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■ 加 納 朋 子 ■
(かのう ともこ 1966~)
1966(昭和41)年10月19日、福岡県北九州市に生まれる。文教女子短期大学文芸科卒。化学メーカー勤務を経て、1992(平成4)年、『ななつのこ』で作家デビュー、第3回鮎川哲也賞を受賞。1995(平成7)年、『ガラスの麒麟』で第48回日本推理小説家協会賞を受賞する。 夫は同じく推理小説家の貫井徳郎。


作 品 I N D E X 





■ な な つ の こ ■
(1992年)
★★★★☆

第3回鮎川哲也賞受賞作


推理小説の枠には収まらない重層的で叙情的な名作



単行本 重版未定
 東京創元社 1992.9 \1,427 4488023347

文庫版 (画像はこちらのものです。)
 東京創元社 1999.08 ¥ 546 ISBN:4488426018

オンライン書店bk1



■ 内 容
表紙の絵に惹かれて買った短編集『ななつのこ』。内容にも惚れ込んだ駒子は著者にファンレターを出す。思い掛けなく著者の佐伯綾乃から届いた返事には、駒子が何気なく書いた身近に起きたおかしな事件の謎解きがされたいた。これを切っ掛けに、駒子は身近に起きたちょっと不思議な出来事を佐伯綾乃への手紙に綴るようになった。
佐伯綾乃著の短編集『ななつのこ』の短編一つ一つが駒子に思い出させる様々な身近な事件、あるいは駒子が事件とさえ思っていない事柄を、佐伯綾乃からの返事はことごとく謎解きして行った。
作中作『ななつのこ』同様、7編からなる連作短編集。
■ 収録作品 ■
スイカジュースの涙 / モヤイの鼠/ 一枚の写真 / バス・ストップで /
一万二千年後のヴェガ / 白いタンポポ / ななつのこ
■ 特徴的な文体
地の文はとても硬いのですが、会話文は一転、肩に力が入っていないとても自然な言葉で書かれています。それがよく効いていて、全体的な印象を柔らかくするのに一役買っています。硬い地の文にもユーモラスな皮肉が至る所に散りばめられていて、思わずクスリと笑わされたりと、全体的には明るくて軽いムードです。

■ 2つの物語が楽しめ、やがてそれが
7つの短編でそれぞれに作中作『ななつのこ』の1編が語られていて、1つの作品の中に2つの物語が存在します。作中作の主人公・はやて少年と探偵役<あやめさん>、駒子と作家・佐伯綾乃、作中作で起きる事件と駒子の周りで起こる事件、これらが時にオーバーラップして、物語を重層的にしています。駒子は、気が弱いけれど一途なはやて少年に共感し、はやてが憧れもし、頼りにもしている<あやめさん>の存在と佐伯綾乃の存在を重ね合わせてもいるようで、2つの物語は構成が似ていると言うだけではなく、表裏一体の関係になって行きます。
そして、最後の7つ目の短編「ななつのこ」は物語全体の解決編になっています。7つの短編は単なる連作ではなく、全てで一つの物語になっているのです。

■ 単に”推理小説”の一言では片付けらない
鮎川哲也賞を受賞したくらいですから、これは推理小説なのでしょう。推理小説のジャンルで言えば、<日常の謎>に属します。そして、<安楽椅子探偵モノ>とも言えるでしょう。でも、謎解きだけを楽しみにして読むと期待を裏切られます。推理小説としての要素はほんの一部分で、作品の中で最も大きな要素となっているのは駒子自身の内面だと思われます。
大して変化のない日常の中で駒子がふと感じる事、思い起こす事の積み重ねで、19歳という微妙な年齢の女性・駒子の心理や人格やその想いを表現しています。その中に垣間見える駒子のコンプレックスは、実は多かれ少なかれ誰もが持ち合わせているものだと思います。だからこそ、この作品に多くの人が共感を覚えるだろうと思います。
(2005.01.15)
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■ 魔 法 飛 行 ■
(1993年)
★★★★

