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■ 米 澤 穂 信 ■
(よねざわ ほのぶ 1978~)
1978(昭和53)年、岐阜県生まれ。
2001(平成13)年、デビュー作『氷菓』で第5回角川学園小説大賞奨励賞(ヤングミステリー&ホラー部門)受賞。

■ 公式サイト ■
(ご紹介しているサイトは別ウインドで開きます)
 汎夢殿
米澤穂信さんご自身で運営されているHPです。
近況報告、既刊情報、予定情報一覧、それに登場人物リストなどもあってファンの方は必見です。
掲示板にもご自身で丁寧に返信されていらっしゃいます。



作 品 I N D E X 

<小市民シリーズ>
 1.春期限定いちごタルト事件
 2.夏期限定トロピカルパフェ事件 NEW



< 小 市 民 シ リ ー ズ >

■ 春 期 限 定 い ち ご タ ル ト 事 件 ■
(2004年)
★★★★

小市民を目指す高校1年生の小鳩君と小山内さん
目立ちたくないのに名探偵ぶりを発揮せざるを得なくなってしまう2人のライトな探偵物語


オンライン書店ビーケーワン:春期限定いちごタルト事件

文庫版 (この作品は文庫書下ろしです。)

 東京創元社 2004.12 \609 4488451012

オンライン書店bk1




■ 内 容
高校一年生の小鳩君小山内さんは恋愛関係にも依存関係にもないが、互恵関係にある。2人はお互い助け合いながら小市民を目指しているのだ。
小市民・・・それは決して目立ってはいけない存在。しかし、2人の前には解かなければならない謎が次から次へと現れて、その度ごとに名探偵ぶりを発揮してしまう小鳩君。
こんな調子で2人は立派な小市民になれるのだろうか…?
■ 目 次 ■
プロローグ / 羊の着ぐるみ / For your eyes only / おいしいココアの作り方 / はらふくるるわざ / 孤狼の心 / エピローグ
■ 安心して読める、可愛らしいミステリー
解かなければならない謎・・・それは言ってしまえば、ホントにホントに些細な謎なのです。実生活の中でも実際に遭遇しそうで、でも、遭遇しても何となく見過ごしたり、「まあ、いいか…。」と流してしまうような出来事に小鳩君は拘ります。そして、そんな些細な謎でも解かないと気が済まないのです。
<おいしいココアの作り方>などはその良い例です。ホント、どーでもいい事なんですが、見事に解かれると、「なるほど!」と感心してしまいます。
この謎の小ささが微笑ましくも可愛らしくもあり、でも、謎の小ささの割には満足度が高くて、ライトで気持ちの良い読み心地を味わえます。

■ 気になる小山内さんの過去、そしてこれからの彼ら
こんな可愛らしいミステリーの探偵役の小鳩君と、その彼と互恵関係にある小山内さんですが、実は2人ともタダモノではないのです。だからこそ、小市民になるのに苦労しているんです。
何故、彼らが小市民になりたがっているのか? 小鳩君に関しては彼にそう決心させる出来事が描かれていますが、小山内さんがそう思うようになった切っ掛け、彼女の過去、は謎です。何が彼女にあったのか、気になります。是非是非知りたい!
そして、果たして彼らは立派な小市民になれるのか? これも物凄く気になります。

■ 堂嶋健吾君
小鳩君の小学校からの友人の堂島健吾君。彼のキャラクターが凄く効いています。
裏表の無くて、豪快と言うか、本人は認めないでしょうが、あまり深くものを考えない性格が小鳩君や小山内さんとは対照的です。そんな彼を小鳩君はちょっと煙たく思っているのですが、でも、どこかで彼のような性格に憧れているようなフシもあります。彼とて小市民的では決してないと思うのですが…。とにかく、魅力的なのです。
(2005.10.26)

 この作品はリハビリ的読書にも掲載しています。


2人の今後は気になるし、小山内さんの過去も知りたいし、堂嶋君のような良い脇役もいるので、是非とも続編を!・・・と思っていたら、もうすぐ出るようです。(*^^)v
上記の公式サイトによると、2006年初め(もうすぐ!)に<小市民シリーズ>の第2弾として『夏期限定トロピカルパフェ事件』が刊行されるそうです! 楽しみですねぇ。

