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読了出来なかった作品
ライン素材:Little Eden様

途中で読むのを止めてしまった本やコミックです。かなり辛口のコメントもありますので、不快に思われそうな方はお読みにならない方が良いかも知れません。(アーカイブに記載していない作品もあります。(C)はコミックです。)

生徒諸君!教師編(C)  輪違屋糸里  翼はいつまでも  私の赤い自転車  獅子の座−足利義満伝−
25時  観世三代記 秘すれば花−歴史の襞にかくれた一族−  南京路に花吹雪(C)


● 『生徒諸君!教師編』 庄司陽子 講談社Be Love Comics ●
第4巻が発売されましたが(2004年11月)、今回はとうとう買いませんでした。これも要するに”読了出来ず”です。

■ 本編当時そのままの感覚に最早付いて行けず
絵柄の変化も然ることながら、やはりストーリーについて行けないのが一番の原因です。
本編(主人公たちが中学生から大学生の頃の物語)の連載当時でも、波乱万丈で大袈裟なストーリーが大真面目に繰り広げられるのに違和感と息苦しさを感じていました。(でも、沖田クンが好きだったから読み続けていたわけで・・・)<あくたれ団>というネーミングのセンスも・・・。

それが本編の連載終了から20年が過ぎて描かれた<教師編>でも、基本的には全く変わっていない感じを受けました。(勿論、生徒たちを取り巻く環境には今日的な問題も取り入れられてはいますが。)
本編は主人公たちとほぼ同年代で読んでいたにもかかわらず上記のような感覚があったのに、同じ様な感覚で描かれたものを20年後に読まされれば、以前に倍増して違和感と息苦しさ、そして”臭さ”を覚えてしまいます。簡単に言ってしまうと、「こちらはいいトシになったのに、子供っぽい話を読まされるのは辛い!」
当時の読者は皆さん、いいトシになっていると思うんですが・・・。
”懐かしさ”だけでは読み続けられませんでした。

 絵柄の変化について・・・ブログ日記で詳しく書いています。(別ウインドで開きます。)

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● 『輪違屋糸里』 浅田次郎 文藝春秋社 ●
いつか続きを・・・と思いながらも、とうとうこの欄に入れてしまいました。
■ 女性的で外に向かない思考に
中学生の頃、新撰組にはまり、司馬遼太郎、子母澤寛、そして新人物往来社の数々の新撰組本を読み漁りました。この作品では芹沢鴨のイメージが全然違うと聞いて、当時培った先入観は捨てて読んだつもりです。しかし、芹沢のイメージがどうの、先入観がどうの、という前に、歯切れの悪さ、テンポの悪さにうんざり。内容的にももう少し骨太な作品を期待していただけに、あまりになよなよと女性的な雰囲気にはつくづく閉口してしまいました。
糸里はじめ、小島家や前川家の内儀、芹沢の愛人・お梅など、主に女性たちの視点から描かれていて、まあ、それでもいいのですが、女性特有の繰り言の多さが煩わしくて敵いません。そもそも、そういった外に向かない思考を長々綴った作品は苦手で、女性モノでもきっぱり、あっさり、歯切れの良いモノが好みです。
■ 花街の情緒も期待ほどには
また、この作品は太夫が主人公なだけに、花街(かがい)の描き方も楽しみにしていました。ところが・・・確かに、仕来りなどにもふれられているのですが、花街特有の情趣は余り伝わって来ず、非常に物足りなく感じてしまいました。
テンポが良いか、もう少し骨太か、さもなくば花街の情趣が楽しめるか・・・3つの内の一つでも満たしていれば読み通せたと思うのですが、全敗なので本当に厳しかったです。

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● 『翼はいつまでも』 川上健一 集英社文庫 ●
■ 読了出来なかったのはあくまでもこちら側の問題
<本の雑誌>(別ウインドで開きます)が選んだ2001年度のベスト1で、第17回坪田譲治文学賞受賞作、野球部に所属する中学生が主人公の青春小説・・・という事だったので、夏休み&高校野球シーズンのこの時期に読むには良さそうだと思い購入しました。そして、2週間、読む予定がずれ込んで、夏休みも終りの時期に手に取った時にはすっかり気分が変わってしまっていました。
重厚な歴史小説の世界にとっぷり浸りたい気分の時に、ビートルズ旋風の巻き起こった時代の田舎の中学生の甘酸っぱい想いを描いた小説はあまりにもかけ離れていて、時間を割く気が起きませんでした。
また、世代的にも嗜好的にもビートルズにあまりピンと来るものが無く、その曲を聴いた時の衝撃や熱い想いにも理解が及びませんでした。