微妙な年齢の主人公の心の揺らぎを瑞々しく描きながら、
また新たな手法で驚かせてくれる『ななつのこ』の続編




単行本 重版未定
 東京創元社 1993.7 \1,680 4488012507

文庫版 (画像はこちらのものです。)
 東京創元社 2000.02 ¥ 588 ISBN:4488426026

オンライン書店bk1



■ 内 容
「手紙のように気楽に書けばいい。読んであげるよ。」…瀬尾さんにそう言われ、駒子は物語を書き始めた。以前、佐伯綾乃さんに書いていたように、身近で起こったちょっと不思議な出来事を書いては瀬尾さんに送る。会う度に名前が違う女子学生、交差点に出るという幽霊の噂、学園祭とテレパシーの実験。瀬尾さんは佐伯綾乃さん同様に不思議な出来事の謎を綺麗に解明した返事をくれる。
同じ頃、駒子に差出人不明の不思議な手紙が届くようになった。その手紙の主は誰なのか? 何の目的で書いているのか? それを解き明かさなくてはならない事態に駒子は陥る・・・。
『ななつのこ』の続編となる連作短編集。
■ 収録作品 ■
秋・りん・りん・りん / (誰かから届いた最初の手紙) / クロス・ロード / (誰かから届いた二番目の手紙) / 魔法飛行 / (誰から届いた最後の手紙) / ハロー・エンデバー
■ 物語になったせい?
前作『ななつのこ』の感想で”特徴的”と書いた文体がとても気に入っていたんですが、その特徴が薄れてしまっているのが残念です。”物語”を意識した駒子の気負いを表現しての変化なのかな、とも思いますが、メリハリが無くなって平板な感じになっていまいました。

■ 余談・・・それが懐かしい
一編の長さが長くなった分、余談と思われる話がたくさん挿入されています。思いつくまま筆が走ったと言う感じで、それが如何にも”物語を書き始めたばかりの女の子”ぽくって微笑ましく感じられました。そしてその余談がまた、駒子と同じ境遇だった頃(郊外にある女子短大の学生だった頃)を思い出させてくれました。代返、学食、授業前のざわめき・・・、すっかり忘れ去っていた感覚が次から次へと蘇って来て、楽しいやら、懐かしいやら・・・。

■ またまた驚かされる結末
4つの短編が最後に一つにつながるのは前作同様ですが、そこにはアッと驚く事件が用意されています。正編・続編あわせた中でも最大の緊迫した展開で、それまでの長閑さはどこへやら、と言った雰囲気なのですが、その間中、駒子は大きなメリーノウールの羊のぬいぐるみを抱えているのです。そしてそれが時々「メエェェ」と鳴く・・・。
ラストがまた秀逸です。
壮大な宇宙とちっぽけな私、でも、宇宙でたった一人の私・・・駒子の弾む心が伝わって来るとても素敵で印象的なラストシーンです。このシーンのためにこの2冊があったと言っても過言ではないと思います。

駒子から元気がもらえた・・・そう感じられる一冊です。
(2005.1.29)
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■ 月 曜 日 の 水 玉 模 様 ■
(1998年)
★★★☆

OL・陶子とリサーチ会社の調査員・萩の周辺に起こる
ちょっと不思議でちょっと切ない事件の数々


オンライン書店ビーケーワン:月曜日の水玉模様

単行本
 集英社 1998.9 \1,680 4087742148

文庫版 (画像はこちらのものです。)
 集英社 2001.10 \520 4087473740

オンライン書店bk1



■ 内 容
小さな会社に勤めるOLの片桐陶子が毎朝通勤の小田急線の中で会う一人の青年がいた。陶子にとって彼は<愛しの君>だった。何故なら彼は毎日登戸で下車するので、陶子に代々木上原までの15分間、必ず座席を提供してくれるからだった。陶子が毎日観察したところ、彼の通勤着はスーツが3着、ネクタイが5本。それを決まったローテーションで組み合わせて着て来る。ネクタイは<月曜の水玉模様><火曜のストライプ><水曜のペイズリー>・・・と曜日によって決まっているようだった。
その<愛しの君>がある日を境に登戸で降りなくなった。陶子は15分間の睡眠を奪われて不機嫌極まりない。
そんなある日、元<愛しの君>を陶子は思わぬところで見掛ける・・・。

