おおきく振りかぶって 2クールレビュー 14-25

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おおきく振りかぶって・2

14 / 15 / 16 / 17 / 18 / 19 / 20 / 21 / 22 / 23 / 24 / 最終回
第14話 挑め!
2007/7/12

OP・ED変更。
とにかく「ドラマティック」が名曲過ぎたので心配したけど、いきものがかりも
メロディは悪くないし声も伸びやかで元気なのでまぁまぁいいんじゃないかな。
絵も一期より試合メインになったのでスピード感があった。まぁまた手の平を
合わせてる阿部と三橋には「またかよ…」とちょっとゲンナリしたけどね。

で、本編にもそのシーンがいきなり登場して笑った。
手がぬくいかどうかを調べるのにあれはやらねーだろ、フツー。
聞くか、せめて指で触れば十分わかるだろうになんなんだ阿部くん…

監督が女というより、ボインボインとでっかいプリッケツに眼を奪われる事が
気になるんだと思うんだ。健全な青少年の前で乳を揺らしたりむぎゅ乳を
見せつけたりとビッチぶりを発揮するモモカンは、もうこうなったらエロい
水着で指揮すればいいと思うんだ。きっと守備は全員ゴロ待ち体制オッケー。

でも感心したのは1年ばかりの西浦と、一応は去年の優勝高の桐青との
動きがちゃんと違ってた事かな。河合の肩の強さも確かにわかったし、
守備のキビキビした動きも見てて気持ちがよかったよ。

応援団は思った以上に集まってスタンドは大盛況。
どうせならハマちゃんがどうやって彼らを集めたのかを描いても
よかったんじゃないかなぁ。野球部が硬式になったのが今年からで、
そもそも夏の大会に出る事だって知らない人も多いだろうからさ。
ちなみにうちの高校は試合の前日、昼休みに試合時間と場所の放送があった。

部員のお母さんのキャピキャピ具合は、モロに女子大生ブーム世代だと思えて
すげームカつくあー、あの頃の連中が老けたらまさにこんなカンジだろうなと
思えるようなリアルさがあったな。5人兄弟の末っ子という田島のお母さんが
周りよりちょっと老けてるのもまたリアル。このあたりはさすが女性作家。
ってか田島が本当に弟キャラだったのが可笑しい。やっぱり弟属性だったな!

二年生ながらマウンドを守る高瀬の決め球は右打者にフォーク、左打者に
シンカー。淡々と投げてる高瀬にはモノローグがなく、心理もほとんど
描写されないのは叶の時に似てるなぁ。その代わりキャッチャーがよく
喋るんだよなこの作品は。でも叶が途中で急に感情を爆発させたように、
いきなり牽制球を放った事をショートに謝るほど緊張しているらしい
高瀬にも何かターニングポイントがあるのかもしれないね。

西浦の打順は一番泉、二番栄口、三番巣山。
スライダーを捕まえて三遊間を抜いた泉が出塁すると途端に喜びに湧いた
応援席はまさに高校野球だなぁ…泉を送った栄口を二塁ベースから見る視点が
面白かった。巣山は地味そうなキャラのくせに母親には生意気な口利くんだ?

しかし田島は人気あるなぁ。なんだあの黄色い声援は。
今の田島の打率ってどれくらいなんだろうな。
相変わらず選球眼も集中力も大したものだけど、左打者への切り札である
シンカーには田島のリーチでは届かない。見えてはいるのに打てないなんて、
体が小さいってのは運動選手にとってはやっぱり圧倒的に不利なんだよね。

結局この空振り三振でランナーは3塁残塁。
フォークの方が捕まえられそうだよ…泉のスライダーの軌跡がマシンのそれに
似ているという言葉からも、高瀬はシュート・シンカー系が得意なのかな。
とはいえフォークも130km出すならさほど落ちなくても結構な威力になるよね。

「うちのエースのお披露目だぜ」
桐青の控え選手の踊りつき応援にもビビることなく、まさにアルファ教の
教祖志賀の教えどおり、心地よい緊張感でリラックスしてる三橋。
そして背中には多分初めてお母さんにつけてもらった背番号「1」がある。
これはチーム全員に認められ、自分で勝ち取った1番だ。
でも多分ここで

だって西浦には三橋以外ピッチャーいないじゃん

なんて言ったら台無しなんだろうね、きっと言ってる言ってる!

誰も来なくなった球場のマウンドで1人で投げてたエースはもういない。
いよいよ西浦の本領発揮だけど、降雨コールドもあり得るので先取点が肝心か?

EDもモザイクカケラのSunSet Swishに変更。高田梢枝も悪くはないんだけど
どれも同じようなメロディラインなのがちょっとね…というわけで私個人は
おお振りらしく明るい今回の方が好きかな。絵柄は練習後、寄り道しながら
帰途に着く部員たちの日常のヒトコマ。女の子ファンが好きそうな絵ヅラだ。


第15話 先取点 
2007/7/19

「え?え??俺、見てないうちにサイン出てたのか?え?エンドラン??」

何がなんだかわからないうちに走らされ、しっかりスチール成功に笑った。
せっかく守備でいいトコ見せても内心はドキドキの花井がいいなぁ。
でも好守+こういうの見せられちゃうとスタンドはもう大興奮。
なんでか知らんけど、主将が活躍すると30%増くらいで盛り上がるよね。

試合中のBGMを極力抑えて応援団だけでやるとは!
元々あまり音楽を入れずにせいぜい効果音だけでやってきたけど、今回の
そうそう、まさにこれが真夏の高校野球ですって感じの演出がニクいね。
(でも花井のスチールの時のBGMはクライマックス感炸裂でよかったけど)

いよいよ始まった三橋のお披露目は、1年生ながらトップバッターを空振り三振、
2番はライトへのファウルフライ、3番もラインギリギリでファウルフライと、
6球でしとめる効率のよさ。3人とも「あれ?」と思いつつも打てないという
三橋の不思議なヘロ球に首を傾げるものの、まだ掴み切れてはいない。
けれど三橋が桐青打線につかまればそこで完全に終わり…バレた時には
時既に遅しとするには、西浦としてはなんといっても先取点が必要だ。

田島にはフォークを捕まえろといわれたものの、4月の頃とは違って田島の
実力を知り、自分の力量を測ってる花井としては何を狙うべきかはおのずと
わかっているらしい。泉が打ったやや単調なスライダーに絞り、センターへ。
フラフラとドン詰まった打球は万事休すに見えるし、けれどちょうど守備の
デルタポイントに落ちそうにも見えるし…というわけで見事ポテンヒット。

田島の集中力と目のよさで高瀬の牽制モーションを盗み、仕掛けられた
単独スチール。クセを見つけようと思ったこともないってのは結構ある
みたいだけど、ホント、実際はどうなんだろう。見破れる…ものかねぇ。
それよりはキャッチャーのサインを盗む方が早い気がするけど、あれも
二塁にランナーがいないとちょっと無理だろうからねぇ。

モーションスチールといえば、昔サインを盗んで野球するマンガがあって、
なんだそのヒキョー丸出しの爽やかさの欠片もない野球マンガはと呆れた
覚えがあるなぁ。結局敵もサインを盗まれないためにスタンドの人文字で
サイン出してたりすんの。バカだ、バカ過ぎる。あれなんてマンガだっけ?

結局こんなドタバタの後で沖はフォアボール。
まぁそれが高瀬の乱調を誘ったとも言えるけどね。
その後の水谷はネクストの三橋を見て「ラクにしてやりてぇぞ」とちょっと
熱いセリフを吐いてくれちゃったり。しかしこの時のやたらキョドキョド
キョドってる三橋の可愛さは異常だった。なんだよあの小動物は!反則だ!

気持ちも当たりもナイスだったんだけど、なんとセカンドが横っ飛びで
キャッチしてダブルプレーという最悪の事態に…うう、こういう時って
敵ながらナイスプレー過ぎて悔しくても文句は言えんものだよね。

二死二塁で次の打者は三橋。ここはアウトになっても仕方がない…
ところが三橋は内角をボテボテのゴロで絶妙な位置に転がしてダッシュ。
見事一塁に間に合った…のはもちろんいいんだけど…

あ、あ、アブねーっ!

何やってんだー!と、思わず阿部と同じタイミングで息呑んじゃったよ。
バカバカ、投手が何やってんだ!ランナーとして出るだけでも突き指でも
したら…とハラハラするのが投手なのにゴロゴロ転がったよあのバカ!!

