大洞井戸沢偵察(奥秩父)

date 2003/6/29 晴のち曇
コース 大洞橋手前ゲート〜大洞林道松葉沢手前下降点〜惣小屋沢出合〜仙波尾根山ノ神〜横断踏跡〜栂ノ沢出合〜椹谷・井戸沢出合〜前新左衛門窪出合手前ゴルジュ10m直瀑(往復)
実働 8h53m
概要 仙波尾根山ノ神〜栂ノ沢出合横断踏跡偵察、前新左衛門窪手前ゴルジュ10m滝まで。
メンバー 鳶八さん、すうじい
行程 →:山道・踏跡、:溯行、\\:藪漕ぎ・不明瞭な踏跡、=:車
【6月29日】 晴のち曇
大洞橋手前ゲート5:25=5:40→松葉沢手前下降点5:45→惣小屋沢出合5:55→1100P 6:30
→6:55山ノ神7:00\\(横断踏跡)\\下降尾根7:45→\\(ミスルート)\\枝尾根分岐8:27→
8:45栂ノ沢出合8:559:45椹谷出合9:5010:55ゴルジュ入口5m2条11:10\\11:50
10m直瀑12:10椹谷出合12:3313:00栂ノ沢出合13:22→下降尾根13:50\\(横断踏跡)
\\14:45山ノ神15:00→15:20 1100P 15:25→惣小屋沢出合15:47→16:10=16:23林道ゲート
記録  前回の大洞惣小屋沢偵察大洞惣小屋沢焼小屋沢・和名倉山・惣小屋沢下降に続いて、今回はいよいよ大洞井戸沢の偵察だ。22年前の大洞井戸沢溯行図を手に出掛けた。鳶八さんの案内で、惣小屋沢出合から栂ノ沢出合までの、大高巻き横断踏跡を調査した。

【6月29日】 晴のち曇
 大洞林道を走行中、サメ沢橋を過ぎて、4箇所のガレ盛りを越え、少し安心していた頃、突然車輪に何かが絡まった様な音がした。車を停めて調べると、後輪がパンクしている。スペアタイヤと換えようかどうしようかと、思案していると、鳶八さんの車が追い越して行った。集合場所のゲートまで、騙して走ることにする。

 タイヤ交換は、あとでやることにして、鳶八さんの車に乗り換え、悪路を前進する。松葉沢手前下降点の少し手前まで、入ることが出来た。鳶八さんの荷物の軽そうなのが気にはなったが、一眼レフと三脚も担ぐことにする。渓流シューズ「水無」は、ラバーソールで出発。

 松葉沢手前の細い林道状を、少し下り気味に進むと、松葉沢左岸小尾根の踏跡に合流する。踏跡は、やがて松葉沢を徒渉し、右岸へ渡る。さらに下ると、大洞本流に出て、惣小屋沢出合下堰堤の下流で、丸木を組んだ橋を渡って、本流の右岸に渡る。堰堤を越え、惣小屋沢出合に至る。

 大洞本流を徒渉し、仙波尾根の踏跡に取り付く。軽やかに登る鳶八さんの後を追うが、寝不足と重荷のためか、大汗をかくすうじい。やがて、踏跡は1124Pの北面をトラバースし、コルから1100Pの岩峰に登る。この岩峰からは、大洞本流の流れが、一部見下ろせる。

 岩峰を越えて、踏跡は尾根の右手に下り、トラバース気味に進む。やがて平坦な地形に入って行くと、踏跡は不明瞭になる。赤テープ等の目印を拾いながら進むと、「鹿の楽園」と書かれたプレートが、立木に固定されている。

 ここから、目印を捜しながら、左手の尾根を目指して進むと、再び踏跡が現れて、2本のブナの大木付近で尾根に乗る。尾根沿いを登って行くと、やがて山ノ神に到達する。山ノ神からは、大洞本流のキンチヂミ上流付近が見下ろせる。これから向かう横断踏跡方面の彼方には、大きなガレが2箇所ほど望まれる。

 さて、まともな踏跡とも、ここでお別れだ。山ノ神の祠の少し下から、左手へ下り気味にトラバースを開始する。薄い踏跡らしきものを辿る。岩根を下巻くように進み、更に下って行く昔の踏跡と別れて、今度は岩根沿いに少し登り気味に進む。トラバースして行くと、やがてガレルンゼに突き当たる。

 ガレルンゼを、騙して少し登り、上方の岩場から下降してきた踏跡と合流して、対岸の踏跡を、木の根頼りに攀じ登る。再びトラバースを続けて行くと、広い林の草付ガレ窪で、踏跡不明になる。その先に岩尾根があるので、この歩きにくい草付ガレ窪を登り、岩尾根のコル状を乗越す。

 岩尾根を越えてから、隣の広い林の草付ガレ窪を少し下り気味にトラバースすると、再び踏跡らしきものに合流する。どうやら、正解ルートは、岩尾根を下巻いているようだ。薄い踏跡を辿って、更にトラバースを続けると、ハッキリとした下降尾根の踏跡に出る。

 これで、あとは栂ノ沢出合まで下るだけ・・・と思ったのが落とし穴であった。先に下って行った鳶八さんを追って、尾根伝いの踏跡を駈け下ると、ワイヤーの残骸のある場所を過ぎてから、どんどん踏跡が怪しくなる。いつの間にか、枯れた笹藪の中の獣道と化し、鳶八さんならぬ、偶蹄類の足跡しか無くなる。

