5:30分起床。曇り空。夜中風が強くて
何度か目が覚めてしまったので寝不足気味。
7:10分出発。なかなか快適なキャンプ場だ
った。


 酒田市街に向かう国道112号沿いのコンビ
ニで朝飯を済ませる。いつものとおり、通学途
中の中高生に囲まれながらの飯もだいぶ慣れ
た。かみさんも何食わぬ顔で、どっかに隠れる
ことなく俺の横で食っている。慣れとは恐ろし
いもんだ。


 せっかく庄内に来たのだからせめて酒田市内
観光くらいしようと思い、まずは旧本間邸へ
ここは江戸時代に地元の民衆から「本間様に
も及ばないが、せめてなりたや殿様に」と言わ
れたほどの豪商だった、本間家の邸宅なのだ。
 実際に庄内藩の財政を支えていた豪商だか
ら、邸宅の造りも立派。時間が早くて中を見
学できなかったのは残念だった。


 その足で、山居倉庫群跡に向かう。これは、
明治26年(1893年)に建設された米の保
管倉庫で、現在でも立派に使用されているら
しい。ケヤキの並木とともに多くの倉庫がある
風景はさまになっている。写真撮影をしていた
ら、職員と思われる方々に不審な目で見られ
たため、早々に立ち去った。本当は無断で進
入禁止だったのさ。

庄内夕日の丘キャンプ場のバイク用サイト
酒田の旧本間邸の玄関(?)前で

 酒田市内を見学したあとは、いよいよ今日のハイライト、鳥海ブルーラインだ。今回のツーリングでもっとも
激しいスペシャルステージだ
。何せ、海抜がほぼゼロから一気に1,000m近くまで登るのだ。麓から見る鳥
海山は、見た目のとおりの美しい姿から「出羽富士」と呼ばれる姿を披露してくれるが、今日は曇っていてくっきり
とは見えない。雨さえ降らなければいいや。

晴れていればもっとくっきり日本海が見えるのに・・・

 麓の遊佐から、いよいよ鳥海ブルーラインを
攻める。スペシャルステージとなれば、かみさん
のことを気にしていても仕方がないので、マイペ
ースで楽しむことにする。


 登り始めは殆ど真っ直ぐの、さほど勾配もきつ
くない樹林帯の中の道路。ちゃんと片側1車線
が確保されているから、気分よく走れる。
 標高を稼ぐに連れて、徐々にカーブもきつくな
り、勾配もきつくなっていく。これで天候が良けれ
ば最高なのにな。晴れていれば、すぐ目の下に
真っ青な日本海や、遠く離れた男鹿半島など
も見ることができるのに、曇っていて残念。
 車も殆ど無く、途中岩手ナンバーのビッグバイ
クに抜かされたのが気にいらなかったけど、満足。
今日も調子が悪いせいか、イマイチ攻め切れな
く、残念。

 鳥海ブルーラインの最高点である、鉾立展望台で休憩。かみさんも「怖かったー」と言いながらさほど
怖そうじゃない表情で遅れて到着。さすがに1,000mを越えるだけあってヒンヤリする。ちょうど着いて
トイレから出てきた頃にパラパラ降りだしたので、ゆっくり休む間もなく下山することにする。下山コースの
方を登りに使ったほうが楽しいに違いない。


 展望台からの下りを、かすんでいる日本海や麓の原野などを見ながら下り、再び国道7号へ合流する。
麓に下りてきても小雨が止む気配が無い。最初は小ぶりだったのが徐々に本降りになってしまったので、
道の駅西目で合羽を着ることに。今日の天気予報は何処へ行っても雨。仕方ないな・・・。


 何故かこの道の駅でライダー2,3人に出会い、うち一人はここでキャンプをしたようで、まだテントの撤
収が済んでいなかった。よく寝れるもんだ。しばらく休憩して出発。かみさんとの協議の結果、今夜は盛岡
でホテルに宿泊すること
に決定。


 本当はここから男鹿半島〜十三湖あたりをとおり、竜飛岬や大間岬くらいまで走りたかったのだが、どう
頑張っても無理なことが判明。まぁ走るだけならいいかもしれないが、行ったからには観光もしたいし、残念
だが次回に走ることにして、今回のツーリングの北限を盛岡とした。


 本荘くらいまで来ると、もう土砂降りに近い状態で、どうにでもなれという気分だ。でもここまで来ればさほ
ど盛岡まで距離も時間も掛からない。
 本荘から国道105号に入り、交通量の少ない快適な2車線道路を急ぐ。大曲に12:25分到着。
途中から降ったり止んだりとはっきりしない天気のなか、よく頑張って走ったもんだ。コンビニで休憩した後、
角館に向けて出発した


 角館は、「出羽の小京都」「東北の小京都」と言われる、静かな城下町だ。武家屋敷などの昔の建造物
が数多く残っているのと、約2kmに渡って続く桜並木で有名な町だ。確かに早く宿に着いてノンビリしたいが、
せっかく東北まで走ってきたのだから、寄り道もしなくてはもったいない。


 角館の公共駐車場は、なんとバイクは無料という嬉しい誤算。武家屋敷街にも近く、桜並木のすぐ
隣に大駐車場が完備されていて、観光バスも10台以上、車は数え切れないくらいの多さだった。早速バイ
クを預けて武家屋敷街を散策することに。

角館の武家屋敷の塀をバックに

 こういう落ち着きのある街並みが大好きなかみ
さんはとても嬉しそう。土砂降りに降られたことな
どすっかり忘れて写真を撮りまくっていた。そういう
俺も城下町の風情が大好きなんだけどね。


