硫黄山・羅臼岳(知床)

MR94 硫黄山・羅臼岳(知床)

date 1981/8/3-4
コース カムイワッカ登山口〜硫黄山〜知円別岳〜南岳〜二ツ池〜オッカバケ岳〜サシルイ岳〜三ツ峰〜羅臼平〜羅臼岳〜羅臼平〜岩尾別温泉
実働 第1日8h07m、第2日6h04m、計14h11m
メンバー すうじい、カニ、O君、T嬢
概要 エゾハルゼミ大群、二ツ池サイトで羆の心配、強風と雨の羅臼岳。
行程 【8月3日】 快晴のち強風
カムイワッカ登山口4:00→4P(4h09m)→硫黄山肩8:55→9:15硫黄山9:27→9:42硫黄山肩9:50→11:05知円別平11:20→12:08南岳12:20→13:40二ツ池(BP)

【8月4日】 曇のち雨のち晴、強風
二ツ池4:30→6:02サシルイ岳6:25→7:18羅臼平7:40→羅臼岳8:28→9:05羅臼平9:10→9:38銀冷水10:00→10:20弥三吉水10:23→11:15岩峰11:25→11:55岩尾別温泉木下小屋(露天風呂入浴)13:40=14:56斜里
記録  '81北海道大遠征シリーズ第一弾は、知床の硫黄山〜羅臼岳縦走である。T嬢のものした記録と、カニの書いた記録が、手元にある。これらを基にして、すうじいなりの山行記録を作ってみよう。

【8月1日・2日】
 10:03上野発で青森へ。今は懐かしい連絡船で函館へ。函館から札幌、網走と乗り継いで、翌日の13:58斜里駅着。夕食後、タクシーでカムイワッカ登山口へと向かう。

 登山口近くに、ツェルトを張る。オホーツク海に沈む夕陽に、感動する。虫が多く、蒸し暑い夜だった。

【8月3日】 快晴、稜線では強風
 暑さと虫のため、全員寝不足だが、撤収して出発。しばらく、灌木帯の中を登る。登山道には、多数のエゾハルゼミが落ちている。やがて次第に植物が少なくなり、硫黄と噴気口の目立つ、岩礫帯に出る。硫黄採鉱場だった所で、小屋跡がある。この辺で、一回目の休憩。

 しばらく、露岩帯を登る。この辺りを、新噴火口と呼ぶらしい。湯の流れる小沢があり、それに気を取られたカニが、ルートを外す。迷いやすい場所ではある。ハイマツ帯に入り、エゾクロウスゴの酸っぱい実も見られる。この辺で、二回目の休憩。

 道は高度を上げながら、左手の硫黄川へ近付いて行く。960M付近で、岩を下って硫黄川に出る。この辺にプラッツがあり、まだ煙の出ている蚊取り線香が、残されていた。ここから硫黄川沿いを登る。少しヒンヤリしてくる。沢沿いにポツポツ咲く、エゾコザクラが可憐である。1100M付近で、三回目の休憩。

 この先で、先程の蚊取り線香の主に追いつく。雪渓水が冷たい。沢に落ちたエゾシロチョウを、カニが水から出してやる。これより雪渓登りとなる。照り返しもあって、紫外線が強い。しばらく登ると、今度は急なガレ場である。岩場に咲くイワヒゲを見る。

 硫黄山肩に至ると、風が強い。火口壁の凄まじい景観が、目に入る。ここにザックデポして、硫黄山往復に出掛ける。山頂へは、ガレを適当に登り、岩場には、やや左側から巻き気味に踏跡がついている。岩場には、イワギキョウ・コケモモ・アオノツガザクラ・イワヒゲ等が、風になびきながら、花を付けている。

 山頂からの展望は素晴らしく、西には、知床五湖・オホーツク海、南には、、南岳・オッカバケ岳・サシルイ岳・羅臼岳、北には知床岳・半島先端部、遥か北東には、国後島が望まれる。見飽きることがない。