 しばらくは、「どう下っても、栂ノ沢出合に出るだろう」と高を括っていたが、念のため地形図を見れば、南の椹谷出合方面へ落ちる尾根を下っているではないか。げえっ、やべぇっ。慌てて枯れ笹藪を漕いで、登り返す。これは、しんどかった。大汗をかいて、登り返すうち、次第に獣道から踏跡状が復活し、ワイヤー残骸を過ぎて間もなく、東南東へ向かう正解枝尾根へトラバースする踏跡が見付かる。

 この踏跡は明瞭で、やがて枝尾根に乗り、下って行く。作業小屋跡付近で、心配した鳶八さんと遭遇。この間、鳶八さんは、しっかり岩魚をゲットしていた。栂ノ沢出合で、ソールをフェルトに貼り替える。喉が渇いたので、栂ノ沢の水を補給する。

 釣り上る鳶八さんの後を追って、本流の溯行開始。2m巨岩2条滝を越え、2段4mCS滝は左壁も登れるが、左岸を小さく巻く。両岸が狭まった流れを進むと、やがて開けて、大岩が積み重なった場所に出る。左手からこれを越えると、本流然とした椹谷に降り立つ。

 椹谷・井戸沢出合は、とにかく判りにくいので、要注意である。飛竜山を別名大洞山と呼ぶところをみると、大洞の本流は、井戸沢ではなく、椹谷ホラノ貝窪なのかも知れない。井戸沢出合は、大岩に埋め尽くされ、その合間から水が湧き出しているような状態だ。

 椹谷から、井戸沢右岸に取り付き、岩々石滝帯を進む。しばらくはゴーロ・石滝が続く。右岸に5人ほど入れる岩小屋を見て、沢が屈曲すると、ゴルジュ帯が始まる。4x8mトヨナメネジレ滝を、左から巻くと、釜を持つ小滝の上に、5m2条滝が現れる。三脚を立て、撮影タイム。

 22年前には、ここで左岸のガリー状から、ゴルジュを全て大高巻きしたようだ。先行する鳶八さんを追って、左岸の小尾根に取り付いたが、踏跡を追ううちに、大高巻きに入ってしまう。見下ろすと、沢の中に鳶八さんが見えたので、慌てて下降する。またもや消耗。結局、左岸を小さく巻いて、5m2条滝上に降り立つ。

 倒木堰堤を越え、小滝を越えると、立派な10m直瀑が現れる。飛沫で、ヒンヤリする。濡れて滑り易い岩の上で、三脚を立てる。この滝の巻きは、左右両岸から可能らしい。これを越えると、間もなく前新左衛門窪出合となるようだが、既に正午を過ぎたため、ここで引き返すことにする。

 5m2条滝を巻き下り、右岸岩小屋を見て、岩々ゴーロ帯は右岸沿いを下降する。椹谷出合を過ぎ、2段4mCS滝を左岸から小さく巻き下って、50分ほどで栂ノ沢出合に至る。ソールをラバーに張り替えて、大高巻き横断踏跡トラバースに備える。

 栂ノ沢下降尾根に取り付き、時折赤テープでマーキングしながら、登り返す。下降尾根の横断踏跡分岐点から、薄い踏跡を見失わぬよう、トラバース開始。要所要所に、マーキングしつつ進む。往きに高巻いた岩尾根は、下降気味に突き当たってから、下巻くように通過する。判り難い所ほど、目印が少ない。10m分用意した赤テープを、途中で使い切る。

 急なガレルンゼの横断が、2箇所ある。慎重に通過する。山ノ神に到達すると、安心したためか、疲れがドッと出る。小休して、尾根沿いを下降し、ブナの大木2本の所から、鹿ノ楽園へ下れば、踏跡が不明になる。再び現れた踏跡を辿って、1100Pへ登り返す。ここでも涼風に吹かれて小休し、あとは一気に惣小屋沢出合まで下る。

 本流右岸から堰堤を巻いて丸木橋を渡り、さらに松葉沢を徒渉して大洞林道まで登り返す。林道を少し歩いて、鳶八さんの車でゲートに戻る。渓流シューズを脱ぎ、さてパンクしたタイヤの交換だ。意外と簡単に、スペアタイヤと交換できたので、助かった。ここで、鳶八さんと別れる。

 帰りの林道では、今度パンクしたら打つ手が無いので、慎重に落石を避けながら走行する。三峰道路と合流すると、さすがにホッとする。お金も時間も余裕がないので、スペアタイヤのまま、帰宅したのであった。

概念図

アルバム

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松葉沢手前の踏跡は松葉沢を渡り
本流の堰堤下で丸太橋を渡る
惣小屋沢出合の様子
大洞本流を徒渉し
仙波尾根に取り付く
仙波尾根の踏跡は
1100Pの岩峰に達した後
鹿ノ楽園と呼ばれる平坦地を通る
鹿ノ楽園からは
左手の尾根に取り付き
山ノ神まで登る
ここから左手の斜面へ下り
極めて薄い踏跡を拾いながら
トラバースが始まる
踏跡を辿り栂ノ沢出合に降り立つ
これは少し上流の様子
2段4mCS
左壁を登ることも出来るが
ここは左岸を巻く
椹谷出合では
本流然とした椹谷を見送り
大岩に埋め尽くされた井戸沢に入る
しばらくゴーロ沢となるが
石滝にも風情がある
石滝横の右岸の岩小舎
5人くらいは入れそう
4x8mネジレ滑滝上の
5m2条滝下の釜で釣る鳶八さん
5m2条滝1
10m直瀑手前の小滝
ゴルジュの10m直瀑1
これを巻けば
間もなく前新左衛門窪出合だ
今回はここで引き返す

表紙
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