ったか聞いてるんだ。 言わないなら今すぐ潰してやる。」
ダイちゃんはそう言うと巨大な握りこぶしを作って見せた。
「ひいいいい、何も言ってません。 何も言ってませんから助けてください・・」
「ふーん。 嘘つくやつは嫌いだから潰しちゃうけどいいの?」
「ご・・・ごめんなさいーーー。 え・・えーと、巨人だーって言いました。」
「その後だよ。 その後、なんか言っただろ?」
「えーと・・その・・、怪獣だと言いました。」
「何の怪獣?」
「・・・・・・・ぶ・・・ブタです。」
「こんなにかっこいい僕を、なんでブタなんかに間違えるんだよ!」
「ご・・ごめんなさい。 すいません。 ふくよかなお体をされてらっしゃるので・・・つい。」
するとダイちゃんは、後ろにいたシムたちに言った。
「おい、オレンジ・ホワイト・グレー!」
「はい、何ですか? ブ・・じゃなくてリーダー。」
ダイちゃんは若者たちを指差して続けた。
「こんなとこにおやつがいるぞ。 お前らにやるから食え。」
「ええー、おやつって・・・それ人じゃないですか。」
「それがどうしたんだよ。 それともお前らが僕のおやつになりたいの?」 

第403話

 このダイちゃんの暴走を止められる唯一の人間、大ちゃんはそんなことなど
知るよしもなく、深い眠りについていた。


 一方、こちらはダイちゃんたち、そのダイちゃんは、
「そうだ、元弟子の石本へのお仕置きを思いついた。」
 シムたちは、
「え、えーっと。」
「石本か言う奴ですよね。」
「どうするんですか?」
 ダイちゃんは、ハイキングに来ていた若者の一人を摘み上げ、シムたちに見せた。
摘み上げられた若者はぶるぶる震えている。
「こいつを食うのは、いやなのか?」
 ダイちゃんはシムたちをにらみつけながら言った。
「え……あの……。」
「え、いやといえば、いやのような……。」
「ば、バカ、なんてこと言うんだ。これ大好物ですよ〜。食べてみたいナー。」
「そ、そうそう、一度食べてみたいと思ってたんだよな〜。」
 シムたちがいやがってるのを聞いて一時はほっとしていた、ダイちゃんに
摘み上げられた若者は今度は泣きながら、
「お願いですよ〜。食べないで下さい〜(T_T)」
「黙れ!オマエには聞いていない!余計なことしゃべったら食っちまうぞ。」
 ダイちゃんは、自分が摘み上げた若者に怒鳴りつけた。
「本当は、いやなんだろ。食べるのが……。正直に言ってみろよ。怒らないから。」
 そうシムたちに言いつつも、目が怒っているダイちゃん、シムたちは黙っていた。
もちろんダイちゃんに摘み上げられた若者も。
「じゃ、食べなくていいや。いやみたいだから。」
 シムたちもダイちゃんに摘み上げられた若者もほっとした。
「その代わり、こいつを石本に食べさせろ。言いな!つぶさないよう丸呑み
 させたほうがいいな。わかったな!」
 シムたちとダイちゃんに摘み上げられた若者に加え、石本も冷や汗をかいていた。 

第404話

急なできごとに、石本が
「ちょ・・・ちょっとダイちゃん。 状況がぜんぜんわからないんだけど。
 たしか、部長たちをいじめてたような記憶はあるんだけど・・・。 ここはいったい・・・?」
するとダイちゃんが、
「お前はマジューイっていう悪者にあやつられて僕たちを裏切ったんだ。」
「う・・裏切っただなんて。 操られてたなら仕方ないでしょ。」
「ふん、いつも勝手なことして怒られてるくせに、こういうときだけまともなこと言って。」
「だって、操られたくて操られてたわけじゃないんだし・・・」
「とにかくお前にお仕置きしないと僕の気がすまないの!」
「そ・・そんなむちゃくちゃな。」
ダイちゃんは摘んでいる若者をシムに渡した。
「さあ、そいつに食わせろ。」
「は・・・はい。」
シムは仕方なく受け取ると、その若者に小さい声で言った。
「あのー、したがわないと俺たちが食われちゃうんで・・・。 恨まないでくださいね。」
若者は騒ぎ出した。
「いやだあああ、食われたくないよーー。 たすけてくれええええ。」
シムはそのままゆっくり石本に近づいていった。
すると石本は、
「ねえダイちゃん。 そのこびとを食うのがお仕置きなの?」
「そうだよ。」
「なーんだ。 そんなことならいくらでも食ってあげるよ。
 お仕置きって言うからもっとすごいのかと思ったよ・・・」
するとダイちゃんは、
「あ、言っとくけどこの星の住人って僕達の元のサイズから比べるとすごい巨人なんだ。」
「ふーん、ってことは今の僕たちが超超巨人ってわけか。 それがどうしたの?」
ダイちゃんは、残りのハイキングの若者たちを手のひらに乗せて言った。
「お前がそいつ食った後、お前を元のサイズに戻してもらう。
 そしてこの手の上のこびと達の真ん中に小さくなったお前を置いたらどうなるかな〜?
 きっとこのこびと達、仲間を食われてすっごくお前を恨むと思うよ。」
「え・・。 そんな。 元のサイズに戻すなんて、やめてよ。 そんなことしたら殺されちゃうよー。」
「こびとならいくらでも食えるんだよね?」 