屈伸、肩…田島と一審に見てもらったものの、ケガはない…らしいけど
ウソでも痛いって言っておけば臨時代走出せるのにとあっちでは恋女房が
内角を打つのに腕を折りたたむ技もないくせに打つわ、走れば転がるわと
カンカン。次の打者じゃなければ今すぐすっ飛んでって、怪我しました!
と叫んで、自分で担いででもベンチに連れ去りたいところだろうなぁ阿部は。

今日の三橋は調子はいいんだけど、水谷も言ってたようにどうも普段より
火照った顔をしてるらしい。阿部もそれを見てアンダーの替えがあるなら
着替えなと言って、飲み物を取ってきてくれたり。甲斐甲斐し過ぎるぞ…

でも三橋自身は自分の球が去年の優勝校に通用したのがやっぱ嬉しかったり。
阿部がいて、田島がいて、花井がいれば…
「早く投げたい…今までで最高のピッチングができる!」

まぁ今回は図らずも前半がピッチャーとしての三橋、後半はランナーとしての
三橋がクローズアップされる事になっちゃったんだけど、やっぱりちょっと
ハイテンションの三橋は出過ぎ、戻れなくなってしまう。あ〜もうアホが…

飛び出しすぎて挟まれ、あわわおよよと逃げ惑う三橋。
うう、あのバカ、転んで指でもついたら…足でも捻ったら…
ハラハラする中、阿部は三塁ランナー「花井!」を心の声で呼ぶ。

三橋へののしかかりタッチが早いか、花井のホームスチールが早いか。
Aパートは花井のポテンが落ちたか入ったかで、Bパートが花井の本盗が
成功か失敗かで引くな!ま、でもサブタイは「先取点」なので、入った…よな?


第16話 あなどるな 
2007/7/26

「この人は、三橋じゃない!」

地味な顔立ちで活躍も地味な巣山のこの地味な一言が、実は一番心に残った。
自分たちのエースのコントロールは誰にも負けないという自信と信頼が
見て取れたからだと思う。この言葉、三橋や阿部に聞かせてやりたいよ。

前回どっちだとヒヤヒヤした先取点は見事ゲット。
盛大に転がりまくって盛大に逃げ惑って盛大にカマ掘られた押し倒された
三橋も怪我はなく元気にマウンドへ。それにしても7度8分って高過ぎね?
平熱6度4分の私なんか6度8分でマジで活動停止するのに…7度超えたら完全停止

けれどそれは同時に高瀬も立ち直らせてしまう…まぁ立ち直らせたのは
点が入っちゃったショック療法とかではなく、一、二塁間を逃げ惑った
三橋の慌てっぷりがあまりにも可笑しくてツボに入ったからなワケだけど。

リードされての桐青の攻撃は2年生の4番から。
三橋の球を軽々と場外に運ぶぶんぶんバッターには振り回してもらおうという
阿部のリードが通用し、インの低めスライダーから最後はシュートで三球三振。
ぶん回された後に内角に切れ込む球を放れる三橋の度胸にハマちゃんも思わず
「格好いいじゃねぇか!」

桐青は「狙い撃ち」から「サウスポー」、西浦は「アルプス一万尺」から
「ルパン」へ。甲子園の中継を見てると、オープンな野球場では実際には
音が割れてしまい遠くに聞こえるだけの応援歌のBGMが実にいいね。
(タレ込み情報によると本当の高校の吹奏楽部が演奏してるそうだけど)

西浦のバッターは前回何もしない間にチェンジになったので再び9番の阿部。
モモカン曰く阿部も決して下位打線に席を置くバッターではないらしい。
けれど三橋のおかげ?で調子を取り戻した高瀬の球は確かに切れがよく、
阿部は思いっきり高目を振らされてちょっと無様な空振り三振。

「防具置け!持ってきてくれなくていいから」
ベンチに戻った阿部を待っていたのは防具一式を抱えて「惜しかったね」と
声をかける三橋だった。三橋がすごいと言ったのは自分がとった4つの三振。
ああ、そりゃおまえが取ったんだと言いながらレガースをつけ始める阿部の
動作にちょっとドキっとする。野球選手が格好よく見えるのって、道具を
無造作に、かつ慣れた手つきでテキパキと扱ってる時だと思ったりする。
ピッチャーだとロージンバック放ったり、キャッチャーだとマスクを片手で
かぶり直したり、バッターはバットをホルダーに戻す仕草とかカッコよくね?

俺は何にも変わってない…いつもいつも考えて考えて考えて投げてた。
でもバカスカ打たれて…まさか自分が三振を取れるなんて思えなかった。
だから、俺じゃなくて阿部くんがすごい。阿部くんが、すごいんだ…
しどろもどろに、けれど言いたい事があふれ出すような三橋の言葉。

「あ、ありがとう、阿部くん!」

その間になんだか今日はやたら調子のいい泉がナイバッチ♪
応援だ!と前面に出た三橋を見送った阿部がじわりと感動の涙…って、
ええ〜?泣いちゃうのかよそんなんで!?おまえってばどんだけ…
まぁ榛名と組んでたら礼を言われるなんて多分半永久的になかっただろうけど。

まぁ本人も感動してる場合じゃないとは言ってたけど、三橋の調子が
いつもと違うと危惧する阿部はキャッチャーの眼に戻っているようだ。
中学時代からフルピッチングの三橋のリズムは普段から悪くないらしいけど、
やっぱりなんだかんだで初の公式戦、しかも相手は去年の優勝校だしなぁ…

再びマウンドに向かった三橋に、俺のところに打たせろよと言う仲間たち。
私的にはこの時の皆の何気ないけど心強い言葉が今回のセカンドフレーズ。
1人で考えて、投げて、バカスカ打たれて…それでもきっと誰も三橋の元に
駆け寄ってきてくれなかったんだろう。でも今はサインをくれる人がいる。
後ろで声をかけてくれる人がいる。それを力にして、夢に見た三振を取れる。

泉、栄口、巣山と悪くないのに、どうも田島はシンカーが捕らえられない。
そのくせ最後はストレートで決められるという4番にとっては屈辱的な三振。
田島がノーツーに追い込まれた時、後ろで阿部が静かに三橋に「ブルペン
行かないから準備しとけ」と言ってたのがリアルっぽくてよかったなぁ。
この言葉、他の応援してる選手の邪魔になったり気を殺いだりするもんね。

敵も味方もヤローばっかり、デカ乳でエクスタシー感じちゃうモモカン以外は
応援席のババァ軍団ばかりだったけど(せめてマネ映せ、可愛いんだから!)
その時、応援に駆けつけた可愛い女の子が一人。ルリという名前の彼女は、
レンレンこと三橋の彼女…ではなく、かつて話してた従姉妹なのだとか。
しかもこの女の子、いきなり脱ぎだしたのにはビックリした!

「レンレンって言うな」
変なあだ名で呼ばれるのは確かにお年頃の男の子には屈辱だろうけど、
従姉妹とはいえ三橋の声にちゃんと強気なものがあったのが意外。

ルリ曰く、三星も今日が初戦らしい。頑張ってるかな、叶も織田も畠も。
三橋は初めの頃はたくさんいた応援も、最後の試合では誰も来なくなったと
言ってたけど、応援に行くと言うルリを来ちゃダメだって断ってたんだな。
やっぱりマウンドで一人ぼっちの勝てない自分は見せたくなかったのかも…

「終わんない!よ!」
一回戦では終わらない…終わるもんか。
いつになく強気の三橋が獲った三振は7つ目。
今日は最高のピッチングができるハイテンションの三橋と、何か不安なものを
感じてる阿部と、まだ動かない桐青と。さぁ、どう盛り上がっていくのかな?

レビュー・視聴タイム節約のため、思い入れのないOPはバンバンぶっ飛ばす私、
OPが変わっても悪くないねと言っておきながら、これまで「ドラマティック」は
一回も飛ばした事がないのにいきものがかりは飛ばしまくり。すまん、正直で…


第17話 サードランナー
2007/8/2

花井、沖、水谷ときれいに3Kチェンジ。あああ〜…って、ため息つくの、禁止!
下位はスライダーとストレートの打撃練習が精一杯で、決め球のフォークには
手が回らなかった…そして次の打順も阿部から三橋とあまり期待できない。
1番の泉は西浦の中では好調と言えるけど、この打順じゃねぇ…

「なんか、見ちゃいけない気が…っ!」

だからあれも作戦なんだって!いつも爆乳にさらにパッド重ねてんだって!

