中国・山陰の山登山報告


1.期 日  平成13年11月24日(土)〜26日(月)
2.メンバー  檜山(単独)


3.登山報告の山
  @上蒜山(1,202m)二百名山登山185番目の山・大山に近い山
  A道後山(1,271m)広島と鳥取の県境の山・山頂付近は、芝生の草原が拡がる
  B三瓶山(1,126m)二百名山登山186番目の山・島根県を代表する山
  C吾妻山(1,239m)広島と島根の県境の山・神話の山「比婆山」は直ぐ近い


4.行動報告
    農政課親睦会の旅行が、大阪をベースにして23日から25日まで、それぞれの自由行動で実施されると聞いて、当然のように、その近辺の二百・三百名山の登山を計画し た。今回の登山で、中国・山陰の二百名山は完登し、また、三百名山も、あと二つ(扇 ノ山と那岐山)となった。

  11/24(土)  天気:晴れ     福山〜蒜山登山口〜道後山  256km    大阪7:10────8:20福山9:00── 東城IC─── 蒜山IC───11:40上蒜山駐車場(520m)11:50────12:11二合目(735m)─ 12:25五合目(940m)───12:42八合目・槍が峰展望台(1,100m)─ 12:55分岐(1,200m)───13:00上蒜山(1,202m) 13:15───13:43五合目────14:08駐車場14:25 ── 上蒜山IC── 江府IC ──── 16:47道後山・月見ヶ丘(1,080m)(テント泊)            


 朝、大阪を出る。福山で予約しておいた駅レンタカーで上蒜山目指して出発。 国道182号を北上し、東城から中国自動車道に乗る。久世JCTから米子自動車道に入り、蒜山ICで降りた。岡山県と鳥取県境の蒜山は間近であった。天気は上々で、蒜山高原にはたくさんの行楽客が出ていた。

   登山口は、蒜山休暇村を過ぎ、上蒜山スキー場に入って直ぐに登山口の小さな道標があった。区画された駐車スペースではないが、適当に10台程は可能か。身支度をして直ぐに出発した。

   直ぐに上には百合原牧場があり、放牧場の間の登山道を行く。案内板が設置されており、蒜山の概略が図示されていた。ここから杉の樹林の中を登る。「マムシに注意」の看板があり、薄暗い上かなり急登の道であった。足早に登った。杉の植林帯を登り切ると二合目目の道標。三合目からは視界が開け、気持ちの良い笹原の稜線を忠実に辿って行く。五合目の道標で一息を入れた。頂上が雪で白く輝く大山が望めた。大感激。眼下には蒜山高原が拡がっていた。

 天気も上々。体調も良い。良い気分で上を目指す。ピーク状の所にたくさんの登山者が見えた。そこが八合目槍が峰で、抜群の展望台となっていた。ここからは大山はもちろんだが、上蒜山から延びた尾根が中蒜山へとせり上がり、そして下蒜山もその肩越しに見えた。相変わらず、蒜山高原がのびやかに拡がっていた。

   頂上を目指し展望を楽しみながら、緩やかな山稜を行く。しかし、登山道がブナ林に入って登りとなり、展望もない上、所々ぬかるんでいた。ブナ林を登りきって直ぐに中蒜山との分岐ピークに出た。ここがとりあえずは頂上となっているが、三角点のピークはここから少し北西に行ったところである。案内の道標があり、草木の生い茂った中の5分ほどの登りで、樹林の中にポッカリと空いた三角点ピークに着いた。展望はないが、三角点をしっかり踏み、ビールで一人乾杯した。分岐ピークで休んでいた夫婦の登山者も登ってきて、お互いに写真を撮りあった。

   本来なら中蒜山まで行きたいところだが、時間的に無理と判断して、来た道を下ることとした。八合目の展望台で雄大な大山をバックに写真をお願いし、改めて周囲の眺望に感嘆した。一休みの後、登山口までノンストップで駆け降りた。

 上天気の中で、中国地方の代表的な山「蒜山」が登れたことに満足し、次なる山「道後山」に向かうこととした。途中、蒜山高原から上蒜山が素晴らしい雄姿を見せており、車を止めてしばしの間その堂々とした山容に見入ってしまった。(江府ICから降りて国道181号を走っている時、崩壊著しい大山北壁が見えた。車を止めてその圧倒的な絶壁の凄さに感動した。)

 道後山月見ヶ丘に着いたのは、星も出始めまさに暮れんとする時であった。直ぐにテントを張った。一安心し、今日の結果に満足し、ビールを開けた。(やがて車が一台やって来て、若い男が大きなザックを担いでテントの脇を通り過ぎて行く。聞けば、頂上近くでツェルトを張り写真を撮るという。満天の星空であった。)