第405話

 石本が困っているとき、ウェイトやサンドたちのいる宇宙船の中では、
ダイちゃんはまだ寝ていた。それを見ていたサンド、
「大輔君、よく寝ているわね。」
 そこへ部長がやってきた。
「これからもマジューイとのかなりつらい戦いが続くと思う。でも、
 そのほとんどが、今のところ大ちゃんの「神の力」頼みなんだよなぁ……。」
「そうね……。」
「こんなとき、誰か頼もしい助っ人が現れてくれたらなあ……。」


 再びこちら打開策も無いまま、有る意味ピンチになっている石本、
「さあどうする。食べるのなんて簡単だといったんだろ。さあ食べろよ。」
 ダイちゃんが石本に迫る。
「う、ああ……。」
「お願いですー考え直してください〜(T_T)」
 今にも石本に食べられそうな若者は、泣いて頼んだ。石本は、
「あ……やっぱりこんなこと、よくないよね……。」
「何今更そんなこと言ってるの。早く食べないとすぐにでもお前を食べちゃうよ。」
 そう行っているうちにダイちゃんは巨大化を始め、既に石本の2倍ぐらいの
大きさになって、石本を見下ろしていた。
「あ、えーっと、あれはなんだ!?」
 石本は突然ダイちゃんと反対方向を指差していった。
「だめだめ、そんなこと言ってごまかしてもだめだよ。」
 するとシムたちが、
「えーっと、本当に何かこっちへ……。」
「あ……。あれは……。」
「ま……まさか……。」
 ダイちゃんが、
「お前らまで……あ、あれは……。」
 ダイちゃんたちのところに、再びあの黒い宇宙船が現れたのだ。シムたちは、
「や、やばいよ……。」
「どうやってここまで逃げられたのかわからないけど、あいつら追って来たんだ。」
 しかしダイちゃんは、
「わざわざやられに来るなんて……。そうだ、もたもたしてると、あいつらに
 やられるぞ。きっとあいつらも裏切り者だからって捕まったらひどい目に
 あうだろうね。素直に言うことを聞いてくれたらやっつけてあげてもいいよ。」
 石本は、
「そ……そんな……。」
 シムたちは、
「本当に、あいつらやっつけられるのかなぁ……。」
「どうせ僕たちかが命令されることになるんだろうけど……。」
 シムたちがそう言っている間に、黒い宇宙船から二人の巨人が降りてきた。 

第406話

ダイちゃんは、
「あいつがいるせいでこれ以上の巨大化できなくなったけど、今のままでもあいつらより大きいな。
 これなら勝てる。」
そう言うと、シムたちに言った。
「よし、お前らと石本は2人ずつにわかれてあいつらを押さえつけろ。
 そしたら巨大レッドの僕がとどめをさしに行くから。」
シムたちは、やっぱり命令されたってがっかりした。
「やっぱり命令されたね。」
「うん、たぶんこうなるとは思ってたけど。」
「でもほんとにこんな戦い方で勝てるのかな・・・」
「もし負けたらどうなるんだろう・・・俺たち。」
「そ・・そんなこと考えたくないよ。」
「あれ・・? そういえばあの石本とか言う人はどこ?」
前に現れた敵に、ダイちゃんとシムたちが集中しているのに気づいた
 石本はこっそり逃げ出していたのだ。
「あ・・あの、ブタのリーダー。 石本って人が逃げていったみたいなんですけど。」
「誰がブタのリーダーだ!! あいつ、こんなときに逃げ出すなんていい度胸だな。」
マントが遠くのほうに見えた石本を見つけて言った。
「あっ! あそこにいますよ。 すぐに追いかければ捕まえられるかも。」 

第407話

 ダイちゃんは、
「作戦変更だ。こんなときに逃げだすなんて許せない。みんなで追いかけて
 捕まえろ!」

「たいへんだ。このままだと何をされるか……。」
 石本は必死で逃げていた。
「どこか隠れる所はないかな……。」
 とはいうものの、本来のその星の住民に対して巨人サイズの石本に
隠れる場所は無い。山の中を必死で逃げていた彼に対して、山に
生えている木は、ひざよりも低いのだ。石本はふと後ろを振り向いた。
「あ……やばい……。」
 ダイちゃんとシムたち三人の他に、黒い宇宙船の巨人も追ってきていたのだ。

