中央アルプス 空木岳・南駒ヶ岳・越百山・安平路山
二百名山・三百名山の山
平成13年10月5日(金)〜8日(月)
メンバー    檜山、水越
中央アルプス、駒・宝剣・空木の山々は、22年前の79年9月に友人二人と一緒に縦走して以来の山である。今回はその時に空木岳から下山したルート、池山コースを登って、安平路山までの縦走を計画し、これで、前回と併せて中央アルプスの完全縦走を完成させることが出来た。以下は、その記録である

○10/5(金) 水戸〜登山口 360km
水戸(水越宅)19:20─────
  昨日までは自分一人と思っていた。しかし、昨晩水越から電話があり、嬉しいことに、途中(?)まで同行するという。とりあえず、単独という重圧を避け得たことに感謝した。

○10/6(土) 起床;5:30   天気:晴れ 就寝;19:55
────1:00池山登山口(1,365m)(仮眠)6:41────7:38池山小屋(1,750m)(水場)────9:55主稜線(2,425m)─── 10:45分岐(2,490m)─ 沢コース──10:55避難 小屋11:26─── 12:21空木駒峰小屋(2,820m)12:30──── 12:42空木岳(2,864m)13:02────14:01赤椰岳14:20──── 14:54南駒ヶ岳(2,841m)15:15──────16:15仙涯嶺(2,734m)

水越のナビの精度と記憶の良さ(彼は昨年10月末の空木岳から池山コースを下山していた。)によって、迷うことなく、予定の池山コース登山口に着くことが出来た。
(現在、コースの整備をしており、ここからの空木岳登山が最短コースとなる。)ビールで入山祝いをして仮眠に付いた。(このとき、車は1台の駐車のみ)

準備をしている間にも、たくさんの登山者が過ぎ、また車でいっぱいになった。旧池山小屋を下に見て、緩やかに葛折りの道を登ったゆく。鷹打場の立派な道標(空木岳まで立派な道標が設置されていた。)を過ぎ、やがて大木をくり抜いて作られた水場(しかし、水が出ていなかった。)に着いた。少し離れて、新しい池山小屋が建っていた。(ここから水を上げる予定であったが、水が出ていなくて結果的には良かったのだ。)

ここから本格的な登りとなった。傾斜もだんだんときつくなり、狭い稜線の大地獄、小地獄のキツイ登りを大汗かいて登った。ヨナ沢の頭あたりの稜線に出て、展望台のような岩場に立つ。空木岳が紅葉した稜線の向こうに見えた。しかしここからの眺望は、駒、宝剣からの檜尾岳などの主稜線が見えることである。気持ちの良い眺望であった。稜線を忠実に登って、沢コースへの分岐に出た。水の確保のため、沢コースの空木避難小屋に向かう。途中から沢の音が聞こえた。避難小屋の直ぐ近くの沢で水を確保できた。

水をそれぞれ3gほど担いで登る。途端にペースがガクンと落ちた。空木岳まで40分のコースタイムが、駒峰ヒュッテまでで55分も掛かってしまった。(この登りが今回の登りの中で一番辛かった。)(水越は、昨年の空木岳登山の時に、この小屋に泊まる予定であったが、土間だけしか開放されていないため、仕方なく土間でシュラフなしの寒い一夜を明かしたのだ。その記憶を確かめるようにデジカメを盛んに撮っていた。)

ここから空木の頂上は直ぐであった。久しぶりの空木岳に感激した。その眺望も最高。目の前に富士山も交えてみんみアルプスの山々。振り替えれば槍・穂高。乗鞍、8月に登った御岳。満足満足である。それにしても、南駒ヶ岳のその存在感は凄い。アルペン的景観に改めて感動した。

南駒を目指して、下りに掛かった。稜線は良く踏まれている。途中、大阪からの高年登山団体に出会う。越百から来たという。元気いっぱいで、越百まで行けるよとハッパを掛けられた。予定では、赤椰岳と南駒の鞍部直下にある、摺鉢窪避難小屋にテントを張る予定であったが、天気も良いうえ、明日の行動予定を考えての水越からの提案で行けるところまで行こうとなった。

