光州−金池間鉄道構想

(12月27日修正)


 光州−潭陽間の旧光州線、及び潭陽−金池間の未成線の歴史を調べていくうちに、ついつい、こんな鉄道が出来ないものかと考えてしまいました。
 下にあるのが、運営者(私)の空想から生まれた光州市営地下鉄6号線と、それに連結する国鉄(あるいは公的な鉄道会社による運営の)潭陽線の路線図です。・・・光州の土地鑑がないとイメージが難しいとは思いますが。
要するに、全羅線の途中(南原の南)と光州とを結ぶ全羅道横断路線の構想、というより妄想です。というか構想自体は日帝時代にあったのでそれの焼き直し+光州市内のバスを減らして地下鉄に、というかなわぬ願いです…。

 現在光州市では地下鉄1号線が建設中で、これは市内を大体東西に横断するものです。しかしこれすらも赤字が見込まれているほどで、2号線建設などとはとてもじゃないけど行かないのが現状。そこをあえて妄想で・・・。こういうの、昔から好きで、特に鉄道駅のない町で育ったもので子供の頃、自分の町を通る新しい路線とかを考えていました。

と、思っていたら、2号線の構想というもの自体は存在するようです。コレは当初は、慶全線の孝泉駅から、2000年の切替えで廃線になった孝泉−旧南光州間を北上し、途中から市内に入って錦南路を横切って北上し文化洞にいたるものでした。これですと北半分はここでの新線構想とほぼ重なる経路を取ります。
ところが、これでは採算が見込めないとして、路線計画が大幅に変更になりました。新しい2号線構想線は、孝泉駅を始点に光州駅までの旧線を半分以上なぞる形で光州駅に至り、そこからループを描いて綜合バスターミナル、尚武地区新市庁舎(現在光州駅近くにある市庁舎が市の西にある尚武地区に移る予定で、現在も建設中です)を通って白雲広場という所で孝泉からの2号線に戻ってくるという、いわば東京の大江戸線を小さくしたような尻尾つきの環状路線になっています(白雲広場駅での接続がどっち方向になるかとかそんな細かい事はまだ検討段階ですらありません)。

*光州市の地下鉄建設に関する、素人目線からのちょっとした愚痴など・・・



・・・ともかく、現実の2号線計画との整合性をほっぽらかしたままだったのですが、今回整合性を取って、2号線ではなく6号線として一部修正してみました。

※追加:6号線(西光州−望月洞)の計画図を作成してしまいました(12.30)。
→さらに直しました(2003.9)。「未来鉄道DB」に掲載されていた計画路線図を参考に、2号線の計画線を描き加えました。

6号線架空計画の市内路線図サムネイル。
桃色の線が2号線
上の図をクリックすると市内の全体図を表示します。

地下鉄6号線&潭陽線略図
潭陽以北の路線は、おおむねこんな感じです。


地下鉄6号線&潭陽線構想路線図●路線図

左の路線図は南(西)が上、北(東)を下にして描いてみました。潭陽まではだいたい北行です。潭陽からは方角をやや変えて、そこから金池(※図では現在「金枝」と誤表記になっています。そのうち直します)までは大体東の方角に向かう感じです。ハングル表記のみの部分は事実上漢字表記がない駅だと思って下さい。
6号線の始点は国鉄慶全線西光州(ソグァンジュ)駅(現存)です。そこからやや大回りしてワールドカップ競技場(路線図では世界杯競技場)の前で環状線の2号線と接続。また南下してから光州市街の南にある光州公園のそばを通って、メインストリートである錦南路(クンナムノ)の「錦南路4街(クンナムノサーガ)」(4街=日本式にいえば“4丁目”)駅で1号線(現在建設中)と接続。その後は東門路と呼ばれる幹線道路を北上する。錦南路4街から2つ目の駅「ソバンシジャン(4文字。シジャンは「市場」)」で2号線と再び接続。金枝方面からの国鉄の優等列車はここで2号線に乗り入れ、さらに光州駅から松汀里方面へ直通させる。
その次の駅「マルバウ(ハングル表記の3文字)」で市外バス(都市間中距離バス)の停留所に連絡。文化洞(ムヌヮドン)駅が市内から連続する住宅地の外縁。ちなみに文化洞〜鳳山間はいわゆるグリーンベルト、開発制限区域なので大規模住宅などは建てられない。ただ、この電鉄線が開業の暁には、駅周辺だけでも限定的に住宅開発を許し(もちろん厳しい規制はかけた上で)ある程度この路線が新住宅団地と光州市街を結ぶような役割を担えるようになるのが望ましいのではないか。