 ダイちゃんたちも黒い宇宙船の巨人が石本を追っているのに気づいた。
「あいつらより先に石本を捕まえるんだ。さもないと代わりにお前らに
 お仕置きをすことになるぞ。」
 シムたちは、
「あんなこと言ってるよ。」
「もし失敗したら……。」
「そんなこと考えるな。とにかく追いかけよう。」

 と、言うわけでしばらく巨人のおっかけっこが続いた。例のハイキングの
若者たちは、何を逃れる事は出来た。石本に食べられそうになった一人を
除いては……。

「このままでは追いつかれる……どうしよう……。」
「あの……。」
 逃げる石本は小さな声に気づいた。石本は自分が食べようとしていたと、
言うかお仕置きで食べる事になりそうだったハイキングの若者も連れてきていたのだ。
若者は石本が逃げるとき無意識に彼の巨大な手に捕まれ、振り回されつづけていたが、
ようやく話す事が出来たのだ、、
「あの……。私どうなるんでしょうか。まさか、もう食べたりしませんよね。」
「今それどころじゃないんだ、でも……。」
 逃げまわっていた石本は、空腹を感じた。 

第408話

ハイキングの若者はドキッとして聞き返した。
「でも・・・・何ですか?」
すると石本は、
「逃げ回ってたら腹が減ってきたんだよ。 何でもいいから食いたい。」
そう言って手に掴んだ若者をチラッと見た。
「ちょ・・・ちょっと。 まさかやっぱり食べる気なんですか・・・。
 私なんか食べても、あなたみたいな巨大で立派な腹を満たすことなんてできませんよ。
 他にもっといい食べ物があるはずですよ。」
「そんなこと言っても立ち止まって探せないだろ。 今手元にあるのはお前だけなんだ。
 我慢できなくなったら口に入れるからな。」
「そ・・・そんなぁ・・・」
そしてまたしばらく追いかけっこが続いた。
追いかけていたダイちゃんたちもだんだんと疲れてきた。
そしてダイちゃんは急に立ち止まった。
シムたちはそれに気づいて言った。
「追いかけないんですか? あの巨人たちに先を越されますよ。」
ダイちゃんは、
「手っ取り早く追いつく方法を思いついたんだ。
 あの敵の巨人からある程度離れられたら更に巨大化できるようになる。
 だから、巨大化したら一気に追いついて捕まえるんだ。
 お前らはさっきまで通り石本を追いかけろ。」
「はーい」
シムたちはダイちゃんをおいて、再び石本を追いかけ始めた。
少し立ち止まってたため、敵の巨人の方が一歩リードされた状態になった。 

第409話

 ダイちゃんは、石本を追うシムたちと二人の巨人が自分から離れていくのを
見ていた。
「うーん、もうそろそろかな。」
 しばらくすると、ダイちゃんは自分自身に力がみなぎるのを感じた。

 こちらは追われる石本、
「しつこいなぁ。いい加減あきらめてくれないかなぁ。」
 そういいつつふと後ろを振り返ると、自分を追っている人数が減って
いるような気がしたが、そんなことを確認する余裕などなかった。
「まだ追ってくるよ……。うわあっ!」
 石本は逃げているうちに、足元が突然冷たくなったのに驚いた。山の中を
逃げ回っていた石本だが、逃げているうちに海まで来てしまったのだ。
逃げる途中に大きな町などが無かったのは不幸中の幸いだったが、木や道路など
何人もの巨人が通過したのだ。踏み潰され、跡形も無くなり、地形が変わっていた。
「それにしても疲れたなぁ。そうだ!」
 その言葉を聞いた石本の手の中の若者は、自分はこの巨人に食べられて
しまうのだと思った。何とか食べられないようにと説得しようかと思っても
石本の手の中で振り回されているような状態では、話せるはずなど無い。
「こうなったらエネルギー補給だ。疲れてきたし、足元冷たいし。いただきまーす。」
 その言葉を聞いた石本の手の中の若者はパート2、もう自分は食べられるんだ。
おしまいだと思った瞬間、若者は突然空中に放り出されたかと思うと、
海に放り込まれた。
「一体どうしたんだ?助かったのか?」
 若者は海に浮かびながらふと見上げると、信じられないものが目に入った。
今まで自分を捕まえたまま逃げていた巨人が、さらに何倍もの巨人が捕まえて
いたのだ。大きいほうの巨人は、上のほうが雲に隠れて見えないくらいだった。
そう、その巨人こそダイちゃんだったのだ。ダイちゃんは石本の10倍以上に
巨大化していたのだ。ダイちゃんは自分の手の中の石本に、
「もっと大きくなりたかったけど、あいつらを追い越して捕まえるにはこのサイズで
 十分だしね。さあ、どうしようかな。このまま食べようか、握りつぶしても
 いいかな。」
 石本は、
「やめてクレー。お願いだよー。許してよー。」
 そう叫びながら動くはずの無いダイちゃんの指を両腕で必死に押し広げようと
していた。 

