大持山・小持山・武甲山(奥武蔵)
98.4.5(日)   
Mountaineering ML で、石灰の切りだしによる自然破壊の象徴の山として話題になっていたが、
名郷からアプローチしてみると、え、本当にこの山が?全く別の表情があるよ、と気づかされた。
奥多摩の人工林に慣れている身には、え、意外に素敵な森も広がっているよ、
奥武蔵の知らない低山の展望しか得られないと思っていたのに、うわあ、なかなか展望も凄い、と感動。
カタクリ 残雪がたっぷりあり、まだ葉っぱしか見られない。葉っぱは、緑にポツポツと黒い点がある。

残雪   前の週の木曜に降った雪のせいもあるのか、妻坂峠−大持山−小持山−武甲山までほぼずっとあり。
      しかも大持山−小持山は結構斜度がある。(妻坂峠−大持山では4本爪軽アイゼンの跡あり。)
      ただ、週末にはぐしゃぐしゃの状態かも。


歩き
6:05 大鳩キャンプ場発 (パン食べながら、ゆっくり歩く)
       昨日物見山途上に見逃した五常の滝より立派な滝があちらこちらに見受けられる。
       [入間川起点]という碑があり、その横にもばっちり堰がある。

6:45 山中(542m)(ウノタワ新道の看板あり) 

7:00 林道終点
       ここまでずっと舗装道。杉林の中の沢沿いの道で何か暗い雰囲気がある。

7:35 妻坂峠(839m)
       峠に立つと、今日の目標の武甲山と行く手の結構アップダウンのある尾根が見える。
       「うそ!あれ行くの、げ!」とつぶやく。
       峠を出るとしばらくはコース中一番の急登。(睡眠不足にはただでさえめまいぎみなので、急登で息切れしきり。
       今日はロングコースということもあり、ペースを落とし、確実さを狙う)
       しかし、残雪で空気がひんやりしていて、気持ちいい。
 
       立派なぶなが結構多い意外にもいい森が広がっていた。

9:25-9:40 大持山 (1294.1m)
       冬枯れのために思わぬ展望が得られた。
       地図を見ながら、同行者に顰蹙を買う山座同定も今日は単独なので思う存分楽しめる。
       白い山肌を削るようについている林道によって、山座同定が若干しやすい。(喜ぶべきかどうかはよくわからないが。)
     展望
       白い長沢背稜酉谷山の左に、山頂がちょっとはげて明るい雲取山らしきものが。
       奥秩父主脈はなぜか黒く見える。そして、遠くかなたにはっきりと一段と白く雪をつけた八ケ岳が見える。
       その大展望にすっかり元気づけられ、ご機嫌になり、先を進むことにした。

       大持山−小持山は、露岩を大型ザックをしょいながら越えるので、うっかりくらっと行かないように慎重に行く。
       露岩が終わったと思うと、がーと下る。急斜面が待っている。細かいアップダウンの繰り返し。

10:20-11:10 小持山 (1273m)
       11時近くまでは、林道終点で降り立った3人以外、小持山まで全く一人。
       山頂で思いきりリラックスして、ひだまりのなか、大展望を楽しみながら和む。
       浅間が見えて、あの近所で格闘しているはずの 妙義・星穴隊 に思いを馳せる。
       他には、八が岳両神山がはっきり見える。
       昨日の高指山のNTTの無線中継塔も視界には入っているような気がするが、どれかは判別できず。

       小持山山頂で、和んでいると単独行者が2、3人来る。小持山−武甲山間も擦れ違うは単独行者ばかり。
       見事な残雪。前の週の馬頭刈尾根はすっかり夏だったが、まだまだ雪歩きが出来て嬉しい。
       急斜面に若干緊張しつつも、雪のおかげで、夏のコースタイムより若干はやく降りられた。

11:42 シラジクボ(1088m)
       またしても急登。一歩一歩リズムとりながら確実に登る。睡眠不足にも血が巡ってきて、順調に進めるようになる。
       ここらあたりにもカタクリの葉っぱが見える。またりっぱなカラマツ林が見られるので、秋の山容もいいかも。

12:28-12:38 武甲山山頂(1295.4m)
       山頂には色々フェンスが立っている。まず、第一展望台、そして第二展望台。
       展望盤を見ながら、群馬の榛名山などと思わぬ低山が見えるのにビックリ。
       藤本氏『続・展望の山旅』(実業之日本社、pp. 32-33)には北アルプスがのぞめたとあるが、
       小持山から眺められていた浅間ですら、この時間になるともう見えなくなりつつあった。

     下山開始
       途中から走るのにもってこいのなだらかなカヤト状の尾根。思いっきりがんがん行く。
12:58 長者屋敷ノ頭
       天気予報では18度まであがるとのこと。根っこが張り出した杉林に入ると、だんだんアツイアツイ病に悩まされる。
       膝も多少疲れが出てきた。
13:23 登山道終点
        未舗装道をしばらく行くと舗装道に出る。登山靴には辛い。ジョギングシューズをザックに忍ばせておくべきだった。
        コース終盤の橋立川沿いには釣り客やバーベキューをしている人たちが。
       杉林が毒々しいが、なんとそこから一匹猿が飛び出してきた。山肌をところどころ桜がピンクに染めていて、春爛漫。
14:10 橋立鍾乳洞(200円)
       ひんやりしている。鍾乳洞を訪れないまでも、横の石灰石の解説を読むだけでもお薦めしたい。
        縄文時代にここらあたりを住居にしていたなど興味深い。
       ここの横のお土産さんの牛乳は有名らしい。売り切れで飲めなかったが。

       ちょっと食事して休んだ後、15分ほどで浦山口駅へ。
       秩父鉄道に乗ってようやく噂の無惨な姿が見える。
       温泉のある横瀬駅ではセメント工場も間近に、破壊されていく山容を眺める。

シュラフなどの宿泊装備があったので、13キロ。(パッキングに手を抜いたからか肩が痛くなる。)


  武甲温泉 0494-25-5151  700円(日・祝料金) 10:00-22:00  年中無休 マッサージ、食堂完備 
    横瀬駅から8分(でも、疲れた足では15分近くかかるような気がする)

   露天風呂、ボディシャンプー、シャンプー、ドライヤーあり。
   食堂も広く、喫茶などの設備も充実。
   若い女性もいっぱい来ていて、賑わっている。


役に立った資料

☆藤本一美、田代博『続・展望の山旅』(実業之日本社、pp. 32-33)
☆小林利秋「妻坂峠から大持山」『新ハイキング春うららの山』 '98.4, pp. 82-83.
☆『埼玉県の山』(山と渓谷社、pp. 50-53).
☆フルカラー特選ガイド『奥秩父奥多摩奥武蔵を歩く』(山と渓谷社、pp. 25-31)