加越・濃飛の山旅
1.加越・濃飛の山旅
  金剛堂山(1,650m),白木峰(1,596m),医王山(939m),人形山(1,726m),大門山(1,572m),大笠山(1,822m)
2.目 的 二百名山と三百名山の山へ。
3.日 時 平成15年8月21日(木)〜24日(日)
4.メンバー 檜山(単独)

5.記 録
@金剛堂山は,富山と岐阜の県境に位置し,二百名山に数えられている山である。前・中・奥金剛堂山の三つから成るのびやかな大きな山である。富山県利賀村の上百瀬栃谷からのコースが一般的。山頂付近は気持ちの良い笹原が拡がっている。

A白木峰は,金剛堂山の北東にあり,富山と岐阜の県境に位置する。コースは,「風の盆」で有名な富山県八尾町からのコースがあり,山頂付近には多くの池塘がある。

B医王山は,富山と石川の県境に位置し,金沢市の南東にあって,北陸本線の車窓からもその雄大な山塊が眺められるという。コースは金沢と富山県福光からがある。

C人形山は,富山と岐阜の県境に位置し,世界文化遺産に指定されている合掌造りの五箇山からの林道を辿る。その山名は,雪形からと言われている。頂上からの白山連山が素晴らしい。

D大門山は,富山と石川の県境に位置し,二百名山の笈ヶ岳から大笠山へと続く稜線で繋がっている。金沢方面からはその端正な姿で「加賀富士」に呼ばれているという。コースは,ブナオ峠からのものが唯一である。

E大笠山は,隣の笈ヶ岳とほぼ同程度の標高を誇る山であるが,山容はこちらの方が穏やかさがありどっしりとしている。コースは,ブナオ峠からと桂瑚からである。
いずれにしても,健脚者向きの山である。

○8/21(木) 自宅〜栃谷登山口 588km
 土浦合庁13:00発── 土浦北IC──(常磐道・外環・関越・上信越・北陸道)───  富山西IC─── 八尾町───利賀村───20:15金剛堂山栃谷登山口

午後から夏期休暇を貰って,出発する。高速道を繋いで北陸道に入り,懐かしい親不知海岸を過ぎて富山に向かう。ナビの案内では富山西ICで降りるよう案内がでている。富山市内をかすめて,「風の盆」で有名な八尾町に入る。町を流れる川沿いの道を山に向かって走って行くが,所々にたくさんの提灯がでていた。必ず一度はその胡弓のもの悲しい音を直に聞きたいものだ。途中のスーパーで食料を買い込み,国道472,471号線を走る。国道と言っても狭いクネクネした道であった。むしろ利賀村に入ってからの方が立派な舗装道路となった。
 利賀村の百瀬地区で登山口の所在を確認し,スキー場を過ぎて,目的の栃谷登山口に着いた。トイレが設置されていて,登山口を示す立派な道標も建っていた。テントを張って,待望のビールを開けた。

 ○8/22(金) 起床 4:50
@金剛堂山 天気:晴れ
栃谷登山口〜白木峰登山口 36km栃谷登山口(740m)5:30──── 6:001.5km表示(1,055m)────6:10 2km表示(1,175m)─── 6:35 3km表示(1,255m)──────6:55 4km表示(1,425m)───7:20前金剛堂山(1,638m)7:45── 8:05奥金剛堂山(1,650m)8:10─── 8:20前金剛堂山─────── 9:00 2km表示──── 9:30栃谷登山口

