肝臓・胆管

 

肝門部胆管癌

閉塞性黄疸を伴う胆嚢癌

総胆管癌

肝細胞癌(肝臓癌)

総胆管癌による閉塞性黄疸

肝細胞癌の肩甲部転移

大腸癌の肝転移

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警告

肝臓は中線量被曝を広範にあびることで、不可逆的な肝不全を惹起する可能性があります。私は可能な限りPTVを絞り、各種パラメータを十分に検討のうえ、慎重に運用いたしております。しかし、被曝が多きすぎると判断される場合には、放射線治療そのものを再考せざるを得ない症例もあります。少なくとも、肝酵素が治療中変動するような治療は危険です。仮に御検討されたとしても、十分すぎるくらい考えられた上での検討をお願いいたします。

十年以上前まではB型肝炎による肝硬変から肝臓癌に罹病された患者様が日本では非常に多かったのですが、最近はC型肝炎から肝臓癌になる患者様が増加しています。手術や、肝動脈塞栓術や超音波ガイド下でのエタノール注入(今ではラジオ波ですか?)など、画像診断法も含め肝臓癌の分野では日本は世界をリードしてきました。肝臓癌の治療のひとつの選択肢として放射線治療も脚光をあびてきています。もともとは他に打つ手の無い門脈に腫瘍塞栓が出来ているような患者様などで放射線治療がなされていましたが、今は立派な治療の選択肢の一つになりつつあります。

 どの治療方法でも同じですが、肝臓癌の治療には癌の数、場所とともに、肝臓の予備機能の程度が問題になります。どれだけ放射線を集中させるといっても、まわりの比較的正常な肝臓を被曝させずに治療が出来るわけではありません。肝臓の被曝をおさえようとすれば胃や十二指腸などの被曝が増えてしまいます。その点、CFIMRTは比較的自由に放射線を思った方向に分散できるので、いろんな指標を参考にしながら肝臓の治療が可能です。実際、CFIMRTで治療した患者様で肝機能の大幅に動いた人はほとんどいません。呼吸に同期した治療などが先進的な施設で試みられていますが、その手法とCFIMRTが組み合わされたら、さらに副作用の低減と治療効果の向上が望めると思います。

肝動脈・門脈

 肝臓は肝動脈と門脈の二系列から栄養を受ける二重支配の臓器です。肝動脈は身体のあちこちの臓器と同様、肝臓に酸素と栄養を運びます。一方門脈は消化管からの静脈血を肝臓に運びます。食物は消化されたものがすべて栄養分とは限りません。たとえば、アルコールなどは、そのまま体循環に大量に入れば中毒症状を起こします。ですから、一旦肝臓に送られ分解・解毒され、必要があれば栄養分を蓄えます(過度に貯まれば脂肪肝ですね・・)。もともと栄養豊富(酸素もかなり豊富)な門脈血ですので、健康な肝臓だと7割は門脈で栄養されている感じです。ところが、肝臓に出来た腫瘍は門脈構造を持ちませんから、ほとんどが肝動脈で栄養されます。この栄養補給の差を利用して、抗がん剤を高濃度に腫瘍に選択的に投与して、なおかつ動脈を塞栓物質でつぶして兵糧攻めしてしまおうというのが肝動脈塞栓療法(TAE)の原理です。(放射線治療とは直接関係ない話ではありますが・・・(^_^;))