中野文庫 重要産業ノ統制ニ関スル法律

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重要産業ノ統制ニ関スル法律(昭和6年法律第40号)

第一条 重要ナル産業ヲ営ム者生産又ハ販売ニ関シ命令ノ定ムル統制協定ヲ為シタル場合ニ於テ加盟者ノ員数ガ同業者ノ二分ノ一以上ナルトキ又ハ加盟者ノ生産高若ハ販売高ガ同業者ノ生産高若ハ販売高ノ二分ノ一以上ナルトキハ命令ノ定ムル期間内ニ之ヲ政府ニ届出ヅベシ之ヲ変更廃止シタルトキ亦同ジ
2 前項ノ産業ノ種類ハ統制委員会ノ議ヲ経テ政府之ヲ指定ス
3 前項ノ規定ニ依リ指定セラレタル産業ヲ営ム者ハ命令ノ定ムル事項ヲ政府ニ届出ヅベシ

第二条 政府前条ノ統制協定ノ加盟者三分ノ二以上ニシテ其ノ生産高又ハ販売高ガ加盟者ノ生産高又ハ販売高ノ三分ノ二以上ヲ占ムルモノノ申請アリタル場合ニ於テ当該産業ノ公正ナル利益ヲ保護シ国民経済ノ健全ナル発達ヲ図ル為特ニ必要アリト認ムルトキハ統制委員会ノ議ヲ経テ当該統制協定ノ加盟者又ハ其ノ協定ニ加盟セザル同業者ニ対シテ其ノ協定ノ全部又ハ一部ニ依ルベキコトヲ命ズルコトヲ得

第二条ノ二 政府生産制限又ハ操業短縮ニ関スル協定ニ付前条ノ命令ヲ発シタル場合ニ於テ特ニ必要アリト認ムルトキハ統制委員会ノ議ヲ経テ其ノ命令ノ効力ヲ有スル期間ヲ限リ当該産業ニ於ケル企業ノ新設又ハ生産設備ノ拡張ニ付命令ヲ以テ許可ヲ受ケシムルコトヲ得

第二条ノ三 重要ナル産業ヲ営ム者ニシテ其ノ生産高又ハ販売高ガ当該産業ニ於ケル生産高又ハ販売高ノ二分ノ一以上ヲ占ムルモノハ命令ノ定ムル事項ヲ政府ニ届出ヅベシ
2 前項ノ産業ノ種類ハ統制委員会ノ議ヲ経テ政府之ヲ指定ス

第三条 政府第一条ノ統制協定又ハ前二条ノ規定ニ該当スル者ノ生産若ハ販売ノ数量、販売価格若ハ之ニ影響ヲ及ボスベキ取引条件ガ商品ノ円滑ナル供給ヲ妨ゲ又ハ不当ニ価格ヲ騰貴セシメ若ハ価格ノ低落ヲ阻止シ其ノ他当該産業若ハ之ト密接ナル関係ヲ有スル産業又ハ一般消費者ノ公正ナル利益ヲ害スト認ムルトキハ統制委員会ノ議ヲ経テ其ノ変更又ハ取消其ノ他公益上必要ナル事項ヲ命ズルコトヲ得

第四条 行政官庁必要アリト認ムルトキハ第一条ノ統制協定ノ加盟者若ハ統制協定ニ加盟セザル同業者又ハ第二条ノ三若ハ第二条ノ四ノ規定ニ該当スル者ニ対シ業務ニ関シ検査ヲ為シ又ハ報告ヲ為サシムルコトヲ得

第五条 本法ニ定ムルモノノ外統制委員会ニ関シ必要ナル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム

第六条 第一条第一項、第二条ノ三又ハ第二条ノ四第一項ノ規定ニ違反シタル者ハ五百円以下ノ過料ニ処ス
2 第一条第三項ノ規定ニ違反シタル者ハ百円以下ノ過料ニ処ス
3 非訟事件手続法第二百六条乃至第二百八条ノ規定ハ前二項ノ過料ニ付之ヲ準用ス

第七条 左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ千円以下ノ罰金ニ処ス
 一 第二条ノ規定ニ依ル政府ノ命令ニ違反シ当該統制協定ニ依ラザル者
 二 第二条ノ二ノ規定ニ依ル政府ノ命令ニ違反シ許可ヲ受ケズシテ企業ノ新設又ハ生産設備ノ拡張ヲ為シタル者
 三 第三条ノ規定ニ依ル政府ノ命令ニ従ハザル者

第八条 第四条ノ検査ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避シ又ハ同条ノ規定ニ依リ命ゼラレタル報告ヲ為サズ若ハ虚偽ノ報告ヲ為シタル者ハ三百円以下ノ罰金ニ処ス

第九条 第一条ノ重要ナル産業ヲ営ミ若ハ営マントスル者又ハ第二条ノ三若ハ第二条ノ四ノ規定ニ該当スル者ハ其ノ代理人、戸主、家族、雇人其ノ他ノ従業者ガ其ノ業務ニ関シ第七条ノ罪ヲ犯シタルトキハ自己ノ指揮ニ出デザルノ故ヲ以テ其ノ処罰ヲ免ルルコトヲ得ズ

第十条 第七条ノ規定ニ依リ第一条ノ重要ナル産業ヲ営ミ若ハ営マントスル者又ハ第二条ノ三若ハ第二条ノ四ノ規定ニ該当スル者ニ適用スベキ罰則ハ其ノ者ガ法人ナルトキハ理事、取締役其ノ他ノ法人ノ業務ヲ執行スル役員ニ、未成年者又ハ禁治産者ナルトキハ其ノ法定代理人ニ之ヲ適用ス但シ営業ニ関シ成年者ト同一ノ能力ヲ有スル未成年者ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ

  附 則

1 本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
2 本法ハ施行後十年間ヲ限リ其ノ効力ヲ有ス
3 前項ノ期間内ニ為サレタル本法又ハ本法ニ基キテ為ス処分ニ違反スル行為ニ付テハ本法ノ罰則ハ前項ノ期間経過後ト雖モ仍之ヲ適用ス


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