第410話

ダイちゃんは石本を握る力を強めて言った。
「許してだって? 2回も裏切っておいてよく言えるね。
 ここまできたら、もうお仕置きじゃすまないよ。」
石本は半泣きで言い訳を続ける。
「違うんだよ、聞いてよ。 1回目は裏切ったんじゃなくて操られただけで、
 さっき逃げたのも敵の巨人に邪魔されないとこでこびとを食べようと思っただけなんだ。
  ダイちゃんの言いつけどおりに。」
「ふーん。 敵の巨人じゃなく、僕たちから逃げてるように見えたけど?」
「敵の巨人も追いかけてきてたでしょ。 それが見えたんだよ。」
ダイちゃんは更に手の力を強めた。
「い・・・痛いよ。 潰れちゃうよおーー・・」
「だって、嘘な言い訳ばっかり言うからムカついてきたんだもん。
 マジでぐちゃっとやりたくなってきた。」
「ごめんなさいー。 何でもするからそれだけは許してー。」
「どうせそれだって嘘でしょ?」

少し離れたところでは、追いついたシムたちや敵の巨人が超巨大ダイちゃんを見上げていた。

第411話

     そのころ、ウェイトやサンドのいる宇宙船内、
    「大変だ。ちょっと来てくれ。」
     ウェイトがサンドのところに駆け込んできた。
    「大輔君の異変についてのことだが。」
    「眠っている大輔くんが、光り出したみたいね。」
    「突然消えた。」
    「テレポートでもしたのかしら?」
    「おそらくそうだろう。しかし、今までとは様子が違う。」
    「そういえば、大輔君の光りのことだけど、ベア教授の話だと神の力の
     成長が始まったとか……。」
    「しかし、仮に成長したといっても今のところどこへテレポートしたかも不明だ。」
    「すぐにでももどってきてくれるといいんだけど。」


    「嘘なんかじゃないよ。今まで散々裏切られて来たからね。もう、見てるだけでも
     むかつくよ。いっそのこといなくなっちゃえばいいんだ。」
     ダイちゃんはそういって石本を握る手の力を少しだけ強くした。

    -ぐううっ-

     ダイちゃんの巨大な指が、石本の体に食い込み、締め付ける。
    「痛いよー、やめてよー。おねがいー。何でも言う事聞くからサー。」
    「うるさい。もう言い訳なんて聞きたくないよ。」
    「いやだよー。死にたくないよー。やめ……。」
     締め付ける力が強くなり、ついに石本は苦しさのあまり、声すら出せなくなった。
    それでも何とか両腕で石本はダイちゃんの指を押し返そうとしていた。それを見た
    ダイちゃん、
    「お前の顔なんかもう見たくない!」
     そういって一気に力を入れようとしたダイちゃん。そのとき、
    「だめだよ。」
    「誰だ、邪魔するな。」
     そういって声の方に振り向くと、そこにはダイちゃんと同じサイズになった
    大ちゃんがいた。ダイちゃんは、
    「お前、いやブルー、いつの間に……。」
    「一眠りしたら、すごく気持ちがよくなったんだ。で、目が覚めたら石本の
     お兄ちゃんの声が聞こえてきたんだ。」
    「ありがとう。助けてよー。お願い。」
     力が弱まり、ダイちゃんの手の中の石本が叫ぶ。
    「ダイちゃんお願い。石本のお兄ちゃんを許してあげてよ。」
    「だめだめ。いくらブルーでもだめなものはだめ。」
     大ちゃんはしばらく考えていた。ダイちゃんの手の中で石本、
    「何とかして助けてよー。」
    「うるさい、今度余計なこと言ったらすぐにつぶすぞ。」
    「ちょっと待て。」
     再びダイちゃんに話しかける声、今度はダイちゃんと同サイズの部長だった。
    大ちゃんが部長を巨大化させ、テレポートさせたのだ。
    「もう余計なことするな。誰がなんと言ってもだめなものはだめ。」
     すると部長は、
    「石本のおかげでこっちも散々困らされたからな。それで、ちょっと話が
     あるんだが……。」
     そういった後、部長はダイちゃんに耳打ちした。ダイちゃんは、
    「あ、なるほど。その手があったか。」
     ダイちゃんの手の中の石本は、自分を見つめるダイちゃんと部長の目に、
    今まで感じたことの無い恐怖を感じた。