182番目の二百名山となる南駒ヶ岳の三角点ピークを踏んで、またまた感激。南アルプスの山々が良い。一番右側の顕著な双耳の山はなんだろう。(後で調べたら、未踏の二百名山「池口岳」であった。)越百を目指して、下る。鞍部への途中で、女性登山者に会う。連れ二人がバテているので、テント場がないかと訪ねられた。頂上直下に二カ所あると答えた。我々もテン場を聞いたら、仙涯嶺の頂上に一張り張れると言う。仙涯嶺は、オベリスクのような突起状の峰である。

その頂上までのルートは、右側の側壁をうまく巻いて登って行く。直下で三人組と出会った。もう少し頑張るかどうか思案したが、時間的にもここがベストと判断して、テントを張った。少し傾斜はあるが、二人ではベストである。頂上でのテントはいつ以来だろうか。風もなく、景観も良い。早速、ビールで乾杯。旨い。最高の気分で、充実した一日であった。(駒ヶ根の街だろうか。花火の音がした。生憎の雲でぼんやりと光っていた。)

○10/7(日) 起床;3:55  天気:曇り時々晴れ  就寝:19:00
仙涯嶺(テント)5:42──── 6:33越百山(2,613m)6:47─────9:06奥念丈岳(2,303m)9:30──── 10:32袴腰山(2,239m)10:50────11:23松川乗越(2,065m)──── 12:25浦川山(2,259m)─────13:18小茂吉沢の頭(2,265m)────14:12安平路山(2,363m)14:45──── 15:20安平路避難小屋(2,065m)

風は余りないが゛、さすがに2,800m近い頂上は寒い。明るくなるのを待って出発する。越百山は、一投足。頂上直下でテント泊のパーティーと会う。もう既に頂上には、越百小屋から登って来た登山者がいた。振り替えれば、駒、宝剣、空木からの主稜線が波を打っていた。特に、南駒が大きい。さあーここからが今回のメインコースである。結局、水越は、最後まで付き合うことになった。感謝感謝(シェシエ)。

越百山の直下とその鞍部にもテントサイトがあった。(娘と親父らしいパーティーが1組いた。)南越百山まではきれいにルートが付けられていた。しかし、ここを過ぎて下って行くと、笹ヤブの始まりであった。始めは、雨具の下だけであったが、直ぐにこれはダメと解り、上下を直用。直ぐにビッショリとなる。背丈ほどの笹ヤブが続いていた。(これから安平路山までずーと笹ヤブと一日遊ぶことになった。自分は当然とばかり楽しかったが、水越は、ゲンナリしていた。)

ルートには、真新しいピンクのペナントがあって、これには助けられた。凄い笹ヤブでルートが解らないのだ。よーく見ると、僅かに踏み跡らしきルートが確認できる程度である。コース上ペナントが足らないところは、急遽Yシャッツで作成したペナントを付けた。(ここを是非踏査したいという一家たちのためにも。また、笹ヤブの中に倒木があり、これにつまずくことしきり。また、下りは滑ってはころぶことしばしば。)2,454m峰を過ぎて、下りに掛かり、やがてむき出しのガレに着いて、小休止する。 

奥念丈岳目指して笹ヤブを掻き分けて登る。頂上直下で単独で降りてくる高年登山者に会う。烏帽子ヶ岳から念丈岳を越えてきたという。上には上がいると感心した。展望のない頂上に着いたがホッとした。小休止の後、袴腰山を目指す。ペナントを確  認しながら、稜線をはずさないように掻き分ける。(奥念丈岳から小茂吉沢ノ頭までは、背丈を越えるほどの深い笹ヤブで、所々ペナントが確認できず苦労した。)袴腰山の鞍部辺りで、二人の女性パーティーに会った。安平避難小屋からと言う。後からも6人パーティーが来るという。逆コースを辿るとは恐れ入った。

袴腰山への最後の登りで、ルートが解らず、がむしゃらに掻き分け登って行く。途端に上の方で「熊だ。熊だ。みんな大声を出せ。」と大騒ぎしている。慌てて、熊じゃない。熊じゃないと声を掛けて頂上に着いた。男1人中高年女性5人の例のパーティーであった。お互い笑い合って、挨拶した。(水越の登りを見て、確かに笹ヤブだけが動いており、熊と慌てるのも解る思いがした。)袴腰山には、古い頂上を示す道標があった。展望はなかった。

