北 岳(3,193m)
キタダケソウの観賞と北岳登山
1.日 時  平成19年6月16日(土)〜17日(日)
2.メンバー 檜山 隆(L),飯島孝夫,渡邊一雄,佐藤信聡

記 録  那珂市〜仙流荘 往復約760km
今回の山行は、昨年6月に続き2度目のキタダケソウ鑑賞登山である。しかし、今回は残雪量が20年遡っても記録にないような雪で、このため目的のキタダケソウはまだ固いつぼみであった。7月に入ってからが群落の見頃らしい。
○6月15日〜16日  天気=快晴  
  那珂市 21:00(飯島家) -----水戸IC(常磐道・首都高・中央道)-------伊那IC----- 2:30仙流荘(仮眠)8:05-----9:00北沢峠9:45-----10:10広河原10:25-----13:00二股----- 15:50八本歯のコル16:00----- 16:29トラバース道分岐------ 17:30北岳山荘17:50-----雪渓横断(18:00〜18:50)-----19:10北岳山荘(テント)

檜山家に渡邊、佐藤が集合し、飯島家に寄って出発する。高井戸まで首都高が混んでいるため一般道に降りたが、これが良かったかどうか。それでも予定の2時過ぎには仙流荘の駐車場に着いた。既に車が20台程度。所定の位置にテントを張り、入山祝いのビールを開けた。

 本日の入山者は多く2台に分乗する。圧倒的な鋸岳を見ながら、スーパー林道を行く。ぜひ再度登りたい山のひとつだ。野呂川に掛かる橋のたもとで下車した。北岳と大樺沢の雪渓が正面に見えた。雪渓の量はどうか。主稜線まで白く輝いており、確かに多い印象だ。目的のキタダケソウは大丈夫かな〜と心配になった。

 橋を渡って登山道が始まった。右岸から左岸に渡る所で、遅れている飯島を待ちながら最初の休憩を取る。ここから雪渓が上に延びていた。対岸に渡って夏道を少し登ると前面に大樺沢の大雪渓が拡がっていた。アイゼンを付けて登る。(檜山と渡辺のアイゼンは簡易な4本爪のため、気休め程度の効果であった。)陽は高く雪は腐っていた。

 先行者の高年夫婦を抜いて登る。傾斜も強くはなるが、ノーアイゼンでも大丈夫な雪だ。尾根に取り付く所も雪が詰まっていた。尾根上で大休止する。ここからのバットレスは屹立していた。

 それにしても雪が多い。昨年は尾根に取り付く所から雪は消えて木製階段を登ったが、今年は雪の中に所々に階段が顔を出している始末だ。遅れて姿が見えない飯島にコールし、その返答を確認して先行者の夫婦の後を追って八本歯のコルを目指す。ここが一番辛い登りだ。

八本歯のコルを着くと、真っ白な間ノ岳が見えた。ここから主稜線に付けられた木製階段を登り、また、残雪の中にトレースを付けて登る。漸く、トラバース道の分岐に出たが、その道標には「今年は雪が多いため稜線を登ってください」との注意書きが張られていた。

 ここからは檜山が単独で北岳山荘まで先行することにした。山荘に荷物を置いて飯 島の所まで引き返すことにしたのだ。)しかし、先行して直ぐに注意書きの雪渓に遭遇。最初の雪渓は慎重に抜けたが、2つめの雪渓は傾斜が急でしかも幅が50m以上だった。その上、雪が固くなりつつあった。途中まで気休めのアイゼンでトレースを付けたが、10mも蹴りこむと靴から抜けてしまった。追いついた渡辺、佐藤を待機させて、佐藤の8本アイゼンでトレースを付けた。高年夫婦にはアイゼン着用を指示した。とりあえず小屋からザイルを借りてくることにした。

