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イタリアでの留学・旅行をお考えの方へ

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1.現代イタリアの抱える問題点

2.留学・旅行に役立つ本

3.留学・旅行の際の心得(執筆予定:時間を見つけて書きたいと思っています。)

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1.現代イタリアの抱える問題点

 日本では、食・美術・音楽・景観・歴史・ファッションなど、イタリア文化の様々な側面への興味を持つ人が多く、イタリアの生活の様子やイタリア人の生き方に魅かれて、イタリアを旅行したい、あるいは、留学してみたい、暮らしてみたい、と考える方がたくさんいらっしゃるようです。

 ただ、日本のマス・メディアやイタリア関係者がイタリアのすばらしい面ばかりを取り上げがちなので、確かにイタリアにもいい面はたくさんあるのですが、たとえば若者の就職難や、ここ数年の間の治安の悪化・犯罪の増加、移民に対する偏見や差別の増長、政治の腐敗、公共機関などのサービスの悪さ、バス・電車・飛行機の遅延・ストライキなど、生活したり旅行したりする上でも行き当たる問題点もたくさんあります。

 憧れに夢を高鳴らせて、イタリアに長期留学しよう・大学はイタリアで・イタリアで永住したいと考えられて、思い切って進路を選択してしまってから、イタリアの現実を知り、理想と現実の落差に驚き、人生の選択を悔やむことになっては残念です。また、たイタリアでは大学を出ても安定した仕事を見つけられない若者が大勢いる上に、中年になって何年も同じ職場で働きながらその職場に終身雇用されない人もたくさんいます。イタリアでは給料の平均が1か月1000ユーロほどと大変低く、この数年給料は変わらないのに、物価や家賃だけは上がったために、生活していくのも生易しいことではありません。

 そういうわけで、イタリアでの長期留学・大学留学・就職や永住を夢見ている人にも、ぜひ一度、実際にイタリアに生活してみて、本当に自分が長い間住んでみたい場所であるかどうかを確かめてみてください。イタリアは歴史的な経緯もあって、地方によって食文化も違えば、人々の気質や生活も変わってきます。一つの町に1か月なり半年なり腰を落ち着けながら、週末などにあちこちを旅行して、イタリアのさまざまな地方の暮らしや文化・人々にじかに接してみてください。イタリアには、食文化や芸術の豊かさ、自然や歴史的建造物・中世の街並みの保存・人々の人生を楽しもうとする姿勢など、魅力あるところもたくさんありますが、日本で生活の便利さや至れり尽くせりのサービス(定刻に来る列車や丁重に対応してくれる店員・銀行員、呼んだらすぐ来てくれる技師など)に慣れてしまっている日本人には、腹が立ったりあきれたりするようなこともしばしばあります。長い間暮らそうと思う土地を決めるのは、ちょうど結婚相手を決めるようなものです。いいうわさだけ聞いて、外見だけに魅かれて、すぐに決断するのではなく、まずは相手をよく知って見きわめることが大切で、最後の決断はそれからでも遅くはありません。私もイタリア人の夫と結婚することにならなければ、確かにイタリアはすばらしい国でもありますが、大学を卒業後は帰国するつもりでいました。

2.留学・旅行に役立つ本

 留学しようかどうか考えている方、そして、すでに留学することに決めた方にも是非読んでいただきたいのが『地球の歩き方 成功する留学 イタリア留学』です。残念ながら最新版が2003・2004年と少し情報が古くなっていますが、留学の形態から留学後の就職の問題、さまざまな学校の紹介から留学にかかる費用の例、学校の選び方から宿の探し方など、留学を決める前にも、また留学をしている最中にも、非常に役立つ情報が満載です。イタリアに行こうと考えていらっしゃる方の中には、長期の留学を考えていて、そのために退職をしなければいけない場合もあると思います。「敵を知り己を知れば百戦すれど危うからず」とは言いますが、人生で大きな決断を下す前に、まず「イタリアに留学する」ということがどういうことかを十分知るためにも、有益な情報がぎっしり詰まったよくできた本だと思います。留学相談ができるセンターに言ったり、経験者の話を聞いたりしても、あるいはインターネットで検索しても、時間がかかる割には全体像が見えてこなかったり、ごく一部の人の体験だけしか分からなかったりします。この本では、イタリアの様々な地域の様々な学校に留学した方の留学中・または留学後の体験談もあり、学校・滞在先の選択から現在の職業に至るまで、たくさんの情報が豊富に偏りなく(留学でいい経験をした例だけでなく、失敗談も多くあります)挙げてあり、よくも1冊にこれだけ役に立つことばかり上手にまとめられたものだと感心するくらいです。留学を考えている方は是非1冊手にとって、毎日できるだけたくさんのページに目を通してみてください。