第412話

    石本は不安そうに巨大部長と巨大ダイちゃんを見上げて言った。
    「あ・・・あの、何を話したの・・・?」
    部長とダイちゃんはニヤニヤしながら石本を見た。
    そしてダイちゃんは握っていた石本を手のひらに立たせた。
    「さっき何でも言うこと聞くって言ったよね。 でもどうせまた嘘ついて裏切るでしょ。」
    「そ・・そんなことないよ。 今度こそ絶対嘘つかないから。」
    「そんなこと言っても口だけじゃ信用できないんだよ。 だからこうするんだ。」
    ダイちゃんはそう言うと、手のひらに乗せた石本を大ちゃんの前に突き出して言った。
    「はい、さっき聞いたようにこいつに魔法かけてよ。」
    大ちゃんは、
    「ほんとにいいのかなー? こんなことして。」
    すると横にいた部長も、
    「いいんだよ。 こいつには一度おもいっきり罰をあたえないとダメなんだ。
     俺も責任持つからやってくれ。」
    「う・・うん。 わかった。」
    大ちゃんは石本に手をかざした。
    石本はダイちゃんの手の上で騒ぎ出した。
    「ちょ・・ちょっと何するの!? ほんとに言うこと聞くから許して・・。
     許してくださいーー。」
    大ちゃんは部長に言われたとおり念じ始めた。
    すると大ちゃんの手が光だし、石本がその光につつまれた。
    「はい、終わったよ。 これでさっき言ってたようにできるはずだよ。」
    大ちゃんは手をひっこめた。
    石本は何が起こったのか周りを見渡したり、自分の体を調べたりしたが特に変化は見られない。
    ほっとした石本が言った。
    「な・・なんだ、何も変わってない。 ただ脅かしただけなんだね。
     小さくされたりするのかと思ったよ。」
    だが部長とダイちゃんはニヤニヤと石本を見下ろしながら言った。
    「ふーん、それはよかったねー。」
    部長はダイちゃんの手から石本を取ると、自分の股間の近くに近づけていった。
    「石本、俺さっき小便してチンコが汚れてるんだ。 舐めてきれいにしてくれよ。」
    すると石本は、
    「ええー。 何でも言うこと聞くとは言ったけど、そんなのはいやだよ。」
    だが、石本の体はどんどん自分から部長の巨大チンコに近づいていく。
    「あ・・・あれ? どうなってるの? いやだ、いきたくない。」
    そして石本は部長のチンコまでたどり着くと、顔を亀頭に押し付けた。
    「う・・うわー。 く・・臭いよー。 体が勝手に動くよ。どうなってるんだー。」
    部長は気持ちよさそうな顔して言った。
    「お前が俺たちの思うとおりに動くように、大ちゃんにやってもらったんだ。
     もうお前は俺たちの考えたとおりにしか動けない。」
    「そ・・・そんなー。」

第413話

    「いやだよ〜、くさいよ〜、気持ち悪いよ〜(;_:)」
     石本本人がそう言っていくらいやがっても、石本は部長のチンコの先を
    丁寧になめ始めた。部長は、
    「言葉でそう言っても『体は正直』だな。」
     その様子をみていたダイちゃんは、
    「もういいだろ。そろそろ返してくれよ。」
     部長は気持ちよさそうな顔で、
    「今いいところなんだ。もう少し待ってくれよ。」
     部長がそういうと、ダイちゃんは、
    「何だよ師匠に向かってその言い草は。その上、ヒーローのリーダーにも
     なったんだぞ。」
     ダイちゃんはむっとしてそう言ったが、にやりとして、
    「あ、そうそう、まだ敵もいるみたいだし、ここはヒーローのリーダーとして、
     かっこよく敵を倒さないとね。と、言うわけで僕のチンコの中に入って。」
     ダイちゃんが部長のチンコの先をなめている石本に言うと、石本は、
    「そっちのほうがもっといやだよー(T_T)」
     そう言っても石本は部長のチンコをなめるのをやめ、ダイちゃんのチンコの
    先に飛びついた。ダイちゃんは、
    「うーん、これじゃチンコの中に入れないな。もっと小さくなってくれないかなー。」
     すると石本の体は小さくなり、ダイちゃんのチンコの中に入れる大きさになった。
    「お願いだよー。さっきの命令取り消してよー。部長のほうがまだよかったよー。」
     石本はそう言ってもダイちゃんのチンコの中にもぐりこみ、中へと進み始めた。
    それを見た部長は、
    「石本、戻って来い。」
     するとダイちゃんのチンコの中の石本は、バックを始め、外へ出ようとし始めた。
    「何だよ。邪魔すんなよ。今から必殺技を出すんだよ。」
    「まだこっちが終わってないんだ。」
    「チンコの掃除ぐらい後でいいだろ。こいつは一人しかいないんだから。」
    「ちょっと待て、普段ならともかく今は俺たちの言いなりなんだ。こういうときには
     二人いてもいいかもな。」
     部長がそういうと、ダイちゃんのチンコの中から石本が飛び出し、部長のチンコの
    先に飛びついた。ダイちゃんは、
    「おい、何……。」
     部長に文句を言いかけたが、自分のチンコの中を石本が進んでいる快感をしっかり
    感じていた。ダイちゃんは、
    「サイズや行動だけ無く、数まで思いどうりになるのかー。」
     ややこしいので、ダイちゃんのチンコの中の石本は石本1号、部長のチンコの先に
    飛びついたのを石本2号と呼ぶことにする。それを見ていたシムたち、
    「いいなー。俺たちもあんなのほしいなー。」
     シムたちがそういうと、石本2号が光り、石本3号から5号が誕生した。
    石本3号から5号は、シムたちから見てありくらいサイズになり、それぞれの
    チンコの先に飛びついた。それを見たダイちゃんは、
    「そうだ。皆で必殺技を使って敵を倒すんだ。」
     石本1号から5号は全員口をそろえて、
    「「「「「そんなー、絶対いやだよー。」」」」」
     部長のチンコの先の1号、シムたちの石本3号から5号はチンコの中へもぐりこみ、
    さらに中へと進み始めた。