松川乗越を目指して下る。深い笹ヤブの下りとなって、倒木もあり滑りやすい。(今年6月号の山渓での記録ではこの乗越にテントを張った。しかし、深い笹ヤブが僅かに切れているだけの箇所であった。)浦川山を目指して、深い笹ヤブを掻き分けて登  って行く。あの真新しいピンクのペナントが間延び的に付けられているので、古いペナントも確認しながらルートらしき踏み跡を行く。浦川山のプレートを見つけてホッとした。

休んでいると、後から一人登ってきた。(この人が、下諏訪在住の両角さんである。59歳ではあるが、非常に強い。昨日、池山からの登りの途中で抜かれたのを覚えていた。今日は、駒峰ヒュッテからであった。)ここからは、両角さんが少し前を先行していった。

小茂吉沢ノ頭で追いつき、少し話をした。今日は安平路避難小屋までと言う。ここから少し下ると、ルートには笹ヤブが消え、非常に歩きやすくなった。安平路山への登りは、最後は直登ではなく、西側沿いにトラバースして登ることになる。笹ヤブも  そんなに深くないので、歩きやすい。展望の利かない頂上に着いた。これで183番目の山となった。何でこんな山が二百名山なのかと思いながらも、目的の縦走、そして山に登れて、本当に嬉しかった。

ゆったりした気分で避難小屋を目指した。鞍部の水場で、二人の老登山者(70歳は優に越えていると思う。小屋で一緒になった。)に会う。安平路の頂上に行くという。水をたっぷり汲んで、小屋に着いた。両角さんが迎えてくれた。本日は、ここで泊まることにした。平成2年建設の綺麗な小屋であった。今日は、我ら二人と両角さん、先ほどの老登山者二人の計5名であった。

両角さんとは一緒に酒を飲む。嬉しいことに下山口の休憩舎に呼んでいる息子さんの車にご一緒させてもらえるという。(水越も足の豆が痛いため、これは嬉しい予期せぬことであった。また、携帯が通じるのは良い。飯島、宮ちゃんにかけた。)この晩も旨い酒を飲み、満足しながら寝に入った。

○10/8(月) 起床;4:50 天気:晴れ
安平路避難小屋6:14────  6:52白ビソ山(2,265m)7:10───── 7:58摺古木山(2,168m)8:19────9:30自然休憩舎(1,805m)─── 10:20駐車(1,460m)───────大平───── 飯田市──────松川IC────  駒ヶ根IC──────── 12:10池山登山口(1,365m)─── 早太郎温泉17:40──── 23:10水越宅

休憩舎目指して出発する。腰までの笹ヤブが続くが、昨日から見れば一級国道並である。白ビソ山は樹林の中で展望が利かない。ピークをいくつか越えて、摺古木山(本岳)に着いた。ここから最後の中央アルプスの山々が見えた。南駒と空木が重なって見えた。宝剣が本当に小さくなっていた。(登ってきた情報では、大平からの林道は荒れており、大平から登ってきたという。息子さんに無理しないよう電話をかけた。)

ゆっくりと休憩舎目指して小さな沢を何度か渡って下って行く。休憩舎には、木造の小屋があった。ランクルのような車高の高い車が三台駐車してあった。今から摺古木まで行くという四人がいた。

大平目指して、両角さんと連れだって快適な林道を行く。途中まで、息子さんが迎えに来ていた。ご厚意に甘えて、池山登山口まで同乗させて頂いた。些少のお礼はしたが、本当に有り難かった。また、山での再会を約して別れた。(この親子は、海外まで一緒に行った仲で、羨ましい親子であった。)

かねてからの念願であった中央アルプス縦走を終え、大いに膨らんだ満足感を水越推薦の早太郎温泉の湯船に浸した。湯上がりのビールが本に旨かった。連休での高速渋滞を勘案し、時間調整して仮眠した。気持ちの良い眠りについた。