 小屋に着く前にもう一箇所の雪渓があったが通過できた。小屋に着いて、ザイル借用をお願いし、待機の雪渓に取って返した。(管理人に嫌みを言われたが仕方がない。また、高年夫婦はピッケルや爪の付いたストックを。小屋にいた若い登山者にはピッケルを借りる始末だった。)

 待機の雪渓に着くと、飯島は既にトラバースを終えていた。ひと安心した。(飯島は冬用装備であった。感服。)借用したザイルとピッケルで無事トラバースすることが出来た。(情報不足とその対応に甘さがあったことを反省する。)

 陽は大きく傾き、山の端にまさに隠れようとする時に北岳山荘に着いた。関係者へお礼を述べテントの手続をして、強い風の中をテント設営した。漸く落ち着いて、入山祝が出来たのは、20時過ぎだった。
 この晩の反省会は23時まで続いた。酒の味は当初は苦かったが、段々といつものように旨い味に変わっていった。

 ○6月17日  起床:5:30   天気:快晴
  北岳山荘7:00-----8:20北岳8:30----- 8:45分岐9:15----- 9:30キタダケソウ観賞9:40---- 9:50八本歯のコル----- 10:00尾根末端-----11:00二股------12:55広河原14:25-----14:50北沢峠15:00-----15:50仙流荘(風呂)16:50------- 伊那IC---(中央道・首都高・常磐道)----22:30飯島家----23:00那珂市

 テントの入口正面に富士山が見える、絶好のテントサイトである。今日も天気は最高の予想。間ノ岳が眩しい。テントを畳んでから朝飯となった。管理人が来て、話を聞くと、今年の残雪状態は20年振り以上のことで、このため例年6月14日前後に咲くキタダケソウも後2〜3日後だという。群落は7月に入ってからかもと言う。

また、北岳への登りに雪渓(こ の雪渓はテン場からも見えた。)があり、右の岩場から登ること。頂上から肩ノ小屋への下りには大きな急傾斜の雪渓があること(肩ノ小屋の下にも雪渓があり、引き返した登山者もいたらしい。)等で、大樺沢を下ることを勧められた。

 お礼を言って出発する。夏道を辿って登って行く。快晴の中に中央、北アルプスの山々が遠く霞んでいた。八本歯のコルへの分岐に荷物を置き、サブ行動で登る。懸案の雪渓は登らず、檜山が先行して右の岩場にルートを採る。ここで、佐藤がリタイアするという。渡辺と二人で頂上を目指す。

それほどのリスクもなく、難なく頂上に立った。頂上には先行者が3人。うち2人は下って行った。360度の気持ちの良い頂上に、ビールを開けて満足感を増幅させた。渡辺にとっては初めての北岳山頂でもある。動画撮影を終了後下山に掛かった。

 下山途中で登ってくる飯島に会った。一度は佐藤と下山に掛かったが、30年振りの頂上を省略は出来ずに登ってきたという。その行動たるや、意気に感じた。分岐で飯島を待つ。降りてきた飯島と八本歯のコルを目指す。

途中のトラバース道分岐に荷物を置いて、目的のキタダケソウを見に行く。それはまだ固いつぼみではあったが、よく見るとあちこちに顔を出していた。恋しい人に出会えた気分で嬉しくなった。

 先行していた佐藤達に八本歯のコルで会い、大樺沢を目指す。下りの尾根からは昨日とは違って、バットレスがテカテカと輝いていた。動画撮影をする。大樺沢に降り立つと既に雪は腐り気味であり、傾斜の強さを減少させた。思い思いのペースで下って行く。二股に着く頃には、それそれの点となっていた。二股の雪渓も上に長く延びていた。二股で再集結して大休止とした。

 ここから左岸への渡渉地点までは、僅かな下りの気分だった。ここで再度結集した。12時のバスは無理と判断して、広河原までマイペースで下った。橋を渡って振り返ると、あんなに遠かったのかと思うほど、遙か上に北岳が輝いていた。
                                   (記:檜山)
 
 
 
 
 
 
 
             
06年6月24日                 07年6月16日