ナガバノゴレンシは、マレー半島原産とされる常緑果樹で、現在では熱帯アジアの各地で見られる。カタバミ科の植物のうち果実が食用になるのは、ナガバノゴレンシと同属の
ゴレンシ(スターフルーツ)の2種と云われている。
沖縄県ではゴレンシが栽培されているのはよく見かけるが、ナガバノゴレンシが栽培されている例は極めて稀であり、管理人も植物園以外では見たことがない。
ナガバノゴレンシの果実は、長径5〜8cm程度の楕円形から卵形で、わずかに5本の稜があるが、ゴレンシの様に果実断面が☆形になるほどではない。むしろ輪切りにした際の形態と色がキュウリに似ていることから、英名では cucumber tree(キュウリの木)と呼ばれている。
果実は熟すと果肉が柔らなくなるが、甘味はなく、酸味があるのみである。管理人は果肉にシャリシャリとした食感が残る頃に食したが、これも酸味のみが口中に広がり、香酸系柑橘類のライムやシークヮーサーの様な爽やかな芳香や溢れる程の果汁はなかった。熟した果実にはモモやリンゴの様な香りがあると云われているので、再度果肉が柔らなくなった果実の食味試験を行いたい。
ナガバノゴレンシの果実は主に調理用果実として利用され、漬け物やカレーの薬味として用いられる様だ。
またナガバノゴレンシの果実の酸味はシュウ酸であり、インク消し、家具や布の汚れ取り、金属磨き等に利用できるらしい。