テントを撤収している時に,車が一台上がってきた。夫婦の登山者が1組降りてきてあいさつをする。朝飯抜きで出発する。川を渡って登山道に取り付く。沢を一度横切り,ブナの林の中を登る。道は良く整備され丸太の階段となっていた。結構な傾斜の登りである。要所要所にキロ表示の道標があった。2km表示の先に朽ちかけた「ブナの森」と書かれた道標があった。ここを過ぎると道は緩やかになり, 尾根の左側を辿って行く。汗も出てきて小休止をする。ススキの穂が揺れていた。
明るくなった尾根を辿ると,正面に前金剛らしき山が見えた。道は一旦下って鞍部となり3km表示を過ぎて,登りとなった。左側に霞んで見える大きな山塊がある。北アルプスの連峰である。特徴ある剣が見えた。4km表示を過ぎると尾根も緩やかになり,やがて前金剛に着いた。
頂上には,白御影石の祠と黒御影石の大きく立派な方位盤があった。一等三角点をしっかりと踏んだ。195番目の二百名山登頂をビールを開けて乾杯した。(朝から贅沢三昧の気分であった。)直ぐ近くに見えるのは,白木峰であろうか?遠くに霞んで,北アルプスの山々,剣から立山,槍穂高の峰々,そして乗鞍,御嶽が見えた。富士山は霞んで見えない。しかし,この山域一番の山,白山は雲に隠れて見えない。これが残念である。(今回の山行では,どういう訳か白山がスッキリと見えなかった。) 携帯で家や先輩に電話した。
 ビールを飲み終え,展望を楽しんでから,この先を奥金剛に向かう。緩やかな草原状の道が続いていた。直ぐ間近のピークは中金剛。そこには,御影石の碑が建っていたが文字が読めなかった。次の三角錐のピークに立ったが,なんの表示もない。 ここが一番高いようだがと思いつつ,急な下りを行く。先に行ってみたが,やっぱりさっきのピークが奥金剛であった。(インターネットで取った報告書で確認すると,同じような記述があった。事前の良く読んでおくべきだったと反省する。)
前金剛に戻り,もう一度展望を楽しんで下山に掛かった。下山の途中で朝あいさつした夫婦も入れて3組5人の登山者に会った。満足して,金剛堂山から白木峰に向かった。

A白木峰
天気:曇 金剛堂山登山口〜白木峰登山口 36km
林道登山口(1,300m)11:15──────11:40白木峰(1,596m)11:45──── 12:05白木峰山荘───── 12:20林道登山口

金剛堂山登山口から栃折峠に戻り,八尾町に再度入って国道471号線を南下する。21世紀の森から白木峰林道に入る。良く舗装された林道であった。しかし,大きなカーブの二つ手前のところでゲートがあり,トイレと6台ほどの駐車スペースがあった。既に車が3台駐車されていた。直ぐに用意をする。ついでに濡れたテントと登山靴を干して出発した。
ゲート手前の左斜面に付けられた丸太の階段を急登する。登山者が一人降りてきた。急登を抜けると先程の車道に出た。左側に青い屋根の避難小屋が見えた。車道を横切って再び急斜面に付けられた道を辿る。遥か下に小さく愛車が見えた。直ぐに山頂の一角に出た。ヘリポートの脇を過ぎて,木道を歩く。分岐があり,左は山頂・右は小白木峰である。
 山頂には,大きなセメント製の道標と石造りのテーブルがあった。予想より近いので拍子抜けした。先のすぐ下には池塘が見えた。その先にも草原が拡がっていた。 時間があれば確かにゆっくりしたいところではあった。展望はガスが掛かって効かなかった。池塘に寄って写真を撮り,木道を辿って避難小屋に向かった。小屋の中には子ども連れの夫婦がいた。挨拶をして下山する。
車道で帰ろうと少し下って行ったが,何故か遠回りかと思い直して,先程登ってきた道から下ることにした。急な丸太の階段を下りきると,登山口に出た。
 駐車場にはこれから登るという登山者が二人いた。道と時間を聞かれて答えた。 移動の支度をしていると,車が一台来た。林道のお陰で午後からでも手軽に登れる山ではあった。本日3つ目の山「医王山」に向かった。