OLの陶子サンとリサーチ会社の調査員・萩クンが身近に起こる不思議な事件や不可解な出来事の謎を解き明かして行く連作短編集。
■ 収録作品 ■
月曜の水玉模様 / 火曜日の頭痛発熱 / 水曜日の探偵志願 /
木曜日の迷子案内 /金曜日の目撃証人 / 土曜日の嫁菜寿司 /
日曜日の雨天決行
■ OL生活の中の日常の謎
こちらもいわゆる<日常の謎>を扱った作品群ですが、”日常”の謎というからにはその日常自体が良く描けていないと、どんなに謎解きが巧みでも作品としての出来はそんなに良くはならないと思います。その点、陶子サンの会社での日常がリアルに描かれているので(著者の加納さんもOL経験者だからでしょうね。)、”謎”の方もそれなりの説得力を持ったものになっています。

■ 陶子サンと萩クン
2人は言わば、<探偵と助手>の関係なのですが、どうやら陶子サン、いつまでたっても萩クンをちょっと胡散臭くて頼りないヤツだと思っているフシがあります。一方の萩クンは、いつでも無邪気に陶子サンにしっぽを振っている子犬みたいな感じです。そんな2人の関係がユーモラスです。
でも、萩クン、確かに頼り無げなんですが、ただそれだけじゃないことが段々とわかって来るような、来ないような…。そんな茫洋としたところが萩クンの魅力かなと思います。
脇役なのに目立っているのが、陶子サンの後輩OLの真理ちゃん。今時の女の子なんですが、どこか憎めなくて…。

■ 駒子より大人の陶子サンだから
『ななつのこ』『魔法飛行』の主人公の駒子が大学生なのに対し、OLの陶子サンが主人公のこの作品群は謎の質も少し違っていて、世知辛さを感じるようなところがあります。また、前記の2作品ほど連作としての物語性もありません。でも、その分、ユーモアとほろ苦さを感じさせてくれますし、著者の温かな視線はこちらでも健在です。
(2005.11.12)

 この作品はリハビリ的読書にも掲載しています。


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■ 螺 旋 階 段 の ア リ ス ■
(2000年)
★★★★

脱サラ探偵・仁木と不思議な美少女・安梨沙のコンビに持ち込まれる依頼の影には
どんな真実が隠されているのか…?


オンライン書店ビーケーワン:螺旋階段のアリス

単行本
 文芸春秋 2000.11 \1,600 4163196803

文庫版 (画像はこちらのものです。)
 文芸春秋 2003.11 \500 4167673010

オンライン書店bk1



■ 内 容
脱サラして探偵事務所を開設した仁木順平。しかし、開業3日目になっても依頼は一件も無い。暇を持て余し、春の陽気にも誘われて、ついウトウトしてうっかり机に顔面を強打しまった。そんな様子を不意に螺旋階段のある非常口から顔を覗かせた見知らぬ、しかし、非常に美しい、少女に目撃されてしまった。少女は猫を抱いていた。
美少女の名は安梨沙(ありさ)。17,8歳にしか見えなかったが”はたち”だと言い、仁木が探偵だと知ると自分も探偵になりたいと言う・・・。
所長と助手、2人になった仁木の事務所に持ち込まれる事件は、貸金庫の鍵探し、浮気の疑いを掛けられた主婦の潔白を証明するための素行調査、居なくなった犬探しなどなど…、仁木の期待を裏切るものばかりだったが・・・。

