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25 / 最終回
第25話 ホスト部解散宣言2006/9/19
「ホスト部はこの桜蘭祭が終わり次第、解散する。以上だ」 その…ほら、あの…色々と…やっちゃった♪えへ♥![]()
ホスト部が解散?ってか婚約ってあんたまさか… 何度かもうそれ学園祭じゃないのかというイベントを描いてきた ホスト部だけど、最終最後は本家本元、桜蘭高校の学園祭が舞台。 学生の祭りは本来学生が1から手作りするものではとブツブツ言うハルヒに、 桜蘭に通う子女たちは将来日本を背負って立つリーダーのジュニアばかり。 ゆえに、この学園祭ではその企画力や統率力が問われるのだと鏡夜は言う。 いや、でもそれと金をかけるかけないは全然別の話じゃん。 むしろ金をかけないですごいことをやる方がよっぽど有能なわけだしさ…
パソコンほどじゃないにせよ秘密がありそうだ 今回、ホスト部の目玉はフランスから空輸させた2頭立ての馬車。 モリ先輩の特訓で上手に馬を御せるようにヒカルが御者を務め、殿曰く、 中世フランス風の衣装を身にまとってパレードに参加するのだそうだ。 もちろんハルヒにはド派手な衣装を用意してるぞと盛り上がって嬉しそう。
パレードは馬車で仮装行列ですか 使う金は湯水のよう、殿のテンションメーターは振り切れっぱなし。 とはいえ「学院の歴史に残る桜蘭祭にするぞ!」なんてウィンクつきで 言われたら、さすがのハルヒも笑顔を見せないわけにはいかなくなるよね。
まな板でも十分大丈夫な衣装を準備したぞ!
へ〜、そうですか。あんた、殺しますよ? やがて前夜祭が始まる。 なんであれこの「これから始まります」的雰囲気はいいよね。 そしてダンスパーティではなんとも嬉しい見知った顔が! 13話では異国の地の彼を想いながら静かにお茶を飲んでいた奏子さまの、 愛する彼を前にした幸せそうな美しい笑顔には嬉しくなってしまったよ。
珠洲島くん、帰ってきたんだね!
嬉しそう そして委員長が!相賀くんが倉賀野さんと踊ってるよ〜、ソッポ向いて!
あの純情めが一体どうやって誘ったんだ!? そしてなんと女の子にモテモテなのはまごうことなきカサノバではないか!
テレまくりのカサノバの姿を覗き見る若大好き軍団が可愛すぎる ホスト部はといえば中央サロンで生徒だけでなく、保護者の方々を接待中。 生徒の保護者といえば少なくともいつもの客層の20歳以上は上になる。 となれば当然戦略も変わるわけで… まさにホストの本領発揮とマダムキラーと化す殿。 大きなノッポのお兄さんと小さな可愛い弟さんと化すハニモリコンビ。 「両親が忙しくて、僕たちにはお互いしかいなかったんです」と寂しかった 子供時代をアピールしまくる双子ときたら髪型までおとなしくしちゃってる。 鏡夜先輩までもがその口に油でも垂らしたんですかというくらいペラペラと 舌を回して接客中。そういえば久々に鏡夜の接客シーンを見たかもな。
いらっさいませよーこそマダムの美しさにかんぺー♥ ホスト部では社交術以外にも世界の行事や遊び、衣装などについて知識を 深めています…ってアンタ、世界の面白そうな行事を美味しいトコ取りして 盛り上がり、缶蹴りをはじめとするチビッコ遊びで盛り上がり、金に飽かせた コスプレに没頭してはナルシズムに浸ってるいつものアレか?アレのことか?
ハルヒは「物は言いよう」という スキルを手に入れた! まったく金持ちどもの遊びはスケールが違うぜとハルヒが呆れていると、 殿はすかさずホスト部をアピールするためなのだといつもと変わらぬ様子。 ところがさすがに今回は鏡夜も渋い顔を見せる。このサロンはともかく、 馬車を空輸はちょっとやり過ぎだったようだ。新戦力(ハルヒ)の投入や マネージャーの助言、カサノバ効果などで上げた収益のどれほどを使ったやら。
「おまえのワガママ企画には、毎度の事ながら手を焼かされる」 一方ハルヒは1人でテーブルについている美女にお声をかける。 しかしこの彼女、アンティークスタイルなオペラグラスでハルヒをじろじろ… 何やら第1話で出てきた電球まで久々に登場するも、電気は未だに灯らない。 「お父さん!」 そこに飛び込んできたのは殿の声。 環のお父さんということは、もちろんこの学園の理事長ということ。 最後にまた井上和彦なんて大物を持ってきたりなんかして! 「お父さん?馴れ馴れしい…学校では理事長と呼べ」
いかにも珍しい殿のぶすくれフェイス あれ?ちょっとイメージと違う。何しろお父さんは本妻を置いて殿の母親と 愛し合ったわけだから、殿を嫌っていると言っていたおばあさま=母親に 気兼ねしながらも殿のことは可愛がってるんじゃないかと勝手に思ってた。 いや、でも殿の態度がビビりながらもお父さんには結構打ち解けてるので もしかしたらこの人はツンデレ親父属性なのかもしれないぞ…
シャンデリアに取りつく息子と悪企む父 その根拠は、息子の友人である鏡夜に対しての評価が高い事と、ハルヒに 対する態度。鏡夜の優秀さを認め、ホスト部をとりまとめる手腕を認める 男親らしい器の大きさを見せたし、「愚息が面倒かけてるね」なんて 可愛がってなかったら言わないよ。そして特待生のハルヒに対しては…