第414話

    部長はダイちゃんに言った。
    「ダイちゃん、敵の巨人たちも巨大化できるんだぞ?
     俺たちが準備してる間に巨大化されたら、立場が逆転してしまうぞ。」
    するとダイちゃんが、
    「大丈夫だよ。こいつが発射したと同時に命令するんだ。
     巨大化して、あの巨人たちを押しつぶせって。
     そしたら必殺技の勢いがついたまま敵に攻撃できるだろ。」
    「うーん、うまくいけばいいが・・・」
    「とにかくみんなで敵に向かって集中攻撃の準備だ。」
    ダイちゃんは、大ちゃんにシムたちも自分と同じサイズに巨大化させた。
    みんなは仕方なく、自分のチンコを敵のほうに向け石本が中で気持ちよくしてくれるのを待った。
    だが、1番いやがっているのはみんなのチンコに入れられることになった石本だった。


第415話

 敵を攻撃するためにチンコを向けた部長とダイちゃんとシムたち、
各メンバーのチンコの中の石本達はいやがりながらも気持ちよくするために
奥へと進んでいた。
「おい、気持ちよくなってきたか?」
 ダイちゃんがシムたちに言った。
「あ、そういえば……。」
「チンコが大きくなってきたぞ。」
「気が進ま……なんかだんだん気持ちよくなってきた。」
 各メンバーのチンコが硬く大きくなるにつれ、周りから締め付けられた
石本達の動きは遅くなり、ついにはほとんど動けなくなってしまった。石本達は、
「苦しー。」
「動けないよー。」
「暑いー。」
「早くしてー。」
「やっぱりやめてー」
 ほとんど動けない石本達はチンコの中で、今すぐ外に出ようにも、
さらに気持ちよくしようにも、どうにもならない状態だった。みんながどんどん
気持ちよくなるのと反対に石本達はチンコの中でさらに強く締め付けられ
るのだった。
「すげー、今までの中で一番気持ちいいぞ。」
 部長が言った。するとマントが、
「最初はいやだったけど、今すごく気持ちいい。」
 するとダイちゃんは、
「なんだよ『最初はいやだった』って……。」
 なぜダイちゃんは途中で言葉をとめたのか、実は急に今までとは段違いの
ものすごい快感を感じたのだ。
(すげー、こんなの初めてだー、これなら行けルー)
 ダイちゃんは、
「逝くぞ!必殺技!」

-ズゴゴゴゴ……-

 各メンバーのチンコの中の石本達は奥から「恐ろしい何か。」が迫ってくるのを
感じた。
(やっぱり飛ばされるのはいやだー(T_T))
 石本達は、チンコの中で飛ばされまいと踏ん張ろうとしたが、たとえ
操られないまでも、そんな事などできる訳ないのだった。

「ファイヤァァー!」

-ドピュピュピュウーーーン-

 ダイちゃんの掛け声と同時に、石本達がみんなの精液とともに打ち出された。 

第416話

石本たちは精液にまみれながら敵の巨人の方に飛んでいく。
そしてもう少しで巨人にぶち当たる直前に、ダイちゃんが命令した。
「石本弾丸、巨大化して敵を押しつぶせ!!」
その瞬間、石本たちは一瞬にして部長たちと同じぐらいのサイズに巨大化して
打ち出されたときのスピードのまま巨人たちの上に落下しだした。
敵の巨人たちは、精液をかけられるだけと思っていたため油断していた。
目の前でいっきに膨れ上がった巨大な肉体がいくつも押し迫ってくる。
しかもスピードも速いため、逃げるにも巨大化して防ぐにも間に合うわけなかった。