自分たちが観察されている事に気づき始めた桐青。
そりゃもうマネがお肌が荒れる事もかまわずにビデオ見まくったからね。
モーションを盗まれた事、キャッチャーが構えたミットが動かない事、
監督が高瀬の球種を読んでいるらしい事…一年坊主とついついあなどった
子猫ちゃんたちは実は大した牙と爪を持った仔獅子だったというわけだ。

桐青の監督はまさに前時代の監督像って感じだな。
今までの相手チームの監督って影が薄かったり指示を出さなかったので
監督らしくていい。私は体育会系じゃないのでこういうのは苦手だけどね。

結構降ってるけど中止になるほどの雨じゃないんだって。
そういや今年の東東京準決勝での関東一は雨天コールドで可哀想だったねぇ。
グラウンドの外では榛名たちが到着してたけど、武蔵野第一は次の試合なのか?
春名が絡んでた地味なヤツ、誰だっけ???と思ったら、ああ、あの「後ろに
榛名がいてくれるから本気で投げられる」とか言ってたエースか。思い出した。

その桐青の二巡目は打順よく1番から。
この1番は確か初っ端空振り三振だったヤツだけど、本当の武器は俊足だった。
セーフティバントで塁に出られてしまうと、問題は4番の打席時、ランナーが
どこにいるか、塁(もちろんスコアリングポジション)に何人残っているかが
ポイントになる。だからこそ2番と3番との勝負の駆け引きがとても面白かった。

いや〜、あの盗塁はタイミング的に絶対アウトだと思ったけどなぁ…
って、フィクションにアウトだろ〜絶対と抗議しても仕方ないんだけど。
これこそ動きのあるアニメならではだな。

1点はやってもいい…だから阿部の裁量でやってみろと任せたモモカン。
けれど三橋のコントロールは悪くないのにコツコツと引っ掛けられたり
当てられたりで、思惑通りには行かない。点が入らないのが救いだけど。

それにしても三橋があの顔でチロッとサードランナーを見るのは確かに
笑ってしまう。気にしすぎだろ。ってかいいプレッシャーになってるよ。

ショートのナイスプレーにも助けられたものの、ランナーは進みピンチは続く。
まぁここは高校野球なら当然スクイズだよな。3塁ランナーは足もあるしね。

案の定睨んだとおり送ってきたけれど、雨でぬかるんだ土に勢いを殺されて
思った以上にタマが転がらない。サードが飛び出してるけど当然間に合わず、
キャッチャーが出るには距離があるので、ピッチャーが援護に回る時間と
捕球タイミングのズレが怖い。もし後逸でもしたらカバーがいないから
二塁ランナーも突っ込んでくる。うう、考えるに恐ろしいアリ地獄…
高校野球はこれがあるからこそ面白いんだけどね。麦茶取りに行ってる間に
大逆転しててボーゼンとするからね。ええ?何があったんだ?みたいな。

今この瞬間、身が空いてるのは三橋。
「右手で捕れ!」
迷う阿部と違って田島の声に背中を押され、三橋は右手でキャッチ、
そして阿部にトス。三橋のサードランナーへの牽制視線が効いたのか
俊足ランナーのホームインは見事にアウト!阻止した〜!アブね〜!

ピッチャーがカッコいいと思われるのはしょうがないよね。
やっぱり特別だもんなぁ、マウンドにたった一人で立ってる姿は。
応援団も今なら硬派を気取らなくてもいいと思うんだ。今時学ランが
制服の学校なんかほとんどないだろうし、コスプレしてると思えばいいよ。

とりあえず最近脚本に黒田の名前をトンと見なくなってから、ホモホモ要素は
なくなったと言っていいと思う。ホモ嫌いの私がそういうことを全く気にせず
実に気持ちよく没頭して野球の駆け引きを見てるんだから大変喜ばしい。

黒田のホモ要素は腐れ向けのネタとしてわざとぶっこんでるだけなんだけどさ。
やっぱ忙しいんだろうなぁ、ガンダム…かけもちでできる仕事じゃないか。


第18話 追加点
2007/8/9

桐青の得点を阻止し、リードしたまま桐青の攻撃をしのぎたいところ。
眼の前に転がったゴロを迷いながらも踏ん張り、取りに行かずこらえた阿部、
ダッシュしてグラブを使わずに素手で取って投げたことが功を奏した三橋。
河合も監督も眼に入った2人のアクションを敵ながらあっぱれと褒め、
それはそれでよかったんだけど、やはり恐るべきは田島!

サードランナーを追う田島のダッシュ力、走りながら三橋に素手で取れと
助言するだけの動体視力と判断力がなければ阿部も飛び出してたかも…
ついでに高瀬の牽制球のくせも背中のしなる筋肉で見分けていたという
ビックリ選手権。ビデオじっくり見てきましたって、おま、天賦の才プラス
努力かよ!やべー、モモカンじゃないけどスゴすぎる。カッコいいなぁ田島。

次の打者河合も結局またストレートを打たされて凡退。
2球目は確かに綺麗に後ろに飛んだのに、打たされた球は強いスピンが
かかってたせいで田島が危うく目測を誤りかけるほどのミラクルボール。
まっすぐを打ってるはずなのに素直に飛ばない…
もちろんそれが三橋の武器なんだから飛ばれちゃ困る。

でもこの河合がすれ違いざまにこけた三橋のベルトをつかんで助けてくれたのは
確かにカッコよかった〜。1年と3年の体の大きさの違いといい、反射神経といい
田島や三橋同様カッコい〜、優し〜と感心してしまった。キャッチャーゆえに、
たとえ敵とはいえ投手を気遣う心が刷り込まれてるのかもしれないなぁ。

さてモモカンがいくら気合を入れても打順は三橋から。
できれば三橋には無茶な走塁をさせたくない阿部としては、打つなと
言いたくもなる。そんな事言われちゃった三橋のヘンテコ反応はなんだ?
打つ気を殺いだら投げる気も殺いでしまうかもしれない…
捕手は投手のデリケートさに振り回されてこそ。
仕方なく打てよと心にもないことを言って送り出した阿部が見たのは

ケツにデッドボール!

フォークがうまく抜けず、変な変化をしてスライダーっぽくなった?

痛くないとなにやら器具(クーリングスプレーだっつの)を持って追いかける阿部から
怯える三橋が自分のケツを守って隠している図は狙ってるとしか思えません。
で、実際にケツにスプレーするシーンを見せないのは良心?

硬球が当たった事後の状態はホントにシャレにならないらしいので(野球選手の
インタビューで聞いた話を思い出すたびにアバラがキシキシと音を立てるようだ)
「元気に一塁に走っていきます」なんてアナウンサーが言うと他人事だと
思ってと思うけど、集中してる時はそんなに痛くないのかもしれない。

それにしても走らせるかモモカン。まぁ走らなきゃ勝てないけど…
三橋の表情が面白いとか動きが奇妙な小動物とはよく言われてるけど、
これまでそういうのを見ても狙いすぎててイマイチ笑えなかったんだが、
今回の死にかけたオットセイみたいなスライディングは笑った。
あれ下敷きになってんの当たった方のケツじゃねぇか!いてーだろ!?

9番という打順にだまされて内野の荒れた場所に転がされたゴロは、
打った阿部も走った三橋も生かすことに成功してノーアウト1、3塁。
好調の泉は案の定警戒されてストレート勝負でこれは完璧投手の勝ち。

私は完璧に忘れてたけど、栄口が「サードランナーを見ることで
ピンチでチャンスにリラックス」のメントレを思い出させてくれた。
あ〜、三橋がしつこくサードランナーを見てたのは威嚇じゃなくて
リラックスしてたのか…ならせめてモノローグでそう言えよ!

ってかオレが睨んだのかと思われてんのかなぁ、ヘコむなぁって相変わらず
気ぃ回しすぎだよアンタは。三橋の挙動不審ぶりはいつもの事でしょうが。
いくら叙情的に夏の朝を描いても、手繋いで車座は相変わらず怪しいよ…

初級からスクイズと思っていたものの、気配がない、ランナーはピッチャーと
色々読んでるうちにドツボにはまり、自滅してスクイズなしと読んだ桐青。
モモカンはその裏をかいて2-2に追い込まれてからのまさかのスクイズ。

勝負は1回!
もちろん大きくハズされて、これが当たれば成功、打てなきゃゲッツー。
けれど栄口は見事にとらえ、三橋は2点目のホームを踏む。沸きあがる歓声。

打った栄口は讃えられ、帰った三橋はねぎらわれ、コーチも気もそぞろ…
いつも思うんだけど、こういう時にたった一人敵陣に取り残されてる
ランナー(阿部のことね)って喜ぶ事も出来ないし、気は引き締めなきゃ
いけないし、敵方のくそ〜って雰囲気は伝わってくるし、気苦労多いよね。


第19話 桐青の実力
2007/8/16

「大丈夫大丈夫。ベンチまで鼻つまんどけ」

「どうした」でもなく「大丈夫か」でもなく、三橋を動揺させないように
声をかけて、鼻から出る血をグラブで隠してくれたのはキャプテンだった。
「息は口でするんだ」
窒息しそうになってる三橋と呆れる花井が可愛い。

攻められて守って、攻めて守られての攻防戦。
2点目のホームを踏んだ三橋が2回も水を飲むシーンは、田島じゃないけど
確かになんだか不気味だった。何しろ自分はこうした激しい運動をした事が
ないのでこういう時に水を好きなだけ飲んでいいのかある程度セーブした方が
いいのかもよくわからない根性論の時代じゃないから飲んでいいんだろうけど

