中野文庫 土地台帳法

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土地台帳法(昭和22年法律第30号)

   第一章 総則

第一条 この法律の施行地にある土地については、その状況を明確にするため、この法律の定めるところにより、土地台帳に必要な事項の登録を行う。
2 前項の登録の事務は、当該土地につき登記の事務を掌る登記所が、これを掌る。

第二条 土地は、これを第一種地及び第二種地とする。

第三条 第一種地は、第二項に規定する土地以外の土地をいう。
2 第二種地は、左に掲げる土地をいう。但し、第二号乃至第六号に掲げる土地で有料借地たるものを除く。
 一 都道府県、市町村、特別区、これらの組合又は財産区の所有する土地
 二 国又は都道府県、市町村、特別区、これらの組合若しくは財産区が公用又は公共の用に供する土地
 三 墳墓地
 四 公衆用道路、運河用地
 五 用悪水路、溜池、堤塘、井溝
 六 保安林
 七 その他政令で定めるもの

第四条 土地には、一筆ごとに地番を附し、その地目及び地積を定める。

第五条 登記所は、土地台帳を備え、左の事項を登録する。
 一 土地の所在
 二 地番
 三 地目
 四 地積
 五 所有者の住所及び氏名又は名称
 六 質権又は百年より長い存続期間の定がある地上権の目的たる土地についてはその質権者又は地上権者の住所及び氏名又は名称

第六条 地番は、市町村、大字、字又はこれらに準ずべき地域を以て地番区域とし、その区域ごとに起番して、これを定める。

第七条 第一種地の地目は、田、畑、宅地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野及び雑種地に区別して、これを定める。
2 第二種地の地目は、第三条第二項第三号乃至第六号の土地にあつては、各々その区別により、その他の土地にあつては、その現況により適当に区別して、これを定める。

第八条 地積は、左の各号の規定により、これを定める。
 一 宅地及び鉱泉地の地積は、平方メートルを単位としてこれを定め、一平方メートルの百分の一未満の端数は、これを切り捨てる。
 二 宅地及び鉱泉地以外の土地の地積は、アールを単位としてこれを定め、一アールの百分の一未満の端数は、これを切り捨てる。但し、一筆の地積が一アールの百分の一未満のものについては、一アールの一万分の一未満の端数は、これを切り捨てる。

第九条 土地台帳には、第五条の規定により登録すべき事項の外地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第四百三十六条の規定により市町村長が通知した土地の価格を記載するものとする。但し、第二種地については、この限りでない。

第十条 土地の異動があつた場合においては、地番、地目及び地積は土地所有者の申告により、申告がないとき又は申告を不相当と認めるときは、登記所の調査により、登記所がこれを定める。

第十一条乃至第十七条 削除

   第二章 土地の異動

    第一節 第一種地及び第二種地の転換

第十八条 あらたに土地台帳に登録すべき土地を生じたとき又は第二種地が第一種地となつたときは、土地所有者は、一箇月以内に、これを登記所に申告しなければならない。

第十九条 第一種地が第二種地となつたとき又は土地が滅失したときは、土地所有者は、その旨を登記所に申告しなければならない。

第二十条 あらたに土地台帳に登録すべき土地を生じたときは、当該地番区域内における最終の地番を追い、順次にその地番を定める。但し、特別の事情があるときは、適宜の地番を定めることができる。

第二十一条 あらたに土地台帳に登録すべき土地を生じたときは、直ちにその地目を設定する。
2 第二種地が第一種地となり又は第一種地が第二種地となつたときは、直ちにその地目を修正する。

第二十二条 あらたに土地台帳に登録すべき土地を生じたときは、直ちにこれを測量して、その地積を定める。
2 第二種地が第一種地となり又は第一種地が第二種地となつたときは、直ちにその地積を改測する。但し、登記所において、その地積に異動がないと認めるときは、これを省略することができる。

第二十三条及び第二十四条 削除

    第二節 分筆及び合筆

第二十五条 この法律において分筆とは、一筆の土地を数筆の土地とすることをいい、合筆とは、数筆の土地を一筆の土地とすることをいう。

第二十六条 分筆又は合筆をしようとするときは、土地所有者は、これを登記所に申告しなければならない。

第二十七条 一筆の一部が左の各号の一に該当するに至つたときは、前条の申告がない場合においても、登記所は、その土地を分筆する。
 一 別地目となるとき
 二 第一種地が第二種地となり又は第二種地が第一種地となるとき
 三 未登記の土地の一部の収用により所有者を異にするとき
 四 質権又は百年より長い存続期間の定のある地上権の目的となるとき
 五 地番区域を異にするとき

