鳥海山・月山 サヨナラ山スキー

日 時    2007年 6月2日() 〜 6月3日()

参加者  C.L 檜山 隆、 中野 一正、 佐藤 信聡、 菊池 一弘


6月2日(土) 晴れ 一時 曇り

大宮土木(前夜 22:50) ==== 矢吹IC(0:20) ==== 村田JC(1:30) ==== 酒田みなとIC(3:20)==== (5:00)祓川登山口(5:50) ---- (6:50)七つ釜小屋下部(7:00) ---- (8:40)七高山頂上(9:20)〜〜〜 (10:20)祓川(10:50) ==== (11:40)鶴泉荘(12:50) ==== 遊佐町 ==== 酒田みなとIC ==== (15:30)月山スキー場駐車場 大宴会後 21:00就寝

急遽参加が決まった中野を併せて、今シーズン最後の山スキーは中年4人組で締めくくることになった。大宮土木事務所に集合し、菊池車に同乗していざ、出発。
2007/6/2−3
矢吹から東北自動車道、村田JCからは山形道を、月夜の中ひた走る。天気は良さそう。期待に胸ふくらませ、眠い目をこすりながら運転する。
6時間のロングドライブの末、鳥海山麓の新緑が美しいブナ林を抜けると、快晴の矢島口祓川の駐車場。標高1180mから見上げる鳥海山は、残雪をまとい美しくたたずんでいた。でも・・・雪がちょっと足りない。どうやって雪をつないで滑ろうか、今から帰りが心配である。

6時前に準備を終えて、いざ、出発。駐車場からスキーをかついで、雪のない湿原にあらわれた木道を歩く。湿原を抜けた斜面から残雪があらわれ、ここからスキーをはいてシール登行となる。

しばらくは谷間や窪地にたまった残雪をたどるようにシールを滑らせるが、20分ほどでつまってしまった。まわりは潅木帯のヤブで、仕方なく夏道をさがして右側の薄そうなところをねらって、スキーをかついでのヤブこぎ突入。10分ほど苦労してようやく隣の雪渓の末端に出た。

300mほど登ってから、いったん休憩。ここからは七高山の頂上を目指して、広大な雪原をただ、ひたすら登り続ける。七ツ釜の小屋を通過するあたりからだんだん傾斜が増してくる。元気な檜山のあとを、菊池、中野、佐藤と続くが、だんだん間隔が開いてくる。(檜山さ〜ん、何で休まないんだよ〜)と恨めしく思いながら、ピーカンの青空と真っ白な雪の間の小さな点となった仲間をひたすら追い続ける佐藤であった。

東側から回り込むように急な斜面を登ると七高山2229mの頂上である。先頭の檜山は標高差1050mを2時間40分で登破したが、リバウウンド気味で、にわかダイエットの効果も薄れたドンケツの佐藤は30分は遅れたようである。(久しぶりにバテました。)

七高山の山頂はド快晴。頂上で写真を撮って、強風で寒いにもかかわらずお決まりの缶ビールを開け、震えながら「頂上ビールは美味い」と意地を張る。すぐそばには7m高いだけの最高峰の新山がそびえているが、我々の目的は山スキーをENJOYすることなので、これは無視。シールをはがして、雲海を眼下に、いざ出陣!!これから広大な雪面の標高差1000mの大ダウンヒルの始まりである・・・。

 最初の急斜面、雪質も良く、2,3ターンまでは気持ち良い滑りで、思わず「ヒャッ・・(ホー)」と叫びかけたところ、すぐに「ドンドン」と異様な振動が・・・・。雪面に、雪解けでできたと思われる縦縞模様の深い溝が一面に走っており、その衝撃がもろに下半身に響いているのだ。「腰のマッサージだ」などと冗談を言いながら滑る中野、菊池はさすがに気にせず平気で滑っているが、ターンのタイミングが難しく、シュプールも連続線でなく破線の状態で、何とも不快である。「こんな雪じゃヘタがバレバレだ」といいながらも、上手に滑っている檜山のあとを、板をバタつかせてバランスを崩しながら佐藤が続く。

 でも天気は最高。時間も遅くなり、たくさんの登山者が列になって登って来る。ギャラリーの目を気にしながら格好良く滑る3人をよそに、ただ、転ばないことに専念して滑るひとり・・。

 中腹からは傾斜が緩むとともに、地形も複雑になり、コースを慎重に選びながら滑降する。下部は残雪を拾うように下るが、クレバスが口を開けているところもあり、山スキーシーズンの終わりを感じさせた。往路でヤブこぎしたあたりは、上部のブッシュの隙間の雪を拾って何とか下までスキーで下ることができた。