アンダー替えようかな…でもなんかいいやぁ…と思考が空転してる三橋。
でも心にあるのは投げられればいい、投げたい、野球したいという純粋な想い。
むしろ余計なものがどんどん削ぎ落ちて、心の奥に眠っていた情熱がふつふつと
湧き上がるような、しかもその濃密なエキスだけが抽出されたような雰囲気で。

阿部が防具をつける間もなくマウンドに行ってもキャッチャーがいない。
声をかけた田島とキャッチボールをし、阿部が戻ると相手してくれた田島に
怪しげな笑顔?を見せる三橋。初めて見た三橋のそんな表情に、変に敏感な
田島がギクリとしたのは、さすがに三橋の回転が上がりすぎてるからかな。

桐青が取り始めた作戦はとことんカーブ待ち。
その作戦で遅い球ゆえに変化が待てずに打たされる連中はカモだけど、
三年生ともなると経験がものをいい待つ事が出来るようになってくる。
一旦ランナーが塁に出れば手堅く進めてくる相手に阿部が取った策は
真っ直ぐでありながらまっすぐではないあのミステリアスなストレート。

けれど思った以上にパワーヒッターだったようで、三橋の遅い球を
センターの深いところに打ち上げて、ついに一点返されてしまう。
あまりにもあっけなく、あっさりと入ってしまった1点にボーゼンとする
ナインが可笑しかった。自分たちは先取点を必死にもぎ取ったのにねぇ…

意外にもこうしたピンチに弱い阿部が三橋を放ってる間に、三橋自身は
心が挫ける事もなく、まだまだ投げられるとうきうきすらしてる様子。
ナインも三橋の気を殺がないようにナイスピーと声をかけ、三橋自身も
大丈夫だ!と思った途端、何やら鼻の奥がウズウズと…

ユニフォーム汚すなよ…いや〜、ここぞという時にいいなぁ花井。
気は利くけど気が小さい栄口や騒がしい田島じゃこうはいかなかったろう。
ってかこういう事にはホントは一番敏感にならなきゃいけないヤツが、
点が入ったショックで相変わらず上の空だからなぁ…キャッチャーは
こういう時こそやっぱどーんと構えててくれないと困るじゃないか。

「夏が……………終わった…」早い早い
脇の下にアイスノン、額を冷やしてもらって皆にうちわでハタハタと
仰がれてる三橋を見てさーーーーーっと血が下がる阿部。ダメだこりゃ。
モモカン曰く、鼻血はもう止まってるし、5回なのでグラウンド整備の時間を
三橋の休憩にあてることができる。「三橋君はまだ投げられるよ!」
それは本当は阿部が一番知ってることのはずなのにね。

「最後に鼻血出したのいつ?」「中三!」
鼻血かぁ…私がダバダバ出したのは小学校5年くらいが最後かな?
授業中に隠れてハナクソほじってたら傷つけちゃってダラッと血が出てきた。
あ、やべ、ティッシュ…と思ったら、思いのほか傷が深かったらしく掘りすぎた
抑えた手の平からは血があふれ出して、ノートにもボタボタ垂れ始めた。
んで、あーこりゃちょっとマズいと思って隣の子に声をかけたんだよね。

そりゃもう隣の子の耳をつんざくような悲鳴はすごかったわな。
確かに普通は隣の席の子が血まみれの手で口元抑えてたら怖いよなぁ…
悪い事しちゃったよ。先生がすっ飛んできてこれまた恥ずかしいし。
なんで鼻血が出たのと言われて、素直にハナクソほじってましたとも
言えないええかっこしいだから「ぶつけました」と嘘ぶっこいたりね。

「後半も頼むぜ!」
自分にも言い聞かせるように阿部が言えば大喜び。こういう姿を見ると、
チームメイトからの信頼の言葉は三橋には何より嬉しいんだろうなと思う。

従姉妹によれば、三橋は三星に入る前から遊びに来るたびに近所の叶たちに
野球に混ぜてもらってたのだそうだ。学校で知り合っただけじゃなく幼馴染
だったのか…叶が三橋にやけにこだわったのはこのへんも原因なのかな…
私としては純粋に野球の実力を認めてるだけでよかった気もするけど。

西浦のクリーンナップは田島が出て走ったものの、キャプテンとしては
いい仕事してるけどバッターとしては今ひとつの花井が全く打てないまま
あっという間にチェンジ。西浦の攻撃が早いローテで終わるのに比べて
桐青の攻撃はある程度長い。攻撃の時間が長いということはランナーが
出てるとかバッターが粘ってるということなので、どうしたって攻撃側
主導になる。2点もリードしてたのに…その通り、嫌な予感は的中。

相変わらず執拗なカーブ狙いで塁に出れば堅実なバントで塁を進めていく。
四番までもバントの構えをした事に動揺したか、阿部は再びストレート勝負、
切り替えたバスターエンドランでバッターにまで2塁に行かれて一死二三塁。

ここで点を入れさせちゃいけないなんて誰でも思うよモモカン。
結果はまるで借りでも返されるようなスクイズで同点…

修羅場の経験もこなしてきた練習量も、1年分2年分となると追いつくのは
難しい。社会人になるとたかが1年や2年なんか大した差でもなくなるけど、
学生時代の時間は社会人とは全く違う時計で動いてるからなぁ…
この時代の先輩後輩の壁って本当に厚いものだよね。

「バッター勝負ー!」

でも試合はまだまだこれから。まぁ確かに雨は不安だけど…
初めて大声を出した三橋につられて守備も気合を入れなおす。

そりゃ点取られて落ち込むのはわかるけど、態度に表しすぎるなよな、阿部。


第20話 逆転
2007/8/23

「勝ちてぇ!コイツにいい思いさせてやりてぇ!」

最初に聞いた時、「勝ちてぇ」が「感じてぇ」に聞こえてコーヒー吹いた。
あー、ビックリした。3回くらい聞いて「これは『勝ちたい』だ」と納得した。

どうやら私はよくよく阿部を疑っているようだ。

同点にされた後も三球三振できっちり片付けた三橋。
そんなレンレンのために「三振スゴイの旗」を振る従姉妹。
せっかく作ってきたんだしなんて言うからどんなすごいモン作ってきたんだと
思ったのに、何のことはない、割り箸にKと書いた紙をくっつけただけだった。

三振10個の三橋から始まった打線だけど、相変わらず泉が打率を上げただけで
あっけなくスリーアウト。一刻も早くマウンドに行きたい三橋だけど、阿部の
準備が整うまでは行ったってしょうがない。そんな三橋の呼吸が整わない事に
体力を消耗してるじゃないかとやや不安になる阿部。まぁこっちは試合より
キョドってる時の動きが激しすぎて体力消耗してんじゃねぇかと思うわけだが。

7回裏の桐青の攻撃はその名の通りラッキーが続く。
まずライトとファーストの間に落ちた打球はギリギリフェア。
その後のバントは三橋が投球と同時にダッシュして綺麗にさばいたものの、
二死1塁の場面でのファーストゴロは切れずこれまたラッキーなフェア。

「あのストレート、浮いてんじゃねーかな…」

高瀬のバッティングが泳ぎ気味だったのは、捉えられると思った球が手前で
浮いたからかもしれない…打ち上げたって事は球の芯より下に当たったって事…
河合の読みはカーブではなく怪しげなストレートを警戒させる事になる。
確かに三橋がストレートを投げると画面から消える前にふわっと浮くんだよね。
「ストレートじゃないストレート」ならではの効果もさすがに読まれてきたか?

雨はゆっくりと降り続く。
でもフォークが決め球なのに指がすっぽ抜けるようだと気にする
高瀬と違って、三橋の指はまだ滑らない。大丈夫、握力はある…
けれどその途端、ズルッと足が滑ってしまう。

いや〜、ヒヤリとした。めちゃめちゃ背筋冷えた。
足をつける時って無防備だからねぇ…足の筋でも傷めたら…とドキドキしたよ。

コントロールのいい三橋が出す確率が低いまさかのワイルドピッチ。
阿部はもちろんボールを追い、三塁ランナーはやすやすとホームイン。

またしても阿部はボーゼン…そしてさすがに今度は三橋もボーゼン…
全くこのバッテリーは…というわけで、気配りマンの栄口がマウンドへ。
ケガないか?と声をかけたのに目を合わせようとしないキョドりぶり。
うわ〜、と思ってるとようやく我に返った女房もタイムを取ってやってきた。

阿部が近づくほどに三橋のキョドキョドは頂点に。
雨のせいでスリップしただけで三橋のせいじゃないという言葉を聞いても
今の三橋の耳にはちゃんと届いているのやら…

「手ぇ出せ!」

隠れる場所のないマウンドで手を合わせる二人にずっこけた。
あのなぁ…試合中にこんな事やってる高校球児はいねぇよ気持ち悪い…
(泣きじゃくってる選手の腰を抱いてベンチに連れてく選手なんかはよくいるけどな)

