中野文庫 道路法

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道路法(大正8年法律第58号)

   第一章 総則

第一条 本法ニ於テ道路ト称スルハ一般交通ノ用ニ供スル道路ニシテ行政庁ニ於テ第二章ニ依ル認定ヲ為シタルモノヲ謂フ

第二条 左ニ掲クルモノハ道路ノ附属物トシ道路ニ関スル本法ノ規定ニ従フ但シ命令ヲ以テ特別ノ定ヲ為スコトヲ得
 一 道路ヲ接続スル橋梁及渡船場
 二 道路ニ附属スル溝、並木、支壁、柵、道路元標、里程標及道路標識
 三 道路ニ接スル道路修理用材料ノ常置場
 四 前各号ノ外命令ヲ以テ道路ノ附属物ト定メタルモノ

第三条 本法ニ於テ橋梁又ハ渡船場ト称スルハ前条第一号ノ橋梁又ハ渡船場ヲ謂フ
2 本法ニ於テ渡船場ト称スルハ渡船ヲ包含ス

第四条 本法ニ於テ他ノ工作物ト称スルハ堤防、堰堤、護岸、鉄道用橋梁其ノ他命令ヲ以テ定ムル工作物ヲ謂フ

第五条 本法ニ於テ道路ニ関スル工事ト称スルハ道路ノ新設、改築及修繕ニ関スル工事ヲ謂フ

第六条 道路ヲ構成スル敷地其ノ他ノ物件ニ付テハ私権ヲ行使スルコトヲ得ス但シ所有権ノ移転又ハ抵当権ノ設定若ハ移転ヲ為スハ此ノ限ニ在ラス

第七条 道路、沿道又ハ道路ノ附属物ニ関スル本法ノ規定ハ命令ノ定ムル所ニ依リ新ニ道路、沿道又ハ道路ノ附属物ト為ルヘキモノニ関シ之ヲ準用スルコトヲ得

   第二章 道路ノ種類、等級及路線ノ認定

第八条 道路ヲ分チテ左ノ四種トス
 一 国道
 二 府県道
 三 市道
 四 町村道

第九条 道路ノ等級ハ前条記載ノ順序ニ依ル

第十条 国道ノ路線ハ左ノ路線ニ就キ主務大臣之ヲ認定ス
 一 東京市ヨリ神宮、府県庁所在地、師団司令部所在地、鎭守府所在地又ハ枢要ノ開港ニ達スル路線
 二 主トシテ軍事ノ目的ヲ有スル路線

第十一条 府県道ノ路線ハ左ノ路線ニシテ府県内ノモノニ就キ府県知事之ヲ認定ス
 一 府県庁所在地ヨリ隣接府県庁所在地ニ達スル路線
 二 府県庁所在地ヨリ府県内郡市役所所在地ニ達スル路線
 三 府県庁所在地ヨリ府県内枢要ノ地、港津又ハ鉄道停車場ニ達スル路線
 四 府県内枢要ノ地ヨリ之ト密接ノ関係ヲ有スル枢要ノ地、港津又ハ鉄道停車場ニ達スル路線
 五 府県内枢要ノ港津ヨリ之ト密接ノ関係ヲ有スル枢要ノ地又ハ鉄道停車場ニ達スル路線
 六 府県内枢要ノ鉄道停車場ヨリ之ト密接ノ関係ヲ有スル枢要ノ地又ハ港津ニ達スル路線
 七 数市町村ヲ連絡スル幹線ニシテ其ノ沿線地方ト密接ノ関係ヲ有スル枢要ノ地、港津又ハ鉄道停車場ニ達スル路線
 八 枢要ノ港津又ハ鉄道停車場ヨリ之ト密接ノ関係ヲ有スル国道又ハ府県道ニ連絡スル路線
 九 地方開発ノ為必要ニシテ将来前各号ノ一ニ該当スヘキ路線

第十二条 削除

第十三条 市道ノ路線ハ市内ノ路線ニ就キ市長之ヲ認定ス

第十四条 町村道ノ路線ハ町村内ノ路線ニ就キ町村長之ヲ認定ス

第十五条 市町村長ハ市町村ノ為特ニ必要アル場合ニ限リ市町村外ノ路線ニ就キ地元市町村長ノ意見ヲ聞キ路線ノ認定ヲ為スコトヲ得
2 前項ノ路線ニシテ市長ノ認定シタルモノハ市道ノ路線、町村長ノ認定シタルモノハ町村道ノ路線トス