事件関係者を『不思議の国のアリス』の登場人物になぞらえながら、一見ちょっとした依頼の裏に潜む真実を解き明かして行く2人の探偵物語。
■ 目 次 ■
螺旋階段のアリス / 裏窓のアリス / 中庭のアリス / 地下室のアリス / 最上階のアリス / 子供部屋のアリス / アリスのいない部屋
■ 安梨沙の不思議さ
この中に出て来る”アリス”は、仁木が心の中では安梨沙を”アリス”と呼んでいるのに由来するのですが、仁木にそう呼ばせる安梨沙のキャラクターがとても印象的です。
少女服のカタログから抜け出して来たような美少女ぶりと服装で、人妻だと言い、後には「実は離婚したのだ。」と言います。そのちぐはぐ振りが不思議です。彼女の言動だけ見ていると、ちょっとロマンチックな性格で、頭の回転が良い、という以外は至って普通の家庭的な明るいお嬢さんなのです。とても結婚だの離婚だのと言った世俗の垢にまみれたようには見えません。
だから、”安梨沙って本当は何者なんだろう”・・・そんな疑問がずっとついてまわります。そして、安梨沙に好感を持てば持つほど、彼女の”不思議”という部分の印象がどんどん強まって行くように思われました。

■ 安梨沙と仁木
安梨沙の気配りと彼女自体が存在するおかげで、仁木の探偵事務所はどんどんロマンチックな雰囲気になって行きます。「探偵事務所がこんなんでいいんだろうか…。」安梨沙の存在を快く思ってはいるし、彼女の作り出す雰囲気にも居心地の良さを感じてはいるものの、仁木の心境は複雑です。
ところが・・・
勤めていた大手企業の転身退職者支援制度を活用して50歳を過ぎて探偵になった仁木。転身退職者支援制度と言えば聞こえはいいですが、要はリストラ対策で、早期退職者の募集に応募した訳です。このように転職した経緯は至って現実的ですが、探偵という職業を選んだ理由に関しては仁木自身もかなりなロマンチストだと思います。実は彼、小説やドラマさながらの事件を期待して昔から憧れていた探偵になったのです。なのに、持ち込まれる事件は卑近なものばかりなので、「こんなはずじゃない!」と…。大手企業でそれなりに出世した50歳を過ぎたオジサンにしてはかなりなロマンチストだと…。(笑)加えて、実は仁木は柄にも無く『不思議の国のアリス』の愛読者だったりもするのです。
こんな仁木と安梨沙の、対照的なようにも見え、時には似たもの同士にも見える関係が作り出すアヤが作品に面白味を加えています。

■ 加納さんの持ち味が十二分に
しかし、仁木をがっかりさせるような依頼も調べて行くと、依頼人や探偵2人が想像した以上の事柄が隠されています。そして、その都度、『不思議の国のアリス』のキャラクターになぞらえて問題の人物の心を解き明かして行く、という過程が描かれています。
安梨沙と仁木がつきとめた真実にはかなり悲劇的なものもあります。それでもこの作品にはは暗さや殺伐とした印象はありません。『ななつのこ』『魔法飛行』と同じ種類の温かさが全編を通して感じられて、「やっぱり加納さんのミステリーはひと味もふた味もちがうなぁ。」と感じさせられます。
(2006.1.25)

■ 関連書籍 ■
(別ウインドで開きます)
 ■ 『不思議の国のアリス』ばかり出て来るようですが、『鏡の国のアリス』も出て来ます。

読んでいなくても楽しめますが、読んでいた方がより楽しめると思います。
子供の頃の読んだんですが、内容はうろ覚え。もう一度読み返してみなくっちゃ。
オンライン書店ビーケーワン:不思議の国のアリス (岩波少年文庫)
不思議の国のアリス
(岩波少年文庫)


ルイス・キャロル:作
脇 明子:訳
岩波書店
2000.6
\672
4001140470


オンライン書店bk1
オンライン書店ビーケーワン:鏡の国のアリス (岩波少年文庫)
鏡の国のアリス
(岩波少年文庫)


ルイス・キャロル:作
脇 明子:訳
岩波書店
2000.11
\714
4001140489


オンライン書店bk1


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NEW
■ 虹 の 家 の ア リ ス ■
(2002年)
★★★★