汗だくなのに冷たい手。アルファ波どころか動揺と緊張と、もしかして疲れ?
三橋の本心は下ろされなたくないというマウンドへの執着。話を聞いてない
三橋に阿部はイラついて手を振り払い、栄口は「おまえ、そんなバシって…」

でもピンチはまだまだ続き、敬遠策の後、今度はアッコちゃんのEDをバックに
島崎に粘られる事になる。カーブを打ったコイツにカーブは投げたくない。
コントロール勝負は三橋の得意とはいえ、打たれれば飛ぶからなぁ…
でも最後はバットを吹っ飛ばした島崎を三振に仕留め、ようやく7回裏終了。

「また逆転すっから!ゲンミツに!」
ニヒッ、と笑いあう三橋と田島は可愛い。
でも頭からシャワーを浴びてる三橋はエロ過ぎるってば…
それに気づいた阿部は阿部で再び三橋の手を握る。右手!と引っ張り、
握ってみろと言うんだけど、握力を測るとはわかってもこれもエロい。

震えながら力の入らない三橋。冷たい手とひどい状態の三橋に言葉もない阿部。

もうここで阿部が三橋を抱きしめてもおかしくねぇシチュエーション

だと覚悟何の?したくらいだったが、従姉妹参上で助かった!
彼女の報せは叶が7回にマウンドに上がって抑え、降雨コールドで
三星が勝ったという朗報だった。まぁ降雨コールドってのが今まさに
モモカンが心配してるこっちの状況でもあるので喜んでいられんのだが…

追い出された従姉妹と入れ替わりにチームメイトもやってきた。
従姉妹がいると聞いていた栄口は思った以上に可愛い娘にドキドキ。
田島が三橋の握力を測ろうとエロさもなんもなく手を握れば痛いくらい。
阿部がもう一度握っても痛いくらい。三橋もさすがは投手、やわそうに
見えても戻ってきた握力は強いらしい。野球選手の握力平均は56くらいと
意外にも普通より高めくらいらしいけど、投手平均はもっと高いのかな?

とりあえず雨天コールドにはならなかったと試合再開を報せる主将。
残るはあと2回。次回はどうやらエースと四番の真剣勝負になりそうだ。

話の内容を全て語ってしまう予告にガッカリし、それがよほど不評だったと
見えてやっとなくなったと思ったら今度はサブタイで全部ネタバレってなぁ…
今回なんかは「逆転」なんてモロバレなものより、マウンドの滑った足場や、
雨天コールドか否か?などでハラハラさせる内容だったので、たとえば
「雨」みたいなものでもよかったんじゃなかろうか。


第21話 もう一点
2007/8/30

三橋はカーブじゃなくあのおかしなストレートが決め球なんじゃないかと
うすうす気づいた河合はひとまず置いといて、西浦の7回の攻撃は巣山から。

今回は最低限のBGM(ってか応援歌以外流れてない?)で静かな静かなモノローグが
メインの行き詰る攻防戦だったなぁ。巣山の構えに桐青全員がそれぞれ
バラバラにああじゃないかこうじゃないかと考えてすすすと守備位置を
変えたり構えたりするのが面白い。守備のシフトってスタンドで見ると
滑らかで面白いんだよねぇ。実際そこに飛ぶとおお、すげーと思うし。

巣山はセンター、ショート、セカンドの魔の三角地帯に落ちたポテンで
無死走者に。そして迎えるは田島とあっちゃ盛り上がらないはずもない。

左打者の上、小柄な田島のリーチじゃシンカーには届かない。
でも巣山を脅したようにインハイにボール球を放っても自然体は崩れない。
というかこのボール、どうやら試合の流れや打席の結果と眼の前の落ち着いた
四番を見て、情報過多で判断に迷う河合への高瀬からの気合だったようだ。

シュートならレフト線へ運べる。そしてストレートはひたすらファウル。
カットできるのは見えてる証拠。となれば決め球でしとめるしかない…
ボールになるシンカーを見たものの、やはり田島には届きそうもない。

真ん中寄りに外れないかな…

そんな田島と意見が合致したようにシンカーを真ん中に投げさせる河合。
本当はシンカーなんて遅い球、嫌いだった。今でも投げるのはイヤだ。
でも河合がいいと言ったから投げ続け、そして今、高瀬はエースになった。
だから河合とシンカーを信じて投げる。ひいては自分を信じて投げる。

エースの球は 打たれない

エースVS四番の真剣勝負は空振り三振。
残念ながら今回はバッテリーの方が一枚上手だったね。
もう打席はないかもしれない…そう思う田島の眼には涙が浮かぶ。
だけど投手は最後までマウンドでへたり込んではいけないように、四番も
また気持ちを折っちゃいけない。ホントは折れてても、見せてはいけない。

とはいえ辛いところだろうなぁ…いくら鉄面皮のオナニー小僧でもね。
しかも田島がコーチャーズボックスに入った途端、今まではちっとも
走ろうとしなかった巣山が二盗三盗。そりゃ監督じゃなくても疑うわ。
田島がコーチになると走る。すなわち、田島が打席や塁にいれば走らない。
攻撃もあと2回だし、カラクリを見破られてもさほど害はない…かなぁ?

田島との勝負に勝ったものの、高瀬の緊張の糸が切れたのか花井はそのまま
四球で出て一死一三塁。無論次も走って花井が二塁に到達すると、ここで
桐青は敬遠満塁策を取る。どっちにしろヘタに打たれれば2点入るから
満塁でゲッツーが取れれば無得点に抑えられるという監督の読み。
舐められる水谷…ってかモモカンも期待してない。ってか本人が一番自信ない。

でもそんな水谷にまたしてもキョドキョドした生き物が励ましのお言葉を…
かけられないままだった。だってかける前に水谷が笑っちゃったから。
そしてそのレンレン自身の辛い姿を思い出しちゃったから…

巣山の掛け声でサードランナーを見たものの、ボール球を思いっきり空振り。
打つ気が勝るならインを引っ掛ける…ボテボテの内野ゴロにこれでゲッツーと
思われた時、以前好守備を見せた島崎が泥に躓いて後逸、巣山のホームインを
許す事になる。ちなみに同じく以前は好走塁を見せた花井はホームでアウト。

ベンチに戻り、三橋に声をかけてきたのは田島だった。
俺、カッコ悪ぃ…「逆転するって言ったのに」ちゃんと約束したのに…
美味しいところは水谷に持ってかれた。俺は四番なのに何も出来なかった。

もはや三橋のキョドりっぷりは宇宙新生物レベル。
喋ってる中の人がこれまた言葉の最初に「っ」が入る発音をするので、聞いてる
こっちまでうがっ、と息が詰まりそうだ。ところが地球外新生物のたどたどしい
日本語を聞き取ってみれば、俺があと2回抑える…でも、逆転しないと勝てない
という、弱弱しいくせにやけに頼もしい言葉だったのはビックリしたよ。へぇ…

「9回にも活躍しなよ」「もう一回、おまえにまわしてやっから!」
本日の最高打率を誇る泉ときちんと仕事をこなしてきてる栄口の言葉。
頼もしい1番と2番の励ましが加わっちゃ燃えないわけにはいかないよね。

再び同点に追いついた西浦を桐青はどう振り切ろうとするのか。
そして西浦はどうやって王者に食らいついていこうとするのか。
長い長い試合も残りわずか。それと同時に最終回も間近なんだなぁ…


第22話 防げ!
2007/9/6

「もう怒ってないってさ」

気配りの栄口と天然の田島が緩衝材になってくれてよかったよかった。

青木には連続4球ストレートで結局見逃しの三振。
そして続く河合はストレート見逃し、そしてカットするタイミングで空振り、
カーブを打つタイミングのスイングはバックネットにぶち当てたりと色々と
試してみる。どう見てもやみくもに打つのではなく、三橋のストレートを
研究してるのは明らか…となればカーブを投げて隙を突いてやれ…

でもまぁさすがは3年生、そこは経験の違いが物をいったのか、
ミート直前でスイングを変えられて見事1、2塁間を抜かれてしまった。
とはいえカーブを捉えるために重心を後ろに置いてたのによくずらしたな。
あと一塁ベースで自分の打席と球種を反芻する河合がグローブを外してる仕草が
やけに丁寧に作画されててビックリした。作画のいいおお振りらしいけど。

桐青は当然送りバントの場面でなんとゲッツーを恐れずバスターエンドラン。
その後も強気の攻めで再びエンドランをかければ今度は三遊間を抜かれる。
きーっ、なんというザル守備!一生懸命やってるのはわかるけどさぁ…

レフト前に転がった球を中継を経てバックホーム。でもせっかくホームインの
前に球は戻ってきてたのに、何の因果かキャッチャー対決は体格差が物をいい、
軽量派の阿部は後ろに飛ばされてしまう。逆だったらアウトだったかもね。