第十六条 上級ノ道路ト下級ノ道路ト路線カ重複スル場合ニ於テハ其ノ重複スル部分ハ上級ノ道路トス

   第三章 道路ノ管理

第十七条 国道ハ府県知事、其ノ他ノ道路ハ其ノ路線ノ認定者ヲ以テ管理者トス但シ勅令ヲ以テ指定スル市ニ於テハ其ノ市内ノ国道及府県道ハ市長ヲ以テ管理者トス

第十八条 道路ニシテ行政区画ノ境界ニ係ルモノハ命令ノ定ムル所ニ依リ前条ノ規定ニ依ル管理者タル関係行政庁ノ一ヲ以テ管理者ト為スコトヲ得
2 道路ト他ノ工作物ト効用ヲ兼ヌル場合ニ於テハ其ノ道路及工作物ノ管理ニ付前項ノ規定ヲ準用ス但シ私人ヲ管理者ト為スコトヲ得ス

第十九条 道路ノ区域ハ管理者之ヲ定ム

第二十条 道路ノ新設、改築、修繕及維持ハ管理者之ヲ為スヘシ
2 主務大臣必要アリト認ムルトキハ国道ノ新設又ハ改築ヲ為スコトヲ得此ノ場合ニ於テ道路管理者ノ権限ハ命令ノ定ムル所ニ依リ主務大臣之ヲ行フ

第二十一条 道路ト他ノ工作物ト効用ヲ兼ヌル場合ニ於テハ管理者ハ其ノ工作物ノ管理者ヲシテ道路ニ関スル工事ヲ執行セシメ又ハ道路ノ維持ヲ為サシムルコトヲ得但シ河川法第十条第一項ノ規定ニ該当スル場合ニ於テハ其ノ規定ニ依ル

第二十二条 他ノ工事又ハ行為ノ為必要ヲ生シタル道路ニ関スル工事ハ管理者其ノ工事執行者又ハ行為者ヲシテ之ヲ執行セシムルコトヲ得

第二十三条 前二条ノ規定ニ依ル場合ノ外特別ノ事由アル場合ニ於テハ管理者タル行政庁ハ下級行政庁又ハ私人ヲシテ道路ノ修繕ニ関スル工事ヲ執行セシメ又ハ道路ノ維持ヲ為サシムルコトヲ得

第二十四条 管理者ニ非サル者ハ管理者ノ許可又ハ承認ヲ得テ道路ニ関スル工事ヲ執行シ又ハ道路ノ修繕ヲ為スコトヲ得

第二十五条 道路ニ関スル工事ノ為必要ヲ生シタル他ノ工事ハ管理者道路ニ関スル工事ト共ニ執行スルコトヲ得

第二十六条 管理者ニ非サル者ハ管理者ノ許可又ハ承認ヲ得テ一定ノ期間橋銭又ハ渡銭ヲ徴収スルコトヲ得ル橋梁又ハ渡船場ヲ設クルコトヲ得
2 前項ノ許可又ハ承認ヲ得タル者ハ徴収期間内橋梁又ハ渡船場ノ維持及修繕ヲ為スヘシ

第二十七条 管理者ハ特別ノ事由アル場合ニ限リ橋銭又ハ渡銭ヲ徴収スル橋梁又ハ渡船場ヲ設クルコトヲ得

第二十八条 管理者ハ交通ヲ妨ケサル限度ニ於テ道路ノ占用ヲ許可又ハ承認スルコトヲ得
2 国ノ事業ニ付テハ当該官庁ハ主務大臣ト協議シテ前項道路ノ占用為スコトヲ得
3 前項ノ規定ニ依ル主務大臣ノ職権ノ一部ハ之ヲ地方長官ニ委任スルコトヲ得
4 管理者ハ道路ノ占用ニ付占用料ヲ徴収スルコトヲ得但シ前二項ノ規定ニ依ル占用ニ付テハ此ノ限ニ在ラス

第二十九条 前条第一項ノ規定ニ依ル占用カ法令ニ依リ土地ヲ収用又ハ使用スルコトヲ得ル公共ノ利益トナルヘキ事業ニ係ルモノナル場合ニ於テ管理者正当ノ事由ナクシテ其ノ許可若ハ承認ヲ拒ミ又ハ不相当ナル占用料ヲ定メタルトキハ主務大臣ハ事業者ノ申請ニ依リ占用ヲ許可若ハ承認シ又ハ占用料ヲ定ムルコトヲ得