                   

 ちなみに、私が2002年に退職してイタリアへの留学を決めた際に、購入してイタリアへも携帯したのは一つ古い版の2001・2002年版です。現在、私は2003・2004年版も持っていますが、これはマルケ州の語学学校に滞在していたときに校長から頼まれて自分の体験を書いたら、それがこの最新版に採用されたので、執筆者として一部無料でいただいたからです。(ちなみに私の体験談は291ページにあります。)この2冊を読み比べてみると、体験談などで新しいものと置き換えられたものがかなりあり、最新版には前の版にはなかった情報も加わっています。ただし、2001・2002年版にはペルージャとシエナの外国人大学の語学コースの詳しい説明と私立の語学学校94校の詳しいデータ(コースの概要、生徒の人数、日本人生徒の体験談など)があったのに対し、2003・2004年版では、外国人大学のコースについては詳しい情報がなく、私立校も76校と数が少なくなってきています。ですから、単に短期の留学をしようと考えられる方は最新版1冊でもいいのですが、「退職して…」と考えている方には、古本屋でも図書館でも構いませんから、2001・2002年版に目を通されることをお勧めします。さまざまな方の30ページ以上にも渡る留学の体験が書かれていて、最新版で読むよりも、さらに多くの人の実際の体験を知ることもできるからです。

 では、そうやってイタリアへの留学や旅行を決心されたあと、どのように留学先や旅行先を決めたらよいのでしょうか。先も述べましたように、イタリアは1861年までは様々な国に分かれており、またその幾つかが長い間に渡ってフランスやスペイン、オーストリアなどの外国の支配下にあったこともあり、建築物も食文化も人々の気質や暮らしぶりも、地域によってかなり差があります。よく旅行会社がツアーに組み込んでいる定番のフィレンツェ・ローマ・ヴェネツィア・ミラノなどを訪ねたい、そこで暮らしてみたいとお考えの方も多いと思うのですが、もし個人で旅行される場合は、あるいはツアーでどこに行こうかと決断される前にも、私は「地球の歩き方 イタリア」を1冊購入し、写真の豊富なページをめくりながら、自分が訪れてみたいところ、住んでみたいところをじっくり決めてみることをお勧めします。

 たとえば外国の方が日本を訪れるのに、有名な東京・京都・大阪だけを1週間で回るような旅程を立てていると聞かれたらどう思われますか。期間が短いのに、無理に長距離の旅行をして時間を無駄にせず、京都に近い奈良や彦根などの観光地をじっくり訪れた方が、移動に時間や体力を費やさずに、ゆっくりと旅を楽しむことができると思います。イタリアでもそれは同じで、確かに「一生に1度の機会」ならそれでも構いませんが、わたしはあまり一度に欲張らずに、たとえばイタリア中部ならイタリア中部で、ローマ・シエナ・フィレンツェ・ペルージャなど近郊の町をじっくり訪れて回った方がいいような気がします。好みは人それぞれですが、たとえツアーで旅行に出るつもりであっても、一度ガイドブックを手にとってみた方が、本当に自分の行ってみたいところやしてみたいことが見えてくると思います。もちろんツアーの中のフリーの時間に何ができるか、どこを訪れたいかの参考にもなりますし、各地のおいしい特産の料理などが分かるので、レストランで自分たちで注文しなければいけないときに助かります。もちろん自分が実際に個人で旅行するのに役立つ情報もたくさんあります。よくあるメニューのイタリア語での一覧やイタリアの美術史の概観、防犯対策など、便利な情報が多くて、本当によくできているなと思います。ホテルも値段に幅のあるところが読者の感想とともに挙げてあるので助かりますし、留学を検討されている方も、一冊持っておかれると、留学先で旅行される際にも重宝すると思います。

