旅客列車 626

地形は神モードチート

目指せるか100万都市 前編

目指せるか100万都市 後編

1603号室
 この作品の画像はパソコン用ゲームソフト、SimSicty4およびその
ゲームユーザーにより作成されたLOT,BAT等を利用しています。
これらのデータを作成してくださった皆さんの技術に驚き、皆さんに感謝しています。
謝礼に代え、この作品をお届けします……って都合よすぎ^_^;
なお日本語版公式ページは
こちらです。

旅客列車 626

 このプロジェクトが始まって何年と何ヶ月が過ぎたのだろう。スペースコロニー移民のために使用された地球製ゲームのシステム。選ばれたのはSimCity4。このゲームシステムをユーザーの作り出したデータすらスペースコロニーの居住区に再現するシステム。「市長」となるAIを除けば宇宙一すごいかもしれないと5th_Lake在住のホーメ・ゴロシー氏(58)も絶賛している。

空港ターミナル「準備はいいかしら。」
 Mugen_Liger市の空港ターミナル駅の中央コンコースに『天空城くるりんテレビ』で放送中のぱくりっぽい番組の『シムの車窓から』の撮影スタッフが集結していた。外見上は普通の駅だが、市の名前から……は、本来のこのコンテンツの主旨から外れてしまいそうなので略して、駅からは南へと線路が延び、2路線は相互乗り入れする地下鉄へ、2路線は西へ大きく曲がり高架に、残りの2路線はそのまま南へと伸びていた。
「あのー。他のスタッフは……。」
 スタッフといっても女性二人だけで、二人で撮影、編集、ナレーションなどをやるという割と低予算の番組である。ダオット・チュハックに無理やり誘われてこの番組の製作スタッフにされてしまったルフマモ・ウッメ は観念して列車の発車する2番ホームへと向かった。
「この作業、女2人じゃきついと思って、手伝いに来てやったぜ。心配するな。厚意でしてやるんだから報酬の心配何とかせこいこと考えるなよ。」
 いつのまにかリュウブが2人の間に割って入るように現れた。こうしてちょい身長高めの女性2人、とマッチョで大柄な男の3人の気ままな旅ではなく番組を制作するための仕事が始まったのである。

二つの駅 列車が橋を渡ると景色が一変し、しばらく草原と森林が続いた。 列車が発車したのは通勤ラッシュの時間帯。 しかし3人の乗った列車は通勤客たちと反対方向、 通勤客たちの乗る満員の列車と何度もすれ違った。
「あれ?」
 ルフマモが言った。リュウブが、
「この辺は未開発の場所が多いんだ。町は線路の西側にしか出来てない。 この南も未開発だから列車もこの駅で折り返して北へ向かうんだ。」

田舎です 列車は再び都市部に入り、ビルの谷間をしばらく走った。 さすがに今度は通勤ラッシュにしっかり巻き込まれ、 満員の車内で身動きが取れなくなる3人だった。
「それにしても極端ねー。大都市を抜けたかと思うとほとんど何もない田舎になったわ。」
 ダオットが言うとリュウブが、
「まもなくこの地域最大の都市に入る。3つの都市の市街地が合体した200万都市だ。」
「え゛ーっ、また通勤ラッシュー。」
 ルフマモが言う。ダオットが、
「もう通勤ラッシュの時間帯は過ぎているわよ。」

地形は神モードチート

みどり温泉 地域最大の都市を抜け、ベッドタウンとなっているみどり温泉へとやってきた。 駅の周りには高層マンションが立ち並び、北にある大都市への 列車が何往復もしていた。また、地上鉄道のほかにもモノレールも伸び、 そこにも毎日炊く祭でなくたくさんの通勤客などを運んでいた。
「さすが温泉町ね。駅前に温泉旅館が並んでるわ。」
 ルフマモが言った。リュウブが、
「甘いな。駅の裏にあるのはこの地域では珍しい『お役所仕事相談所』だ。」

だいえつ島 列車は都市部を離れ、ビルの谷間でなく、本当の地形の谷間を走り、 遠くに工業団地を見ながら新たな都市へとやってきた。 そこは断崖絶壁に幾つもの橋がかかるだいえつ島である。 しかし都市の名前になっているだいえつ島には南の都市へ接続する 高架鉄道とモノレールが敷設されているだけで市街地はだいえつ島の 北にあるだいえつ半島とその西の対岸に広がっていた。
「どれもすっごく高い橋ね〜。」
 ルフマモが言う。ダオットが、
「見とれてないで撮影しなさーい。」
「だってー。カメラが落ちても困るけど、自分がおちたら絶対死んじゃうわー(T_T)」
「そういうだろうと思って、すでに撮影しておいてやったぜ。」

 とか何とかやっているうちに途中は省略して列車は始発駅とデザインが同じ終着駅であるおおき山旅客ターミナル駅に到着した。終着駅のあるこの都市はこの地域、いやこのプロジェクト初の放射状都市として開発が進められている。
「この駅の前の大通りが、町の中心へ向かっているわけね。」
 列車を降りてルフマモは通りを歩き始めた。リュウブが、
「おーい、西じゃなくて南へ行かないと町の中心につかないぞー。」

 3人がたどり着いた町の中心部にあったのは……。
「確かに、立派なんだけどねー。」
「設計者はこの世界では超一流なのよねー。」
「市長AIの配置のセンスがこの立派過ぎる像を無駄にしてるんだよなー。」
 ルフマモ、ダオット、リュウブの3人は中心にある巨大像を見上げていた。

1603号室
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