「私のことは、オ・ジ・サ・マ・♥ と、呼んでくれたまえ♪」 何このヒト…モロに殿じゃん。 環先輩にはあんまり似てないなと思ったハルヒは前言撤回。 バラを差し出し、アホな発言をする理事長に「やっぱり 環先輩のお父さんだ」とは、落胆したのかホッとしたのか。 「何か困った事があったら、遠慮なくこのオジサマに言いなさい」 それにしても井上和彦の演技が絶妙すぎて吹いた。 それとシャンデリアにつかまって様子を見ていた殿が落っこち、 親父の動向を覗き、アホな発言にズッコケる姿が可笑しい。
あんたもしょっちゅう手握ったり抱きしめたりしとるがな 「おとーさん…」「理事長と呼べ!」 「何をしてるんですか!すぐにその手を離してください!」 そうだよね、さっき肩に手を回したらつねられちゃったもんね、殿。
何すんねん
もう、容赦ないんだから! なんとなくやっぱりこの2人は仲良さそうに見えた途端、何やらヤバい音が… 「こんなフザけた部活動をやっていたのか…」うわバレたー 現れたのは鳳家の当主、鏡夜の父だった。 それにしてもさすが学園祭?のせいか千客万来だなぁ。 このヒゲ親父はいきなり鏡夜を殴り、恥をかかせるなと冷たく言い放つ。
おのれ碇ゲンドウめ!メガネのフレームが曲がるだろ! 「鏡夜、大丈夫か?」 心配した殿が鏡夜に駆け寄る。ホスト部をやっていたから殴られた? ハルヒの何気なく、けれど核心を突いてしまった言葉に動揺する殿。 鏡夜はこれも予想の範囲内と静かにその場を去っていく。 普通の人よりも責任のある立場に立つという事は、好きな事、好きなもの、 そして何より好きな人を自由に追いかけられなくなる事でもある… まさしく殿そのもののような事を言う譲パパ。 好きな人と聞いて殿の目に映るのは、半年前よりずっと自然に接客するハルヒ。
倉賀野さんたちとなんとも楽しげに談笑するハルヒ それだけじゃなく、この和やかで華やかな空間は殿がいたから作られたもの。 でも殿が作れるその空間はまだまだ小さな心地よさでしかない。 須王の家を継ぐ事か、それとも自分の思うままに生きる事か… 何より、本当に自分が欲しいものがなんなのかわかっているのかと問う父。 それを貫くためには、殿の前には巨大な壁が立ちはだかっている。 殿が心の底から嬉しそうな笑顔を見せてお迎えした相手は祖母だった。
おばあさま! あれが環先輩のおばあさまですか…しかし、次にハルヒが聞いたのは、 人当たりがよく、実は誰よりも観察眼に優れたハニー先輩の一言だった。
「僕…あの人嫌い…」 そして戸惑うハルヒが皆に聞く間もなく、彼女の口からは 孫である環に向かって信じられない鋭い刃が飛び出す。
触らないでちょうだい…汚らわしい 思わず息を呑むハルヒと同じく、こちらも心臓がつかみ出されたようだ。 そりゃ殿は前回、俺はおばあさまに嫌われているとは言ってたよ。 本宅に足すらも踏み入れさせてもらえないとも言ってたよ。 だけどなんだよこの仕打ちは。ひどいじゃないか。あんまりじゃないか。 そんなあんたのことを、殿はあんなに嬉しそうに笑顔で迎えたんだぞ。
これでばーさんまでツンデレだったりしたらリモコン投げてやる! 笑顔の消えた殿の前に呼ばれたのはハルヒが接客した美女だった。 彼女の名前はエクレール・トネール。 祖母の命令は、この2日間彼女をエスコートする事。 殿は彼女に喜んでもらうために全力を尽くすと約束する。 怒りもせずに笑顔の仮面をつけた殿を見てただ驚くハルヒに気づきもせずに。 「あのコ、知ってるわ」 フランス育ちのれんげ曰く、彼女は伯爵家の血を受け継ぐトネール家の三女。 どうやら最近派手に日本中の企業を買収している羽振りのいい名家のようだ。 そのご令嬢が環に会いに来た理由はわからない。確かにわからないけど、 でもわかる気がする…何やら珍しくハルヒの寂しそうな後姿が気になる。 ってか鏡夜、もうダメージないのか?なかなかにしぶとい。
家柄とかお金とか、ハルヒにはそんなもの何の興味も関係もない 殿は祭前の校内を案内するものの、退屈する彼女は環のピアノをリクエスト。 しかしここって校内に運河引いてんの!?あのゴンドリエは誰なのさ?学生? 彼女を第3音楽室に案内した殿は、ハルヒが着替えていることも 知らずに、ただエクレールのためだけにピアノを弾き始める。 鏡夜の言葉を反芻しながら考え込んでいたハルヒの耳に聞こえてきたのは、 いつもの殿の優しいピアノの音。これは誰を想ってのピアノなんだろう。 そしてエクレールの脳裏に浮かんだ、背を向けてうなだれる金髪の女性は誰?
殿の母は息子を見送った後行方不明になってしまったという 「本物の家族でもないのに家族ごっこをするのを、ままごとって言うんでしょ」 よく知ってるなぁ、エクレールさん。皆環のワガママに振り回されているのでは ないか、鏡夜もそれで父親に殴られたんじゃないかと言う。ハルヒがいることに 気づき、どう見ても殿に揺さぶりをかけ始めたように思えるエクレール。 果たして一体その目的は何なんだろうか。
環とは何の関係もないし、環が何をやろうと気にならない いつもなら軽く流すだろうに、実際に殴られた鏡夜を見てしまったこと、 その直前におまえのワガママに手を焼いていると鏡夜から言われた事… 鏡夜的にはいつもと同じ事を言っただけなのに、殿は不安に駆られてしまう。 皆、本当は裏ではイヤだと思ってるのか…ハルヒだって本当は一分でも 多く勉強したいだろうに部活動に参加させて…疑心暗鬼が殿の心を捉える。
ダメだよ殿!あんたはバカなんだから余計な事考えちゃダメだ! 「言い出した本人がサロンをほったらかして…みんな怒ってますよ」 ウソ、ウソだよ殿!誰も怒ってないよ。怒ってるのはハルヒだけだよ! 「なんだかあなた、ヤキモチ妬いてるみたい」 今は環は私のもの…そんな事を言うあなたはなんのかしら?
