満開の桜をもとめて、川根路をツーリングしてきました。初めて川根の桜トンネルをバイクで
走りました。

 いつか走りたいと思っていた、川根の桜トンネルの下。前日までの激務(?)から解放され、
天気予報もバッチリ、桜も満開に近く、平日を狙っていたのがとうとうやってきた。今年は異動
もなく、仕事も落ち着いたので、有休を取って、川根路ツーリングをしてきました。情報に
寄れば、川根の桜は7分咲きとのこと・・・。


 少し遅めの12時前に自宅を出発する。気温が7℃くらいとこの時期にしては寒い。でもその
おかげで、平年よりもだいぶ早く咲いた桜が、未だに満開にならずに花が持ってくれているの
だ。しかし風が物凄い。
 天竜川の堤防上の県道343号を旧豊岡村まで北上する。堤防上は異常とも思えるほど
強風が吹き荒れていて、せっかく晴れ渡って景色のよい天竜川の写真を撮ろうにも
風でバイクがふらついて、ストップさせられないのだ
。おまけに俺の長年の相棒のタンク
バックの左側、つまり川側は、ファスナーをしても大きな穴があいている、つまり”御開帳”状態
なので
、容赦なく吹き付ける遠州の空っ風に、タンクバックが風にあおられて、上半身で押さえ
込まないとバックが飛んでいってしまいそうだった。


 そこでふと頭に浮かんだのが、タンクバックに重石を入れてしまうことだ。早速
バイクを安全に駐車できる場所を探して、河原に無数にある大きな玉石を幾つかタンクバック
に突っ込んで解決できた。 

川根の桜は素晴らしい
城下の家屋は道路に対して何故か斜に建てられている
太田川沿いの桜並木で
遠州森町を流れる太田川沿いの桜並木
静岡県最古の住宅である友田家住宅
昔懐かしい木造駅舎で哀愁に浸る
相良油田の最後の油井櫓
思わず息を呑んでしまった、御前崎から見た夕日
県最南端で記念撮影


 まず最初に向かったのは、”遠州の小京都”と呼ばれている、森町遠州森町
は三方を小高い山々に囲まれ、清流「太田川」が流れ、街の真中を秋葉街道が貫いていて、
「遠州の小京都」とも呼ばれ、今も街道脇に商家の格子や白壁の土蔵が往時を物語っている
街並みが残っているらしい。


 旧豊岡村に入り、堤防上から離れると風は止んで穏やかな晴れ間のもとで走ることができ
一安心。水田が連なる県道40号から県道58号に入り、しばらく北上すると、
城下(しろした)
の旧街道筋の街並みに到着する

 

 城下の宿場町は、江戸時代中期から昭和
に掛けて、秋葉神社へ通じる街道の宿場と
して栄えた。ここの家屋は、二階建ての建物
でも軒高を低くおさえている「ずし二階」とい
う工法で作られているそうだ。
 もうひとつの特徴は、家屋に接している道
路に対して直角ではなく、斜に構えて建てら
れていることだ。なんか合理的というのか、
損なことをしているような錯覚におちいる。


 城下宿の東側には、太田川が流れていて、
桜並木が綺麗なので、しばらく桜を眺める。
ここはほぼ満開だ。いいねえ、日本の桜は。
 とふと川に目をやると、木造の沈下橋を
発見!

 案内看板もあるので読んでみると、「昔は
恒久的な橋を建設しようと試みたが度重な
る洪水により流出し、沈下橋形式として利
用されていたが、昭和30年代に一時期消滅
したのを、対岸にある耕作地へ渡るために、
洪水が来たときには、橋面だけを取り外せる
ように架橋している」とある。まさか静岡県で
沈下橋が見れようとは・・・。
 しばらく眺めていると、実際に近所の
老夫婦が橋を渡っていった・・・。


 次に向かったのは、森町北部にある、
「元禄建造の家」だ
。マップにはそのよう
に表示されているが、実際は、「友田家住
宅」というらしい。1700年にこの場所に移
転されてきて、現在も住んではいないが、
隣に住まれている老夫婦が管理されてい
る。入館料は200円と格安。


 俺が行ったとき、先客が一人いたが、これ
が東京の某キー局の人間で、今度この辺り
を芸能人に旅をさせて番組を作るとかで、こ
の友田家住宅に取材に来ていた。なんと、
この住宅に宿泊も可能だそうで、そのディレ
クターは矢継ぎ早にその老夫婦に質問攻め
していた。人にものを聞くときはもうちょっと
へり下った方がいいんじゃありませんか?
それはそうと、この古民家の梁はもの凄く太
。こういう古民家の興味がある俺は、つい
ついじっくりと見学してしまう。ここの住宅は
見る価値がありますよ。


 この友田家住宅に来るまで、何度かバイ
クを止めて、さりげなく立っている桜の老木
を見つけては写真を撮る。青空にピンクの
桜色が映えていい光景だ



 しばらくすると、ダムの工事現場に差し掛
かり、そこから先は1車線の渓流沿いの峡
路だ。県道63号と合流してからは、一旦峠
を越えた後は、ずっと下り坂。谷底に落ちな
いように慎重に川根に下る。


