6:00分起床。昨夜の騒ぎが嘘みたいに静かな朝だ。多少曇ってはいるけど、すぐに雨が降り出すような
感じでもない。
 今日はいわば”岬めぐり”だ。本州最南端の佐多岬、ライダーに人気上位の都井岬などの海岸線
を走り、この九州ツーリングで一番楽しみにしていた、えびの高原の「えびの高原キャンプ場」でキ
ャンプをする
。2003年に初めて利用して、管理人のご夫妻にいろいろお世話になったし、なんと言っても
キャンプ場利用者は無料で露天風呂に24時間いつでも利用できるという、これ以上ないメリットがあるキ
ャンプ場だから、とても楽しみにしていたのだ。


 撤収を始めていると、昨夜の宴会のオーナーさんが「目玉焼きできたから食べて」と差し入れをしてくれる。
なんとココロの広いお兄ちゃんなんだろうか・・・?決して卵だって安くはないのに・・・。ありがたく頂戴し、お別
れの挨拶をすませて、7:20分出発。近所のコンビニで朝飯を済ませ、いよいよ佐多岬へ向かう。

少々路面が荒れている佐多岬ロードパークウェイ
本州最南端の佐多岬で。後ろにうっすら見えるのは屋久島(だと思いたい)

 国道269号を南下するにつれ、より一層南国
ムードが出てくる。右手に海を見ながら走れて気
持ちよいシーサイドレインを快走する。佐多まで
行くとあとは県道68号だ。昔走った時はお世辞
にもいい道とは言いがたいものだったけど、改良工
事がかなり進んで、道幅も広い道になっている。


 大根占から1時間ほどで佐多岬ロードパーク
ウェイの入り口に到着。ここからは400円の料金
を払う有料道路だ。2004年くらいに一時期この
道路が閉鎖されてしまうという情報が流れてきて、
バイクで行けなくなってしまう場所がまたひとつ増
えてしまうのか?と寂しい気持ちになったが、なん
とか道路管理は続いているようだ
。しかし、財政
難なのか、路面状態は決して良好ではなく、舗
装がひび割れていたり、一部では剥がれて土砂
が見えていたりする箇所もあった。


 それでも適度なワインディングが楽しめるし、
本州の最南端に繋がっている道路だから、走っ
ていて楽しい道路には違いないのだ。
 ちょっとしたジャングルのような林と時折見える
海を見ながら走って、8:45分佐多岬の駐車
場に到着。ここにもばかでかいカジュマロの木
ある。
 ここからはバイクをバイクを置いて、15分ほど
かなりアップダウンのきつい山道を歩く。廃墟と
化しているレストランの脇を抜けると目の前に
真っ青な海が見えてきた!佐多岬に到着!!

 目の前にはさえぎるものがない素晴らしい視界。南を見るとかすかに屋久島らしき島が見える。開聞岳も
わずかに見えて嬉しい。しばらく景色を楽しんで、山道を戻って駐車場へ向かう。そういえば昔は展望台の
中にも土産物屋があって、105円で「本土最南端到達証明書」なるものが売っていたけど・・・。


 今度はいつ来れるのか・・・などと思いながら佐多岬を後にする。途中から県道74号、県道68号を経
て、国道448号に向かう。マップに書いてあるとおり、ただ走るだけの道路だったが、改良工事が所々で
行われている。途中、畑のど真ん中に風力発電用の風車の大群が。内之浦に入り、海が見えてくると、
砂浜が見事な、岸良海岸に到着。思わずバイクを止めてしばらく休憩。


 殆ど集落も信号もなく、適度なアップダウンがあって快適な国道448号を一気に走って、志布志へ。すで
に12時を過ぎていたので、昼飯にする。適当な店がなかったので、国道沿いのドライブインへ。ここが中に
入ると散らかり放題の汚い店で、畳に座るのもためらってしまうほどだった。が、味は不思議と旨かったのが
救い。


 志布志を過ぎるとそこそこ町になってきて、ライダーも増えてきた。串間まで3,4台のライダーと並行して
走り、国道448号を都井岬へ向かう。都井岬への入り口で牛馬協力協力費という名のもとで、強制
的に100円を徴収されて岬へ。ここは岬そのものより、岬に向かうまでの真っ青な海や、そこらじゅうに居る
野生の馬を見るのが楽しい

天気がイマイチだったけど綺麗な景色が広がっていた都井岬

 14:00分、都井岬に到着。岬の突端にある灯
台へは行かずに、景色を楽しむ。しばらくして、岬の
手前に出来た「都井岬ビジターセンター」なる資料
館へ。
 この資料館は入館料300円。都井岬で何故野
生馬が居るのか?などの素朴な疑問に答えてくれ
る。建物が立派なのに、中身がイマイチだったな。


 周りの牧場にたくさんいる野生馬や、道路沿いに
うじゃうじゃ居る猿をひかないようにしながら都井岬
を後にする。国道448号を北上。ハミ禁ばかりの
山道で意外と時間を食ってしまい、あわてることに
なろうとは・・・。
 14:45分、都井岬を出発する。