読み進めればそれなりに面白そうではあったのですが、そもそも気分が乗っていなかっただけに、あっさり放棄してしまいました。

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● 『わたしの赤い自転車』 アデレ・グリセンディ 柏艪社 ●
<1950年代から60年代にかけ、イタリア中北部エミーリア地方の農家に育ったひとりの少女。幼少期、そして思春期と自らの成長を愛情と諧謔に富んだ言葉で綴ったアルバムに、季節は楽しく愉快に流れる。イタリアの古き良き時代の郷愁をつまぐりながらも、高度成長期を経てさらなる自由を手に入れ謳歌していく当時の様子をシンプルに、かつ的確に描写する。>
・・・・・といううたい文句に惹かれて読んでみたのですが、さっさと放り出してしましました。
■ 内容も文章も散漫で
冒頭の風景の描写部分だけで、失望を感じ始めていたのですが、いくつかの出来事が書かれるようになって、それは決定的になってしまいました。
思い入ればかりが勝っていて、こちらには何も伝わって来ません。捉えどころの無い文章で、内容も散漫。
後半が面白かったとしても、そこまで読む気力が湧きませんでした。文章も内容も、どちらも???なのは辛いです。(文章は翻訳家のせいかもしれませんが。)
■ あまりにも個人的なノスタルジー
「故郷や時代に対するノスタルジーを書きたかった、ノスタルジーに浸るあまり、暗い物語にはしたくない」との旨を<日本語版へ寄せて>と題する前書きで著者は述べていますが、実際は読むのが苦痛になって来るほど、ノスタルジック。
<彼女と同じ故郷を持ち、同じような環境で育った人>に読者を限定すれば、実感のこもった作品なのかも知れませんが、そうでない者には伝えたい事のツボがさっぱりわかりません。
<素人が個人的な楽しみで書いたもの>の域を脱するものではなく、あまりにも独り善がりで、言葉足らず。
自分は書いていて感動するが、他人にはサッパリ・・・の類です。

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● 『獅子の座―足利義満伝―』 平岩弓枝 文春文庫 ●
数ヶ月前に読んだ杉本苑子さんの『風の群像―小説・足利尊氏―』が面白かったので、続きの時代を・・・と思い、これを買いました。
平岩弓枝さんの本は初めてでした。歴史小説は好きでも、時代小説は苦手なので一度も手に取るチャンスが無かったのですが、時代小説であれだけ有名な作家さんなので、質的には心配していませんでした。ところが・・・
■ こなれていない歴史的な部分の記述
説明的な部分が多過ぎます。政治的な流れが重要なのはわかりますが、無味乾燥で煩雑なだけに感じられてしまいました。作家さんの歴史解釈の浅さが原因のように思われます。
こちらがあまり馴染みの無い時代だったせいもあるのでしょうが、永井路子さんや杉本苑子さんは知らない時代の物でも、するすると作品の世界に引き込んでくれ、歴史的な理解も深めてくれるのですが・・・。
■ ストーリーにも主人公にも入り込めず・・・それもやはり
それでも、義満が政治に係わればもう少し面白くなるかと思い、無理して読み進めましたが、ギクシャクした雰囲気は相変わらずで、ストーリーそのものに入り込むのが難しく、主人公である<義満の乳母・玉子>にさえ全く感情移入出来なかったので、読むのが苦痛でした。
鬼夜叉(後の世阿弥元清)が登場したので、更に我慢して読み進めましたが(世阿弥好きなので)、相変わらず歴史の説明は妙に堅くて読み辛く・・・。先は気になったものの、とうとう読むのを止めてしまいました。

売れている作家さんだけに、読ませるのは上手だと思ったのですが期待はずれ。

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● 『25時』 デイヴィッド・ベニオフ 新潮文庫 ●
映画化もされたアメリカの新進気鋭の作家の処女作。
■ ただただ相性の問題
私の読書傾向から行けば異質な作品でした。それは意識していたんですが、やっぱりこの手の作品は苦手だと実感。
麻薬取引、ハイウェイ脇に転がっているなぶられて傷付いた瀕死の犬・・・。青春小説だという事ですが、そんな要素が出て来る前にギブアップしてしまいました。
現代アメリカの裏社会という背景は元々好きじゃなかった上に、初っ端からの殺伐とした光景(だからこそ後のストーリーが輝くのかもしれませんが)、クールと言われる文体も偽悪的としか感じられず、抵抗感を覚えるばかりでした。

