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二村楽譜2へ。

楽譜にみる二村定一

昭和3年8月20日発行 新響社     
二村定一といえば「アラビヤの唄」を想起する人が多い。
ということでこの楽譜から。
昭和3年12月10日発行 シンフォニー楽譜出版社

「バルセロナ」は1920年代にかなり流行した曲だが、二村のニッポノホン盤では彼自身の作歌によって歌われている。この訳詩は当時のジャズソングや流行歌の歌本にしばしば現れるから、ある程度流布したのであろう。
昭和4年1月20日発行 白眉社

「君恋し」は惜しげなく裸体を晒したシンフォニー楽譜版がよく見受けられるが、これは白眉社のもの。線が固くチャチな感じがする。これに較べるとシンフォニー楽譜の豊満な女性を得意とした「ひろし」や、ビクター出版のアール・デコ調が特徴の斎藤佳三は、やはりいい。
昭和4年6月5日発行 ビクター出版社

ビクター出版の正規版。絵師は不明。関西演芸・風俗の生き字引、肥田晧三先生によれば、この楽譜には「日活映画主題歌」という但し書きが付いたものと、掲出のように付いていないものとが存在するという。前者は珍品の由。
昭和4年4月5日発行 シンフォニー楽譜出版社
ヒット曲「神田小唄」。ニコライ堂をバックになぜか女給さんがしゃがんでいる、ひろしらしいデザイン。
昭和4年5月10日発行 シンフォニー楽譜出版社

この「モンパリ」も二村定一の作歌である。内容は一番よく知られている白井鐵三の作詩と同工異曲。この歌詞によるレコード化はされていない。
昭和4年6月23日発行 ビクター出版社

「満州前衛の唄」絵師も何を描いていいか分からなかったのだろう。デザイン的にすぐれた表紙を描いた斎藤佳三が無理やりという感でやっつけている。
昭和5年1月20日発行 ビクター出版社

この楽譜は私が高校時代に初めて手にした二村モノ楽譜である。牧逸馬やサトウハチローなど流行小説本の表紙を彷彿とさせるモダンさが好きだつた。これも斎藤佳三。
昭和4年4月5日発行 シンフォニー楽譜出版社

シンフォニー楽譜出版社が発行していた日本ビクター楽譜である。ひろしらしい構図の一枚。なお佐々紅華作曲となっているが、原曲は外国曲である。ひろしは安っぽい華宵風の女性を多く描いているが、この娘も目がイッてしまっている。いいですねえ。


              
 
  二村定一 作歌の「バルセロナ」と「モンパリ」

シンフォニー楽譜では二村のニットー・ニッポノホン・ビクターでのレパートリーが豊富にハーモニカ・ピース化されており、彼の人気のほどが判る。二村の吹き込んでいる歌を挙げてみよう。 ヴァレンシア、ヴォルガの船唄、浅草行進曲、アラビヤの唄、あを空、佐渡おけさ、木曾節、第七天国、おゝカタリナ、バルセロナ、ハレルヤ、ストトン、月は無情、ペトルシカ。 この楽譜もそうだが、シンフォニー楽譜の表紙絵には色気を醸し出す女性が多く描かれている。その殆どを手掛けたのがひろしであった。