 湿原の木道を駐車場に戻る。雪面が波打っていたおかげで、気持ち良い滑りとは言えなかったが、それなりに満足した1時間の滑降であった。ところで、早朝からハイペースでの登山だったため、まだ午前10時半である。これからの行動をどうしようか、みんなで協議。計画では、明日は南面の湯の台コースを滑降する予定だったが、本日の北面の祓川コースの状況から見て、雪の状態が良くない(昨年はヤブこぎやクレバスがあった)ことが予想された。転進するとすれば、まず、飯豊山系の石コロビ沢(昨年の転進先)が考えられるが、アプローチが長く、「ごめんなさい歩き」も辛いことから、中野の発案で、月山(姥沢コース)へ転進することとなった。このコースは、月山スキー場のリフトが利用できるとともに、鳥海山から水戸へ帰る途中にあること、アプローチが短いことが利点であった。(菊池がまだ月山に登ったことがないのも選定理由)

 留守本部のM氏に月山への転進を連絡したあと、麓の象潟の核戦争?(鶴泉荘)という物騒な名前のDEEPな温泉(300円だけど割ときれいな風呂です。)で汗を流した。そのあと、遊佐の町で食材を仕入れて、いざ、宴会場いやBC設営のため、月山スキー場へ車を走らせる。

 山形道から月山道に入り、残雪の残る山並みを眺めながら志津への旧道に入る。さらに、曲がりくねった狭い道を上ると、月山・姥ケ岳の中腹に広がる不思議な初夏のスノーパラダイス、月山スキー場である。

 まだ、午後の3時半。駐車場の隅に車を止め、すぐに宴会の始まりである。夕日に輝く月山をバックに、鳥海山の麓で調達したフキノトウや季節の野菜のてんぷらに舌鼓。ビール、日本酒と大宴会。山の歌から、70年代フォークソングまで歌いながら、中年ホームレスの宴は夜の更けるのを忘れて続く・・。最後の仕上げはキノコ汁。美味かったけれど、食したのを忘れるほど酩酊していた人(作れといった本人)もいました。

6月3日(日) 快 晴
月山スキー場駐車場(7:30) ---- (7:45)リフト乗り場(8:00) ++++++ (8:20)リフト終点 ---- 姥ケ岳(8:40) ---- (9:30)1729mピーク(9:40) ---- (10:20)月山頂上【東側大斜面滑降・登返】

(12:00) 〜〜〜 (12:50)月山スキー場上部 〜〜〜 (13:10) 月山スキー場駐車場(13:30) ====(13:50)志津温泉(14:20) ==== (14:50)出羽屋(15:30) ==== 西川IC ==== 村田JC ==== (18:00)
矢吹IC ==== (19:10)大宮土木事務所   大満足して解散

 近くのテントが朝からうるさくて目が覚める。朝からド快晴で、湯殿山、姥ケ岳、そして月山が朝日に輝き実に美しい。昨日の余りのキノコ汁と野菜たっぷりの生ラーメンを食べてから、出発準備を調える。

リフトは7時から動いており、すでにたくさんの季節はずれのスキーヤー、ボーダーであふれかえっている。560円の乗車券を買ペアリフトに乗る。乗り場そのものにはには雪がないので、スキーは手に持って乗るが、どうも乗りづらい。標高差270mを13分ほどの空中散歩で1510mのスキー場上部に到着。

このあたりは姥ケ岳南面の大斜面で、6月とは思えない白一色の世界である。この上にはさらにロープトウがあり、スキーヤー、ボーダーがとりついている。
我々は、スキーをザックにつけて、とりあえずツボ足で月山を目指す。しばらく登ると、檜山、佐藤はいつの間にか姥ケ岳本峰を目指し、中野、菊池は雪の斜面をトラバースして行く。檜山、佐藤は姥ケ岳頂上からスキーで四ツ谷川上部の大斜面に滑り込むが、登り返しに苦労する。

中野、菊池は、途中から夏道をトレースし、1729mピーク付近で4人が合流する。ここからは夏道から雪の斜面を直登し、岩のゴロゴロした夏道を詰めると鍛冶小屋跡、さらに少しの登りで、月山神社が祭られた山頂に着く。

 三角点のある頂上は、神社の北側にある。1980mの三角点は露出しているが、東側は名にしおう大量の雪の残る大斜面。頂上缶チューハイで乾杯(ビールより美味いと思った。)し、カップラーメンを食してから、有名な月山の大斜面をいただくことにする。