ヤキモチ〜?そうなのか?そうなのか?そうなのか、ハルヒ〜! そんなステキワードにおめめうるうるクネクネダンシングな殿。 ここでエクレールさんの電球が一気に二つぽんぽん灯る。 それは環の気持ち。そしてハルヒの正体…いや、もしかしたら…? 「違いますよ。はいはい、お邪魔して申し訳ありませんでした」 「お邪魔って、おい、ハルヒ!」 お約束のムキになったりするようなリアクションがないだけで、言葉や 2人の間に割り込んでいった大胆な態度は、どう見てもヤキモチに見える。 たとえそこまでハッキリしたものとまではいかないにしても 「とにかくどうにもなんとなくおもしろくない」 という気持ちがハルヒの心の奥にあるのは間違いないようだ。
なんだよ、ケバい女にデレデレデレデレしちゃってさ! それにしても1話で「ヤキモチですか?」と綾小路姫の地雷を踏んだ ハルヒが、逆にそう言われるようになるとはねぇ…ああ感無量。 「うちの娘を豆ダヌキ呼ばわりするのはやめてくれ!」 娘って言うなドアホ!まぁもうバレてるみたいだけど。 何かを求めてままごとをしている環が、一番欲しいものをあげることができると 環を思いっきり押し倒して迫るエクレール。それは家族?愛?それとも…
こんなシチュエーション、据え膳食わぬはなんとやら? 「先輩なら第3音楽室にいましたよ。エクレール嬢と一緒でした」 珍しくツンケンしたハルヒの物言いに、ホスト部の皆も(何かあったな)と 興味津々。普段もワガママだけど今の環は無責任だと不満げに言うハルヒの 言葉を皆は黙って聞く。自分の気持ちを正直に表出すればいいだけなのに、 なんとか冷静に、理論的に説明しようとしてる姿がなんとも可笑しい。
おやおや、なーにムキになってるんだか… 「ま、大目に見てやれ。ほかならぬおばあさまの命令だからな」 もちろんハルヒの何倍も上を行くアイスマンがクールダウンを図るけれど、 それはヤブヘビだったのだ。ハルヒは祖母と環の冷たい関係に疑問を持つ。 そこで、かつて同じ言葉を投げて殿の心を切りつけた双子が語り始める。
「要するに、殿ってお妾さんの子なのよ」 先代が突然死亡した20数年前、若かった譲は母の決めた相手と結婚し、 須王の家を継いだ。その後譲はフランスで殿の母と出会い、最初は 火遊びのつもりだったのかはわからんが、やがて本気になったようで 2人の間に殿が生まれた。妻と離婚して一緒になりたいと望んだものの 譲の母は許さず、殿はフランスで母と共に14年間育つ事になったのだ。
くまちゃん!これをくれようとしたのか! 子供時代、病弱な母の傍を離れるのが心配で遊びにも行かず、 母のためだけにピアノを弾いていたと言った殿の過去だけど、 母といられたのだからそれなりに不幸ではなかったようだ。
殿もママンも笑ってるもんね けれど母の実家が事業に失敗して多額の借金を抱える事に なると、運命の歯車はにわかに残酷な方向へと回り始めた。 「そして金輪際、あなたと環が会う事は許しません」 祖母が出した条件は、母の実家の負債を肩代わりする代わりに 環を須王家の跡取りとして差し出す事…そして二度と会わない事。
行くよ。俺、1人で日本に行く。大丈夫だから。どうか母さん…元気で もう二度と会えない人を想う気持ちを誰よりも強く抱いている ハルヒが、殿の心の奥底にあるものを感じないはずがない。 知らなかった…そんなに辛い生い立ちがあったなんて…ハルヒは胸を痛める。 もし自分が環先輩の立場だったら、おばあさまを恨まずにいられるだろうか。 大好きなお母さんと会わせてもらえず、汚いものでも見るように見下げられて…
自分には何よりお父さんがいてくれた…でも… ホスト部の皆は知っていた。殿が誰よりも優しくて強いキングであることを。 そして、辛さを全く感じさせない環の底抜けの明るさこそが宝物である事も。 「あいつは大丈夫さ。全てを受け入れた上でアイツは今ここにいるんだ」
ずっと枠の中にいた鏡夜と、いつも枠の外にいた環 だから鏡夜も強くなれるんだろう。何よりもまず自分を受け入れること。 どんな逆境の中でも笑っていられること。金持ちとか貧乏とか関係ない。 殿はいつだってそれを皆の前で体現してくれていたからだ。
殿はどんな時でも楽しさが癒しになると知っていた けれど太陽のようだった殿の表情からは笑顔が消えてしまった。 現れた殿はエクレール嬢との婚約を発表。一体何がどうなってそんな事に!? そして殿がホスト部にいる限りは大丈夫なのだと確認しあったばかりの ハルヒたちの耳には、もっとも、いや絶対にありえない言葉が届く。
殿からノーテンキな笑顔が消えちゃった… 次回、ホスト部もいよいよ最終回!もう一体どうなってしまうんだ!? <King Log Tamaki>
「双子だって、趣味や特技は違ってくるさ」 ずっと一つだと自分たち自身で思い込んでいた共依存の双子にも少し 変化が現れてきたのかな?カオルがヒカルを褒めると、ヒカルは一緒に やればよかったのにと言うのだけれど、カオルはヒカルが興味を持った 「馬車の御者」には、自分の興味がなかった事を自覚しているようだ。 似てはいるけど違うという事に気づき始めた事こそが2人の成長の証かな。 「手厳しいですな…鏡夜君は優秀なのに」 デキのいい子を4人も持ちながら、それでもまだ物足りないとは 欲深いと譲にあざ笑われる敬雄。しかしどうも様子がおかしい。 「まさか、八つ当たりではないでしょうなぁ」 どうも鳳家に何か異変があったようでマスコミが騒ぎ出すのも時間の問題とか。 何もこんな日に全てが重ならなくてもよさそうなのにねぇ。
子供はいてもいなくても悩みの種なのかね そういえばこの時、ハニー先輩が「メガネをかけている人を殴るなんてね」 とかほざいてた気がするけど、あんたメガネかけた弟と戦ってなかったっけ? しかも弟よりケーキナイトを取って全力でぶっ飛ばしてなかったっけ? それにしても鏡夜はこれまでも常に1人で現場を冷静に見ながら指示して きたんだろうけど、そのクールで無駄な熱気がないことが安心できるのか それとも解説者として最も信頼できるからなのか、ハルヒはこういう時、 結構鏡夜と空間を共にしてるような気がするよ。秀才は秀才を知る? (でもその割には3年主席のハニー先輩とは一緒にいないからそうでもないか)
