野伏ヶ岳(1,674m)・猿ヶ馬場山(1,875m)

目 的   三百名山の山
日 時    平成18年4月8日(土)〜9(日)
メンバー   檜山隆・水越健夫・菊池一弘

記 録
 ○4/7〜8(土) 水戸〜白鳥 630km
檜山宅20:05───水越宅21:10── (常磐道・首都高・中央道・東海北陸道)白鳥IC2:45─── (道の駅で仮眠3:00〜6:30)───7:30石徹白(白山仲居神社)登山口(雨・雷のため待機)10:35────11:40旧和田山牧場14:08─────  野伏ヶ岳14:30────  15:15旧和田山牧場──── 16:00登山口── 16:20東海北陸道高鷲IC───  荘川IC17:10──  (白川郷の湯)── 18:20白川郷道の駅

この夜の首都高は,ほとんど渋滞はなく抜けることが出来,ほぼ予定時間で白鳥ICで降り,白鳥町道の駅にテントを張った。テントを叩く雨の音で目覚めた。ガソリンを補給して石徹白スキー場に向かった。
白鳥町からは山には入り,急カーブの道を登って行く。スキー場前を右に曲がって突き当たりに白山仲居神社があった。登山口は,石徹白川を渡った先にあった。(春山登山歓迎の看板有り。)しかし,雨は本降りの上,雷さえ聞こえていた。とりあえず仮眠しながら待機とした。

10時過ぎる頃になると,雨も小降りとなり,雷も去ったようだ。逡巡していると,嬉しいことに「登りましょう」と声を掛けてくれた。(この天気ではダメでも仕方ないと諦めていたのだ。)

小雨の中を出発し,林道を辿る。途中2カ所ほど水が出ていたが,杉の植林地の中をジグザグに高度を上げていく。所々ショートカットをして登って行く。樹林の登りに飽きてきた頃,広々とした牧場の一角に着いた。目の前に背の高い杉の大木が目印のように立っていた。

本来なら雪原の向こうに野伏ガ岳の立派な山容が屹立して見えるところであるが,本日はガスの中でその全容は見えなかった。霙となり,気温も下がッて寒い。雪原北側の樹林に沿ってスキー歩行で緩やかに進む。雪原が終わり,緩やかな斜面が正面に見えてきた。本来のルートは南側のダイレクト尾根に取り付くのだが,東尾根の斜面を登って行く。天気は,霙のうえ風が冷たい。(手袋が濡れて左手の指に感覚が無い。水越に予備手袋を借りて,事なきを得た。)

斜度が上がり,ジグを切りながら登って行く。行く手の東尾根は雪庇が張り出しており,風が唸りを挙げていた。シールに雪が団子状に付いて,強い斜度にエッジを立てるのに苦労して登った。と,突然先導していた菊池が滑ってしまった。20mほどで一旦止まったので声を掛けたところ,結局,その後底まで200mほど一気に落ちてしまった。(菊池は,結局本来のルートのダイレクト尾根に取り付き登ってきた。)

残された二人は必死で慎重に登る。斜度の強いアイスバーンと軟雪のミックス斜面となって,スキーを担いでのツボ足登行となった。(水越は寒さのため痙攣を起こしていた。)雪庇の切れて所で尾根に這い出た。たちまちもの凄い雪の飛礫に叩かれ,顔が痛い。風の息づかいに注意しながら登った。

菊池との合流時間を見計らいながら登って行く。ダイレクト尾根との合流地点に一本の細いブナの木が立っていた。
ここで菊池と合流した。

ここからは強い風の中,頂上が見えた。風に叩かれ翻弄されながら,そして時折耐風姿勢を確保しながら一歩一歩登って行く。ようやく広い平坦な,念願の野伏ガ岳の頂上に立った。風に震えながら,シールを外し,滑降の準備をしながら二人を待った。やがて三人が揃い固い握手が出来た。(この悪天の中を付き合ってくれた二人に感謝の気持ちで一杯だった。)

長居は無用。少し腹に詰めて,下りに掛かった。ルートは東尾根の大斜面を降りることにした。風に翻弄されながら東尾根の滑降地点までアイスバーン状の斜面を滑った。

しかし,幸いのことに大斜面に入ると風はなく,しかも適度な斜度と雪であった。(これなら俺でも大丈夫と一安心した。)当然のように水越の奇声が大きく聞こえた。苦労して登ったところを一気に滑走する気分は,今日の天気とは大違いの爽快さだ。

雪原に着いて,改めて野伏ガ岳を見た。大きな存在はわかるが,大斜面でさえうっすらと見えるだけだった。(雪原を辿る途中で,急に左大腿部が痛い。寒さに叩かれたダメージが出てきたのだ。)

雪原の一角から樹林の中の林道に滑り込み,ほぼ林道を忠実に辿って登山口に着いた。5時間ほどの登山行動だったが,ダメージ的にはそれ以上であった。改めて,二人に感謝の言葉を言った。

直ぐに世界遺産で有名な白川郷に転進する。高鷲ICから高速道に乗り,白川郷ICで降りて,懐かしい「白川郷の湯」に浸かった。満足感が改めて心一杯に拡がった。今夜の宴会用食材をコンビニで仕入れ,道の駅の待合所にテントを張った。(JAスーパーは17時で終了していた)宴会場は立派な木製テーブルであった。
本日の悪天での登山行動に話が咲き,当然盛り上がった。素晴らしき仲間と旨いビール・酒に大満足の夜だった。