 長い下り坂をようやく下り終えると、今日の目的地、川根町だ。ここの桜トンネルは
県内では有名な桜どころで、シーズンには県内外から多くの花見客が訪
れる
。もともとは、昭和6年大井川鐵道、金谷・千頭間全線開通を記念して家山地区消防団が
現在の場所に吉野桜300本を植樹したのが始まり。今は約250本の桜が200メートルにわた
り、見事な桜のトンネルを作っているそうだ。 

 まずは大井川支流の家山川沿いの桜並
木を見学。青い空に桜が映えていて気分
良し。河原の公園では、学生らしい若者グ
ループがビールを飲みながら花見をしてい
る。いいなー。俺もバイクじゃなきゃ、ここで
昼間からビールを何本もあおってそのまま
昼寝するのに!


 普段の日なのに、人が結構たくさん。県内
ナンバーも多いけど、関西圏のナンバーの
車が意外と多くてびっくり。
 桜トンネルも、見事!としか言う言葉が出
てこないほど、見事な桜並木だ。
 花よりだんごじゃないけど、小腹も空いて
きていたので、天ぷらうどんとおでんのセッ
トを花を愛でながら食う。


 川根町と言えば、桜トンネル、桜トンネルと言えば、知る人ぞ知る、SLとの写真風景だ
この時期になると決まってSLと桜の写真が県内あちこちで見られるが、SLの写真を撮りたくな
った、ががここでは時間が合わないし、きっと有名どころだから、場所取りも激しくて駄目だろうと
思い、家山駅のひとつ北となり、抜里駅に向かう。ここなら無人駅だし、ホームにも自由に入れ
るから、いいSL写真が撮れるだろうという考えだ。


 抜里駅は、大井川鉄道の駅でよく見られる、木造の駅舎で昔は有人だったらしいが、今は無人駅
になっている。大井川鉄道には、こんな木造の駅がたくさん残されているのだ。懐かしい気分にさせ
られてしまう。

 しばらく誰も居ない駅舎の中でボーっと時
を過ごす。昔の建物は、悲哀こもごもが溢れ
ているような感じがしておセンチな気分にな
ってしまう。


 時刻表を見ると、あと5分ほどで、SL列車
がこの駅を通過するはず。ホームに出て、三
脚をセットし、動画を撮ってみることに。
 しばらく待っていると、遠くからSLの汽笛が
聞こえてきた。この音は、環境省が選定し
た、「残したい”日本の音風景”100選
にも選ばれている
。俺も何度も聞いたこと
があるが、遠くに離れていても、汽笛の音が
山あいの町全体に響き渡っていて、とても風
情があるのだ。

 ホームのへり付近に三脚をセットしたので、ちょっと近すぎて怖いと思ったが、まぁいいやと
思い、近づくのを見計らって動画撮影開始!段々近づいてきて、ホームに差し掛かり目の前を
通過するときはかなり怖かったが、なんとか動画は撮れていました。


 動画を撮って満足した後は、もう少し大井川の上流へ行き、やはり木造駅の下泉駅で写真
を撮り、次は夕日を目指して、静岡県最南端、御前崎に向かう。
 リバーサイドは、右岸側の方が走り応えがあって面白いので、右岸を行く。工事中の箇所を
幾つか越え、金谷からお茶で有名な牧の原台地上を走る。ここも、新緑の5月頃になると、
新茶のシーズンで富士山も見える晴れた日には、素晴らしい風景が見える。
 国道473号を南下し、夕日の前に、太平洋側で日本でただ1箇所しかなかったという油田
があった、相良油田公園を見学する。


 残されている櫓は、昭和25年に開坑された機械堀井で、相良油田最後の石油坑で、深さ
が310mあるとのこと。付近はなんとなく油っぽい感じ。公園内には油田資料館もあって、
相良油田の歴史や、石油について学習できます。入館料は無料と嬉しい。


 油田公園を見学したあとは、御前崎へ。段々周りが暗くなってきて、、海に沈む夕日を見れる
かどうか微妙な感じだが、とにかく急ぐ。国道150号に入ると、「こりゃぁ、太陽は海じゃなくて
陸に沈むなぁ、というか、間に合わない!」って思ってしまったが、とにかく急ぐ。


 御前崎港へ接続する臨港道路から御前崎へ。灯台前を過ぎると、突然、息を呑むような
素晴らしい夕日に出会えた!
こんな夕日、滅多に見れるもんじゃない。急いで路肩に
バイクを止めて夢中でシャッターを押す。しばらくファインダーと生で交互に夕日に見とれる。
間に合って良かった。もう言葉が出ない。


 夕日が終わればあとは帰るだけだ。浜岡から県道242号を北上し、東名相良牧の原ICから
高速に乗って、20時過ぎ、自宅到着。


今回の走行距離・・・228km