今のところ父を完全に凌駕してるのはハニー先輩だけ… 本当に好きなものを好きと言えることが、本当の強さではないですか? 自分がやりたい事、欲しい事があるなら、努力すればいいんじゃないか? 他人にどう思われてるかじゃなくて、それも個性と受け入れればいいんだよ。 一度しかない学生生活を、夢のためとはいえ勉強だけですり減らしてしまうの? 殿がハニー先輩に、鏡夜に、双子に、ハルヒに投げかけてきた言葉。 自分という枠の中に閉じこもって出てこようとしなかった彼らの 扉を優しくノックしてきた殿だけど、肝心の自分の扉はどうなのか。 皆がこれだけ殿の過去を知っているという事は、一瞬開けっぴろげのように 見えるんだけれど、一番大切で繊細な心だけは誰にも見せてない気もする。
遠くへ連れ去られてしまった優しい息子 母、父、祖母、須王、そして自分。 果たして殿自身は見事、呪縛から解き放たれるのか。 その時ホスト部のメンツは、そしてハルヒは何が出来るのか。 っていうかやっぱり殿が笑って楽しそうにしててくれないとダメなんだよ! ホントに、笑わない殿なんかビックリするほど似合わないんだよこの作品。
破視其腹中、腸皆寸寸断… だから、祭の最後はどうか誰もが笑っていられますように。 終わってしまう寂しさに泣くのは私だけでいいから。 △(2006/11/3)
最終話 これが俺たちの桜蘭祭2006/9/26 1クール・2クール前編・2クール中編・視聴感想・トップ
「水もしたたるいい男って、言うでしょう?」したたってますよ、先輩! あれはまだ春爛漫の桜舞う日。 綾小路姫に意地悪されて池に落とされた鞄を拾い、行方不明の財布を探してたら 何も言わずにつきあってくれた人がいたっけ…濡れちゃいますからいいですよ… こんな汚いこと、お坊ちゃんには似合わない。でもその人は全然平気だった。
「水もしたたるいい男って言うだろ?」 環が現れないホスト部なんか、まるで火が消えたよう。 カオルもヒカルも仏頂面で、まるで保護者に見放された幼稚園児みたい。 そんな中、ハルヒはエクレール嬢の指名を受けて席に就く。 ハルヒは絶対に眼を逸らさない。 こうやって張り詰めた気持ちを保たないと崩れてしまいそうなくらい 傷ついているのに、それでも弱さを見せる事を善しとはしない。
「それはつまり、ヤキモチですか?」 「あなた、環の恋人?」「いいえ」 エクレールはそれを聞き、なら関係ないわねとハルヒ自身の心を挫こうとする。 「恋人じゃありませんが、関係ない人なんかじゃありません」 けれどハルヒはそんなことには屈しない。殿と自分は無関係じゃない。 ずっと一緒に時を過ごしてきた仲間たちと、無関係なんていわせない。 「長い間ご苦労だったな、ハルヒ」 エクレール嬢の指名によってノルマ達成…そういえば100人の指名客を 取る事がルネの花瓶(800万円)の借金をチャラにする条件だったっけね。 これでもういつでも自由にホスト部をやめていい…
捕われた殿を端的にあらわす構図 ハルヒにとってホスト部の存在は日に日に大きくなっている。 最初はホントにバカバカしくてアホらしくて、なんでこんな事になったのかと 思っていたのに、たくさんの仲間たちや笑ったり泣いたり溢れそうな思い出が ハルヒの胸を締め付ける。ホスト部をやめてもいい…もう、おまえはいらない… そんな時、再び現れた父から冷たい言葉を投げつけられた鏡夜をハルヒは庇う… いや、弁護する。人を楽しませるという事は決して悪い事ではないでしょう。 そしてその行為はまた、相手だけではなく自分をも豊かにする。 おしなべて、サービス業と呼ばれる仕事、ホスピタリティやQOLを否定する 彼の発言にハルヒは立ち向かう。人を楽しませる事はいけない事なんですか? 人を楽しませる…幸せにすることがどれほど難しく、そして素晴らしいか。 そこに価値を見出す事そのものを、頭から否定するなど許せない。 「自分は、鏡夜先輩は立派だと思います!」
相手に瑕疵があるならば「親に逆らう」事も恐れないハルヒ 誰にも否定なんかさせない。信義と良心に従って、自分の道を行く者を。 なんだかおかしいね、ハルヒ。 それは最初の頃のハルヒ自身の姿、ハルヒ自身の言葉だったのに。 おかしな人たちだと呆れ、あなたは楽しみすぎだと殿に言ってたのに。 楽しむ事がなぜそんなに大切なのか、いつも首をかしげていた事なのに。 「お前の人生の不始末を、おまえの息子に償わせているだけです」
うがー!なんだとこのクソババァ! 祖母がエクレール嬢とのことで殿の眼の前にちらつかせたのは、 やっぱり「母親に会わせてやる」という条件だった。 本当にどうしようもないばーさまだけど、きっとこのばーさまにも家のため、 身分のために犠牲にしなければならなかった大切なものがあるんだろうなぁ…
結果的に2人の女を傷つけたことになる譲 それに、たとえ家のためとはいえ嫁いできた本妻が譲の浮気(実際は本気)に 心を痛めなかったとは限らない。ましてや自分には子供ができないのに、 浮気相手に子供が生まれましたなんてねぇ…そのへんの過去や葛藤が 全然語られていないので、まぁ一方的な判断はできないよな。 とはいえだからって殿に罪があるわけじゃないけどね!それは譲れんぞ 「女装ってね」 あれだけ楽しみにしていた桜蘭祭の最後を飾るイベント、パレードの時間に なっても殿は現れない。鏡夜が何度電話しても、鳴るのは呼び出し音ばかり。 何しろ殿の携帯ときたら第3音楽室の水槽でアロワナと一緒に泳いでるわけで…
殿ってばいつの間にあんな写真を 沈み込む皆を見て、鏡夜はもう一回ある場所に電話する。 クールだね、鏡夜先輩…サロンでお客様をきちんとおもてなしするように 指示を下した鏡夜は、ぶすくれたカオルからはそんな風に言われてたけど、 本当は誰よりも鏡夜が一番環を心配してるに決まってるんだよな。 そしてニブチンたちと違ってそのことをちゃんとわかってるハニー先輩と モリ先輩が2人を連れて仕事に出るあたり、またいぶし銀で素晴らしい。
さすが3年生 何でもあけすけに話す環が、肝心な時にはちっとも自分に頼らないことも 苛立つだろうし、けれどその分悩みが深いのだろうということもわかるし、 また何よりもなんだかんだ言っても環を一番信じてるのが鏡夜だからだろう。 ワガママを言われることを苦労しながらも、鏡夜は見事全部かなえてきた。 鏡夜の性格からすれば、多分本当にできない事ならできないと説明するはず。 大体鏡夜が言ってたよね?自分たちの間にあるのは利害関係だって。
鏡夜のおかげで進行には差し障りはないのだが… 確かに利害関係があるんだよ。自分には到底及びもつかない発想の主である 環のアイディアを実現させる事は、予測不能な事態に対処しなければならない ビジネスの世界において自分の力をつける素晴らしい機会になるわけだ。 でもそこにはまず前提となる「友情」がある。友のためでなければ、何も鏡夜は こんなむちゃくちゃな事をする必要はないのだから。そう、出会う前のように… 鏡夜が電話したのは須王第二邸を仕切るシマさんだった。 殿が祖母から冷たい仕打ちを受けてもああして笑っていられる一つの 理由が、きっとこのシマさんなんだろうな。一人ぼっちの殿にとって 優しく、時には厳しく見守ってくれる女中頭は絶対大切な存在のはず。