第三十条 管理者ハ其ノ管理ニ属スル道路ノ台帳ヲ調製スヘシ
2 台帳ニ記載スヘキ事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム

第三十一条 道路ノ構造、維持、修繕及工事執行方法ニ関シテハ命令ヲ以テ之ヲ定ム

第三十二条 道路ノ管理ノ為必要ナル吏員ノ設置及其ノ職務権限ニ関シテハ命令ヲ以テ之ヲ定ム

   第四章 道路ニ関スル費用及義務

第三十三条 主トシテ軍事ノ目的ヲ有スル国道其ノ他主務大臣ノ指定スル国道ノ新設又ハ改築ニ要スル費用ハ国庫ノ負担トス第二十条第二項ノ規定ニ依ル国道ノ新設又ハ改築ニ要スル費用ニ付亦同シ
2 前項ニ規定スルモノヲ除クノ外道路ニ関スル費用ハ管理者タル行政庁ノ統轄スル公共団体ノ負担トス但シ行政区画ノ境界ニ係ル道路ニ関スル費用ノ負担ニ付テハ関係行政庁ノ協議ニ依ル協議調ハサルトキハ主務大臣之ヲ決定ス
3 第二十条第二項ノ規定ニ依ル国道ノ新設又ハ改築ニ要スル費用ハ政令ノ定ムル所ニ依リ管理者タル行政庁ノ統轄スル公共団体ヲシテ其ノ三分ノ一ヲ負担セシム

第三十四条 前条ノ場合ニ於テ道路ト他ノ工作物ト効用ヲ兼ヌルモノトナルトキハ其ノ費用ノ負担ニ付テハ前条第二項但書ノ規定ヲ準用ス但シ河川法第三十条ノ規定ニ該当スル場合ニ於テハ其ノ規定ニ依ル

第三十五条 第三十三条第二項ニ規定スル費用ニシテ国道ノ新設又ハ改築ニ要スルモノハ政令ノ定ムル所ニ依リ其ノ二分ノ一ヲ国家ニ於テ負担ス
2 特別ノ事由アル場合ニ於テ府県道以下ノ道路ノ新設又ハ改築ニ要スル費用ニ付テハ其ノ一部ヲ国庫ヨリ補助スルコトヲ得

第三十六条 第二十四条ノ規定ニ依ル道路ニ関スル工事若ハ道路ノ維持ニ関スル費用又ハ第二十六条ノ規定ニ依リ設クル橋梁若ハ渡船場ニ関スル費用ハ許可又ハ承認ヲ得タル者ノ負担トス

第三十七条 他ノ工事又ハ行為ノ為必要ヲ生シタル道路ニ関スル工事ノ費用ハ管理者他ノ工事又ハ行為ニ付費用ヲ負担スル者ヲシテ其ノ全部又ハ一部ヲ負担セシム

第三十八条 特別ノ事由アル場合ニ於テハ第二十三条ノ規定ニ依ル道路ノ修繕ニ関スル工事又ハ道路ノ維持ニ要スル費用ハ管理者同条ノ下級行政庁ノ統轄スル公共団体又ハ同条ノ私人ヲシテ其ノ全部又ハ一部ヲ負担セシムルコトヲ得

第三十九条 道路ニ関スル工事ニ因リ著シク利益ヲ受クル者アルトキハ管理者ハ其ノ者ヲシテ利益ヲ受クル限度ニ於テ道路ニ関スル工事ノ費用ノ一部ヲ負担セシムルコトヲ得

第四十条 特ニ道路ヲ損傷スル原因ト為ルヘキ事業ヲ為ス者アル場合ニ於テ管理者ハ之カ為ニ要スル道路ノ維持又ハ修繕ノ費用ノ一部ヲ事業者ニ負担セシムルコトヲ得

第四十一条 道路ニ関スル工事ノ為必要ヲ生シタル他ノ工事ノ費用ハ管理者特別ノ事由アル場合ニ於テ他ノ工事ニ付費用ヲ負担スル者ヲシテ其ノ全部又ハ一部ヲ負担セシムル場合ヲ除クノ外道路ニ関スル工事ノ費用ヲ負担スル者ヲシテ之ヲ負担セシム