 青空の頂上から東面の大カールへドロップイン。最初の数ターンは雪質も良く、至高の境地にセロトニンが放出されかけたところ・・また、ドンドン。中盤から下は例の縦縞模様があらあれていたのである。それでも上手な3人はカールの底まで滑り込むが、こんな雪ではろくなターンもできない佐藤は意気消沈・・・。

 20分程の辛い登り返しで頂上に戻る。天気も良く雪もたっぷりあるのにちょっと残念な滑降であった。

 昼近くなり、月山頂上を後に下山を開始する。雪のない往路を戻り、標高1850m付近から、いよいよ最後の滑降開始。四ツ谷川上部のカール状の大斜面に飛び込む。「うん!雪質良し」。南側の斜面のせいか、下まで滑っても例の縦縞模様はほとんど気にならない。やっと100%のスキーができる。思い切り「ヒャッホー!!」と叫びながら、思い思いのシュプールを描いて滑り込む。至福の瞬間である。ビバ!山スキー。

 カールの底からはトラバース気味に滑り、若干の登り返しを経て、月山スキー場のリフト上部に出た。ゲレンデは、もう6月というのにあきらめの悪いスキーヤー、ボーダーがうごめいており、人を避けるようにゲレンデ内に滑り込んだ。右側の大斜面には大きなコブが連続しており、果敢にコブ斜面に挑むスキーヤーもいる。何だか季節を錯覚しそうな光景であった。我々は谷に沿って、シャーベット状に溶け始めた雪の斜面を下り、午後1時過ぎに、ブナの新緑の中、駐車場に戻った。みんな満足げな笑顔、笑顔である。2007シーズン、サヨナラ山スキー・・・。

 帰りは、志津の温泉で汗を流す。志津の集落にはいくつか温泉旅館があるようだが、我々の入った「五色亭」は緑色の五色沼のほとりにあり、男風呂からは五色沼の向こうに残雪の姥ケ岳と月山が一幅の絵のように望見することができる。ついさっき我々がきざんだシュプールを思い出しながら、熱い温泉に浸って疲れをとる。なんとも贅沢である。風呂場はこじんまりとしていて、露天風呂もないが、こぎれいでローケーションが最高で、料金も安く(500円)お勧めの温泉である。

 志津から月山道路に戻るが、運転手(菊池)が山形道の月山ICを見過ごしたため、しばらくは一般道を走る。西川町に入ると、なつかしい「出羽屋」の看板が・・・。ちょうど小腹も空いてきたので早い夕食(遅い昼食?)をとることにした。古風な門構えの玄関をくぐり、全員「月山山菜そば」(1050円)を注文。鍋に入っている春の香りたっぷりの山菜とうまいそばを堪能した。

 西川ICから山形道に入り、村田ICから東北道へ車を走らせる。日曜の夕方にもかかわらず、さすがに郊外のため渋滞はない。矢吹ICを経て、大宮土木事務所に戻ったのはまだ明るい7時過ぎであった。

 今年の山スキーシーズンは、大暖冬で、富士山や東北北部の山を除いて、どこへ行っても雪の少なさに悩まされた。今年は鳥海山も雪は少ないようだったが、今回の北面の祓川コースは、どうにか雪をつないで滑ることができた。

このコースは比較的雪も多い上に、6月でも富士山並みの標高差1000mの大滑降が楽しめる。そして、下部までほとんど無立木でロケーションも最高、上部には急斜面もあり変化に富んでいる。さらに、危険なところも少なく、何よりも3時間も登れば頂上に達してしまうというアプローチの短さが魅力である。酒田ICから登山口までの距離が長いというのが難点であるが、総合的に見て、湯の台口よりも良いコースというのが皆の感想である。(ちなみに私は湯の台コースは滑ったことはないのでわからない)

 2日目の月山は、鳥海山に比べて距離も近く、リフトを使えば短い登りで頂上に立てる。半日コースとして計画をたてることができ、それなりに大斜面を堪能できる良いコースであると感じた。山形方面の山スキーのサブコースとして最適である。

 とにかく、2日間のサヨナラ山スキー、図らずも2つの名峰を滑ることができ、天気も最高で、温泉、宴会と、何ともゴージャスな週末であった。雪の状態が今いちのところもあり、120%のスキーはできなかったが、とにかく満足、満足。板を洗って、今年はおしまい! 来年の山スキーが今から楽しみです。                            (記:NOBU)