そうでなきゃ大切な母の事を語ったりしないだろうよ 殿は今夕フランスに発つ。 これで母を幸せにしてあげられる。 そして、自分のワガママで皆をこれ以上縛ったり苦しめることもなくなるから… 鏡夜の悔しさはいかほどだったろう。苦労だなんて、冗談に決まっている。 親父に皆の前で殴られたってちっとも悔しくない。なぜなら鏡夜は…
「あの…バカがっ!」 「うちの車が駐車場にあるはずだ…行くぞ、ハルヒ!」 呆然とするハルヒを連れ、全員が駐車場に行くと、 そこにはなんと鳳家のプライベートポリスが待っていた。 前に出ていたハルヒを、ヒカルがちゃんと自分の後ろに隠す。 自動車が使えないなら…フランスから空輸されたあの馬車だ!えー
ハルヒの腕を引っ張って自分の後ろに隠す 「ハルヒ!あのバカを…頼む」 いつの間に馬車持ってきたんだよモリ先輩!そして軍神ハニー先輩参る! ヒカル、カオルが乗り込み、未だに呆然としたままのハルヒの背を鏡夜が押す。
裏のバイパスって…モリ先輩、もしかして走ってたの? 「崇…ちゃんと手加減しろよ!」 いや〜、それにしても最後の最後までハニー先輩とモリ先輩は素晴らしいね。 今回一番の功労者じゃないのか。ホント、この2人が卒業しちゃったら何しろ 無自覚さん揃いのホスト部はどうなってしまうのやら桜蘭大学が隣の敷地にありそうだけど
「僕の友達いじめたら、ダメって言ったでしょ!」 学校の裏手を抜け、ヒカルは馬車を飛ばしまくる。 「殿は絶対連れ戻す!」 それはカオルも驚くほどのヒカルの強い口調と意志。 もし殿がいなかったら、自分たちの世界は相変わらず閉じたままで、 二人だけは心地がいいけど、外がどんなに広くて明るいかも知らなくて… ホスト部で皆と会えて、仲良くなれて、ハルヒに会えて… このまま終わるなんて絶対イヤだ。「僕は絶対イヤだっ!」
だからスピード出し過ぎって言ったのにー! 岩に車輪を取られた馬車は跳ね、ヒカルはカボチャ畑に投げ出される。 右腕を痛めたヒカルにはもう馬車を御す事はできない。 このまま終わるのはイヤなのに、これじゃもう何も出来ない… 駆け寄ったカオルもまた、タイムリミットを知る。 カボチャの魔法が解けてしまう…こんなところで終わるのはイヤなのに…
殿のために、僕らにはもう何も出来ないのかな… ハルヒは決意する。 どんなに願っても泣いて叫んでも、絶対にかなわない事はある。 でも、かなえられるのなら…願えば、望めば、努力すれば手に入るのならば、 ためらいなく踏み出さなきゃ。諦めて、しょうがないと思っちゃいけない。
ええい、藤岡ハルヒ、自分がしたいことをするまでよ! それにしてもなんという演出! 大好きなEDをバックに、鬘を捨て、身軽になったハルヒは馬車を駆り始める。
絶対に行かせない。皆を置いて、自分を置いて行かせたりしない 「ハルヒッ!」 馬車に気づいた殿は驚いて馬車を止めろと叫ぶ。 戻ってきて欲しい、皆あなたに行って欲しくないんです。 「でも…皆ホスト部で迷惑してるって…」 いつになく弱気な殿に、いつものようにハルヒの檄が飛ぶ。
「それに…俺、おまえのお父さんじゃなかったし…」 「先輩はホントにバカです…大バカです!」 これだけ長くつき合って、深くつき合って、殿の言うように家族のようで… そんな連中が言った事が、冗談かどうかわからないわけないでしょう。 「皆、みんなホスト部が好きなんです!ホントに好きなんです」 楽しい思い出をたくさんたくさん作った。ホスト部の皆に出会わなければ 決して体験できなかったこと、出会えなかった人、感じられなかったこと… ハルヒは殿に向けて手を差し伸べる。いつも優しく手を差し伸べてくれた人に。
「自分も、ホスト部が好きです!」 差し伸べられた手を無意識のまま取ろうとする殿。 殿に差し伸べられる手はいつだって残酷で、自ら選んでその手をとるたびに 母を失い、居場所を失い、友を失ってきた。だから自分はいつだって誰かに 手を差し伸べてきた。それは何かを奪うためではなく、何かを与えるため。 でも本当はそうする事によって、誰にも必要とされない自分を誤魔化して いたのかもしれない。自分はどこにも属せない人間。純粋な日本人でもなく、 フランス人でもなく、父の子として認められず、母を母と愛する事もできず… 笑う事で自分の居場所や存在意義を必死に繋ぎとめていたのかもしれない。 鏡夜もヒカルもカオルも、ハニー先輩もモリ先輩も、いつだって殿を 必要とし、心から大切にしてくれていたのに。そしてハルヒもまた…
環もまた、ずっと自分の居場所を探していた… けれど、エクレールはその腕を思わず掴んでしまう。 会って間もない男じゃない…ずっとずっとあなたの話を聞いてきた。 ピアノがうまくて、優しくて明るくて…そして多分笑顔がとびきりの少年だと。 でも、あなたは笑ってくれない。優しいけれど、笑ってはくれない…
投げ出され、落ちていくハルヒ 手綱から片手が離れたせいでバランスを崩した馬車は側壁にぶつかり、 小さなハルヒを橋の下へ投げ出してしまう…助けに行きたい殿の心を 汲んで手を離してくれたエクレールに、殿はようやく笑顔を見せる。
「ありがとう」 これが、須王環の本当の顔。優しく、温かく、思いやり深い環の顔。
エクレールも本当はきっと… 「ハルヒッ!」「先輩っ!」 殿は車から橋梁へとダイブし、落ちていくハルヒに手を伸ばす。 タイムラグがあるよなんて野暮な事はこの際いいっこなしにしましょうや。 2人の手が握られ、見詰め合うと同時に、鳴り始める夕べの鐘の音。 ハルヒの真っ白なドレスと殿の白いスーツがまるで未来のその時のようだ。
伸ばされた手はただ互いのためだけのもの 殿はハルヒを抱きしめる。いとしげに、宝物のように。 ハルヒもその背に手を回す。そして優しく温かな胸に顔を埋める。
居場所を与えてくれて、ありがとう… お姫さま抱っこで水から上がってきた二人はまさしく第8話へのオマージュ。 あの時もハルヒは同じように殿に抱かれて海から上がってきたのだけれど、 2人はその後大喧嘩になってしまい、せっかくのシチュエーションが台無し。 けれど今回はケンカはなし。ハルヒの明るい笑顔にちょっと照れる殿。
「あの時は怒鳴られましたね」「あれはだな…」 くそー、殿め!今回ハルヒがこんな風に笑ったのは初めてなんだからね! あんたに会ってからやっとやっとやーっと笑ったんだからねっ!