B医王山   天気:曇 白木峰登山口〜夕霧峠 91Km
夕霧峠(855m)15:25──── 15:40医王山(939m)15:50────16:02夕霧峠

医王山登山口の夕霧峠に向かう。ナビの案内を受けて,道は八尾町を離れ先程の栃折峠を越えて金剛堂山への道を辿るが,途中でトンネルを抜けて利賀村役場に出た。ここから庄川町,城端町を過ぎて,刀利ダムを通って石川県金沢市に入り,夕霧峠に出た。峠には大きな展望施設が建っており,また,スキー場のリフトも上がっていた。登山口は古びた鳥居が建っているところであった。
用意をして出発した。急な木の階段を登る。直ぐに平坦となり,ジメジメした道を少し下ると「神龍の池」の標識があった。帰りに寄ることにして先を急いだ。奥医王山まで10分の標識があり,緩やかな道を辿ると鉄の展望櫓が建っている山頂に出た。
一等三角点を踏んで,展望櫓に登った。視界はあまり効かなかった。早々に下山に掛かった。途中の神龍の池を見たが,鬱蒼とした樹林の中にあり,寒々とした気分になった。僅かな時間で下山したが,丁度中年女性が身軽な格好で登るところであった。挨拶をした。支度を片づけている間に,何台かの車がやって来て,展望施設の駐車場停まっていた。

夕霧峠〜人形山登山口 59km
ここから,明日登る予定の人形山登山口を目指す。峠から直ぐで「浅の川温泉」と いう施設があった。これ幸いと入る。公衆温泉のため,料金も350円である。透明なヌメヌメした本物の温泉であった。良い気分で五箇山トンネルを抜けて,人形登山口のある岐阜県五箇山に向かった。今夜と明日の食料品を仕入れて,上梨集落から中根山荘を目指して林道を登って行く。急勾配の未舗装の道路を,ぐんぐんと高度を上げて登る。30分ほどで荒廃した中根山荘に着いたが,ケバケバしい建物が無惨にも廃墟となっていた。しかし,それでもまたその隣に人形山登山基地と銘打って新しい建物が建築中であった。また,この先の林道が工事中であった。登山口はこの先であったが,その大工さんが車はこれ以上は入れないと言う。明日には,重機が入るらしい。
 ここに車を駐車することにした。しかし,ここは小さなブヨの世界であった。少し窓を開けたら最後,大量のブヨに進入されてしまった。その撃退のために暗くなるまで待ち,退治をするのに時間が掛かってしまった。ようやくテントを張って落ち着いたのは,7時を大きく廻ってからだった。それでも,豆腐を肴にビールを開けて,本日の成果に満足した。

 ○8/23(土) 起床 4:40
C人形山  天気:晴れ
中根山荘(750m)5:35──── 5:55人形山登山口(860m) ───────6:30第一休憩所(1,218m)──────7:00第二休憩所(1,380m)────7:25宮屋敷(1,620m)7:40───── 8:05分岐(1,665m)8:15── 
8:30人形山(1,726m)9:05───── 9:50宮屋敷─── 10:00第二休憩所────── 10:20第一休憩所──── 10:50登山口── 11:00中根山荘

中根山荘からススキの咲いている林道を登ってゆく。やがて四阿がある大きな駐車場に着いた。ここが本来の登山口である。ここからは杉が植林された脇を登って行く。薄暗いので気味が悪い。だが道は良く踏まれている。
汗が出て来た頃,第一休憩所に着いた。樹林の中でそこだけ開けていた。小さなベンチがあり,標高が示されていた。小休止して,また登り始める。第二休憩所もまた,小さなベンチに標高が示され,時間的には良い案配のところであった。
宮屋敷を目指す。傾斜がきつくなってきた。だんだんと低木帯になり,尾根の先が明るくなってきて,鳥居のある平坦地に着いた。目の前に人形山と三ヶ辻山が見えた。風が気持ち良い。この展望に満足し,大休止とした。
分岐を目指して出発。一旦は下がり,起伏のあまりない稜線を辿って行く。また,標高を下げて最低コルに降りる。ここから主稜線の分岐を目指してひたすらに登って行く。急登を一気に登って,稜線に立つとそこが分岐であった。分岐に出ると,正面にその頭を雲に隠した待望の山「白山」が見えた。谷筋には白い雪が見えた。
笹や灌木の中を行く。二つのコブを過ぎて,僅かな登を越えるとそこが人形山であった。晴々とした気分が拡がった。小さな方位盤のあるところが少し行くと,展望台に出た。ここからは白山が真っ正面であった。(しかし,残念ながらその全貌は拝めなかった。)本日の眺望は,晴れてはいるが周囲の山々にはガスが湧いて視界はあまり効かない。しかし風が気持ち良い。当然のようにビールを開けて乾杯する。携帯で今日の成果を舞木さん達に報告した。
気持ちの良い山頂に別れを告げて下山に掛かった。分岐を過ぎ,最低コルに降りてまた宮屋敷に戻る。改めて,その大きな山容を目に焼き付けた。ゆったりとした気分で下る。第一休憩所の下で高年登山者に会った。上に誰かいますか?と言う問いに,今日は私一人ですよと答えた。静かな人形山であった。

