〜ヴェネツィア人の夏〜

ヴェネツィアの人達は夏になるとリド島に行きはじめます。何をしに行くのか、というともちろん海辺で過ごすためです。リド島にいらっしゃったことのある人は、浜辺にずらーっと木の小屋が建ち並んでいるのを目にしたことがあるかもしれません。これらはカパンナ(Capanna)といって、ヴェネツィアの人達は毎年これを借りるのです。海開きの5月末から9月の半ばまで、この小屋を借り切り、時間の許すかぎりここで過ごします。

これらは市や大手のホテルなどが経営管理しており、毎年家族や友達同士でこの小屋を借ります。中の広さは3畳ぐらいで、ちょっとした棚とテーブル、イス、デッキチェアがついています。ここにみんな水着やタオル、着替え類をおいておくのです。ちょっとしたスナック、飲物なんかをおいておく人もいます。

ちなみにこの小屋の値段は、場所や列にもよりますが、一ヶ月最低アパートの家賃と同じぐらいします。多くの人がシーズン中借り切っていますが、中には7月だけ、とか8月だけというふうに借りる人もいます。けっこうみんな毎年、同じところを借りるので、もうご近所さんとも顔なじみ。

ステファノの両親を例に、典型的なヴェネツィア人のこの海での過ごし方と言いますと、まず彼らはよっぽど朝家を出るときに土砂降りでないかぎりは、雨にも負けず、風にも負けず海へと出かけます。やはり働いている人は毎日はいけませんが、年金生活者なんかは通い詰め。孫のお守りも兼ねることが多く、小さい子供をもつ人にとっては一石二鳥。おばあちゃん達に預けるだけでなく、子供たちが海で遊ぶことも出来るからです。(イタリアでは保育園、幼稚園は夏の間はずっと休園)

お昼ご飯を用意して(ちゃんとプリモとセコンド)出かけ、まず水着に着替えて、ご近所さんとご挨拶。座って井戸端会議が始まります(右写真参照)。

お昼前にちょっと海岸を散歩。暑いときは泳いだりもします。それからカパンナにもどってお昼。多くの人が小さいガスボンベ付きのコンロを持ってきていて、食後のエスプレッソコーヒーまで、このカパンナでいれるのです。

施設にはシャワー、トイレ、皿洗い場が設置されており、みんな使い終わった食器(海用のプラスチック製)を洗いに行きます。

昼食のあとはデッキチェアでお昼寝。子供たちも寝かしつけられます。

4時頃からまた海辺で散歩をしたり、泳いだり。でも5時にはカパンナにもどっておやつ(メレンダMerenda)を食べます。

こうして一日が過ぎ、6時頃からは帰り支度をはじめます。
イタリア人は海が好きなのですが、泳ぐのが好き、というわけではありません。どちらかというと日光浴をしながらのんびりの浜辺で過ごすのが好きなのです。また、このカパンナは一種の社交場になっており、ヴェネツィアの人達にはもはや生活にかかせないものとなっていると言っても過言ではありません。

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