  11/25(日)天気:曇り時々晴   道後山〜三瓶山114km・三瓶山〜県民の森105km
     月見ヶ丘(1,080m)7:10───7:38岩樋山(1,271m)────7:59道後山(1,269m)8:07  ────8:27分岐(1,165m)────8:36月見ヶ丘(1,080m)9:00─────────11:10三瓶山(西ノ原登山口・定ノ松)(425m)11:22──── 12:24男三瓶山(1,126m)     (頂上避難小屋)12:50───── 13:13女三瓶山(960m)13:20──── 13:28太平山(854m)─────13:48孫三瓶山(900m)─── 14:12子三瓶山(961m)14:18───14:28主稜線分岐(865m)─── 14:52定ノ松(425m)───(三瓶温泉)15:40─── 18:30広島県民の森・六ノ原(790m)(テント泊)

   道後山は、広島と鳥取の県境にあり、なだらかな頂稜を連ねた岩樋山とともに、どっしりとした山容で、月見ヶ丘まで車で入れるアプローチの良さとその頂上からの展望も優れていることから人気と高い山であるという。

   月見ヶ丘から雑木林の中の広い道を行くと、キャンプ場があった。やがてルートは良く整備された遊歩道となり、落ち葉を踏みしめながら徐々に高度を上げて行く。展望が開けた赤い東屋の休憩所に着いた。眼下に月見ヶ丘が見え、その一角にテントも見える。

     ルートはこの先で分岐となっており、左が岩樋山の経由コース、右は岩樋山の山腹を巻くコースである。左を登る。道は良く整備されて、それほどの苦労もなく、大きな岩の散在する岩樋山に着いた。頂上にはパラボナアンテナ等の施設があり、今は使われていない。先に目を転ずれば笹原の中の道が延びて、その先に穏やかな道後山が見えた。

 岩の間を縫いながら少し下るとコルに出て、笹原の道を辿って行く。放牧跡の石垣沿いに歩いて行くと、前夜の青年に出会った。登ったときに記録用の気温計を落としたという。分岐から右を登ったのでは、その間に落としたのでないかと答えた。(この青年とは下山後駐車場で会ったが、予想通り右ルートに落ちていたとのこと。)

  道は何本かあり、右側沿いの快適そうな道を選んで登っていくと、どうも頂上から離れて行くようだ。「大池経由道後山」の道標を見て、引き返すことにした。途中から笹原を突きって登り、本来の道に出て一安心する。石垣沿いに登って行くと、気持ちの良い笹原の頂稜に着き、小さな鞍部を過ぎるとやがて頂上に着いた。天気は残念ながら曇りがちで、風が冷たい。(天気に恵まれれば、大山や比婆連峰が見えるらしい。)頂上に立てたことに感謝した。

 下山は、右ルートをとり、ゆっくりと下った。
   下山後今日の計画を検討し、比婆山はここから近いが、次なる山を「三瓶山」として、その後に比婆山に戻ることにした。急ぎ三瓶山に向かった。

    三瓶山は、島根県のほぼ中央部に位置し、長い裾野を持つコニーデ型の休火山である。男三瓶・女三瓶などの山が外輪山を成している。山名の由来は、遠い昔に頂上から大きな瓶が三個見つかったことによるという。山麓には三瓶温泉がある。

   三瓶山の西ノ原登山口に着いたとき、男三瓶には黒々とした雲が垂れ下がり、ガスの中にぼんやりとその姿を浮かび上がらせていた。ともかく天気は神頼みして出発。広々とした西ノ原の草原の中を牛の放牧柵沿いに進む。案内板を過ぎて、本格的な登りとなり、カラマツ林の中のジグザグ道の急な道となった。老夫婦1組と若い夫婦1組を抜いて登る。天気も回復基調となり、ようやく樹林が切れると、ガスの切れ間に秋色の草原が拡がっていた。なおも更に急登を続けると、やがて傾斜も緩み、ススキの穂並みが揺れている草原帯となった。汗をかいた体に風が冷たい。気持ちの良い草原の中を少し行くと、良く整備され、立派な道標の建つ男三瓶の頂上に着いた。

   残念ながらガスがあり、周囲の景色は見えなかったが、二等三角点をしっかりと踏み、写真を撮った。頂上より直ぐ下にある避難小屋に入って、大休止とした。小屋の中は、既に中高年パーティーが座を占め、満員状態。ビールを開けて、一人祝った。

   小屋を出ると、天気は本格的に回復基調となり、所々青空さえ見える。勇躍して女三瓶に向かう。ブナ林の中を急勾配に下り、犬戻ノ嶮と呼ばれる岩場や眼下に火口湖の室ノ内の眺めの良いユートピアを過ぎて、女三瓶への登りとなった。小ピークを登り終えると、マイクロウェーブが立ち並んでいる頂上に着いた。振り返ると男三瓶は、男性的などっしりとした山容を見せ、なかなかの迫力であった。