D大門山
  天気:曇 中根山荘〜ブナオ峠 25kmブナオ峠(990m)12:30 ─────13:30分岐(1,500m)────────13:40大門山(1,572m)14:10───── 14:55ブナオ峠

中根山荘からブナオ峠を目指して林道を降りて,五箇山集落に出る。ブナオ峠に行く国道156号線沿いに「くろば温泉」があった。刀利ダムへと抜ける県道のガソリンスタンドで給油して峠への道を尋ねると,幸いなことにブナオ峠までは入れるという。しかし,この県道は狭くうえにカーブが多く,神経を使う。
 峠には,上平村営のキャンプ場となっている。峠には車が2台駐車されていた。うち1台の夫婦の登山者は,今下山したばかりのところであった。当然大門山と思っていたら,その反対側の猿ヶ山だと言う。今日の行動と明日の予定を言うと,大笠山もここから縦走出来たよと言われた。(確かに,記録にも載っていて検討すべき計画ではあったと反省した。)
ブナの林の中を急登する。しかし,今日は常総学院の甲子園での決勝戦をラジオを聞きながら歩いているので,あまり急登も気にならない。右側の樹林が薄くなり前方に大門山らしく山が見えてきた。しかし天気は曇りがちとなっていた。
 分岐に着いたのは,男女二人の登山者が赤摩木古方面から着くのとほぼ同じタイミングであった。ここで小休止しようと思ったが,こちらはラジオを掛けているので申し訳ないと思い,休まずに大門山を目指した。分岐から10分ほどの登りで目的の大門山に着いた。
 山頂は開けているが,周りの樹林がうるさかった。二等三角点と白山国立公園の標石が立っていた。写真を撮り,満足して大休止していると,先程の男女が登ってきた。ラジオの音声に恐縮したが,かえって決勝戦の結果を聞かれた。出身県を名乗ったら,ラジオを一緒に聞いていた。視界は得られなかったが,山頂での時間に満足したので,一足先に下山に掛かった。
途中で,樹林の切れ間に見える大門山に満足し,本日の行動に思いを馳せながらゆったりとした気分で峠を目指した。そして,峠に着いて直ぐに甲子園の結果が決まった。本日の行動と甲子園の結果に満足して,「くろば温泉」に向けて林道を下っていった。

ブナオ峠〜大笠山桂瑚登山口 28km
本日の行動の証である身体の疲れを癒しながら,くろば温泉の豊富な湯に浸かった。気持ちの良い温泉であった。ここから,途中のJAのスーパーで酒の肴を仕入れて,桂瑚に向かった。オートキャンプ場の先,橋を渡る前の舗装道路の最終地点が大笠山の登山口であった。
テントを張り,外でビールを飲みながら夕餉の用意をした。明日は,天気が期待できないと思い,出発を4時頃とした。このため,早めにシュラフに入った。しかし,夜中は最悪であった。蚊の大群がテントの中で暴れ回っていた。シュラフの外に出していた足は,格好の餌食となっていた。蚊取り線香を忘れたことが災いとなった。ヘッドランプを付けての激戦となった。真夜中に手を叩く音が響いた。

 E大笠山
○8/24(日)〜25(月) 起床 3:50 天気:晴れのち曇のち晴れ
桂瑚登山口(610m)4:20─── 5:58P1336峰───6:30前笈ヶ岳6:45──────7:35避難小屋(1,600m)7:45────8:18大笠山(1,822m)8:45────9:07避難小屋─── 10:05前笈ヶ岳10:15
──────11:45桂瑚登山口─────── 12:30上平村営くろば温泉15:20────── 15:30菅沼合掌集落15:50───  五箇山IC ───(北陸道・上信越道・関越道・北関道)── 伊勢崎IC──  (50号国道)
──── 3:30那珂町自宅