第二十八条 分筆した土地については、分筆前の地番に符号を附して、各筆の地番を定める。
2 合筆した土地については、合筆前の地番中の首位のものを以て、その地番とする。
3 特別の事情があるときは、前二項の規定にかかわらず、適宜の地番を定めることができる。

第二十九条 分筆をしたときは、測量して各筆の地積を定める。
2 合筆をしたときは、合筆前の各筆の地積を証したものを以て、その地積とする。

第三十条 削除

    第三節 地目変換

第三十一条 この法律において地目変換とは、第一種地又は第二種地について、その地目を変更することをいう。

第三十二条 第一種地について地目変換をなしたときは、土地所有者は、一箇月以内に、これを登記所に申告しなければならない。
2 第二種地について地目変換をなしたときは、土地所有者は、その旨を登記所に申告しなければならない。

第三十三条 地目変換をなしたときは、直ちにその地日を修正する。

第三十四条 登記所は、地目変換に因り地目を修正する場合において必要があると認めるときは、その地積を改測する。

   第三章 土地改良事業及び土地区画整理事業の施行地域の特例

第三十五条 土地改良法(昭和二十四年法律第百九十五号)の規定による土地改良事業(以下土地改良事業と略称する。)又は土地区画整理法(昭和二十九年法律第百十九号)の規定による土地区画整理事業(以下土地区画整理事業と略称する。)の施行に因る土地の異動に関する申告は、土地改良法の規定により土地改良事業を行う市町村、土地改良区、土地改良区連合、農業協同組合、農業協同組合連合会若しくは同法第九十五条第一項に規定する共同施行者又は土地区画整理法により土地区画整理事業を施行する者が行うものとする。

第三十六条 土地改良事業又は土地区画整理事業の施行に因る土地の異動については、第十八条、第十九条、第二十一条第二項、第二十六条乃至第二十九条及び第三十二条乃至第三十四条の規定は、これを適用しない。

第三十七条 登記所は、土地改良事業又は土地区画整理事業を施行した土地については、一筆ごとに地番を附し、その地目及び地積を定める。

   第四章 雑則

第三十七条の二 土地台帳に登録された者は、その住所又は氏名若しくは名称に変更を生じたときは、その旨を登記所に申告しなければならない。

第三十七条の三 何人でも、手数料を納めて、土地台帳の閲覧又はその謄本の交付を請求することができる。
2 前項の手数料の額は、物価の情況、土地台帳の謄本の交付等に要する実費その他一切の事情を考慮して、政令でこれを定める。

第三十七条の四 市町村は、その市町村内の土地につき、土地台帳の副本を備えなければならない。

第三十八条 この法律に特別の定がある場合の外、土地台帳に登録した事項に変更を生じたときは、その登録を修正する。
2 登記所は、土地台帳の登録に誤があることを発見したときは、これを訂正しなければならない。

第三十九条 登記所は、あらたに土地台帳に登録したとき又は土地台帳の登録を修正し若しくは訂正したときは、十日以内に、その登録又は修正若しくは訂正にかかる事項を当該土地の所在地の市町村長に通知しなければならない。
2 前項の場合には、登記所は、法務省令の定めるところにより、同項に規定する事項を当該土地の所有者(当該土地が、質権又は百年より長い存続期間の定がある地上権の目的となつている場合には、質権者又は地上権者を含む。)に通知しなければならない。

第四十条 第十八条又は第三十二条第一項の規定により申告をなすべき場合において、第十八条又は第三十二条第一項に定める申告期限内に土地所有者の変更があつたときは、旧所有者がなすべき申告で所有者の変更があつた時にまだなしていなかつたものは、所有者の変更があつた日から一箇月以内に、新所有者からこれをなさなければならない。
2 第十九条又は第三十二条第二項の規定により申告をなすべき場合において、申告前に土地所有者の変更があつたときは、旧所有者がなすべき申告は、新所有者からこれをなさなければならない。

