品川女子学院中等部・高等部


塾対象学校説明会 訪問日時:2002年7月9日

京浜急行の北品川駅までの電車賃を節約しようと思ったのがまちがいのもとでした。JR品川駅から徒歩10分とのことでしたので、品川から歩いて行こうとしたんですけど、方向音痴のわたしは、広大な品川駅の反対側に出てしまったりして、さんざん歩くことになりました(^^;;

おりしも、午前中なのに30度を超えているのではないかという真夏日で、ものすごい日差しが照りつけています。小高い丘陵のような八ツ山橋をこえ、やっと品川女子学園のこげ茶色の渋いデザインの校舎を発見したのは、駅に降り立ってから20分以上もたってのことでした。あまりの暑さに息も絶え絶えという感じで歩道橋をわたると、校舎の壁に与謝野晶子が作詞したという校歌がきざまれています。

校門から入って受け付けを済ますと、とどめとばかりに4階までの階段を昇らなければいけませんでした(^^;; 暑い時期にご訪問なさる時は、ぜったいに京浜急行をご利用なさることをお勧めします(^^;;

講堂は縦長で、座席はプロテスタント校のような固い木のベンチでした。各座席にちいさいテーブルがついているのでメモをとるのに助かります。まわりを見回してみると、天井には太いパイプが走っています。きっと完成したばかりのころは、とても斬新なデザインだったのではないでしょうか。

品川女子学園というと、以前は器械体操や新体操など、もっぱらスポーツで名前の知られていた学校です。それが、数年前に導入したキャメル色のブレザーとチェックのスカートの制服が爆発的な人気となり、大ブレイクして偏差値も急上昇したことはみなさまもよくご存じの事ではないかと思います。

電話での応対がかならずしも感じ良いとは言えなかったことから、じっさいに来る前は、急激に人気があがったということで、すこし横柄な学校なのかな?とか思っていました。でも、実際はぜんぜんそんなことはなくて、通路に立って案内してくださる先生がたも、説明会でお話をなさった先生がたも、謙虚そのものでらっしゃいました。

説明会は校長先生のお話からはじまりました。まず本校の生徒の共通点として、どの子もたいへん元気が良く、非常に明るくて、「学校大好き」であることをのべられました^.^ 子どもにとって、毎日通う場所ですので、楽しく通える学校でなければならないとお考えのようです。

また、本校の校是である「自ら考え、自らを表現し、自らを律する」にのっとり、「学校の主役は生徒だ」との方針で、できるだけ生徒が中心になって活動できる授業・行事づくりが行われているようです。

また、「教員というのは欠点さがしは得意だが、ほめかたが上手でない」との反省から、励ますことでやる気を出させ、光の当たらないところに光を当ててあげよう。安心できる居場所を与えてあげよう・・・という方針もとられているようです。

そのため、教員の採用については、たいへんユニークな方法がとられています。一般企業なみに5月から募集を始め、5〜600人の応募者の中から何度も選考を重ねたのち、採用されたかたはなんと1年間、民間企業に研修に出されるそうでした(@@)

その研修を通じて世の中の仕組み、相手の立場を勉強してくることで、生徒・保護者のことを考える姿勢を身につけるそうです^.^ このへんは、さすがにニューウェーブ校らしい取り組みだなあ・・・と思いました。

つづいての副校長先生のお話からも、授業などにニューウェーブ校らしいさまざまな斬新な工夫がこらされていることが感じ取れました。生徒たちが25才ぐらいになった時、社会で活躍する女性になってほしいとの事で、社会とのつながりを意識するいろいろなプログラムが用意されています。

進路適性テスト、職業調べ、企業見学、卒業生による職業講演会などのほか、ことしから「起業家教育プログラム」という新しい試みも始められました。これは、ゼロから仕事をおこすことを通じ、創造性、コミュニケーション能力、仕事の価値・たいへんさ・経済の流れを実感するなど、さまざまなことを身につけるねらいがあるようです。

また、「授業研究プロジェクト」というものも立ち上げられ、「なぜ勉強するのか」という子どもたちの疑問にこたえる授業の実践がなされているそうでした。これは本校の先生と社会人のかたのチームティーチングで行われるもので、「今日やったことは世の中でこんなことに役立っている」ということもかならず教えられるそうです。

そのほか、国際コミュニケーション能力を高めるプログラムも充実されており、ことしからオーストラリアへの留学プログラムもはじめられるそうでした。そのほか、全員でのロンドンへの修学旅行や、TOEICへの取り組みなど、さまざまな方法で英語力とコミュニケーション能力の向上がはかられているようです。

本校は、77年前に女性に「仕事を手につける」という目的で創立された学校だそうですが、その精神はこれからも社会に出て活躍できる女性を育てるという方向で、みゃくみゃくと受け継がれて行くようです^.^

つぎに、教頭先生よりカリキュラムについてのご説明がありました。本校では2003年度より高等部のカリキュラムが大幅に変わるようです。従来は文系・理系のコース制であったものをあらため、全員に国公立型の5教科7科目のお勉強をさせるそうです(@@) これはずいぶん思いきった改革だなあ・・・と思いました(@@)

というのは、さいきんの女子校のトレンドとしては、従来の文系・理系というおおざっぱな分けかたをやめて、選択科目を大幅に増やし、今まで以上にきめ細かくひとりひとりの希望に合わせた選択科目制に移るところが増えているからです。ですから、品川女子のこの取り組みは、なんだか時代に逆行するようにも思えます。