 日南まではさほど交通量も多くなく、ノロノロ運転もなく順調に進むが、国道220号に入ったらペース
ががくんと落ちる。宮崎方面への帰りの車でノロノロ運転が続く。16:25分、少し雲が厚くなってきて
怪しい雰囲気になっている中で、ようやく青島へ到着

奇岩の上で長い足?を大股開き。青島にて。

 青島といえばかつては新婚旅行のメッカだったと
聞いていたが・・・。確かに土産物屋も多く、晴れ
ていれば綺麗な景色なんだろうな、と思う。あいに
く今にも降り出しそうな天気で、観光客も殆ど居
なければ、寂しい観光地に見えてしまうのも無理
はない。でも洗濯岩みたいな模様は見事。


 17:00分青島出発。土産物屋も店じまいだ。
俺たちも雨が降る前に急がないと・・・。もう高速
に乗って一刻も早くキャンプ場に着きたい一心だ。
 宮崎ICから宮崎道に乗ってすぐに雨が降り出
した。しばらく我慢したが、都城IC手前のPAで
無念の合羽を着る羽目に。薄暗くなってしまい、
霧島連山も雨の中で何も見えない・・・。

 


 1時間くらいでようやく小林ICを降り、コンビニで買出し。どんな時でも酒だけは無くてはいられないの
か?
と自問自答してしまうが、こればっかりはどうしようもない。
 県道1号(えびのスカイライン)を登るが、物凄い濃霧で、殆ど何も見えない中をわずかなスモークランプを
頼りに登る。雨はさほどでも無いけど、霧でシールドが濡れまくり。シールド明けると目が痛いし・・・。もう最
悪。泣きたい気分でやっとこさえびの高原に到着する。頂上付近はガスも無くって一安心。


 でも最後の最後に落とし穴が待っていた。
 安心しきってしまったのか、キャンプ場への入り口を間違えてしまい、遊歩道に侵入してしまった。し
ばらく走ると、目の前の高いところを正規の入り口から繋がっている道路へ当たった。道幅も2mくらいしかな
かったから、おかしいなーとは思っていたが・・・。
 でもよく周りを見て見ると間違えているのは俺だけでもなさそうだ。道路へ乗り上げたタイヤの跡が何本か
あるのが見える。と言ってもすっかり暗くなってるし、雨も降ってるしで、Uターンしなくてはいけないけど、幅が
狭すぎて勿論Uターンなんて無理。


 かみさんに平謝りに謝って、まずはかみさんのバイクをUターン。俺のバイクに比べればはるかに軽いし、
荷物もさほど乗ってなかったから、意外と楽に切り替えしが出来て、脱出成功。問題は俺のZZR−1100
だ。荷物を積載したままで切り返すが、重い上に路面も濡れていて、全然切り替えしができない。とりあえず
荷物を全部降ろして少しでも軽くしてから、切り返しを何十回と行い、10分くらいしてようやく脱出できた。
 途中、キャンプ場に向かうオフ車2台が通ったが、助けてくれなかった・・・。雨と汗で顔がグショグショだ。
 

串木野名産のかまぼこをつまみに酒を飲む。風味があってうまい。

 更に悲劇が続く。やっとの思いでえびの高原キャ
ンプ場に着いて、受付をしようと管理人室へ行く
と、全然違う俺と歳が同じくらいの男性が一人。
 とりあえず内心がっかりしながら受付を済ませた
後に・・・


俺:「前の管理人さんはどうしちゃったんですか?」
管理人:「さぁ、よくわかりませんねぇ」
俺:「そうですか・・・いつからですか?」
みたいな会話では消息がわかるはずも無く・・・。
おまけに24時間入れるはずだった露天風呂は20
時で閉めちゃうと言ってるし・・・。げ!もう19:20
分!あと40分しかない。急いでテントを張って、
冷えた体を温めなければ・・・。

 広いキャンプ場だが、雨が降っていたのでサイトには張らず、物置小屋兼便所の軒下にテントを張る。とり
あえず雨は凌げるはずだ。腹も減ったけど、温泉が先なので取り急ぎ温泉へ。ゆっくりはできなかったが、充分
体が温まったので満足。かみさんもようやく元気になったようだ。


 やっと晩飯タイム。酒が入ってくると、今度はかみさんの口撃で俺は撃沈・・・
なんでこんな雨の中キャンプしなくてはいけないのー!?とか、夜中も温泉入れるって聞いていたのに入れな
いじゃん!とか、とどめは「あなたの思い出の場所は今回来てみてどうだったの?」俺は何も言い返せ
ず・・・。すべてが天気が悪いせいにしてしまうしかなかったのだった・・・。
 結局、かみさんの要望を全面的に受け入れ、明日は熊本市街のビジネスに泊まり、ゆっくり観光をすること
を約束させられた。


 しばらくは外で飲んでいたが、次第に雨脚も強くなってきたので、テント内でチビチビ飲む。22:00過ぎに
寝る。


今日の走行距離・・・395km