   ここからは広くなった道を僅かに下り、太平山を目指す。途中には観光リフトへの道があり、展望台に着く。容易に端正な姿の男三瓶があった。太平山の過ぎ、緩やかに落ち葉を踏みしめての道は、奥ノ湯峠から孫三瓶への急な登りとなった。一気に登る。孫三瓶には立派な道標が建っていた。

   孫三瓶を下ると風越と呼ばれる鞍部に出る。風が草原を撫でてゆく。一気に子三瓶目指して登る。子三瓶からの展望は抜群。天気もすっかり晴れ上がり、時計回りに、男三瓶、女三瓶、太平山、孫三瓶と、自分が歩いてきた山稜を眺め、至福の時を持った。風が少し冷たい。

  子三瓶からの下りは笹原の拡がる尾根で、気持ちよく下る。途中で一組の夫婦から「早いですね。」と声をかけられた。男三瓶から下る途中で出会った夫婦であった。分岐を訪ねると直ぐ下ですよと答えてくれた。分岐から左にルートをとり、自然林や植林の混在する谷間を下って行く。やがて砂防堰堤が現れ、樹林の中の休憩所を過ぎると、男三瓶登山口であった。ここからはのんびりと西ノ原の草原を歩いて、出発地点の西ノ原登山口に着いた。男三瓶山は、穏やかな山容を見せていた。

   直ぐ近くの三瓶温泉に向かい、国民宿舎「さんべ荘」の湯船に浸かり、改めて、三瓶山の全山に足跡を残したことに満足した。
 本来であれば、ここで一泊したいところであったが、比婆山近くの広島県民の森を目指して車を走らせた。途中で買い出しをして約3時間の移動で着いたときには、すっかり暗くなってしまった。駐車場の一角にテントを張って今晩の宿とした。
旨い酒が満足感を助長した。

 11/26(月) 天気:曇り時々晴れのち小雪   六ノ原〜福山 75km
     六ノ原(790m)6:28─── 6:53出雲峠(965m)7:00────7:30烏帽子山(1,225m)──── 7:41横田別(大膳原入口・1,050m)────8:08吾妻山(1,238m)8:20──── 8:41横田別────9:21比婆山(1,256m)9:33─── 10:15六ノ原(790m)──── ( ? 温泉)──── 14:00福山14:10──────東京18:40───20:30那珂IC

 吾妻山は、神話の主人公伊邪那岐命が、この山から比婆山に眠る妻の伊邪那美命に向かって「吾妻よ、」と叫んだという伝説に由来しているという。その山容は、頂上付近が広々とした草地となっており、たおやかな山である。

   ルートを広島県の六ノ原県民の森から登り、吾妻山ばかりでなく比婆山系の山々を歩くことにした。出雲峠までは広い整備された道をキャンプ場の側を抜けながら、緩やかに登って行く。峠の直ぐ手前で朝焼けを見た。峠からは疎林の中の尾根を辿り、今朝の冷え込みのため霜柱が立っていた。やがて灌木も消え、草地になると僅かで烏帽子山に着いた。正面には吾妻山が見える。長い頂稜を左右にのばして緩やかに立っていた。

   ここから標高差200mほどを樹林の中、一気に下る。着いたところが島根県側の大峠への分岐で大膳原の入口となる横田別である。大膳原は広々とした気持ちの良い牧草地で、ここを横切って吾妻山への登りに掛かった。

   ルートは正面を真っ直ぐに登るとばかり思っていたら(真っ直ぐ正面にルートらしきものが見えたのだ。)意外にも左・左と巻ながら高度を上げて行く。少しジグを切って頂稜に達した。正面の一団のこんもりとした樹木の上に頂上が見えた。

   頂上からは大膳原の高原台地を挟んで、烏帽子山を始め、比婆山連峰が横たわっていた。眼下には池ノ原の休暇村の施設が見える。風が冷たい。佐藤にtelして、全て予定の山を登ったことを報告した。

   比婆山にとって返す。大膳原に下り、烏帽子山目指して樹林の中を登り、途中から直接比婆山への道を登る。稜線に着いてブナの大木の中を登って行くと、伊邪那美命の神稜とされる古墳に着いた。ぬかずき、そして畏れおおくも写真を撮らせて頂いた。深閑とした雰囲気であった。

  下りのルートはけっこう長く、ダラダラと下って行く。だいぶ冷え込んでいると思ったら、細かい雪が降ってきた。大きくジグを切りながら下って行く。もういいかげん飽きてきた頃傾斜が緩くなり、六ノ原キャンプ場に出た。ここから僅かで出発地点の県民の森管理センター前に出た。

   県民の森からほど近い国道沿いの一軒家の温泉(名前を忘れた。入浴料400円)の湯に浸かって今日までの山行の汗を流した。そして、ようやく今回の山旅が無事終了したことにホッとし、来て本当に良かったと嬉しさがこみ上げてきた。