やれやれ…やっと笑ったよ… そしてハルヒの言葉もやっとやっと殿の笑顔を解放した。 「ったく…あのバカが」 色々言いたい事はあるけど…やっぱり鏡夜は殿が好きなんだねぇ♪ ヒカルもカオルもハニー先輩も喜んで殿のもとにやってくる。
こんなにも愛しい存在が待っててくれるのに エクレール嬢もまた、人との関係がうまく結べない可哀想な人。 だからハルヒが恋人でもない環に固執する理由もわからない。 共に時を過ごし、思い出を共有し、感情を分かち合う者たちのことが。 本当は決して冷たいばかりではないのに、素直に気持ちを表すことが出来ない。 人を好きになることは奪う事ではないし、与えることは施す事ではない。 ってか帰る前にお母さんの情報くらいあげてもいいんじゃないのか!待て待て
家政婦である環の母から話を聞いていたという これにて一件落着。 パレードはなくなっちゃったけど、ホスト部は全員勢ぞろいでダンスパーティ。 ここにも「疾走」のワルツアレンジ。もうED好きにはたまらない演出だよ。 くるくるくるくるものすごい速さで独楽回りするハニー先輩。 ありがとう、いつも明るく見守ってくれて。 それから、お菓子を食べ過ぎるとまた虫歯になりますよ。 スペシャルケーキナイトはチカ君が怖がらない程度にね。
「回りすぎです〜ハニー先輩〜!」 タッチして大きな体でリードしてくれるのはモリ先輩。 ありがとう、いつも静かに見守ってくれて。 強面で悪人ヅラ…なんて全然全く思ってませんよ。 貝ブラはつけられないけど、またジャングルでは抱っこしてください。
「意外とお上手ですね、モリ先輩」 次はジェントルにリードするカオル。 ありがとう、いつも一緒にいてくれて。 ちょっと大人びてるかと思うと、やっぱりまだまだ子供だったり。 いつかカボチャの魔法が解けても、ずっとずっと友達だよ。
「上手上手。さすがだね、カオル」 タッチされたヒカルは右腕骨折中。傷に触っちゃったハルヒは平身低頭。 ありがとう、いつも守ってくれて。 荒井くんに変な事言ってくれちゃったり、雷の中に置きざられたり、 一番ケンカもしたけど、だけどその分、一番の仲良しだよね。
「ごめ〜ん、痛かった?」 やがて今宵の真打が現れ、恭しく手が差し伸べられる。 ハルヒもそっと手を差し伸べ…たものの、それを横からさらう者。
美しくて勇敢なあなた、僕と踊っていただけますか? というわけで次の相手はクールビューティ鏡夜。 ありがとう、いつも支えてくれて。 ハンバーガーにかぶりつく姿はなかなかワイルドで素敵でした。 鏡夜先輩あっての環先輩、環先輩あっての鏡夜先輩って事、よくわかりました。
「鏡夜先輩もダンスなんか踊るんですね」「鏡夜ー!」 まるで父の言葉そのままのように、横からさらったハルヒの背を押し、 パートナーを奪われたことで騒ぎ立てる殿にそっとお返しする鏡夜。
今宵はどうぞお2人で… ただし本気で欲しいと思ったらおまえでも容赦はしない。 その優しさは、そんな鏡夜の宣戦布告にすら思えて。
鏡夜?
今はまだお前のリードでいいさ ようやく自分の手に戻ってきたハルヒと踊る殿。 自分が立派なホストに育ててやると豪語した彼は女の子だった。 娘だと思い込んでいたのに、いつしか不思議な感情が芽生えてきた。 初めて自分の好きなように、思うように生きていいと手を伸ばしてくれた。 これはまだほんのはじめの一歩。でも殿の心にはしっかり刻まれた月の足跡。
「それではあらためて…これからもよろしく」 環先輩。 ありがとう。ありがとう。ありがとう。
もう一度、戻ってこれた ハルヒ。 ありがとう。ありがとう。ありがとう。
一緒にいたい人のそばに 男とか、女とか、ホストとか、ガリベンとか、みんなみんなどうでもいい。 ただ楽しくて、ただおバカで、ただふざけあって、そしてみんなが大好き。
これが、歴史に残る桜蘭祭 花火が上がり、宴は終わる。 けれど友情は続いていく。ちょっぴり愛情のスパイスも振りかけながら。 ヒマをもてあますそこの貴女、退屈しているそこの貴女。 もし気が向いたなら、ぜひ桜蘭高校第三音楽室においでください。 「我々ホスト部一同が、心よりあなたのお越しをお待ちしております!」
またいつか会おうね! <King Log Tamaki> とりあえず、父親たちがもうどうしようもない親バカな点について! 「お父さんに話してみても、力になれないこと?」 まぁ、もちろん蘭花さんがハルヒLOVEなのは周知の事実。 美味しそうな朝ごはんを食べずに出かけようとするハルヒを蘭花さんが 見逃すわけもなく。いつもと同じような笑顔に見えても、それは偽り。
お父さんの目は誤魔化せないわよ! ハルヒにとって朝ごはんが食べられないというのは、母を失った時と 同じく、本当に心が傷ついたというバロメーターであるらしい。 人に気を遣い、いつでも子供らしい自分を押し込めて生きてきたハルヒが 心の中で悲鳴を上げていることに蘭花さんはちゃんと気づいてる。
原因が環と知ったら…もう家に招待して春菊鍋だ! 1人で耐えなくてもいいんだよ…何があったのかは聞かなくても、頑張り屋の ハルヒの心が挫けるくらいだから、それはやっぱりどうにもならない事態。 けれど、だからこそ頑張らなきゃいけないこともある。素直に、自分の心を 偽らず、やりたいこと、望む夢、欲しいもの、好きな人を手に入れるために。
蘭花さんの言葉にどれほどハルヒが勇気づけられたろう 後ろにちゃんといるからね、見てるからねと言ってくれる人の存在が どれほど人を奮い立たせるか。子供にとっては、この世界で全面的に 味方になってくれる人はただもう親しかいないんだから。 それから次が殿の父親須王譲!