作品が悪いのではなく、読み手の側の問題だと思います。
徹底的に相性が悪かった・・・それだけのことです。

 映画化・・・25時(goo映画) 別ウインドで開きます。

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● 『観世三代記 秘すれば花−歴史の襞にかくれた一族− 秋月ともみ ぶんりき文庫 ●
世阿弥に興味を惹かれだし、杉本苑子さんの『華の碑文』『能の女たち』を読み終えたばかりの時にこの作品の存在を知り、狂喜して買いに走りました。
能楽の創始者、観世観阿弥にまつわる怨念?そしてシェークスピアに先立つこと200年。
世界の芸能史に名をとどめる観世世阿弥、鬼才元雅、そしてその家族を襲う、酷薄、非道、残虐無比、足利将軍義教の魔手。
芸能界必読書「風姿花伝」を始め古典作品と新資料を根底に、奇跡と悲劇の一族が日本史の襞から蒸発したその経過を白日にさらす雄渾、巨編歴史小説。
秘められた恋。 渓流に跳ぶ化生の老婆。 浅間神社に響く怪しの凶器。 遊女の秘所に合掌する一休禅師。 そして血飛沫に飛んだ将軍の生首。 佐渡に流された世阿弥の結末は。これを読まねば日本史に穴があく。
・・・という、何ともそそられる説明文に、これは杉本さんの作品とは一味違った世阿弥が読めるぞ!とわくわくしました。
しかし、読み出してみると・・・
■ 平凡な内容
説明文のセンセーショナルさはどこに?・・・と言った感じの平板なストーリー。文章も散漫で杉本さんとは比べ物にならないレベルのものでした。(駆け出しの作家さんのようなので、比べること自体が可哀想だと思いますが。)それでも一応、得る物が全く無いとは言えない内容なので読み進めていたのですが・・・。
■ 言語道断!
700ページ以上ある作品の半ばくらいに差し掛かった辺りで、突如、辻褄の合わない文章が続出し始めました。始めはそれも「て・に・を・は」の間違い程度だったのですが、突然死んだはずの父親がいつの間にか話に加わって話し出し、いくら読み返しても話の繋がりがわからない・・・という事態に遭遇しました。どうやら父親と息子の名前を取り違えているらしいのです。それが、間違っていたり合っていたりとまちまちなので、死んだ父親が何の脈絡も無く現れ、所々で話に横槍を入れるように読めてしまうのです。
この一度きりなら我慢もしましたが、それ以降、その親子に限らず固有名詞の取り違えが何度となく繰り返され、同時に「て・に・を・は」の間違いも相変わらず続き・・・といった具合で、さすがにキレてしまいました。

これは作品自体の良し悪しを語る以前の問題だと思います。前半がまともだった事を考えると校正の手抜きでしょう。ということは、校正前の原稿は全てあの調子だった!?
書く方も書く方なら、出版する方もする方だと思います。普段は新潮、文春、中公などの文庫を中心に読んでいて、この手の出版社のものは読んだ事がありませんでした。はっきり言って倦厭していました。興味に勝てず買ったんですが、まさかこんなにレベルが低いなんて!
もう、絶対に買いません。

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● 『南京路に花吹雪』 森川久美 白泉社文庫 ●
■ 理由は単純
キャラクターが誰が誰だかわからない〜〜〜!(ToT)
もともと絵柄はかなり気になる方で、森川さんの作品も絵柄的に言えばNGでした。
でも、『嘆きのトリスタン』、『エリザベート』、『スキャンダルムーンは夜の夢』、『ジークフリート』、『As Time Goes By』、『ヴェネチア風琴』、『レヴァンテの黒太子』と興味ある題材とストーリーの面白さで読み続けて来た漫画家さんです。他の作品では殆どそんな事は感じずに読めたので、この作品でストーリーを追うのも困難なほどの<誰が誰だかわからない現象>に遭遇した時には困惑しました。
場面が変わるたび、「これは誰だ?」と前に戻って探しまくらなければならず、文庫版の全4巻まとめて買ったのに、1巻半ばでギブアップ。再度チャレンジする気も全く起こりませんでした。
読むほうの力量に問題ありなんでしょうか? でも、こんな経験初めてです。この作品に限って何故!?

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