○4/9(日) 起床:5:30 白川郷〜水戸 620km
白川郷道の駅5:50───  白川八幡神社裏登山口6:45─────8:00宮谷林道8:15────  8:45林道最奥堰堤─── 11:20帰雲山経由ルート合流───── 12:00猿ヶ馬場山12:20───宴(12:30〜50)滑降開始12:55───── 13:45宮谷林道堰堤13:55──  (沢コースを行くも敗退)─── 14:30林道──── (本来の沢コース)───────15:15〜30白川八幡神社裏登山口15:40─────  白川IC16:05(城端SA・温泉)── (北陸道・磐越道・常磐道)─── 水戸IC0:09────水越宅─── 0:50檜山宅

夜中に,4人パーティーがテントを張っていた。その外は本降りの雨だった。
1時間寝過ごしてしまったが,雨はまだ本降りだった。テントを撤収し,登山口に向かった。
しかし,当初の林道が誤りで,白山八幡神社を確認し。その裏の登山口に着いた。

単独の山スキー登山者がいた。(この人は京都の方で,我々は彼のトレールを辿る結果となった。)
準備中に,14〜5人パーティーの歩行登山者が先行していった。雨は既に止み,雲が切れそうだった。(駐車スペースはほとんど無い。ラッキーなことに1台分が空いていた。)

林道を辿る。しかし,直ぐにショートカットしながらの登行となった。先行者のトレールがあるのはありがたい。樹中にジグを切りながら着実に高度を稼いで行く。疎林となって後ろを振り返ると,世界遺産の白川郷集落が小さく見えた。広い緩やかな尾根を忠実に辿ると,宮田に林道に出た。

標高は1000m過ぎ。ここで大休止する。団体さんが追いついてきて,先行して行く。直ぐに団体さんに先行して林道を行くと,左手の尾根から6名の歩行登山パーティーと会った。(彼等は登山口から左手の沢沿いに登ってきたらしい。)暫く先行して林道を辿ると,トレールは林道をそのまま辿るものと,小さな沢に入って尾根に取り付くルートに分かれていた。

我々は林道を辿ることにした。(本来の帰雲山経由ルートは,ここから尾根に取り付くのだ。)途中,2カ所ほど雪崩てデブリがあったが,最奥の堰堤に着いた。ルートは,ここから左手に樹間の中の斜面を登っていた。地図で確認すると,帰雲山を経由しないで,直接猿ヶ馬場山への斜面に出るコースらしい。ショートカットルートと判断して,このトレールを辿ることにした。

ルートは,始めは適度な斜面であったが,登るにつれて斜度がきつくなり,その上昨日同様,シールが団子状となり,登るのに苦労した。ただ,昨日と大違いなのは天気である。

青空が拡がる上天気になのだ。急傾斜のアイスバーンとなって,最後はツボ足登行になった。「この苦労した斜面は下山時は美味しい斜面になる」と水越曰く。
この急傾斜を抜けると,緩傾斜の軟雪となった。日当たりの良い適当なところで,大休止した。

(この辺りが帰雲山ルートとの合流地点であった。) 出発すると直ぐに下から声が聞こえ,例の団体さん達が追いついてきた。結局帰雲山ルートと時間的大差はなかったのだ。振り返ると,たっぷりと雪を纏った白山連山が白く輝いていた。行く手の少し盛り上がったピークが見えた。

団体さん達と並列して登って行くと,そこには先行者達が居た。昨日に続いて二人と固い握手を交わし,心から感謝の言葉を言った。次々と登山者が登ってきて,歓声が沸いていた。スキー登山者は,我々の外京都の人ともう一人の4人ほどであった。(山スキーは,2,3月がピークなのかも)頂上は平坦で,360度の展望が拡がっていた。まったく,本当に気持ちの良い風景が拡がっていた。滑降の準備をしてから写真を撮り,風の当たらない斜面まで降りて宴を開くことにした。滑走には程よい雪で,一安心だった

白山連山の見える,日当たりの良いシラビソに囲まれて斜面に宴を張った。
(それぞれのパーティーも同様だった。) ビールが旨かった。昨日の天気がウソのような上天気で,まさしく至福の時だ。さあ〜!滑走だ。雪は思ったより良く滑り,例のごとく水越の奇声が跳んだ。写真を撮りながら滑る。

待ちに待った大斜面に上に出て,一瞬緊張するが,意を決して滑り出す。期待に違わず良いバーンだ。自分の技量でも,ターンが出来て大感激だ。撮影ポイントごとに,それぞれが被写体となり,滑降を楽しみながら下った。林道の堰堤に出て斜面を振り返り,改めてその滑りに満足した。

大休止後,林道を行かずに谷沿いにルートを採ることになった。だが,これは大失敗。結局は林道に押し上げられてしまった。辛い林道までの登りに掛かっているうちに,例の団体さん達や山スキー者らに,先行されてしまった。ルートは登りに林道に出た辺りで,直ぐ脇の沢を下るのが正解であった。既にたくさんの登山者が下山していた。雪が重い上幅もないので,苦労して下った。ここで技術の差が歴然の出てしまった。途中からはスキーを担いで下山することにした。

水越達とは15分以上も遅れて,ようやく登山口に到着した。(途中で,日立さくらロードレースの舞木と長谷川からtelがあった。)本当に疲れた登山だったが,満足した会心の山だった。
直ぐに出発する。白川郷集落の茅葺き作業を写真に撮り,白川郷ICから北陸道を目指す。幸い,途中の城端SAにクワ施設があり,ここで待望の温泉に入ることが出来た。熱い湯船に足を伸ばし,今回の山行に満足し,満たされた気分で幸せだった。
これで三百名山完登まで,あと5山となった。
       (檜山;記)