 旅行のガイドブックとしては、個人旅行を考えていらっしゃる方で、英語のできる人には、Lonely PlanetあるいはDKの英語で書かれた英語のガイドブックをお勧めします。実は私とイタリア人の夫が外国(イタリアと日本以外の国)へ旅行するときは、たいていこの2社のイタリア語版を両方購入しています。2年前にサルデーニャに行ったときは、やはりこの2冊のイタリア語版のサルデーニャのガイドブックを両方とも買いました。

 Lonely Planetのガイドは、日本のガイドブックには書かれていないような小さな町もかなり詳しく解説されており、宿やレストラン、交通手段などの情報も豊富で、実際に旅行先を選んだり、宿や交通手段を決めたりするのに非常に役立ちます。もちろん「地球の歩き方」に書かれているところだけで自分は十分だ、と考える人はそれでもいいと思います。英語が苦手だけれど、より多くの旅の情報を集めたいという方には上で見て分かるように日本語版もあります。ただし、英語版が2008年出版であり、2010年2月にも新版が出る予定であるのに比べると、日本語版は2007年出版である上に、その翻訳の元になっている版は2006年の1月に発行されたものです。また、宿の情報だけ確認したいという場合は、ホームページでも、訪れたいと思う国や町のホテルの一覧やその評価を見ることができますが、旅程を組みたい場合や訪れたいところを選びたい場合は、やはり本が1冊あった方が便利です。

 そんなにLonely Planetがよければ、なぜDKの方も購入するのかというと、Lonely Planetには写真や絵が少ないという短所があるからです。逆にDKのガイドブックの方は、挙げてある宿やレストランに高いところが多かったり、公共の交通手段などの説明がそこまで詳しくないという問題があるものの、各地の風景や訪れるべき史跡などをたくさん写真を用いて示してあり、またいくつか訪れるべき町については町の詳しいカラー地図に史跡などの写真が添えたものがあり、また大きい城や美術館については、その見取り図まであって、どんな順路で歩いて何を見ることができるかまでが写真や解説入りで図示してあるからです。ですから、写真を見ながら訪れたい町を絞り込むことができ、また、旅行先でたどり着いた町の観光案内所が閉まっているときでも、本の地図を片手に有意義な散歩を楽しむことができます。各地の料理についても写真入で、名前と材料、どんなふうに調理されているかなどが書かれており、レストランで注文したり、あるいはレストランを選んだりするのにも役に立ちます。(イタリアでは、レストランが、店の前に料理と料金の一覧表が掲げてある場合がほとんどです。客の方も、自分が食べたいものを手ごろだと思う値段で食べられるところを選んで店に入ることができます。)

                 

 英語がある程度おできになる方には、留学や旅行に際して、英語で書かれたLonely Planetの「旅行に役立つ表現」をまとめた一冊を携帯することをお勧めします。手のひらと同じくらいに非常に小さな本で、簡単な発音や文法の説明から、ホテルやレストランでの会話の例、料理や飲み物を表す単語の一覧などが、見やすいように色や図を使って分かりやすく表示してあります。巻末にちょっとした辞書がある上に、何より便利なのは、「イタリア語では難しそうだから、英語で言ってみよう」と思ったときに、旅行に役立つ表現が英語とイタリア語の両方を並べて書いてあるので、自分の英語やその表現に自信のない場合にも重宝するからです。日本で取り寄せて少しずつ勉強しておいてもいいし、実際にイタリアに行かれてからでも、空港や観光地の大きい書店などで購入することもできます。その際はベルリッツなど他社からも同趣旨のものが出ていますので、何冊か見比べて、自分が使いやすそうなものを選んでください。