なんだよこの机の上は!! 全く素直じゃないというか血は争えないというかどこもかしこも愛が あふれまくってそれゆえにうまく表現できなくてこんがらがってばかり。 好きなら好き!素直にそう言えることこそが大切ではないですかと ずっと言い続けてきた殿の言葉がここでも効いてくるとはね。 「あいつに譲ろうと思っていた会社は、もうあいつの手には入らない…」 そして最後は鳳敬雄!なんだその究極のツンデレ親父ぶりは! ツンばかりでデレを鏡夜には絶対に見せないのもアッパレ…なのか? 実は3人の息子の中では鏡夜が最も優秀である事を見抜いており、鏡夜が 力をつけて這い上がってくる事を眼の前に餌をぶら下げながら待っていた。 けれどその鏡夜に、時期が来たら譲ろうと思っていた製薬会社こそが 今回のグラントネール社の買収目的になってしまっていた。
うちの息子だったんですよ、って自慢げだぞオイ! けれどその買収話はなかったことに。 K.Oと名乗る謎の学生ファンドマネージャーが製薬会社の株を 買占め、トネール社の先手を打って先に買収を成功させたためだ。 しかもK.Oは経営権は全て鳳家に戻し、所有権のみで経営には介入しない。 万事が元通り…何のことはない、自分の息子に救われたというわけだ。 鏡夜が自分の会社を買収したこと自体は、鏡夜の能力を 高く評価している敬雄にとっては十分予想される内容だった。 けれどそれをいらないと突き返してきたことは、彼が育て上げた 冷徹な実業家であるはずの鏡夜の取るべき行動ではない。
今回、ハルヒの気持ちにもちゃんと気づいてた鏡夜 敬雄とて敏腕の実業家。この点はおおよそ見当はつく。 トネール社の令嬢と婚約が決まった須王の息子の目の前に、 母親以外にもこの餌がぶら下がっていたことくらいは。 だからこそ、鳳家はホスト部を邪魔しなければならなかった。 K.Oはなにも今、製薬会社を買い占める必要はなかったのだ。 自分が本当に欲しいならグラントネールからもぎ取ればいいだけのこと。 でも鏡夜は今欲しかったのだ。友がそのために心を売らずに済むように。
買収の件がなければ自分も行っただろう 鏡夜が大切なものを見つけたのは、恐れずに扉を叩いた環のおかげ。 環が日本で幸せになれたのは、最初の友達である鏡夜のおかげ。 互いの息子を褒める姿は微笑ましいのだけど、それでも俺の息子の方が すごいけどねと心の中では自慢してるとしか思えない親バカっぷり。
「鏡夜くんはすごいですなぁ」「いやいやおたくの息子さんこそ」 息子たち同様、我々もこれからは仲良くしようじゃないかと まとまりかけたところで今度は嫁の取り合いになったのは笑った。 いやいや、それはだけ譲れませんなと穏やかに牽制しあう2人の親父。
いやはやここに蘭花さんを放り込んだらもう大変でしょうなぁ… 本当に愛すべき親父たち。この親にしてこの子あり。 <Marvelous King Log Tamaki And Nice Fellow!> 本当に素晴らしい作品だった。 物語はもちろん、作画・脚本・演出・声優・効果…とにかく全てにおいて 驚くようなクォリティで毎回毎回驚かされたけれど、その全ての回で こちらが思うクリアラインを軽々と(ここが重要!)クリアしたバケモノ作品。 終わった直後からこんなに第2期を作るべきだと力説する作品もないなぁと。
私はとにかくEDが大好きなのだが、OPも大好きな名曲 毎回大笑いしたり感動して泣いたり、時には拳を握り締めるような話も あったりして、とにかく26話全てが全てクリアなんて普通はありえない。 もちろん各話にもそれなりに面白さに差があったりオチの強弱で印象が 違ったりもしたけれど、それでも落第した話がないというのはすごい。 普通これだけあれば1話はあるものだと思うのに…
カリ城のパロなれど、イマドキ宮崎アニメでもやらないよな 今だから言ってしまうが、私はこの作品がアカギの後番に来ると知って 正直憤慨したのだ。この枠が比較的固めの作品を扱っていたせいもある だろうけれど、私はNANAがここに入るだろうと思っていたから余計だ。 NANAも別に見る気はないけど、あれだけの人気作品なのでこの枠でも いいかなと思っていた。なのにホスト部だぁ?聞いたこともない作品に 目玉がこぼれ落ちそうなモロ少女漫画絵、そして設定が金持ち高校で 女と隠してホストになるだと〜!?バカこくな。見ない。却下。以上!