この変更の理由としては、これからは総合的な学力が必要になるから・・・とのご説明がありましたが、おそらく国公立大学への進学実績の向上をめざすというようなねらいがあるのではないかな・・・と思いました。

つづいて、大学進学実績についてのお話がありました。2002年度の主な実績としては、国公立8名、早稲田2名、慶応4名、上智9名とのことで、いっけんあまりぱっとしないもののように思えます。ですが、ことしの卒業生の入学時の四谷大塚の偏差値が41であったことを考えると、すばらしいと言えるのではないでしょうか。

ことし入学の中1の偏差値は52と出ていますから、この6年間で何と11もアップしていることになります(@@) ですから、「これからますます進学実績は良くなる」とのご説明は、十分説得力のあるものであると思えます^.^

次に、広報部長先生から2003年度の入試についてのご説明がありました。大きな変更としては、ことしまで2月6日に行われていた特別入試が7日に変更になること。それにともない、従来の国語1科目だけの入試から、4科目入試へと変更がなされるそうでした。

また、3月31日までに申し出があれば、納入金41万円を全額返金なさるそうです(@@) これはとても良心的だな〜と思いました^.^

また、1回目、2回目の入試は従来どおり2科4科選択制ですが、9割ちょっとは2科の成績だけで判定なさるそうです。2002年度の入試で、2科目選抜後の4科判定による合格者はわずかに1回目10名、2回目14名しかいなかったようですから、2科目受験者があまり不利になることはなさそうです。

ただし、1回目の実倍率では、2科目生が3.1倍、4科目生が1.8倍とのことで、大差がついているようでした(^^;; これはやはりよく言われるように、一般的に4科目生の方が算・国の成績だけとってみても優秀であることが多いためのようです(^^;;

もうひとつの変更点として、特待生が20名から10名に減らされるというのがあります(^^;; これは一見後退のようですが、実はこの分の資金は、保護者のかたの会社の倒産・リストラなどにより家計が急変してしまった子の救済のために使われるようになるそうでした^.^ このへんも、とても良心的な学校だなあ・・・と思いました^.^

説明会全体を通じて、ひとりの先生がずーっとお話を続けられるということがなく、途中で何度か専門の先生に変わったり、適宜ビデオやスライドが取り入れられたりして、飽きないように工夫されている点がすばらしいと思いました^.^ 同じお話の繰り返しも少なく、1時間半の説明会がとても短く感じられました^.^ また、先生がたの謙虚さにはとても好感が抱けましたし、説明会の運営としてはほとんど満点ではないかと思いました^.^

ただひとつ残念だったのは、ちょうど試験休みの期間だったらしく、説明会のあとの校舎見学で校内ががらーんとしていて、ただのひとりも生徒の姿を見ることができなかったことです(^^;; 授業の様子が見れないのは、ほんとに残念だと思いました(^^;;

そのかわり、校舎のあちこちをたっぷり時間をとって見させていただけました。通路には絵画がたくさんかけられていて、おなじニューウェーブと呼ばれる渋谷教育学園渋谷にちょっぴり似た雰囲気です。1クラス40名ていどとのことでしたが、普通教室はわりと広く感じられ、きゅうくつそうではありませんでした。机やいすのデザインがおしゃれでいい感じです^.^

スポーツで有名な学校ですので、体育館は大きなものが2つもありました。また、通路にはフィギュアスケートやシンクロナイズドスイミングのオリンピック選手のOGのかたがたの写真がかざられていました。器械体操の設備が充実しているのは、さすがという感じです。

そのほか校舎のあちこちにホールのような場所があってソファやベンチが置かれ、生徒のくつろげる場所になっているようでした。すこし気になったのは、1995年改築ということですから、まだ7年しかたっていない新校舎なのに、あちこちに汚れとか痛みが目についたことです。

また、校庭らしきものを目にすることはありませんでした。帰ってきてからパンフレットを見てみても、校庭の写真とか図はありませんでしたから、もしかしたらないのかもしれません(^^;; ただし、大きな体育館がふたつと、屋上のテニスコートなどもありますので、女子校ですから運動場所に困るということはなさそうですが・・・。

説明会がおわって、帰りこそは京浜急行を使おう・・・と思って駅の方へ歩いて行くと、なにか行事があるのか、数組の赤いスカートの中学生たちとすれ違いました。そのうちの何人かが、わたしの手にした学校の紙袋に気づいて、

「さようなら」とご挨拶してくれたのはとても感じがよかったです^.^

また、北品川の駅の周辺でも、品川駅でも、中学生たちを大勢見かけました。ポロシャツに水色のスカートという夏服もあるはずですが、みんながんばって赤いチェックのスカートにクリーム色のニットベストを着ています^.^ おしゃれのためなら、ものすごい暑さもなんのその、という感じでしょうか・・・?(笑)

スカートこそすこし短い生徒が何人かいましたけど、派手な茶髪の生徒もおらず、みんなわりときちんとしたかっこうをしていました^.^ 声高にしゃべったりもしておらず、好感度大でした^.^

人気校であるのに、次々と新しい改革を打ち出し、さらなる進化を続けて行くニューウェーブ校・・・。人気が制服によるものだけではなかったんだと、あらためて思わされる学校でした^.^


トップページへもどる^.^