第四十二条 本法若ハ本法ニ基キテ発スル命令又ハ之ニ依リテ為ス処分ニ依ル義務ヲ履行スル為必要ナル費用ハ法令ニ別段ノ定アル場合ヲ除クノ外義務者ノ負担トス

第四十三条 道路ニ関スル費用ノ負担金ハ費用負担者カ道路ニ関スル工事ノ執行又ハ道路ノ維持ヲ為ス場合ヲ除クノ外第三十三条第一項ノ主トシテ軍事ノ目的ヲ有スル国道其ノ他主務大臣ノ指定スル国道ノ新設又ハ改築ニ要スルモノニ在リテハ国庫、其ノ他ノモノニ在リテハ管理者タル行政庁ノ統轄スル公共団体ノ収入トス
2 前項ノ費用負担者カ公共団体ナル場合ニ於テ之ヲ統轄スル行政庁又ハ行政庁タル管理者カ道路ニ関スル工事ノ執行又ハ道路ノ維持ヲ為ストキハ前項ノ規定ノ適用ニ付テハ費用負担者之ヲ為スモノト看做ス
3 第四十一条ノ規定ニ依ル負担金ハ前二項ノ例ニ依リ国庫又ハ公共団体ノ収入トス

第四十四条 道路ノ占用料其ノ他道路ヨリ生スル収益ハ管理者タル行政庁ノ統轄スル公共団体ノ収入トス但シ第二十六条ノ規定ニ依リ許可又ハ承認ヲ得テ徴収スル橋銭又ハ渡銭ハ其ノ許可又ハ承認ヲ得タル者ノ収入トス

第四十五条 道路ニ関スル工事ノ為必要アルトキハ管理者ハ沿道ノ土地ニ立入リ又ハ其ノ土地ヲ一時材料置場トシテ使用スルコトヲ得
2 前項ノ規定ニ依ル立入又ハ使用ヲ為サムトスルトキハ已ムヲ得サル場合ヲ除クノ外予メ土地ノ占有者ニ通知スルコトヲ要ス

第四十六条 非常災害ノ為必要アルトキハ管理者ハ道路附近ニ居住スル者ヲ使役シ、道路附近ノ土地ヲ一時使用シ又ハ土石、竹木其ノ他物品ヲ使用若ハ収用スルコトヲ得

第四十七条 前二条ノ規定ニ依ル立入、使用、使役又ハ収用ニ因リ現ニ生シタル損害ハ立入、使用、使役又ハ収用ノ後三月以内ニ管理者之ヲ補償スヘシ

第四十八条 沿道ノ土地、竹木又ハ工作物ノ管理者ハ其ノ土地、竹木又ハ工作物ノ道路ニ及ホスヘキ損害ヲ予防スル為必要ナル施設ヲナスヘシ

第四十九条 道路ノ使用又ハ道路若ハ其ノ交通ノ保全ニ関スル規定ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム沿道ノ土地ニ於ケル工作物ノ建設其ノ他ノ作為又ハ不作為ノ制限ニシテ道路又ハ其ノ交通ノ保全ノ目的ヲ以テスルモノニ付亦同シ

第五十条 沿道ノ区域ハ管理者之ヲ定ム

   第五章 監督及罰則

第五十一条 左ニ掲クル場合ニ於テハ管理者ハ本法若ハ本法ニ基キテ発スル命令ニ依リテ其ノ為シタル許可承認ヲ取消シ其ノ効力ヲ停止シ若ハ其ノ条件ヲ変更シ、道路ニ存スル工作物其ノ他ノ物件ヲ改築除却セシメ若ハ之ニ因リテ生スヘキ損害ヲ予防スル為必要ナル施設ヲ為サシメ又ハ原状回復ヲ為サシムルコトヲ得
 一 道路ニ関スル法令ノ規定ニ違反シタルトキ
 二 道路ニ関スル法令ノ規定ニ依ル許可又ハ承認ノ条件ニ違反シタルトキ
 三 詐欺ノ手段ヲ以テ道路ニ関スル法令ノ規定ニ依ル許可ヲ得タルトキ
 四 道路ニ関スル工事ノ為必要アルトキ
 五 公益上必要ト認ムルトキ
2 前項第五号ノ場合ニ於テ損害ヲ受ケタル者アルトキハ管理者ハ道路ニ関スル工事ノ費用ヲ負担スル者ヲシテ其ノ損害ノ全部又ハ一部ヲ補償セシムルコトヲ得
3 前二項ノ規定ハ主務大臣カ第二十九条ノ規定ニ依リテ其ノ為シタル許可若ハ承認ヲ取消シ、其ノ効力ヲ停止シ又ハ其ノ条件ヲ変更スル場合ニ之ヲ準用ス