話が逸れた。地下鉄2号線は光州市営ということで、市の北東の端に当る望月洞(マンウォルドン)が終点。ここまでは確実に複線。ちなみに望月洞駅は5・18記念墓地の最寄り駅になるため(それでも遠いが)なにかモニュメント的なものが造られることになるでしょう。あるいは、そのまんま「518墓地入口」とかいう駅名でもいい。

望月洞(もしくは「518墓地入口」)から潭陽(タミャン)線が始まる。潭陽(タミャン)、淳昌(スンチャン)という二つの郡庁所在地を経て、全羅線の金池(クムジ)駅(現存)まで。
そして、望月洞から潭陽までは、地下鉄2号線と直通運転。当然電化。この区間を単線にするか複線にするか、あるいは将来の需要増を見込んで複線分の路盤を整備した上で当面は単線運営、とか。6号線の運行間隔は最低でも1時間に8本ほどだろう。望月洞−潭陽間への直通電車はそのうち、単線なら2,3本といったところか。埼京線の電車のうち、大宮から川越まで行く快速のようなものだ。ただし2号線は全体にたいした需要が見込めないので快速運転は厳しいが。複線ならソウル近郊の通勤路線(一山線、果川線、安山線等)のように1本おきに直通の各駅停車を走らせてもいいかもしれない。

潭陽から金池までは単線。将来の電化・複線化を見込んでそのための設備は建設しておくとして、開業当初は気動車だろう。このタイプの車両だ。なぜかというと終着駅の金池は何も無い、ただの接続駅なので金池止まりでは困るからで、その先の全羅線(非電化)に乗り入れるためには電車では無理だからだ。南に折り返して谷城(コクソン)を経て、韓国の霊峰・名勝である智異山(チリサン)の西の玄関口である求礼口(クレグ)、あるいは順方向に北の南原(ナムォン)駅あたりまで乗り入れの直通運転を図る。なるべくなら将来全羅線の電化に先立って、(全州−)南原−金池−求礼口(−順天)間を部分電化させたい。

さらに電化区間の延長を視野に入れれば、求礼口や南原のもっと先、順天や全州発の淳昌・光州経由木浦行きムグンファ号とかもありだ(もちろん、光州−松汀里−木浦で現在工事中の電化工事が完了していると仮定して)。特に木浦−光州−全州はこれまで直通する列車がなかった区間で、実現すれば現在の慶全線の南回りルートとは別に、もう一つの全羅道(斜め?)横断ルートが完成する。木浦は新・全南道庁建設地の隣接地だから、つまり全北道庁所在地−光州広域市−(新)全南道庁所在地−西南端の港湾都市というラインが通るわけで、これにより全羅南北道全体としての一体性が高まるのではないかと提案してみる(<つうかそのラインは益山経由の湖南線で充分では)。