真っ暗な中,テントを畳んで出発する。立派な赤い橋を渡ると,いきなり真新しい鉄製梯子と鎖場の急登の連続。一気に200mほど登る。暗い樹林の中の急登が続き,空がだんだんと明るくなってきた。ヘッドランプをしまいながら小休止する。汗が流れ出していた。
ようやく沢の音が途切れてきた。標高もだいぶ稼いだ。根回りの大きな檜の大木を過ぎて,ようやくP1336峰には半分ほど。直ぐ上には,大きな岩場が現れた。さらに道は急登が続く。いい加減急登に飽きてイヤになってきた頃,傾斜が緩んで平らな道となると僅かでP1336峰を巻く道となった。しかし,道は又きつい登りとなるが,幾分傾斜は落ちてきた。30分の頑張りで,前笈ヶ岳のピークに着いた。
 流れる汗を拭きながら,辛い登りが一段落したことを素直にホッとしました。ここには,御影石の標石とベンチがありました。天気は,どんよりの曇り空。ここからは,傾斜も緩んできて,登るうちに左側には,羨望の山「笈ヶ岳」が見えてきました。しかし,頭が雲に隠れています。そして,目標の山大笠山も見えてきました。避難小屋山までには,あと3つほどピークを越えなくてはならないのです。道は上下動をくり返しながら,標高を上げていきます。顕著な細いピークを越えて,ひと登りすると,笹の中の一角にログハウス風の避難小屋で出た。水が引かれてホースから冷たい水も流れている。平成9年10月完成と書かれていた。小さいながらも,綺麗に手入れされた小屋であった。
小休止の後,大笠山頂を目指して登って行く。クマザサの中を分け入って登る。傾斜はそれ程きつくはないが,道はクマザサや低灌木が覆っており,歩きにくい。奈良岳からの道と併さると,頂上は直ぐであった。
山頂には,一等三角点,展望盤やベンチがあった。写真を撮り,ビールを開けて乾杯した。本当に旨かった。しかし,天気は崩れ気味で,風が寒い。笈ヶ岳は,ガスであまり見えなかったが,それでも大門山方面は明るかった。タップリと山頂での至福の時間を浸った。久し振りで完登した嬉しさを感じる山だった。
充分に山頂での時間に満足して下山に掛かった。避難小屋までは一投足である。ここで冷たい水を飲み,土産の水を水筒に詰めて下りに掛かった。顕著なピークを越えながら,改めて大笠山と笈ヶ岳を目に焼き付けた。前笈ヶ岳で小休止し,それからは,一気の下山となった。天気も回復基調で,檜の大木に着く頃は,気温も上がり,頭上には青空が拡がっていった。このため,下りでも大汗をかく羽目になった。沢の音が聞こえてくると,桂瑚も遥か下に見えてきた。振り返れば,急傾斜の尾根が前笈ヶ岳に一気に高度を上げていた。鎖場と梯子を終えると,この登山はフィナーレとなった。
  結局大笠山では,一人の登山者とも会わなかった。

くろば温泉の豊富な湯に浸しながら,本日のハイライトの山を改めて思いだし,ひとり満足感と充足感で身も心も満たされていた。これは湯上がりの生ビールの誘惑にも繋がっていった。(当然,この後2時間ほど仮眠をした。)
今後の行動予定をどうするか思案したが,どういう訳か3日間のテントで正直厭きていた。予定では後2日あるが,この3日間でほぼ予定の6山を登っており,ここは次回の山行のためには,帰宅が良いと結論した。このため,せっかくの世界文化遺産である合掌造りの菅沼集落を見学してから帰ることにした。

今回の山行は,予定通りの山を登ることができたが,後2,3回ほど通わなくてはならないと思う。残雪期にしか登れない山が3つもあるのだから。今後の楽しみでもある。そして,この山域は,日本の山らしく「秋」のまた魅力ある山となるらしい。

  (記;檜山)