第五十二条 左ニ掲クル事項又ハ其ノ変更廃止若ハ取消ハ第一号ニ在リテハ行政庁ニ於テ、其ノ他ニ在リテハ管理者ニ於テ監督官庁ノ許可ヲ受クヘシ但シ主務大臣ハ軽易ナル事件ニ限リ命令ヲ以テ認可ヲ受ケシメザルノ定ヲ為スコトヲ得
 一 国道以外ノ道路ノ路線ヲ認定スルコト
 二 道路又ハ沿道ノ区域ヲ定ムルコト
 三 道路ノ新設又ハ改築ヲ為スコト
 四 第二十一条乃至第二十三条ノ規定ニ依リ道路ニ関スル工事ヲ執行セシメ又ハ道路ノ維持ヲ為サシムルコト
 五 第二十四条又ハ第二十六条ノ規定ニ依ル許可又ハ承認ヲ為スコト
 六 第二十五条ノ規定ニ依リ他ノ工事ヲ執行スルコト
 七 第二十七条ノ規定ニ依リ橋銭又ハ渡銭ヲ徴収スル橋梁又ハ渡船場ヲ設クルコト
 八 第二十八条ノ規定ニ依リ道路ノ占用ヲ許可若ハ承認シ又ハ道路ノ占用料ヲ徴収スルコト
 九 第三十七条乃至第四十一条ノ規定ニ依リ費用ヲ負担セシムルコト
 十 前条第一項又ハ第二項ノ規定ニ依ル処分ヲ為スコト

第五十三条 監督官庁ハ監督上必要アルト認ムルトキハ前条ノ行政庁又ハ管理者ニ対シ前条各号ニ掲クル事項又ハ其ノ変更廃止若ハ取消ヲ命シ其ノ命令ヲ発シ又ハ処分ヲ為スコトヲ得

第五十四条 削除

第五十五条 本法若ハ本法ニ基キテ発スル命令又ハ之ニ依リテ為ス処分ニ依リ義務ニ属スル負担金、占用料、橋銭、渡銭其ノ他ノ費用ハ管理者国税滞納処分ノ例ニ依リ之ヲ徴収スルコトヲ得
2 前項ノ規定ニ依ル徴収金ノ先取特権ノ順位並其ノ追徴還付及時効ニ付テハ管理者タル行政庁ノ統轄スル公共団体ノ徴収金ノ例ニ依ル

第五十六条 左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ三百円以下ノ罰金又ハ科料ニ処ス
 一 許可ヲ得スシテ道路若ハ其ノ附属物ニ関スル工事ヲ執行シ又ハ道路若ハ其ノ附属物ヲ占用シタル者
 二 許可ヲ得スシテ橋梁又ハ渡船場ノ使用ニ対シ橋銭、渡銭其ノ他ノ財物ノ交付ヲ請求シタル者
 三 道路ノ使用ニ対シ路銭其ノ他ノ財物ノ交付ヲ請求シタル者
 四 詐欺ノ手段ヲ以テ許可ヲ得タル者
 五 正当ノ事由ナクシテ第四十六条ノ規定ニ依ル管理者ノ命ニ従ハサル者
 六 第四十八条又ハ第二条及第四十八条ノ規定ニ違反シテ道路又ハ其ノ附属物ニ及ホスヘキ損害ヲ予防スル為必要ナル施設ヲ為ササル者

   第六章 訴願及訴訟

第五十七条 本法又ハ本法ニ基キテ発スル命令ニ規定シタル事項ニ付主務大臣又ハ管理者ノ為シタル処分ニ不服アル者ハ訴願スルコトヲ得
2 本法ニ依リ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得ル場合ニ於テハ主務大臣ニ訴願スルコトヲ得ス

第五十八条 本法又ハ本法ニ基キテ発スル命令ニ規定シタル事項ニ付主務大臣又ハ管理者ノ為シタル違法処分ニ因リ権利ヲ毀損セラレタリトスル者ハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得