 街並みだけじゃなく、堀や塀塀、屋敷までここ
まで残っている城下町ってなかなか無い。東北の
小さな町なのに、全国的にも有名である理由が
わかる。何件か武家屋敷も一般に公開されてい
るので、見学させてもらう。屋敷内に、市の臨時
職員の若い女性が居たので「写真撮らせてもら
ってもいいですか?」と聞くと快諾してくれたので、
図々しくも写真を撮って楽しんだ。


 屋敷も当然趣があって、これは一見の価値が
ある。

 武家屋敷街の中に、佐竹家の歴史博物館があったので、入ってみる。角館は、秋田藩の分家であった、
佐竹北家の城下町だったのだ。建物自体は小さかったので入る前はさほど期待もせずに入館したのだが、入館
してびっくり。佐竹家ゆかりの品物がところせましと陳列されていて、博物館には珍しく、写真撮影も可だった。
歴史好きの人にはたまらない博物館だろう。


 しばらく街中を散策して、14:15分出発。相変わらず雨が降ったりやんだり・・・。


 小雨の降る中、国道46号線を東へ。田沢湖あたりで激しく降られながらも、目的の「冷麺」「じゃじゃ麺」
が食えるという楽しみだけでひた走る。1時間半くらい掛かってようやく盛岡IC東にある、「ぴょんぴょん舎」に到
着。この店はいまや盛岡冷麺の普及に精を積極的に活動を行っていて、日○テレビの超有名番組である「どっ
○○の料理○○○」の「讃岐うどんvs盛岡冷麺」対決にも出た店だ。

 早速冷麺を注文する。ちなみに盛岡冷麺は
関西の方で食われている冷麺とは全く違う食
い物だ。
 こちらで冷麺を注文すると、下手すれば冷や
し中華もどきものが出てくる。(別に冷やし中華
を軽蔑しているわけではないので、あしからず)。
盛岡冷麺の一番の特徴は、ゴムを食って
いるみたいと揶揄される、弾力のあるシコシ
コした麺にある
。初めて食う人はまずその弾力
に驚くだろう。
 スープは牛の骨から造られた独特の味。牛か
らじゃないスープは盛岡冷麺とは言えないだろう。
 あとはゆで卵、キムチ、きゅうりなどの野菜に
加えて、その季節のフルーツ(すいかやなしなど)
が乗るのも盛岡冷麺の特徴。

 注文したのは、中辛の冷麺だったが、俺には物足りず、辛味を追加注文する。しかし調子に乗りすぎて
辛味をたくさん入れたら、後から舌が焼けるほどの辛さが襲ってくる。まぁこれがまたいいんだけど・・・。
 盛岡はよく麺食いの町と言われ、全国的には「わんこそば」が余りにも有名だが、わんこそばより「冷麺」
「じゃじゃ麺」の方がよほどうまいし、大衆的だ。実際、わんこそばは俺が盛岡に居た4年間で2回しか食っ
たことがない。それもお付き合いで・・・。


 冷麺を食ったあとは、先に宿探しだ。幸いに駅前ののビジネスホテルに投宿することができた。荷物をほど
き、着替えるとすっきり。かみさんの身支度が整うのを待って、今度はじゃじゃ麺だ。

 じゃじゃ麺は、盛岡にしかない郷土食。約30
年ほど前に、大陸から持ち帰った「炸醤麺」と
いうものを原型にして、日本人に合う味に改良
したのがきっかけらしい。
 麺は茹でたてのやや太麺、きゅうり、ねぎのみ
じん切りと、ひき肉で出来た秘伝の肉味噌が
乗り、好みでラー油、塩、にんにくを合わせて食
うもの。
 これもかなり独特な味なので、初めて食って
もう嫌になる人と、俺のようにどっぷりはまってし
まう人とにはっきり分かれる食い物だ。


 出てきた状態(右写真)にお好みでラー油、
にんにくを乗せて、グチャグチャにしてから食い始
る。最後まで食わず、生卵を落としてカウンター
に出すと「チータン」というスープが出てくるので
それも一緒に楽しむというものだ。

 盛岡でじゃじゃ麺を食うなら、迷わず「白龍(パイロン)」。というか他にも店があるというか、最近も
出来ているらしいが、「パイロン」が盛岡じゃじゃ麺の元祖です。俺はここ以外のじゃじゃ麺は殆ど食ったことが
ありません。


 店内は決して綺麗とは言えず、また店舗も小さいため、いつも満員のお客さんでぎっしりしている。俺たちが
行ったときも満員。観光客らしいカップル(俺たちも観光客といえば観光客だが・・・)と相席でしばらく待たさ
れる。勿論、俺は大盛(550円)を、かみさんは普通(450円)を注文する。かみさんは俺が時々通販でこ
このじゃじゃ麺を注文しているのを一緒に食っているから、さほど抵抗が無いようだ。


 机の上に置かれたじゃじゃ麺に、ラー油、お酢と、これでもか!というくらいのニンニクを乗せて、グチャグチャ
にするのが食欲をそそるのだ。グチャグチャにするのを汚いと思ったら、食えない料理なのだ。久しぶりの本場
でのじゃじゃ麺は・・・いうことなし。毎日食いたいくらいだ。締めは生卵を落として、これまたぐちゃぐちゃにして、
カウンターに出すと、肉味噌少しと麺のゆで汁を注いでくれてチータンの完成。塩、ニンニク、ラー油を混ぜて
飲む。この頃には全身汗だくなが、全然気にしない。締めて600円!これだけ旨いものがこの値段で食えれ
ば上等だ。


 帰りがけに居酒屋により、ちょっとかみさんと盛岡の町でデート。たまにはこういうデートもいいもんだ。すっか
り上機嫌になったが、雨の中を走ってきた疲れからか、すぐに酔いが回ってしまい、さほど飲めずにホテルへ。


 今日の走行距離・・・251km