8回裏、土壇場で逆転。

本当にあっけなく逆転。しかしここで逆転はきっついなぁ…

そしてなんと3人目もエンドランとは桐青も強気強気。
外して様子を見ようと言ったその途端、飛んできたのは強烈なピッチャー返し。
運もあるけど三橋の反射神経も大したもんだ。球は三橋のグローブに当たり、
見失いはしたものの落ちて後ろに転がった。いや、私も最初捕ったのかと
思って三橋同様球を見失ったよ。よく見ると弾いてるんだよね。細かい。

「バックホーム!」

1点も許せないここではもちろん何をおいてもバックホーム優先。
だけど三橋はなぜか躊躇してしまう。それを見て何やってると怒る阿部。
そら怒るわなぁ…慌てて投げた球を阿部は今度こそがっしり掴んでブロック。
今度は相手ピッチャーとの対決になったけど、桐青はエースのクロスプレー
なんてヒヤリとするだろうなぁ。三橋だったら間違いなく阿部は蒼白だ。

アウトは取ったものの阿部の怒りは収まらず、三橋の胸元を掴んで怒り爆発。
それこそパニック状態になった三橋は田島の通訳によれば背の高いランナーと
クロスしたら、阿部がまた吹っ飛ばされるんじゃないかと心配しての事だった。

「何年野球やってんだ!俺は怪我しねぇって言っただろ!」

ははは、なんだ、怒りながらも約束はちゃんと覚えてんじゃねーか。
三橋の気持ちがわかって照れ隠しもあったのか、逆らうなとあくまでも
かかぁ天下を宣言して去っていく阿部。相変わらずのキョドりぶりだったけど、
三橋も怪我も病気もしないという約束を覚えててくれたのは嬉しかったようだ。

次の打者は考えすぎてアウト。いつも思うけど、おお振りは色々考えて野球を
やってるというのはいいんだけどさ…物事って往々にして考えがまとまらない
うちにタイムアップで終わったりするよね。ことにこういうタイミングが
勝負のことって、考え終わってから球が来ることばっかじゃねーよな。
考えてるうちにストライク取られてバッターアウトだってあり得るでしょ。

そしてついに9回表、西浦最後の攻撃。
次も守るつもりの阿部は、三橋に休んでおけと言い残してバッターボックスに
向かう。点差は1点。アウト3つで初めての夏が終わる。終わらせないためには…

今回は夏の風物詩、台風によるL字放映で画面ちっちゃかったなぁ。
物語も残りわずか。果たしてドラマティックなクライマックスが待ってるのか?


第23話 ゲンミツに
2007/9/13

「んだよ、ムキになっちゃって!」

自分はムキになって一塁まで全力疾走したくせに何を言うか!

大江戸ロケット同様、「あれ!?私また録画失敗したのか!?」とめちゃくちゃ
焦っちゃったよ。なんで今さら1点目が入ったトコなんだとビックリしたよ。

軽い総集編で流れを見せておいて、開始3分でようやく本編が始まる。
打順は阿部からだけど、速球に手が出ず、言葉とは裏腹にすぐ追い込まれ、
それを見たベンチの花井に振れよ!と怒られる始末。今日の花井が人のことを
とやかく言える立場かというのはこっちこそツッコみたいところなんだが…

三塁線ギリギリのゴロはぬかるんだ泥で面白いバウンドをし、なりふり
構わぬ全力疾走もあって一塁はセーフ。そして次はこの試合絶好調の泉。
監督が睨んだとおりコーチャーが田島の今は高瀬のフォームは盗まれ、阿部が
走ることは想定内だったけど、プッシュで微妙な位置に転がしたおかげで泉も
生きる事になる。泉はこれで4打席3ヒットだっけ?ラッキーボーイだねぇ。

けれどここで一二塁以上は行かせないとばかりに河合は捕手の肩を見せて
ランナーと田島を牽制する。確かにいくらモーション盗まれてるからって
こうも1年坊主にバンバン走られちゃ昨年の覇者の名がすたるもんなぁ。

でもそれに気おされたか気ぃ遣いの分気弱な栄口は速球に手が出ない。
強いチームが格下のチームに負けるのは確かに高校野球ではよくあること。
でも高瀬曰く、それはミラクルではなく強いチームが勝手に崩れてるだけ。
確かに高校野球って勢いがついてあれよあれよと優勝しちゃうチームって
あるもんね。なのに次の年からは名前も聞かなくなっちゃったりしてさ。

今は確かに流れは西浦にある。
それを引き戻そうとする高瀬のストレートを、波に乗ろうとする栄口は2球失敗、
既に後はない。ここでヒッティングに切り替えるかバント継続か…でももしも
フォークが来たら打てない事はわかってる…迷い、複雑な表情の栄口を巣山が
呼び、高瀬はフォークを投げないからストレート狙いと監督の読みを伝える。
高瀬は確かに雨で指がすっぽ抜ける気がして違和感があると言ってたしね。

この時栄口が握らせてもらった巣山の手は暖かかったんだろうかね?
ってかグラウンドで握手してる高校球児なんかイヤだなぁ…

さんざん騒いだ割に栄口のバントは成功し、逆に栄口を励まし、手まで握らせて
見事打たせた巣山はあっけなく三振という現実…リアルっちゃリアルだけどね。
気を取り直してツーアウト2、3塁で迎えるバッターはいよいよ田島だ。

それまでも水谷と花井と一緒にバッター陣を応援してた三橋が、田島登場で
コーフンしまくった2人に挟まれてもみくちゃにされてるのが可愛いったら。
結構野球漫画のエースってこういう時熱くならず、後ろでやけに冷静だったり
コンディションを整えてたり、マネと乳繰り合ってたりするんで、他の選手と
一緒になってわーわー声援を送ってる三橋がなんだか新鮮に感じるよ変なの

「田島くん、がんばれっ!」
振り向いた田島の気合にエクスタシ〜♥の3人が可笑しいったら。

ネクストを促された花井以上にこれまでいいトコのない田島に、本当に
回ってきた打席。約束してくれた泉は塁に出た。役割を果たした栄口は
その泉と阿部の塁を進めた。こういう場面で誰もが期待するのが四番打者。

いや、私はむしろこういう場面で打席が回ってくるヤツこそがスターである
四番だと思ってる。四番が花形なのは眼のよさや打率、バッティングセンスは
もちろんだけど、やっぱり「勝負強さ」というスター性・カリスマ性だと思う。
イチローのすごさは誰もが認めるものでも、イチローはやっぱりあくまでも
いぶし銀の巧打者であって「四番」ではないんだよなぁそれがまたすごいんだけどね

罰ゲーム…じゃなくて×ゲームにはさせない。
前に転がしたら頭から突っ込む勢いで逸っていた阿部の期待に今度こそ
応えるべく田島は構え、ハマちゃんたち応援団も最高潮の盛り上がり。
ここで打てなきゃ西浦の負けは確実。四番としてこれほど悔しい事はない。

これが終わって学校帰ったらまずシャワー浴びよう…軽いミーティングして
家に帰ったら何か食って、それからゆっくり寝よう。そう、明日のために…
勝って終わったら、また明日がある。勝ちさえすれば、夏はまだ終わらない。

けれどそんな高瀬のイメージを壊したのは田島の驚くべき打法だった。
田島のリーチでは絶対に届かなかった高瀬の決め球シンカーを、ミートの瞬間
指三本分離して遠心力で横滑りさせ、バットの芯で捉える…ってマジ無理!

いや〜、しかしこの作品はズルいよ!あれこれ色々と余計な事を考えた割には
体がついていかなくて結局三振だったり、ああでもないこうでもないと投球の
組み立てをしてたって結局あっけなく打たれちゃったりするくせに、こういう
トンデモ作戦を考えてる時だけは絶対にそのキャラの考えを視聴者に知らせて
くれないんだもんな〜!だって盗塁できるかどうかに集中しながら、田島は
この打法を考えてたって事でしょ?どんだけマルチ脳なんだよおまえはよ!

そしてそんな田島の指マジックに気づく河合もどうなんだよ!
なんでそんな一瞬のことを正確にわかるのさ!すげーよ!気づいたって
せいぜい「何だ?今バットが伸びたような…まさか」くらいじゃないの?

阿部が同点、そして泉が勝ち越しのランナーとしてホームイン。
もう西浦の狂乱は見てて微笑ましい。誰もかなわないと思ってた王者に、
無名高がまたしても点を入れた。しかもフロックではなく四番のヒットで!

…まぁその後の花井は散々な結果だったわけだが。阿部の事ホンマに言えんわ。

「三橋ぃっ!」キョドキョドキョドキョドキョドキョドキョド「なんだそれ?」
戻ってきた阿部は三橋の名を呼び、気合を入れなおす。残るは9回裏。
守り抜けば夏大初戦突破、同点なら延長戦、けれど点が入ればサヨナラ。
いよいよ次回、長かった桐青戦も決着。いやホント、長かったよ…

ふと思ったんだけど栄口があれだけ緊張して挑んだスリーバントは失敗したら
アウトになるなんてルール、おお振りファンの女の子は知ってるのかな?