第四十一条 質権又は百年より長い存続期間の定がある地上権の目的たる土地に関し第十八条、第十九条、第三十二条又は前条の規定によりなすべき申告については、土地台帳に登録された質権者又は地上権者を土地所有者とみなす。

第四十一条の二 法令により登記名義人又はその相続人に代り不動産の表示若しくは登記名義人の表示の変更の登記又は相続による権利の移転の登記を申請し又は嘱託する場合において必要があるときは、その登記の申請又は嘱託をなすべき者は、登記名義人又はその相続人に代りこの法律による申告をすることができる。

第四十一条の三 この法律の規定による申告は、当該土地の所在地の市町村長を経由してすることもできる。但し、不動産登記法(明治三十二年法律第二十四号)第三十九条ノ二又は第八十条ノ二の規定が適用される申告については、この限りでない。
2 前項の規定により当該市町村長が申告書を受け取つたときは、その時においてその申告書が登記所に提出されたものとみなす。

第四十二条 当該官吏は、調査上必要があるときは、土地の検査をなし又は土地の所有者、質権者又は地上権者その他利害関係人に対して、質問をなすことができる。
2 前項の規定による検査又は質問をなすときは、当該官吏は、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があるときは、これを呈示しなければならない。

第四十三条 東京都の区の存する区域においては、この法律中市又は市長に関する規定は、それぞれ東京都又は東京都知事にこれを準用する。但し、地方税法第七百三十六条第一項の規定により特別区が特別区税として固定資産税を課する場合には、当該特別区においては、それぞれ特別区又は特別区の区長に準用する。
2 全部事務組合については、これを一町村とみなしてこの法律を適用する。

第四十三条の二 土地の所有権、質権又は地上権の得喪変更に関する事項は、左に掲げる場合を除く外、その登記をした後でなければ、土地台帳にこれを登録しない。
 一 あらたに土地台帳に登録すべき土地を生じたとき
 二 未登記の土地が収用されたとき
 三 未登記の土地が土地台帳に登録することを要しない土地となつたとき
 四 土地が滅失したとき
2 前項に規定する事項につき登記をしたときは、登記所は、これに基き所要の事項を土地台帳に登録しなければならない。

第四十三条の三 収用により未登記の土地の所有権を取得したときは、起業者は、その旨を登記所に申告しなければならない。

第四十三条の四 この法律に定めるものの外、土地台帳の登録に関する細則その他この法律の執行について必要な事項は、法務省令でこれを定める。

第四十四条 この法律は、国有地には、これを適用しない。

   第五章 罰則

第四十五条 第四十二条第一項の規定による土地の検査を拒み、妨げ又は忌避した者は、これを六月以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。

第四十六条 削除

第四十七条 第十八条、第三十二条第一項又は第四十条第一項の規定による申告をなすべき義務のある者がその申告をしないときは、これを一万円以下の過料に処する。

  附 則 (抄)

第二条 地租法による土地台帳は、これをこの法律による土地台帳とみなす。

第三条 この法律施行前の土地の異動で、この法律施行の際まだ地租法による賃貸価格の設定又は修正その他の処分の確定していなかつたものについては、この法律中にこれらに関する地租法の規定に相当する規定があるときは、この法律を適用する。

第四条 地租法による申告で、この法律中にこれに関する地租法の規定に相当する規定があるときは、これをこの法律による申告とみなす。
2 この法律施行前になした地租法による開墾の成功又は地類変換の申告は、これをこの法律による地目変換の申告とみなす。

第五条 地積は、第八条の規定にかかわらず、当分の間、左の各号の規定により、これを定める。
 一 宅地及び鉱泉地の地積は、六尺平方を坪、坪の十分の一を合、合の十分の一を勺として、これを定め、勺未満の端数は、これを切り捨てる。
 二 宅地及び鉱泉地以外の土地の地積は、六尺平方を歩、三十歩を畝、十畝を段、十段を町として、これを定め、歩未満の端数は、これを切り捨てる。但し、一筆の地積が一歩未満のものについては、歩の十分の一を合、合の十分の一を勺として、これを定め、勺未満の端数は、これを切り捨てる。

第六条 この法律は、伊豆七島の土地に関しては、当分の間、これを適用しない。


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