ちなみに、旧光州線および未成線の軌道跡との関係だが、光州−潭陽間は結局そのほとんどが生活道路もしくは住宅地となっているのでここに線路を再び敷設する事はおぼつかなく、全線を引きなおすことになると思う。まあ、そうは言っても文化洞−望月洞間の勾配を和らげるためのカーブの部分を直線で通す(ちなみに、文化洞駅で地下から地上に出てくる)区間、および古西面の面事務所所在地近くに駅を作るため若干迂回するほかは旧線に沿った形になると思うが。この事は潭陽−金池間でもほぼ同じだが、蛾媚山麓の八徳面の峠越えの区間は既存の小さなトンネルに軌道を持っていくのは面倒なので、もっと高度の低い地点、おそらくは潭陽郡金城面と淳昌郡金果面との境辺りから長めのトンネルを新たに掘る事になるだろう。そうなると金果駅は掘割式の駅か、場合によっては地下駅だ。金果地下駅、いいなあ(<地元にとってはいい事なしだろ)。淳昌から金池までは既存の線をほぼなぞる形になるかもしれない(まだ未踏査なので不明だけど)。ただ、どこに淳昌駅を造り、そこからどこで88高速道路をオーバークロスするかと言う問題はある(旧線の軌道跡は実は淳昌I.C.を貫いているのでまさかこの上をなぞるわけには行かない)。あと、帯江−上貴里−金池の区間はソムジン江沿いの谷を行くのだが、道路よりも川寄りを走っていたらしい旧軌道では治水上問題があるため道路よりも山側、ということになると山肌を縫うような形になり、そうなると高架と築堤とトンネルをつなげることになり建設費がかさむ、という問題も出てくる。あるいは、何なら思い切って淳昌から直接南原駅までトンネルでぶち抜いた方がすっきりするかも。



戦前の資料によれば光州-潭陽間が21.5キロ、潭陽−金池間の未成線は38.6キロとの事。合計で約60キロ。潭陽まで電車の直通運転を行うためには、同区間を競合するバスを何とかしなければならない。現在は安い運賃で錦南路の中心街まで潭陽からの路線バスが乗り入れているので、これらのバスがこのままでは採算は到底おぼつかない。運賃を強制的に値上げしたり、一部を廃止させたり、光州郊外の望月洞駅か、もうひとつか二つ先の駅前までしか、乗り入れられないようにするしかない。


・・・まあ、市内バスと市外バスで事足りている現在の交通体系、及び運転手の労働環境を含む産業構造その他の状況から見るに、こんなのは非現実的な妄想でしかないのですが、でも光州に住み始めてから喉の具合が悪くなった(ような気がする)私としては、少しなりともクリーンな環境を望まずにはいられないのです。同時に安月給の上、一部歩合制のため、ガンガン飛ばす市内バスの構造的要因を変えるためにも。

・・・まあ、6号線と書きましたが、これは5号線までは一応計画があるからです。とはいうものの、実際は2号線ですら構想段階でしかなく、しかも現在までのところでは造れるのはせいぜい3号線までだろうという諮問の結果が出ているため、光州市だけで6号線建設は無理。そうなると国鉄列車の直通が予定されているから国鉄として建設するか(光州−ソバン市場−望月洞は国鉄、ソバン市場以南は光州地下鉄公社で建設するとか…)、そこまでいかなくとも国にも資金を出してもらって光州市地下鉄公社とは別の運営主体を設立するとか・・・まあ、文字通り夢に終わるしかないでしょうが・・・。




現在、公式に計画構想中の2号線は、現在の光州駅舎が改築されたあとの、現在の駅舎とは反対側の北側に駅を造ることになるとの事です。・・・あくまで構想段階ですが・・・そもそも1号線だけでも、開通後当面の間は赤字の見通しなので、2号線の実現可能性は相当に低いのではないかと個人的には…。


ちなみに左の写真の光州駅の前面の様子は、今はもうありません。鉄板の柵に囲まれて大改築工事が進行中です(2003年9月現在)。


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ちょっと批判というかアレになりますが、なぜ1号線は光州駅も、バスターミナルも、新市庁舎も通り過ぎる路線を設定したのでしょうか?あまりにも今更ではありますが、路線設定に少なからぬ問題があるように思えます。