 また、『イラスト日本まるごと事典』は題名にもあるとおり、日本の文化や歴史、風俗をたくさんの図を用いて、簡潔な英文(対訳つき)で説明してあります。イタリアに限りませんが、外国を訪れると、よく外国の人から日本についていろいろ聞かれることがあります。留学していていろんな国の人と一緒に学んだり暮らしたりするとなるとそういう機会も増えると思います。そういうときには、日本の様々な側面(食文化から行事、日本の家屋の構造から歴史・政治まで)を分かりやすい絵を使って図示しだこの本が重宝するはずです。イタリアに留学していても、英語圏などの学生と英語で話す方がまだ楽だったり、あるいはイタリア語ではうまく説明できなかったりするときに役立つのはもちろん、イタリア語が十分話せるようになってからも、絵を示しながら説明をすると説明が分かりやすくなります。(昨晩もイタリア人の義理の両親に、押入れとふとんについて最初は言葉だけで説明していたのですが、「やはり目で見たほうが一目で分かる」と思って、会話の途中でこの本を取りに行きました。同じページにふすまや畳の絵もあったので、他にもいろいろな質問が飛び出したのですが、やはり言葉だけではうまく伝えられず「絵や図、写真」が必要なこともあります。)留学や旅行のあと、もっと自国の文化について知らなければと反省する人は多いのですが、この1冊だけでも、自分の知識だけではあやふやなこと、あるいは言葉だけではうまく説明できないことを、きちんと外国の人に説明することが可能になります。私自身もペルージャ外国人大学の日本語・日本文学の授業の中で、日本の風習などを説明するのに、この本をよく利用しています。自分自身の国のことは知っているつもりで何かと知らないことも多く、何となくページをめくってみて興味のあるところを読んでもおもしろいし、英語の勉強にもなります。外国の方で日本文化に興味を持つ人も多いので、そういう方に贈り物として送ってあげても喜んでもらえる本ではないかと思います。

 それから、「イタリア語をイタリアに行ってから1から習うの」はお金と時間の無駄になります。日本語とイタリア語とでは文法の仕組みも語彙も非常に異なる点が多いため、日本人がイタリア語でイタリア語の授業を受けると授業内容が分からず、他国の生徒と比較して落ち込んでしまったりすることにもなります。フランス語・スペイン語・ポルトガル語はイタリア語と同じく俗ラテン語から発展していますので、語彙にも文法にもイタリア語との共通点が多いので、ゼロからでもイタリア語を聞いていくらか理解することができますが、そういう恩恵を受けていない上に、「耳から聞いて話す」授業に慣れていない日本人には、入門のクラスでも授業内容が非常に難しく感じられると思います。独学で、1冊でも2冊でも学習書を一通り勉強し、付属のCDやNHKの講座を可能な限り聞くようにして耳を慣らして、留学に備えてください。その際に使える参考書と辞書を上に載せてあります。参考書や辞書の使用法やなぜこの参考書がいいのかについては、イタリア語学習におすすめの教材(入門者編)を参考にしてください。小辞典は旅行のお供としては便利ですが、イタリア語をしっかり勉強するつもりの人は、高いけれども一生つかえるものなので、ぜひ中辞典を購入してください。英語と違って、たくさん大辞典が出ているわけではないので、実際この伊和・和伊辞典だけあれば、日本で出版されている辞書は他に必要ないと思います。イタリアに留学してから、中級以上の人は、伊伊辞典(私もよく使っているLo Zingarelliがお勧めです)を購入するといいと思います。用例が多く、日本で出版された辞書にはない言葉もかなりあります。また、Lo ZingarelliはできればCD-ROM付きのものを購入してください。紙の辞書だけのものと値段はあまり変わらないのに、CD-ROMは言葉の検索が大変便利で、言葉を調べたいときだけでなく、ある動詞の前置詞に何を使うかなどを調べたいときにも役に立ちます。

3.留学・旅行の際の心得(執筆予定:時間を見つけて書きたいと思っています。)

 

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