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宮尾登美子:著
(新潮文庫)
1996年
朝日新聞社:刊
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紀元前55年のエジプト。国王プトレマイオス12世は国民に国を追われて亡命中。第2王女ベレニケ・エウフロシーネは病身の第1王女クレオパトラ・トリファイナを毒殺、父から政権を奪うべく反乱を起こした。第3王女、14歳のクレオパトラ・ターリア(クレオパトラ7世 通称・クリノン・・・以下、クレオパトラ)は”紅薔薇の日”(初潮)をむかえ、古来からの伝統に則ってテーベの神殿に参拝するとの名目で次姉の魔手を逃れる。ベレニケは破れ、夫と共に死に、父王は復権を果たしエジプトに帰還する。その父王も4年後には死去し、クレオパトラは弟マグス(プトレマイオス13世)と結婚し共同統治することになるが、側近に操られた弟と対立するようになってしまう。弟の一派を破り、クレオパトラの手に政権を取り戻してくれたのはローマの独裁官ジュリアス・シーザーだった。2人はたちまち恋に落ちる。
クレオパトラのシーザーやアントニーとの恋は歴史上の華麗で壮絶なロマンスという印象があったのですが、彼らに取り入らなければエジプトの独立が維持出来なかったというのもまた事実のようです。勿論、恋愛感情はあったのですが、だからこそ彼女が哀れに感じられます。国を守るための政略結婚ならいくらでもありますが、政略と割り切れない所が彼女の哀しいところです。しかも、利害だけで結ばれた関係と違って、愛情が
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