第五十九条 第四十七条ノ規定ニ依リ補償ヲ受クヘキ者同条ノ規定スル期間内ニ其ノ決定ノ通知ヲ受ケタル場合ニ於テ補償ニ不服アルトキハ通知後六月内ニ、同条ノ規定スル期間内ニ其ノ決定ノ通知ヲ受ケサル場合ニ於テハ其ノ期間経過後六月内ニ通常裁判所ニ出訴スルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ訴願シ又ハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得ス

   第七章 雑則

第六十条 本法中府県、府県知事、府県庁又ハ府県道ニ関スル規定ハ北海道ニ付テハ道、道庁長官、道庁又ハ地方費道ニ関シ市、市長、市役所又ハ市道ニ関スル規定ハ北海道ニ付テハ区、区長、区役所又ハ区道ニ関シ郡役所ニ関スル規定ハ北海道ニ付テハ支庁、島ニ付テハ島庁ニ関シ之ヲ適用ス

第六十一条 北海道ニ付テハ道路ノ種類、等級及路線ノ認定並第三十三条乃至第三十六条、第四十三条、第四十四条及第五十二条ノ規定ニ関シ勅令ヲ以テ特別ノ定ヲ為スコトヲ得

第六十二条 道路ノ路線ノ認定ノ変更廃止其ノ他ノ場合ニ於テ不用ニ帰シタル道路及其ノ附属物ヲ構成シタル物件並材料器具機械等ノ管理及処分ニ付テハ勅令ヲ以テ特別ノ定ヲ為スコトヲ得
2 前項ノ変更廃止ノ場合ニ於テ道路及其ノ附属物ヲ構成シタル物件ハ勅令ヲ以テ定ムル期間ノ満了スル迄第六条ノ規定ヲ之ニ準用シ土地収用法中第六十六条ノ規定及之ヲ準用スル規定ノ適用ニ付テハ不用ニ帰セサルモノト看做ス

第六十三条 左ニ掲クル法令ノ規定ハ本法ニ依ル道路ニ関シ之ヲ適用セス
 一 明治四年十二月十四日布告治水修路架橋等運輸ノ便利ヲ興ス者ニ税金取立方許可ニ関スル件
 二 明治十一年七月二十二日達郡区町村編制府県会規則地方税規則施行順序ニ関スル件第十二項
 三 明治十二年二月二十七日達河港道路堤防橋梁費ヲ旧慣ニ因リ支弁シ得ル件
 四 陸地測量標条例第二条
 五 水路測量標条例第二条
 六 電信線電話線建設条例第一条、第四条及第五条
 七 軍用電信法第四条第二項ノ規定ニ因リ準用スル電信線電話線建設条例第一条、第四条及第五条
 八 河川法第十条第二項、第十一条及第三十二条
 九 砂防法第八条及第十六条
 十 私設鉄道法第四十二条
 十一 軽便鉄道法第五条ノ規定ニ依リ準用スル私設鉄道法第四十二条
 十二 電気事業法第九条
 十三 大正三年法律第三十七号

  附 則

第六十四条 本法施行ノ日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム

第六十五条 左ニ掲クル法令ハ廃止ス
 一 明治五年第三百二十五号布告
 二 明治六年第百四十六号布告
 三 明治六年第四百十三号達
 四 明治九年第六十号達
 五 明治十八年第一号布達
 六 明治二十年勅令第二十八号

第六十六条 本法施行前為シタル処分及之ニ附シタル条件ハ本法又ハ本法ニ基キテ発スル命令ニ牴触セサル限リ本法ニ依リ為シタル処分及之ニ附シタル条件ト看做ス

第六十七条 本法ニ依リ管理者ノ許可又ハ承認ヲ受クヘキ事項ニシテ本法施行ノ際現ニ存スルモノハ本法ニ依リ管理者ノ許可又ハ承認ヲ受ケタルモノト看做ス但シ管理者ハ本法施行ノ日ヨリ三月内ニ六月ヲ下ラサル期間ヲ指定シ其ノ期間経過後ハ許可又ハ承認ノ効力ヲ失フヘキ旨ヲ告示スルコトヲ得

第六十八条 本法施行前為シタル処分ニ関スル訴願又ハ行政訴訟ニ付テハ仍従前ノ例ニ依ル


制作者註


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