第24話 決着
2007/9/20

勝ったよ…

勝ったよ…去年の王者桐青に、一年生チームの西浦が勝った。
まぁ最終回のサブタイがこれまた激しくネタバレだったわけだが、中盤までの
展開はこりゃ西浦は負けるのかなと思えるものだったし、大体野球漫画って
主人公チームがやたら強くなっちゃうご都合現象が起きるのに、ギリギリまで
ヒヤヒヤさせてくれたので、負けても話的にはおかしくないと思ったもんな。

残る回は9回一回のみ。これを抑えきれば夏の予選初戦突破。
もちろん彼らにとっては全てが始めてづくしなわけだけど。

バントの構えの1番バッターにストレートを2球要求する阿部。
けれど三橋は散々打たれてきた自分のストレートを信じることが出来ない。
どれほど阿部が言葉を尽くしても、実際に三振の山を築いても、三橋には
中学時代の苦い思い出が払拭できない。そりゃそうだよね…無理もないよ。

サイン通りには投げる…でも、変化球に逃げたい…
「阿部君は、俺のストレートがどれだけ打たれてきたか知らないんだ」

迷いのあるストレートに気づいた阿部はストレートからボールになるシュートを
要求して、今の三橋には変化球の方が怖いという事を気づかせようとする。
この場面でそれか…相変わらず変なトコでクソ度胸があるなぁ、阿部は。
自信を持て…おまえのストレートは武器になる。通用してるんだ。
三橋のストレートへの自信のなさなんてお見通しというのが心憎いね。

絶妙なコントロールを誇る三橋にしては珍しく曲がりきらないシュート。
何かしら職人的な巧者を置く一番打者だったこともツイてなかったのか、
それを見逃さずにきっちり当ててくるのはさすが。しかも三橋にはそれを
さばく事が出来ず、ノーアウトのランナーを一塁に出してしまう。

「…何?まさか、ここが限界??」

ガックリと膝をついた三橋を見てさしものモモカンも焦りを隠せない。
たった一人で投げてきたエース。スタミナは切れ、変化球が曲がらない。

ところがここでまた阿部のショック療法にはビックリ。
自信がないなら代わってくれ、三橋。それは感情を抑えた冷静な言葉だった。
勝つための最善の策はなんなのかと考えさせる、阿部の一世一代の名演技。

沖曰く「投球中毒」の三橋にはマウンドを譲れるはずなんかない。
これだけキョドり、不安そうにし、投球も自信がないくせに、こんな場面でも
マウンドを降りたいなんて考えない。足の踏ん張りが利かなくなってる…
腕の振りもいつもより悪い…そして速球は既に2割減。それでも、投げたい。

「踏ん張れ、三橋!」
見事この療法は功を奏し、眼に力が戻った三橋の真っ直ぐで三球三振。
速球に威力がなくなってることより、キャッチャーフライを捕れなかった事を
謝る阿部を見て、三橋は阿部が怒っていないこと、怒るはずなんかないのだと
徐々に理解していく。ここは三星ではなく、エース三橋を認める西浦だから。

けれど島崎が打った打球は前に出ていた田島の頭を超え、すぐにショートが
カバーしたものの、雨で握りが甘かったせいで一塁はセーフ。何よりも
スコアリングポジションに進んでいたセカンドランナーがサードに走り、
これもまたセーフだったこと。こうして途中ではセーフを積み上げておいて
最終的にあの決着という構成はフィクションとしてはなかなかうまいよね。

ワンナウト1,3塁で廻ったのは4番打者。
田島が真の4番なら、桐青の青木もまた生粋の4番ということだろう。

青木の応援ソングはこれも定番、爆風の「ランナー」
今回はジッタリンジン(ホワイトベリーがカバー)の「夏祭り」も懐かしかった。
君がいた夏は 遠い夢の中 空に消えてった 打ち上げ花火♪

な〜んて言ってる余裕もないほどの大ピンチなんだけど。
恐らくはおお振り始まって以来の大大大ピンチ。
これで点が入れば同点、長打なら逆転もありうる。

試合前、誰かこんな点差を想像できたか?
攻撃が始まる前、円陣を組んだ桐青の主将河合はそれでも勝つと気合を入れた。
勝負には本来、勝つか負けるかしかない。ならば答えは1つ。勝つしかない。
勝たなければ努力は報われない。勝たなければ明日へは進めない。だから勝つ!

この場面で再び自信を失う三橋。
もう力が残っていない…いつものように投げられない…約束したのに、
阿部君の希望通りに投げる事が出来ない…だけど三橋は気づいてない。

コイツは自分が思うように投げられないことが怖いだけで、マウンドから
逃げ出そうなんて思ってない。自分が打たれたら負けるとわかってたって、
それでもマウンドを離れたくない。阿部がそれは長所なんだと言った意味が
今わかった。逃げないピッチャーってのは、もうそれだけですごいんだな。

「おまえの投げる球なら、何も文句ねーから!!」

そして三橋は再び視野を拡げる。西浦には、阿部だけじゃない。
皆が声をかけてくれる。三橋を信じて守ってくれるバックがいる。
みんな点を取ってくれたじゃん。三橋が逆転されたのに、約束どおり
取り返して勝ち越してくれたじゃん。打たれても守ってやる。
エースはただ最高の球を思いっきり投げればいい。

優しいチームメイトに守られ、三橋は最後の一球を投げる。
芯を外されて打ち上げられた球はセンター前の難しい場所。

「泉くん!!」
なんつーラッキーボーイなんだ泉!
好漢・織田役だった福山が敢えてダブルキャストのわけがわかったよ。
泉は躊躇なくダイブし、見事にグラブの先に引っ掛けツーアウト。
そしてその球を我らがキャプテンに託す。「花井ッ!」

花井は受け取った球をダイレクトでバックホームするという格好よさで、
イマイチいいところのなかった今回の活躍をイーブンに戻す強肩を見せる。

「勝ったーっ!」

正確に戻ってきた球を捕った阿部はガッチリとブロックし、三塁ランナーの
生還を阻止。息を呑むような流れに、田島が叫んでもこれで終わったことが
俄かに信じられなかった…え、これでスリーアウトだっけ…?という感じ。

西浦が応援団に礼を告げている頃、負けた桐青の描写がスゴかった。
泣き声で選手たちの健闘を讃える応援団の声をバックに、家族全員が
応援してくれた証の御守りを手に項垂れる河合。でもキャプテンが
いつまでもそうしてるわけにもいかず、ベンチを空けなければならない。

「すいません…でした」

勝てなかった…ごめんなさい。終わらせてしまった…ごめんなさい。
高瀬のやるせない涙を見て河合が抱きつくのは「また〜」とちとゲンナリだが、
「うまく投げさせてやれなくてごめんな」という河合の思いがけない言葉には
意表を突かれて思わず涙が…西浦が負けていたなら花井には言えない言葉だ。

「花井君、最後のバックホーム、本当に凄かった」
頑張ってください…応援してます。
3年生なのに、キャプテンとはいえ1年生の花井にきちんと
敬意を払う河合は、祈りのこもった千羽鶴を託して去っていく。
河合の真っ赤に泣きはらした眼を見た花井は感じるものがあるようだ。

「俺とメルアド交換しない!?」「ああ、いいけど?」
リオと田島のワケのわからない交流に吹いた。なんなんだコイツら。
簡単に負けないでくれよ…先輩たちが弱いみたいに思われるから。

子供のように体力を使い果たし、轟沈した三橋はママンにひん剥かれて帰還。
白眼剥いてヨダレ垂らして、ヒーローにしては締まらないけど、勝ったんだ。
おめでとう、三橋。お疲れさま。長かった闘いがやっと終わったよ。

もちろん今年の高校野球はとっくに終わってしまったけど、久々に高校野球を
楽しみにできたのは間違いなくおお振りのおかげだったよ。ありがとう。

次回最終回。インターバル的な話のようだけど、原作のストックが
もっとあればこのまま続いたろうに、惜しい作品だったよね。


最終話 ひとつ勝って
2007/9/27

阿部ぇ!カレー食ってる時にウンコの話してんじゃねーよ!