ズズーーーン・・ドドーーーン・・ズウウウン・・ズシーーーーーン

巨大な石本たちは、敵の巨人の上に折り重なるように次々と落下した。
その威力は、同じ場所に巨大隕石がいくつも衝突するのと同等のものだった。
巨大なクレーターが一瞬で現れ、巻き上がった土煙は嵐を起こし、
あたり一面真っ黒な雲で覆われた。
部長が、
「ちょ・・・ちょっとやりすぎたかな・・・」
ダイちゃんは、
「あいつらしつこいから、これぐらいやらないとダメなんだよ。」
「だけど・・・、このあたりの地形もかなり変わってしまったな・・・」
シムたちも、
「あれじゃあ、跡形もなく潰れちゃっただろうな・・・」
「敵とはいえ、ちょっとかわいそうだよね。」
「うん、それにここ俺たちの星なのに・・・」
すると、ダイちゃんが
「何いってんだ、ほんとにやっつけたかどうか確認するまで油断するな。
 こういう場合、テレビのヒーローはすぐ油断してまだ倒せてない敵に襲われてピンチになるんだよ。
 僕はそうはいかないぞ。」
「・・・でも、あれで生きてるわけ・・・」
「僕がやっつけたかどうか確認する。」
ダイちゃんはそう言って、石本に命令した。
「石本。 小さくなってひとつに戻って僕の手のひらに来い。」
積み重なって倒れていた巨大石本たちは、縮んでいき一人にもどるとダイちゃんの
手の上に飛んできた。 

第417話

「よし、今から敵をやっつけたかどうか見にいくぞ。いっしょに来い。」
 ダイちゃんは手のひらの上の石本に言った。
「来いという以前に、逃げられそうにないんだけど。」
「今度へんなこといったら、本気で潰すぞ。もし潰しても、命令すれば
 元に戻るだろうから、何度でも出来るな。」
「そんな〜勘弁してよ(T_T)」
 石本は泣きながらダイちゃんに言った。
「何を言ってもだめだよ。元々み〜んなお前が悪いんだからな。」
 周りは土煙でよく見えない。ダイちゃんは石本をつれ、その中心部へと
向かっていった。


 それから、しばらく時間が経った。シムたちは、
「どうしたんだろ。」
「もどってこないしね。」
「まさか、やられちゃったんじゃ……。」
 部長も、
「確かに、遅いな。」
 流石に大ちゃんも、
「そうだ、僕が様子を見て……。」
 すると、
「誰が遅いって?」
 ダイちゃんが石本を手のひらに乗せ、戻って来た。
「そうだ、敵はどうだった?」
 部長がダイちゃんに尋ねた。ダイちゃんは自慢げに、
「跡形もなくなったんじゃない。探してみたけどいなかったよ。」
 シムたちは、
「さっきと様子が違うな。」
「倒せてないかもしれないからって、油断するなって……。」
 大ちゃんも、
「本当に大丈夫だった?」
 ダイちゃんは、
「まあ、あれくらいやらないととは思ったけどね。」
 そのときだった。ウェイトやサンドのいる宇宙船から通信が入った。
『大変だ。巨大いん石が落下したぐらいの物凄い爆発があって、津波が発生した。
 そっちは大丈夫か?』
 ダイちゃんは、
「全然大丈夫だよ。敵もやっつけたみたいだし。」
 しかしシムたちは、
「津波だって。」
「大丈夫じゃないよ。」
「僕たちの星が大変な事になっちゃう……。」
 すると部長はダイちゃんに、
「そうだな。悪いが、ちょっと石本を貸してくれ。」
「どうするんだ。敵はやっつけたんだろ。」
「後始末だ。石本、なるだけ大きく、なるだけたくさんになって、津波を
 食い止めろ。」

-ヒュゥゥゥゥン、バァァァァァン-

 次の瞬間、石本は上に上昇し、無数に分裂した石本が花火のように広がった。
石本たちはそのまますぐに散らばり、それぞれの方向へ飛んでいった。 

第418話

 こちらはとある海岸、海の異変に気づいた付近の住民たちが騒ぎ始めていた。
そのとき、
「なんだあれは。」
「何か飛んでくる。」
 石本たちは住民たちの心配など気にする以前に、どうしようもなかったのだが、
次々に巨大化し、壁のように津波に立ちはだかった。付近の常民たちは、
突然現れた壁のように並んだ巨人たちを、どうする事も出来ずに見つめる
ばかりだった。