 ※『夏期限定トロピカルパフェ事件』は2006年4月に刊行されました。


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NEW
■ 夏 期 限 定 ト ロ ピ カ ル パ フ ェ 事 件 ■
(2006年)
★★★★☆

高校2年生の夏休み小鳩君は小山内さんに連れられてスイーツの食べ歩きをするハメに…
その名も<小山内スイーツセレクション・夏> それが小山内さんのこの夏の運命を左右するという


オンライン書店ビーケーワン:夏期限定トロピカルパフェ事件

文庫版 (この作品は文庫書下ろしです。)

 東京創元社 2006.4 \600 4488451020

オンライン書店bk1




■ 内 容
「わたしね。……なんだか、素敵な予感がしてるの!」・・・小鳩君に夏休みの予定が無いのを確認した小山内さんはにっこり笑ってそう言った。

高校2年生の夏休みの初日、小山内さんは小鳩君の家までやって来て市内のお菓子屋さんの場所がいくつも書き込まれた地図と小山内さんがピックアップし格付けしたらしいお菓子の名前がごっそり書かれた紙を渡された。その名も<小山内スイーツセレクション・夏>。ひと夏かけて、これらのお菓子を食べ歩くという小山内さんは小鳩君にもこのツアーに付き合って欲しいというのだ。さほど甘いものが好きではない小鳩君は面食らった。それに、互恵関係にはあっても依存関係でも恋人関係でもない自分に小山内さんがこんなことを頼むというのも腑に落ちない。
しかし・・・
ムラムラと湧き上がる小市民的でない衝動に負けて小鳩君は小山内さんに知恵比べを仕掛け、あっさりと敗北。代償に<小山内スイーツコレクション・夏>ツアーに付き合うことを約束させられてしまう。
そして、小山内さんとスイーツを食べ歩く間に小鳩君は堂島健吾によってとある事件に巻き込まれ、それはやがて・・・。

小鳩君と小山内さんの<小市民シリーズ>第2弾。
■ 目 次 ■
序章 まるで綿菓子のよう/第一章 シャルロットだけはぼくのもの/第二章 シェイク・ハーフ/第三章 激辛大盛/第四章 おいで、キャンディーをあげる/終章 スイート・メモリー
■ 前作以上に練りに練ったストーリー
第1弾「春期限定いちごタルト事件」<おいしいココアの作り方>でとてつもなく身近な題材で見事なハウダニットを読ませてくれた著者ですが、今度は第一章の<シャルロットだけはぼくのもの>からいきなり同様のえらく身近な題材で見事な倒叙ミステリーを読ませてくれます。
でも、今回は前回と違って、ちょっとした日常の謎を行き当たりばったりに解いて行くのではなく、一つの事件に向かって行く道筋であることが明確になっています。それがスイーツ巡りととても良く絡まっていて、とてもよくストーリーが練られているのがわかります。
また、『狼』だった頃の中学時代の小山内さんの姿も垣間見られて、前作では謎だった部分も(ほんの一部分?)明らかになります。

■ ほろ苦さも
スイーツ巡りでの小鳩君が面食らう様子や幸せそうな小山内さんがユーモラスに描かれていて、全般には相変わらずの楽しい雰囲気が漂っているのですが、ラストはなかなかシビアです。そのため、後味は前作ほど良いものではありませんが、この作品がただのユーモラスなミステリーではなく、2人の悩める高校生を描いた青春モノでもあることが強烈に感じられます。
このラストはきっとこのシリーズのファンには賛否両論だと思いますが、個人的にはこれもアリだと思っています。彼らの苦悩がとても切なくて、また身につまされるから…。

あたかもこれでシリーズはおしまいか!?・・・と思わされますが、<解説>を読むとそうでは無さそうなのでホッとしました。
小鳩君と小山内さんの活躍、まだまだもっと読みたいですのも!
(2006.4.26)



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