ここではまず、光州駅を通らないことのデメリットから見ていきたいと思います。まず、1号線の西端に程近い所にある松汀里駅を、新たな『光州駅』とし、現在の松汀里−光州を廃止しようという動きが一部にあるようです。この裏には、松汀里駅を含む光州市光山区選出の議員さんたちの策動があるとか、ないとか・・・
このことと直接の関係はないかと思われますが、光山区に隣接する西区の平地に広がる、尚武(サンム)地区の開発があります。ここは現在、光州市市庁舎やKBS等の移転先になっているのみならず、光州市域内における新たなビジネス・商業・住宅地のセンターとして開発が進んでおり、そのあおりで旧来の光州市街地は空洞化現象を見せ始めているともいわれています。こうした情況で現在の光州駅が廃止されたらどうなるか?名実ともに光州市の中心は尚武地区とその周辺地域に移り、旧市街地は空洞化どころか、下手をすればスラム化しかねません(おおげさかもしれませんが)。さらには光州市全体の重心が現在よりも西に傾き、東のほうの地域の相対的地位の落下――現在すでにその傾向は見え始めています――が加速化しかねません。そうした、市域全体の発展モデルを考慮しても、現在の光州駅は廃止するべきではないのです。

でも、万が一、光州駅が本当に移転してしまったとしたら、どうするべきでしょうか?現在の光州駅は、操車場や整備施設等を含め、市街地にある施設としては相当に広大な敷地を占めています。ここが廃止になるのなら、旧市街地周辺の没落に対抗する手段として、この広大な敷地を大規模な再開発事業の対象にする事は当然の流れでしょう。・・・やはり、光州駅のある場所の重要性、周辺の都市基盤整備の必要性は強く残ります。ですから、現在の光州駅が残ろうと残るまいと、光州駅の近くに1号線の駅を設けるべきだった・・・と私は思います。

次に光州総合バスターミナルも通過していることについてですが、これは全く無意味だと思います。このバスターミナルは90年代にそれまで市街地にあったいくつかのターミナルを総合し、高速バスから市外バスまで全てを扱うターミナルとして建設されたものです。その規模から言っても高速道路のインターや周辺の幹線道路との位置関係から言っても、将来に渡って光州市・全羅南道の交通の中核としての役割を担っていけるターミナル――その地位において光州駅など(“など”なんて言いたくはないですが)とは重要性のレベルが違います――だといえるでしょう。なぜそこを、市内を東西に貫く地下鉄1号線が通らないのか・・・

さらには前述した、尚武地区の南を翳めているだけというのも疑問です。尚武地区はこれから発展していく地区です。そこの中央ではなく南の外れに駅を造るメリットが何処にあるのでしょう?さらには、尚武地区の発展の影で現・全南道庁(これも将来光州市の外へ移って行きます)を中心とする現在の市の中心部の没落の傾向が早くも表れ始めている、とも言われています。しかし尚武地区と旧市中心部とが地下鉄で結ばれれば、相互補完作用が強まり、双方が連携を持つ地区として今後も発展していく可能性が開けたのではないでしょうか。

2号線の建設計画は、これらの欠点を補完しようとするように建てられています。でも、一号線だって、現時点で相当な赤字が見込まれている、というのです。そんな情況で、2号線なんて本当に着工できるのか?それよりも、多少線形が蛇行しようとも、市内の重要な(多くの人が利用する)施設をきちんと巡る路線を1号線として整備しておくのが道理だったのではないか・・・光州旧市街−光州駅−総合バスターミナル−新市庁舎−尚武地区新市街−光州空港−湖南線松汀里駅。これだけのポイントが地下鉄で結ばれることこそ、光州市の発展に繋がる道だったのではないでしょうか?

極言ですが、私にはややもすると、この光州地下鉄1号線は光州市の不均衡発展と全体の没落を見通して、或いはそれを後押しするように建設されたのか?・・・などという現実乖離的な発想まで浮かんできてしまう始末です。

・・・ともあれ、問題ありと思える区間は2004年4月には開通予定。今さら何を言っても仕方ありません。今後は無理をしてでも2号線の、少なくとも北半分の区間は開通されるよう、部外者ながら切に望む所です。


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