 肩に戻り、荷を背負い、尾根通しの道を、知円別岳へと向かう。強風下、両側がガレ落ちているので、少し緊張する。知円別岳を下った知円別平には、チングルマ・ミネズオウ・エゾノツガザクラなどが咲き乱れており、心和む休憩となる。

 相変わらずの強風の中、緩い登りで南岳に至る。強風のため、コッヘルに溶かした粉末ジュースを飲むのも大変だ。小休後、ハイマツの中の道を、二ツ池へと下る。

 二ツ池は、小さい北池には残雪あり。大きい方の南池のサイトで夕食。羆を警戒して、残飯や落とした飯粒残らず拾い集め、厳重にしまい込む。オッカバケ岳方向に、テント一張があった。池から少し離れた、ハイマツの中にツェルトを張り、羆の出ないことを祈りつつ、就寝。夜中に、多少の雨が降る。

【8月4日】 曇のち雨のち晴、強風
 強風のためか、雨が降ったにも拘わらず、ツェルトも濡れていない。羆を警戒して、明るくなってから出発する。

 オッカバケ岳の下りで、T嬢転倒し、ニッカズボンを派手に破く。サシルイ岳で、T嬢雨具のズボンに着替え。ハイマツに混じって咲く、キバナシャクナゲが美しい。天気次第に悪化。視界が悪くなる。

 サシルイ岳の下りにさしかかると、エゾノツガザクラ・チングルマの花と実などの群落。サシルイ岳・三ツ峰間は、豊富な雪解け水が流れている。三ツ峰のキャンプ地は、水には不自由しないだろうが、どこがどうなのか不明な程だ。三ツ峰の下りも雪渓が残っており、これを下って羅臼平へ。

 ここまで来ると、本格的な風雨。四人とも雨具上下着用する。少し行動食を口に入れ、荷物を置いて、羅臼岳山頂を目指す。登るに連れ強風となり、頬を打つ雨粒が痛い。視界も悪くなる。にもかかわらず、イワギキョウ・イワヒゲ・エゾノツガザクラが、岩にしがみついて、必死に咲いているのがいじらしい。

 羅臼岳は岩峰で、頂上付近では50cm進むにも、岩から岩へしがみつきながら進む。やっとの思いで、三角点に触れることが出来た。天気さえ良ければ、ここからの展望も素晴らしいはずなのだが、今日は何にも見えない。往路を引き返す。下りに見た、岩間にひっそり咲くイワヒゲは、雨に濡れ、真珠の釣り鐘のような美しさであった。羅臼平へ戻る途中、何組かのパーティとすれ違う。根性ネエチャン、サンダル履きのYH組や、雨具を着ずに傘をさすワンゲルなど。無事、山頂に到達できたかしらん。

 羅臼平には、木下弥三吉の記念碑がある。羅臼平から銀冷水へ向かう途中の大沢には、雪渓がかなり残っていて、下り易い。ダケカンバ・ナナカマドの樹林帯を抜け、銀冷水に至ると、この辺の地面は濡れていない。雨は降らなかったのか。雨具を脱ぐ。風も殆ど無く、日も射している。再び樹林帯を下る。

 弥三吉水で清水を飲み、さらに樹林帯を下る。時折、萩の花、ナナカマドの紅葉など、秋を思わせる風情も見られる。エゾクロウスゴの実も味わう。559Pの岩峰から、知床の眺めを楽しむ。下り着いた所が、岩尾別温泉の木下小屋。

 露天風呂に入り、汗を洗い落とす。根性ネエチャンと相乗りタクシーで斜里へ向かう。夕食後、T嬢とすうじいは、斜里の田中書店で、それぞれ「大雪山の花」という図鑑を購入した。その後の北海道の山で、この本は大活躍するのであった。留辺蘂へ向かうT嬢を見送り、すうじい・カニ・O君の三人は、清里へと向かった。

アルバム(ブログにLINK)

MR96。 雌阿寒岳・雄阿寒岳(阿寒)'81-08

MR98。 十勝岳・トムラウシ・旭岳・愛山渓(十勝・大雪)'81-08

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