遺言
遺言の実態
年々、遺言を書く人がかなり増加してきています。
それは、もっぱら背景として最近の世代の意識が変わってきたという事があるでしょう。
昔であれば、「家」重視、男子優勢、長子尊重という言葉がありましたが、最近ではそれは全くと
言って良い位薄れて来つつあります。
代って台頭してきているのが、個人又は自己主張です。
それで、自分の死後の事を考えると、頭を悩ます人が増えて来ているのです。
最近の経済事情で、昔の様に余裕もなくなってきています。
将来の揉め事を起こさない為にも、遺言は絶対必要です。
遺言とは、被相続人が自分の死後に対する相続問題に関する自己の意思表示です。
相続における親族関係が円満で、法定相続通りに相続させて何ら問題がない場合は遺言は特に
必要ないかもしれません
しかし、娘婿や息子の嫁など思わぬ所から問題が発生し、争いがおこる事も多々あります。
私も、相続争いの現場を数多く見てきましたが、それはもうまさに骨肉の争いそのものです。
又、「長男に遺産をたくさんあげたい!」「三男に、いや次女にたくさん相続させたい!」
といった遺言者の意向も当然あるでしょう。
又、子供さんのいない家庭では兄弟や甥姪に多く遺産をあげたいという意向もあるでしょう。
例えば、子連れ再婚や認知した子供さんがいる場合には、相続問題はなかなか複雑になります。
自分の血縁ではない人に相続させたくないと気持ちの人もいるかもしれませんし、認知した子が
いる事を告げずに他界された被相続人のケースでは、その後案の定深刻な問題が起こりました。
この様な問題は、遺言を残しておく事によって回避できるものです。
確かに「遺留分」というものもありますが、主張しない場合もありますし、遺言者の意思を全く優先
する人もたくさんおられます。
遺言を作成した方が良い人
自分の財産なのだから、自分の財産の配分は自分で決めたい。(当然の理です。)
法定相続分とは違った財産配分を、自分は考えている。
自営業の方(法定相続によると、事業に関係ない人に財産がいく可能性があります。)
相続人通しの仲が悪く、おそらく将来は揉め事が起こるだろうと予測できる様な状態の人
再婚や認知・連れ子などの状況があり、相続関係が複雑な人
葬儀方法・お墓の指定や墓を守る人の指定など特別の希望・願いがある人
子供のいない夫婦
不仲で音信不通・疎遠な相続人がいる人
財産が、土地と家屋のみである人
内縁の妻がいる人
遺言の形式
主なものは、以下の2つです。
自筆証書遺言
公正証書遺言
自筆証書遺言は、遺言書が紛失したり、家庭裁判所で検認手続きをしなければならないという短
所があります。
又、書式に不備がありますと、無効になる事もあります。
公正証書遺言は、公証人が作成した文書で、公文書であり、安全・確実な方法で、家庭裁判所で
の検認手続きも不要で原本は公証人役場に保存され、紛失や改ざんの恐れもありません。
又、その書類に基づき、故人の他界後はすぐに遺言の内容を実行する事ができます。
出来れば、お薦めしたいのは公正証書遺言です。
当事務所では、初めから依頼者と綿密に相談し、ご本人の為に最良の遺言書を作成致します。
公正証書遺言作成に必要な書類
遺言者の印鑑証明書(発行後3ヵ月以内)1通
遺言者と財産をもらう相続人との続柄のわかる戸籍謄本(本人の戸籍謄本)
相続人以外にの人に遺贈する場合は、その人の住民票又は運転免許証写
相続又は遺贈する財産が
不動産の場合⇒土地・建物の登記簿謄本及び固定資産評価証明書(固定資産納税通知書或いは名寄帳でも良)
預貯金等の場合⇒各金融機関(支店名等)等、総預貯金額記載したメモ等
証人二人の立会が必要なので、二人の住民票または運転免許証写(職業もメモして下さい)
但し、次の人は証人になれません。
〇推定相続人、受遺者、未成年者
〇推定相続人と受遺者の配偶者及び直系血族
遺言公正証書作成当日には、遺言者は実印、証人二人は認印(朱肉で押せるもの)を持参
遺言執行者を決めておくと便利です。
執行者の住民票又は運転免許証写
(執行者には、立会の証人でも、相続人又は受遺者でも指定することができます。その場合は、新
たに書類は不要です。)
日本公証人連合会
Q遺言状作成の最も身近な例を教えて下さい。 
遺産が、持家のみであって子供が二人以上いる場合は既に遺言状作成要素があります。 
 昔は、長男優先という風潮がありましたが現在では平等を主張する例が多いのです。
 親が、遺言状作成なしで死亡致しますと持家処分の問題は残ります。
 片方が、相続権利平等を主張致しますと考えられるのは、
 @持家は長男に譲る代わりに持家売却価値の半分を現金にて支払って。
 A長男が現金を持ち合わせていないなら持家を売却して売却代金を折半しよう。
 という話に、後々にはなります。
 それで、よろしければ問題はないのですが、その経緯が嫌であれば予め遺言状作成
 が必要となるでしょう。