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特集・大映ドラマのスターたち (伊藤かずえ)

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かみそりマコとはアタイの事・伊藤かすえ 伊藤かずえ 児童劇団を経て真田広之主演・東映「燃える勇者」のヒロイン役にオーディションにより抜擢 されて注目を集める。1982年フジテレビねらわれた学園」ではヒロイン原田知世を陥れる敵役・ 高見沢みちるを好演し存在感を示した。 そんな彼女が再びその存在感を世間に知らしめたのが他でもない大映ドラマ 「不良少女とよばれて」(1984年)でのかみそりマコ(別名モナリザ)こと、長沢真琴 の役だった。ここでも彼女はヒロインである伊藤麻衣子をイジメ抜く敵役だが その鋭い眼光と演技力とで「魅力的な」敵役を演じあげたのである。

彼女が演じると通り一遍の悪役ではなく、格好良くて人間味のある悪役になるのである。それによって物語に深みが増すし、何より彼女自身がそんな役柄を楽しみながら演じているように思えた。あまりの荒唐無稽な設定に「おいおい」と一応ツッコミながらもそれなりに話に引き込まれていったのは大映ドラマに彼女のような脇役が多数出演していたことも大きな理由のひとつといえよう。

伊藤かずえはその後もその演技力とプロ意識とで大映ドラマに欠かせない役者のひとりとして成長してゆく。「スクールウォーズ」では一変してお嬢様(馬に乗って登場。現代劇なのに)、続く「乳姉妹」では得意のイジメ役と、ほぼ出ずっぱり。
そしてついに「ポニーテールは振り向かない」では主役の座も射止めてしまうのだ。彼女ほど「大映ドラマ」という特殊な世界の中で自分の持ち味を開花させ、生かしきった若手の役者はいなかっただろう。
余談だが、この勢いをかって彼女はCDデビューも果たす。が、こちらの方はいつの間にかフェイドアウトしてしまったようだ。

大映ドラマが下火になってからも、大映ドラマで培った演技力を武器に2時間ドラマの主役や連続ドラマで味のある脇役として現在も活躍中である。何年か前「もう誰も愛さない」というドラマで、強欲な女弁護士を演じた彼女は、最終回で強欲のあまりバラバラにされゴミ捨て場に棄てられていた。ポリバケツから白目をむいて顔を覗かせる伊藤かずえを見たとき、「役者根性健在なり」という意志表示を感じて、惜しみない拍手を贈ったものだ。

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