中野文庫 国民服令

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国民服令(昭和15年勅令第725号)

第一条 大日本帝国男子ノ国民服(以下国民服ト称ス)ノ制式ハ別表第一ニ依ル

第二条 国民服ハ従来背広服其ノ他ノ平常服ヲ著用シタル場合ニ著用スルヲ例トス

第三条 国民服礼装ハ国民服ヲ著用シ国民服儀礼章ヲ佩ブルモノトス
2 国民服儀礼章ノ制式ハ別表第二ニ依ル

第四条 国民服礼装ハ従来燕尾服、フロツクコート、モーニングコート其ノ他之ニ相当スル礼服ヲ著用シタル場合ニ著用スルヲ例トス

第五条 国民服礼装ニハ佩用ニ関スル規程ニ従ヒ勲章、記章及褒章ヲ佩用スルコトヲ得

第六条 本令ノ制式ニ依ラザル服又ハ徽章若ハ飾章ハ其ノ名称中ニ国民服又ハ国民服儀礼章ノ文字ヲ用フルコトヲ得ズ

  附 則

本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス

(別表第一)

国民服制式表
甲号
上衣 地質 茶褐絨又ハ茶褐布
製式 立折襟式開襟(小開キ)トス
前面 袵形ヲ附シ釦五箇ヲ一行ニ附ス
帯形ヲ附ス
筒袖型トシ脇開及端袖ヲ附シ釦各一箇ニテ開閉シ得ル如クス
左右両裾ヲ開ク
物入 胸部物入ハ左右各一箇トシ袵線ニ沿ヒ縦型ト為シ釦各一箇ヲ附ス
腰部物入ハ左右各一箇トシ横型襞附ト為シ蓋及釦各一箇ヲ附ス但シ釦ハ附セザルコトヲ得
中衣 地質 適宜
製式 日本襟トス上襟及附襟ヲ用フルコトヲ得但シ礼装ノ場合ニ於テハ附襟ヲ用フルモノトス
前面 上衣ニ同ジ
上衣ニ同ジ附袖ヲ用フルコトヲ得
分離式トシ前面二箇ノ釦ヲ以テ留ム
上衣ニ同ジ
物入 上衣ニ同ジ但シ腰部物入ハ附セザルコトヲ得
地質 茶褐絨又ハ茶褐布
製式 釦ヲ以テ緊収開閉スル如ク為スコトヲ得
物入 左右ニ各一箇ヲ附ス
地質 適宜但シ礼装ノ場合ニ於テハ茶褐絨又ハ茶褐布
製式 適宜但シ礼装ノ場合ニ於テハ烏帽子型トシ折返及前庇ヲ附スルモノトス
外套 地質 適宜但シ礼装ノ場合ニ於テハ茶褐絨又ハ茶褐布
製式 適宜但シ礼装ノ場合ニ於テハ左ニ依ルモノトス
 襟 開襟式立折襟(小開キ)トス
 前面 釦三箇ヲ一行ニ附シ比翼仕立トス
 袖 筒袖型トシ端袖ヲ附シ釦一箇ヲ附ス
 裾 後開ヲ附シ釦二箇ヲ附シ比翼仕立トス
 物入 腰部左右ニ各一個ヲ附シ釦一箇ヲ附ス
手套 適宜但シ礼装ノ場合ニ於テハ白色トス
適宜但シ礼装ノ場合ニ於テハ黒革短靴トシ雨雪又ハ乗馬ノトキハ黒革長靴ヲ用フルコトヲ得
乙号
上衣 地質 茶褐絨又ハ茶褐布
製式 立折襟トス但シ開襟式立折襟(小開キ)ト為スコトヲ得
前面 釦五箇ヲ一行ニ附ス
筒袖型トシ脇開ヲ附シ釦一箇ニテ開閉シ得ル如クス端袖ヲ附スルコトヲ得
左右両裾ヲ開ク
物入 胸部物入ハ左右各一箇トシ横型ト為シ蓋及釦各一箇ヲ附ス
腰部物入ハ左右各一箇トシ横型ト為シ蓋ヲ附ス
中衣 地質 適宜
製式 日本襟トス附襟ヲ用フルコトヲ得但シ礼装ノ場合ニ於テハ附襟ヲ用フルモノトス
前面 釦四箇ヲ一行ニ附ス
筒袖型トス附袖ヲ用フルコトヲ得
物入 胸部物入ハ左一箇トシ腰部物入ハ左右各一箇トス但シ腰部物入ハ附セザルコトヲ得
其ノ他 背帯、背縫筥襞又ハ下脇襞ヲ附スルコトヲ得
甲号ニ同ジ
甲号ニ同ジ但シ礼装ノ場合ニ於テハ製式ハ陸軍略帽型ニ依ルコトヲ得
外套 甲号ニ同ジ
手套 甲号ニ同ジ
甲号ニ同ジ

備考
 一 上衣、中衣、袴、帽(陸軍略帽型ヲ除ク)及外套ノ製式ノ形状ハ図ノ如シ
 二 甲号礼装ノ場合及開襟式立折襟(小開キ)ノ上衣ヲ用フル乙号礼装ノ場合ニ於テハ立折襟ト為スモノトス
 三 甲号礼装ノ場合及開襟式立折襟(小開キ)ノ上衣ヲ用フル乙号礼装ノ場合並ニ開襟(小開キ)ノ場合ニ於テハ中衣ヲ著用スルモノトス暑熱ノ時期又ハ地方ニ在リテ上衣ニ副襟(副襟ニハ附襟ヲ附スルコトヲ得但シ礼装ノ場合ニ於テハ附襟ヲ附スルモノトス)及附袖ヲ附シタルトキハ中衣ヲ著用セザルコトヲ得
 四 礼装ノ場合ニ於テハ附襟及附袖ハ白色トス
 五 礼装ノ場合ヲ除ク外暑熱ノ時期又ハ地方ニ在リテハ中衣ヲ以テ上衣ニ代ヘ(此ノ場合ニ於テ中衣ハ半袖ト為シ、襟開ヲ大ト為シ及帯ヲ附セザルコトヲ得)又ハ袴ハ半袴ト為スコトヲ得
 六 礼装ノ場合ニ於テハ茶褐絨又ハ茶褐布ノ長マントヲ以テ制式ニ依ル外套ニ代フルコトヲ得
 七 外套ハ用ヒザルコトヲ得礼装ノ場合ヲ除ク外帽、手套及靴ハ用ヒザルコトヲ得
 八 乙号立折襟上衣ノ物入ハ当分ノ内外物入ト為スコトヲ得

図 (略)

(別表第二)

国民服儀礼章制式表
材料 古代紫色ノ四打紐ヲ以テ製シ主部ニ台座ヲ附ス
寸法形状 図ノ如シ

図 (略)

備考
 一 主部ヲ懸紐ニ依リ右胸部物入ノ釦ニ懸ケ紐ノ末端ヲ上衣ノ第二釦ニ懸ケ佩ブルモノトス
 二 主部ノ中央ニ家ノ紋章ヲ附スルコトヲ得紋章ノ大サハ最大径二糎以内トス


制作者註


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