所長・仁木と探偵助手・安梨沙のコンビに持ち込まれるちょっと不思議な6つの事件
アリスシリーズ第2弾


オンライン書店ビーケーワン:虹の家のアリス

単行本
 文芸春秋 2002.10 \1,850 4163213805

文庫版  (画像はこちらのものです。)
 文芸春秋 2005.12 \600 4167673029

オンライン書店bk1



■ 内 容
仁木が探偵事務所を始めてからはや1年。相変わらず依頼人はなかなか来ない。安梨沙の伯母が自分が開いている<主婦道>教室の生徒を紹介してくれたりもしたが、安梨沙にお尻を叩かれて過去の依頼人に御用聞きまでさせられる始末。ポツポツと持ち込まれる依頼は全て知人や身内からばかり・・・。

育児サークルへの嫌がらせや、ABC殺猫事件、花泥棒などなど・・・”警察に言っても笑われるか後回しにされる事件”から、赤ちゃん誘拐、息子の恋人に付きまとうストーカーまで、いずれもちょっと不思議な事件の数々。
■ 目 次 ■
虹の家のアリス/牢の家のアリス/猫の家のアリス/幻の家のアリス/鏡の家のアリス/夢の家のアリス
■ 更に明るく
御用聞きまでするんですから、仁木の苦境がしのばれます。それもそのはず、転職から1年経って<転身退職者支援制度>も切れて、純粋に探偵業だけで稼がなくちゃならなくなったんです。
そしてここまで来てやっと、実際に持ち込まれる事件はドラマや小説とは違うんだということがわかって来た仁木ですが、まだまだ、ますます探偵助手が板について来た現実的でしっかり者の安梨沙に引っ張られている感じです。そして、仁木はそんな賢くて可愛い”優秀なる助手にしてお茶くみ担当”の安梨沙に引っ張りまわされているのが楽しくて仕方が無いみたいなのです。一方の安梨沙は”警察に言っても笑われるか後回しにされる事件”ばかりでも、困っている人の力になれるのが嬉しい様子。
そんな仁木の心の弾みと安梨沙の生き生きとした様子が良く伝わって来て、第1弾の『螺旋階段のアリス』より更に明るい雰囲気の作品になっています。

■ またまた驚かされる巧妙な謎
一つ一つの事件が相変わらず良く出来ていて、今回も身近な謎がきっちりと本格モノとして成り立っています。「なーんだ、犯人わかっちゃった!」と思っても、こちらの推理よりもう一ひねりあって、やっぱり最後には「えーーーっ!?」と驚かされてしまって…。そのユニークさと周到さにはまたまた脱帽です。

■ 仁木と安梨沙の周辺も
安梨沙は前作の最後の方で父親と対立して家を出て仁木の娘・美佐子のマンションに同居していましたが、この作品でも引き続き美佐子と一緒に生活しています。その美佐子も今回は登場します。また、仁木の息子の周平が恋人に付きまとうストーカーの件で依頼して来たり、前回同様、妻で人気脚本家の三田村茉莉花こと鞠子も登場して、仁木と家族の関係も描かれていて、ちょっとホームドラマっぽい感じもあります。そして、安梨沙に関しても元婚約者が再び登場したり、小さい頃のエピソードも描かれていています。 そんな2人に関することが前作以上に詳しく書かれていて、そして進展して行きます。それが事件と同じか、それ以上に興味をそそられて、これからどうなるのか・・・と、続々編を期待してしまいます。
(2006.2.6)

■ 関連書籍 ■
(別ウインドで開きます)
 ■ 『ABC殺人事件』 アガサ・クリスティ:著

「猫の家のアリス」の章で話題になります。
安梨沙の簡潔明瞭な説明で、”浅草で青木さんが殺されて、池袋で井上さんが殺されて、上野で内海さんが殺されて・・・というようなお話”・・・と言われているアガサ・クリスティの名作の一つです。
オンライン書店ビーケーワン:ABC殺人事件
ABC殺人事件
(創元推理文庫)


深町真理子:訳

東京創元社

2003.11 \714 4488105386


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