 そしてしばらく後のウェイトやサンドのいる宇宙船、ウェイトが、
「敵もやっつけたし、津波も防げた。ほぼ満点に近い活躍だ。」
 サンドも、
「いなくなった仲間も全員戻って来たしね。」
 そう、シムたちが見つけたこびとたちもほとんどダイちゃんの脅迫に近い要請で
戻って来たのだ。
「サム君も僕たちがいなくなっても寂しくないと思うよ。」
 大ちゃんが言った。じつはムロトン星を後にしたとき、石本の分身を代りにおいて
来たのだ。
『所でこれからどこへいく?やはりヌワルト星か?』
 同じくムロトン星を発進したナントの宇宙船から通信が入る。ウェイトが、
「やはりそこになるだろうな。シャフトが言うには、例の黒い宇宙船はヌワルト星に
 立ち寄った後についてきたとか。」
『決まりだな。』
 ムロトン星を後にしたウェイトや部長やナントたちは、ヌワルト星へ向かった。 

第419話

大ちゃんが言った。
「マジューイって人、いるのかな・・・。 その星に。」
部長が、
「どうだろうな。 でも最終的にあいつを捕まえないと、巨人の事件は止まらないからな。」
ダイちゃんが、
「なにを恐れてるんだよ。 そいつ、ただの人間だろ? 簡単に捕まえてやるよ。」
部長は、
「俺たちはあいつに直接会ったことがあるんだ。 だが、手も足も出なかった。
 それにあいつは遺跡の力のことも巨人の薬の知識もすべてもってるんだぞ。
 つまり、こっちの弱点も能力もバレてるだろう。」
大ちゃんも、
「今までの敵みたいに普通にやっつけられないってことだよ、ダイちゃん。」
「わかってるよ。 でも僕は負ける気しないもん。」
ダイちゃんはそう言って後ろを向いた。
机の上には、先ほど役目を終えた石本が縮められた状態で立っていた。
部長は石本に言った。
「そういえば石本。 分裂するってどんな気分なんだ?」
すると石本は、
「どんなって、気持ち悪いですよそりゃ。 自分はここにいるのに周りにも
 いっぱい自分の感覚があるんですよ。 今だって、僕はここにいるのに
 サム君に触られてる感覚が・・・。 そろそろ元に戻してくださいよー。」
「ダメだ。 これから大事な戦いがはじまるってときに、お前を自由にしたら
 またやっかいごとを起こすだろ。」
「そんなことしませんよー、お願いしますよー。」
「ダメだって言ってるだろ。 あんまりしつこいと、もっと縮めてやるぞ。」
「そ・・・そんなー。」
「だったら今はおとなしくしてろ。」 

第420話

「ところで、ヌワルト星ってどういうところなんだろう?」
 部長が言った。するとそばにいたサンドは、
「ナントさんたちと着いたらどうするか少し話していたんだけど、あの星の
 衛星軌道には、私たちがこの宇宙へ来たのと同じ位重要なワープゲートが
 あるんだけど……。」
「まてよ、とういうことはマジューイがそれを悪用することも考えられるな。」
 部長がそういったとき、突然宇宙船が揺れ始めた。」
 そのとき、ナントたちの乗る宇宙船から通信が入った。
『ワープゲートが突然コントロールできなくなったらしい。このままではどこに
 飛ばされるかわからないぞ。』
 サンドは、
「考えたくないけど、あなたの予想が当たったみたいね。」
「何とかならないんですか?」
 部長が言った。
『ここからではどうすることも出来ない。無理に脱出しようとしても燃料の
 無駄だ。とにかく今は危険な場所に飛ばされないことを祈るだけだ。』


 それから、どのくらいの時間がたったのだろうか……。というほど時間は
過ぎなかったが、
「なんかあったの?さっきまですごく揺れてたけど。」
 先ほどの異常事態を知らない大ちゃんが聞いた。ダイちゃんが、
「この宇宙船は小さいから、ちょっしたことでも揺れるんだよ。もう
 ヌワルト星に着いたみた……。あれ?」
「ダイちゃんどうしたの?」
「ここ、ヌワルト星じゃ無い……。」
 宇宙船の窓から外を見たダイちゃんが言った。それを聞いた部長が、
「ちょっと待て、何でダイちゃんがそんなことわかるんだ?ヌワルト星の
 ことを知っているのか?」
「ちがうよ。ここはマリッティー星だよ。家族旅行で来たことがあるんだ。」
「そうか?似てる星じゃないのか?」
「師匠の言う事が信用できないのか?」
「いや、そういうわけじゃないが。」
「うーむ、もし彼の言うことが本当だとすると、ワープゲートの異常で、
 私たちのいた宇宙へ戻ってきたのかもしれない。着陸して調査してみる
 必要があるな。」


「ほんとうに、マリッティー星なのか?旅行で来る様な所とは思えないが……。」
 ダイちゃんがマリッティー星だという星に降り立った部長たち、部長が
 ダイちゃんに聞いた。岩がごろごろしている。ダイちゃんは、
「しつこいなー。黄色と緑の月があったろう。」
「そういわれてもなぁ……。」
 と、そのとき、

-ズーン、ズーン、ズズズン……-

 何人かの巨人と思われる巨大な足音が近づいてきた。 



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