みんなの読書感想文TOPへ

  

はてしない物語     著者   ミヒャエル・エンデ  佐藤真理子/訳

お気に入りの本の事    書いた人  もくれん      投稿日04・09・23


感想文


どっしりとした大きな本。表紙はあかがね色の絹で出来ており、うっとりするような手触り。手に持って角度を変えるとキラリと鈍く光って、お互いの尾を噛み合って円になった二匹の蛇が浮き出ています。

この本がファンタ−ジエンへの入り口です。私の大好きな物語。

初めて読んだのは中学生の時、それ以来何度読み返したかわかりません。
読むたび新鮮で、いつも私を勇気付け、大事な事を思い出させてくれました。

主人公の少年の名はバスチアン。
勉強もスポーツも出来ない、デブでいじめられっ子の少年です。

ある雨の日、バスチアンは、いじめっ子に追いかけられて逃げ込んだ本屋で、
あかがね色に輝く不思議な本を見つけます。
その本の名は「はてしない物語」

どうしても欲しい。強い欲求に抗えずバスチアンは本を盗み、
学校の物置でその本を読みふけります。

本の中に登場する、勇気があり、凛々しく、賢いアトレーユの冒険にドキドキして、泣いて、夢中になって読みふけるうちにバスチアンは本の中の不思議な声に呼ばれ、ファンタージエンの世界へ。

本の中の世界ではデブでさえない少年ではありません。
バスチアンの望みは何でもかなえられます。
ただし、現実の世界での記憶を一つ一つ失うのを代償に・・・・。

あんなふうだったらいいな、こういう人になりたい、こんな自分は嫌だ、
私はしょっちゅうそんな事を思ってしまいます。

色んな物が欲しくなり、理想どおりでない自分が嫌いになるそうな時、
私はこの本を読みます。

記憶を全てなくし、帰り道がわからなくなったバスチアンが、
素晴らしい仲間に支えられ、生命の水を持って現実の世界に帰ってくる時、
私も生命の水を、掌いっぱいに持って本の中から帰ってくることが出来るのです。

”自分が自分であることがうれしい”
夜の森ペレリン、色の砂漠ゴアプ、森に住む妖精や、小人。
幻想的な素晴らしい世界の冒険とともに、そんな事をこの本は教えてくれる。

全ての人にお奨めしたい、素晴らしい物語です。


私はこの本に出会えて本当にうれしい。
ミヒャエル・エンデさん心からありがとうと言いたいです。







「はてしない物語」を読んだ、みなさんのコメント集はこちら



 はてしない物語