緒戦勝利を飾った彼らに訪れたひと時の平穏を描いた穏やかな最終回。
夏の暑い日、疲れきって帰ってきてシャワーを浴びた後、涼しい部屋で
うたた寝をしているような、昼下がりの雰囲気のまま物語は終わる…

モモカンの言ったとおり少し熱を出した三橋は練習を休み、クラスメイトの
田島と泉、そして用事があるらしい花井と阿部も三橋の家に寄る事にする。

疲れた体を休めながらも、三橋の心には阿部にマウンドを譲れと言われても
譲ろうとしなかった事を阿部が怒っているんじゃないかというビクビク虫で
いっぱい。冒頭の雪の中、叶に三星での高等部進学をやめることを告げて
野球をやめるなと言われて泣いていた三橋は、西浦で再びマウンドに立った。

勝たなければならない場面で、またマウンドを譲れなかった。

阿部からのメールに返信もできず、ほにゃほにゃした頭で眠ったり
起きたりを繰り返しながらビクビク虫はそれでも田島たちを待っている…

前回のリオと田島もだけど、最近の男の子って野郎同士でメールすんの?
私はメールなんかほとんどしないからなぁ…ってか携帯は親が入院した時に
連絡がつかなかったから緊急連絡用に持たされてるけど、ほとんど使ってない。
(なんか田島みたいなエピソードだ。トシが違うのでひいじいじゃなくてオヤジだけど)
大体2割は忘れてるしね、家に。特に充電すると3日は忘れるからね。うん。

三橋は53kgベストで、一試合で3kg減の50kgに。
そりゃぶっ倒れて熱も出すわ…ただでさえ運動やってりゃ体脂肪ないのに。
しかし三橋も田島も皆よく食うなぁ…ってか、10代で体を大きくしたいなら
食って適度に運動して、何より眠る事だと思う。私が一番成長した小五の時は
(一応女の子だったので成長は早かった)遠い塾に通ってたので1日5食食ってて
これは自分でもわかるくらい体がでかくなったし丈夫にもなった覚えがある。
今部活やってる男子高校生がもりもり食ってる姿なんか見たら胸焼けしそう。
トシ食って代謝が落ちるって事は食欲も落ちるって事なんだなぁ。

三橋と気と波長があってる田島や、ハマちゃんとの関係からも結構気配りの
できる泉に三橋との攻略法つきあいかたを聞いてみたり、戻ってこない
メールで三橋に嫌われてるのではと落ち込んでみたり、実際に会ってみれば
やっぱりオドオドビクビクキョドキョドしてる宇宙外生物ぶりを見せる三橋に
キレてみたりと忙しい阿部。二通目を三橋が受け取った時の「阿部隆也」が
ドスが利いてて面白くてしょうがない。

花井も結構三橋にはイライラしてるようだけど、何より気になるのは自分たち
バックがピッチャーに声をかけて励ますたびに、三橋がいちいちビックリした
顔をする事…チームメイトなら当たり前のことを、三橋は何も知らない…
花井も初めはイラつくだけだったその態度は、三橋の過去が関係していると
三星戦を踏まえているからこその理解に切り替わる思考はいい。
余裕のない中坊なら、単に苛立ってイジメていたかも…でも今は違う。

出会いが今で、よかった…

それから皆が西浦を選んだ理由の打ち明け話に発展。
いきなり、と言ってた阿部に驚いたよ。そうか?こういう転換ってあるよな?
阿部って女とデートしても会話が続かねーヤツだなきっと。田島は女の子に
声をかけられて軽く返してたし、男女の枠超えて「話しやすい」ヤツだな。

田島はひいじいが倒れてもいつでも駆けつけられるように。
沖と阿部はグラウンドを見て…ってか、阿部は榛名を振り切った理由はスルー。
三橋は三星を出る事が目的で、母親の母校だから。ってかそのために必死に
勉強したと聞き、そこまで三星を出たかったのか…ってどんだけバカなんだ
三橋は…花井はレベルと通学時間。私も花井と同じ理由だな。電車通学30分と
偏差値。ホントはもう一ランク上の徒歩15分の学校に行きたかったんだけど、
今はレベルも逆転したし適度に自由で楽しかった母校で正解だったと思う。

そして三橋が気にしていたマウンドを代われと言う阿部の言葉の真実は

「あれはウソだ」

だった。ヘナヘナと空気が抜けていく三橋が最後まで面白いよ。バカだなぁ。

泉がマネからもらってきたミーティングの総評が泣けるじゃないか。
ピッチャーが頑張ってくれた…三橋はよく踏ん張った…みんな頑張った…
仲間たちが讃えてくれる。でもそれは特別な事じゃない。頑張った人に、
見合った賞賛が与えられるだけの事。女の子が田島を知り、なかなかの
運動神経を見せるハマちゃんを応援してくれたように、皆三橋が頑張ったと
思ってる。だから「1年生投手三橋、踏ん張りました」と言ってもらえる。
三橋もいろんな人に褒められて自信がつくといいとさりげなく思う阿部がいい。

シュートを打つ時のあの打法で右手を痛めたらしい田島と一緒に病院に行くか
志賀先生に来てもらってマッサージをしてもらうかの前に、軽いストレッチを
阿部に手伝ってもらう三橋の前屈の柔らかさ。運動をやってる人なら当たり前
かもしれないけど、それ以上にビックリしたのはコイツがとんび座りをした事!
股関節の浅い女並の柔らかさだよ!私も体が固い分股関節は柔らかいんだけど、
深いのでできねぇんだよな、あれ(普通男はできない人が多い。女は出来るからとやってると磨り減る)

さよなら…またあとで…また…明日…

皆が自分と一緒に野球をやってくれるのは、フツーの事なんだって。
エースに声をかけてくれて、守ってくれて、打ってくれて…
特別じゃない、フツーに野球をやってるだけなんだって。
皆を見送った三橋に湧き上がってくる嬉しさと、安堵の気持ち。

おまえがやってるのは違うんだと言ってくれた叶の言葉が蘇る。
勝ったよ…野球、やったよ…皆と一緒に、野球やったよ。

野球、やめなくてよかった。野球、やっててよかった。

<総評>

高校を舞台にした作品はゴマンとあるのに、これほどまでに自分の高校時代を
懐かしく思い出す作品も珍しい。高校時代なんか別に楽しくもなく、シラけて
勉強もせず、未来に希望が持てない、夢なんかないと生意気な事をほざいて
努力しない怠け者だったくせに、無性に懐かしい。二度と戻れないからこそ
思い出はより鮮明で、そのくせ寂しくてほろ苦い。今高校生の人はその時代を
自分から楽しむようにした方がいい。過去は絶対に取り戻せないのだから。

生き生きした少年たちの言動は男の作者ならこういう表現はしないだろうと
思う部分も多いのだけど、逆に女性だからこそ細やかでなるほどと思わせる
表現もあって、欠点をうまくカバーしている。原作のデッサンが狂いがちな
絵をアニメは力のあるアニメーターが描いているせいで修正がかかってるのも
大きな利点だった。今回もハマちゃんのバスケシーンなど何でこんなに無駄に
凝ってるのと思うくらい見事なアングルと作画だったよ。バスケ漫画ですか?

24話の最後まで読めない試合運びなどはまさに秀逸!
ホントにプハーッと息を吐くくらい集中して「野球そのもの」を楽しんでた。
どんな野球物でも試合そのものをここまで真剣に見た事はないかもしれない。
消えたり曲がったりの必殺技もないし、飛んだり撥ねたりのトンデモ選手も
いないし、セオリーに従い、監督の指示に従い、ここで打つだろという場面で
あっけなく空振り三振だったりと本物の高校野球のようにリアルだったよ。

日数が圧倒的に少ないのに練習量でカバーするとか、ベントラベントラにしか
見えない怪しい輪になってアルファ波とか、結局三塁ランナーがなんだよという
さすがに漫画チックな設定や物語運びもあったし、何より新陳代謝が活発で臭い
世代の男の子たちがベタベタ触りあったり抱き合ったりするのは見ててちょっと
キモかったのは否めないし、セリフも変に狙ってるみたいなものはさすがに
ドン引いたんだけど、それらをマイナスしても尚、楽しめた作品だった。

作画はほとんど崩れず、浮き上がったり微妙に変化するボールや、躍動感が
溢れる面白いアングルから試合を見せてくれたスタッフ、そしてさぞ男臭い
アフレコ現場だったろうと思うキャストにもお疲れ様と心から感謝を送りたい。
ダブルキャストがいるにしたってメイン9人と相手チームが5〜6人、多ければ
全員いるわけで。女キャラなんかモモカン以外はお飾りみたいなもんだしね。

あとOPは1期の「ドラマティック」が絵柄もメロディラインも素晴らしかった。
2期OPもとてもよかったよ。EDは断然2期が好きだ。高校時代、友達と時間を
忘れてバカ騒ぎしてホントに楽しくて、別れ難いような寂しさを感じさせる。

関わった全ての皆さん、本当にお疲れ様でした。毎回とても面白かった。
水島監督は大魔法峠、HOLICと続けて面白かったけど今回もハズれなかった。
次はHOLIC続編でまた侑子さんとワタヌキに会える事を楽しみに待ちたい。

今は休息の時。だから何もかも忘れて眠れ。
2つ目の勝利を目指して、明日からはまた厳しくて楽しい練習が待っている。
明日も明後日もその次も、皆と一緒に大好きな野球が続けられるように。

あのマウンドに立って、おおきく振りかぶって、力いっぱい投げるために。

(2007/9/28記)
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