性の否定は自分を特別と思いたがるタイプに多い いくらボンズでも脚本が榎戸でもダメなもんはダメ。 絶対私の性には合わない。合うわけがない。合ってたまるか。 それでも頭から離れなかったのはローゼンメイデンの時に似ている。 あれも人形が喋る?何その萌えアニメとハナからバカにしくさっていた。
まさかこんな愛すべきアホたちによるコメディとは けれどホスト部はもっと分が悪かった。 今年の春はそう、レビュー屋泣かせの60本以上のアニメ放映が開始された 地獄のようなアニメ天国だったのだ。レビューをせず、見るだけの人に とってだってこの膨大な量は大変だろうに、見て、さらにレビューと なると何かを犠牲にしなければ絶対に無理が出てくる。睡眠時間、食事や 入浴などの生活時間、休日、見たかったけどとりあえず後回しの作品… 大量見や大量書きのレビュー屋にとっては本当に地獄。無職のニートや 学生ならまだしも、一日の1/3以上を仕事に費やす社会人には無理だ。
セーラーハルヒの可愛さ&可憐さにはビックリ でも1話くらいは見なければ…最初から捨てるのは完全萌えアニメのみと 一応決めているからには、なるべく見られるものは見ておきたい。 切るにしても最初の材料くらいは必要だ…そんなヘロヘロ状態で ホスト部の放映日が来てしまったため、正直放映を完全に忘れていた。 その日、運良く日テレにチャンネルを合わせて洗いものをしていたら 「桜キッス」が流れ始めたのだ。あっ、いけね、今日からだった…
チャンネルがあっていなければ見ないままだったかもしれない… すぐにHDDを起動させようと思ったが、ピンク舞い散るパステルカラーの OPを見ていると、なんだこれ、やっぱ性に合わないなと難色を感じさせた。 そこで録画はいいや〜と思い、洗い物をしながら見ることにした。 そう、私のホスト部1話のレビューは完全に捨てるつもりで見た作品なので レビューすらする気もなく、ただ一回きりの視聴で書かれたものなのだ。 レビューにはいくつか必要なものがあって(それは企業秘密♥)、当然かなり集中して 番組を見る。必要なら見直す。レビューが出来上がってからも見直す。
俺とハルヒはラブコメ要員、おまえらはホモホモ要員だ それが第1話だけは全くのぶっつけ本番である。 他の週アニメで一回だけ書いて切った作品以上に真面目に見ていない。 最初から斜に構えて見ているので「面白いわけがない」という意識が働いて、 ハルヒの正体がなかなかわからない連中のドンくささがわざとらしいと思ったり メガネを取ると可愛いなんて幻想がまだまかり通ってんのかとか、壷を割ったら 800万とかインスタントコーヒーを飲んだ事もないような金持ちとかなんだよ、 ベタベタじゃん…と思いつつしっかり見ている自分がいた。
まさか最終回に繋がるとは思ってもいなかった池のシーン ハルヒと殿が財布を探す、水面に雲の浮かぶ池の美しさに一瞬見とれ、 いやいやこれはその、気のせい気のせいと思い、殿が綾小路姫の悪事を 見破っていたことに感動し、やがて女の子である事に気づくと電球が 灯っていた事に気づき、最後まで全く気づかず、真っ赤になった殿に ちょっと笑い、ハルヒの最後の笑顔にはすっかりやられてしまった。
「面白いと思った?ウソだろ?マジで?」 見終わった後の正直な感想がこれだった。 見返したくても録画などしていない。 面白かったのにきちんとしたレビューが書けない… 準備も何もせずに書くならば心構えが必要なのだ(映画レビューはそれである) だから第1話のレビューは非常にそっけないと思われる。池のシーンが 綺麗だったと思っても、どんな池だったのか記憶には残っていないので 書けなかったり、結構あたりさわりのない事で誤魔化さざるを得なかった。
ハルヒの正体見破れず。ホストキング環、不覚! ローゼンメイデンも全く同パターンだったけど、こちらは録画していたので ちゃんと見返す事ができた。でもこんな奇跡はやっぱり数十本に一本あるか ないかなので、やっぱりリサーチは大切だけど、それでもこういう作品に あえると「食わず嫌いはいかんなぁ」と思うのであります。ホントに。
「俺にホレちゃったかニャ?」「まさかー」 語りたい事は山ほどあるようでいて、あまりにも満足しすぎたので 何も言う事がないというこの作品。半年間一緒に楽しんだ方とは 「本当に素晴らしい作品だったね!」と一緒に褒め称えあいたい。 私がレビューを始めてから「殿堂入り」にした作品は幸せな事に各クールで 1〜2作品はある。けれどどの作品も大体において喪失感のある作品が多い。 誰かが死んだとか、何かを失ったとか、ちょっと厳しい教訓があったとか… 恐らくそれが全くないのがこのホスト部だ(蟲師もサムライチャンプルーもレギュラー キャラが死ぬとかそういった喪失感はないといえばないが、あるといえばある作品である)
水着姿もちょっとだけ披露してくれたり ただただ、気軽にわくわくしながら楽しい気持ちで見ることが出来る。 ちょっと哀しかったり寂しかったりしても、最後にはちゃんと救いがある。 女性を不愉快にさせるグロいエロなどどこにもない。ある意味逆ハーレムなのに 男性からの人気が高かったのも、コメディ作品として質が高かった証拠だろう。 とにかく人が不愉快になるような内容がほとんどない稀有な作品だ。
環のためにワルになろうとした鏡夜を撃退 原作はいいけど見てない、ドラマCDと声が違うからイヤ、作品のアレンジが 性に合わないという方は、その気持ちもよくわかるので何も言うますまい。
キミも好きなら好きと素直になりたまえ しかし!「見逃しちゃった」「食わず嫌い」「放映してねーよ」という 全く未見の方!見るべし!ぜひとも見るべし!できればさらに映像が美麗に なっているであろうDVDで見た方が、よりボンズの仕事を堪能できるかも。 合わなかったら途中でいいから即ストップボタンを押せばいいだけ。 だけど見ないままというのはよくないです!ぜひ一回は見て欲しい!
ヤンキーに立ち向かったハルヒに環が本気で怒った アニマックスでも放映中なので、見られる方はぜひ! 何しろ続編嫌いの私に続編を望ませる作品はそうはないですよ。 それだけ素晴らしいって事ですよこの作品は!殿に、ハルヒに、鏡夜に、 ヒカルとカオルに、ハニー先輩とモリ先輩にまた会いたいじゃないですか!
愛すべき桜蘭ホスト部よ、永遠なれ! スタッフ、キャストの皆さん、本当にありがとうございました。 こんな素晴らしい作品を送り出してくれて、万感の拍手と感謝を送りたい。 お疲れ様でした。ありがとうございました。心から感謝します。 終わってしまったら寂しいだろうとは思っていたけど、確かに寂しいけど、 それでも素晴らしい作品を心から楽しめたことへの嬉しさが強いなんて!
ありがとうね、みんな △(2006/11/13)