お人形と出かけよう!その3 富士登山編


今回は富士登山編です。チャレンジ精神のある方はぜひ一度トライしてみてください。ただ、トライするにあたっては、半端な気持ちや体力・技術力では、とても歯が立ちません。事前に十分なトレーニングを積んで、自身が楽に登頂できる状態から始めてください。



*** まずはお出かけに必要な道具の紹介です ***

背負子(しょいこ)

 

これが無いと始まりません。私は「背負子」と言っていますが、それは日本古来の木製の物の事です。実際に使用するのは「キャリングフレーム」という西洋版の物です。本格登山用のしっかりした物を用意してください。私が購入したのはエバニューの「エクスパンディングボーン」です。購入はさかいやスポーツさんの下記サイトで通販で購入できます。

http://www.sakaiya.com/goods/sack/ev_bone.html

お出かけ用バッグ



・曲げ足編で登場したボディーボードケースです。ソフトケースですがケース自体がクッション材入りなので、このまま背負子に固定してもOKです。

登山靴・・・etc
・登山用の装備については通常の富士登山と同じでOKです。ただし、お人形を背負って行くので、重量的には体力でカバーできますが、大きさ(容量)的にかなり制限されます。コンパクトな物を必要最小限(ボディーボードケース内のお人形のすき間に収まる量)にまとめる必要があります。
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富士登山についての装備・情報は下記「あっぱれ富士登山」さんのサイトに行って勉強してください。驚くほどの基本情報&最新情報があります(非常に重要なので必見)。
あと、こちらのサイトの中央下の方の「富士山の人形たち」のコーナーには智子がいます。



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荷物のパッキング



・荷物(お人形も含む)のパッキングは、着替え、タオルなどをうまくすき間に入れてクッション材がわりにします。背負子への固定は、バイク用のフックの付いた太目の荷掛け用ゴムを使い、お人形へのダメージを最小限にするように考えて固定します。エクセレントの場合、自身の荷物を最小限にしても20Kgは超えてしまうと思います(私の場合は約22Kgでした)。
荷物のパッキングは上重下軽が原則なんですが、お人形の形状で、どうしてもバランスが悪くなります。頭を下にして背負うといいんですが・・・出来ないですね(笑)。
かろうじてバランスを取っていますが、重心が背中から離れてしまうので、左右に振れた時のバランスがかなり取りにくくなります。転ばないように慎重に歩いてください。





*** 次は登山計画です ***

登山日
・これが一番重要な項目だと私は思います。体力、技術、装備が十分にあっても、計画が悪いとダメです。何がダメなのかは、天候です。はっきり言って富士登山は晴天一発勝負だと思います。
人間が作った施設・システムでは、3ヶ月前から予約を入れて、いい席を取っておく・・・なんて事が出来ますが、自然相手では3ヶ月も先の天気がいいか悪いか今の科学力では確定できません。
天候の悪い富士山に登っても、あまり楽しく無いと思います。写真を残してもきれいじゃないし。
まして自身のみの登山ならともかく、お人形を背負って登頂する場合は穏やかな天候の時期を狙って行かないと、散々な目に会うだけです。
富士登山のシーズンは(一般の人が登れる)7・8月の二ヶ月間だけです。この期間中に一番天気が安定しているのが梅雨明け後一週間です。晴天一発勝負で行くにはこの期間を狙って行きます。
登山計画は6月から始まります。こまめに天気情報をチェックして、今年の梅雨明けがいつ頃になるか予測します。その予測に基づいて会社の仕事関係を調整します。調整しきれなければあきらめた方がいいです。大体予測できたら最低2週間の土日を休みにして(定休日が違う人はごめんなさい。2日間の休みを2週続けて押さえるという事です)、要は「梅雨明け」を狙います。
日程を2日間にしましたが、体力のある人なら日帰りも可能です。




登山ルートの選定
・富士登山にはいくつかのルートがありますが、それぞれ一長一短あります。「あっぱれ富士登山」さんのサイトで勉強してください。私は「須走口」から登って「御殿場口」に下りました。登りはなるべく標高の高い登り口を狙って、しかもあまり渋滞が無い。下りは雄大な景色を感じたかったからです。夏の富士山の駐車場は相当混雑します(御殿場口を除いて)。また、ご自分のクルマで行かれる方は同じ場所に戻る必要がありますから、登り易さとクルマの置き易さで決めてください。無理して標高の高い登山口を選んで、渋滞に巻き込まれ、混雑のため登山口の3Kmも手前に路上駐車なんて・・・のもありますから、お気を付けて。
私たちは運が良い事に、別荘にいた父にクルマで送迎をしてもらえたので、かなりいい条件での登山が出来ました。(ちなみに須走口 ’04.7.24は路上駐車の列が約1.5Km下までありました。)
ちょっと無責任かとは思いますが、お勧めは御殿場口でしょうか。いつでも余裕でクルマが置けて、登山者も少ないので。ただし、他の登山口より標高差で約1,000m低いので、行く手には試練が・・・。
「富士山頂アタック体験」が目的でしたらお勧めでしょうか。
もし、お金に余裕がある「山頂アタッカーさん」は御殿場口にクルマを置いてから、タクシーを呼んで、須走口か富士宮口に移動して登山開始なんていうのが最高かと。

同行者
・出来れば同行者がいると安心です。どう安心なのかは、保険と言う意味です。万一事故があった場合(落石などの大きい事故は仕方が無いとして、足首の捻挫やひざの故障、体調不良などで、お人形を背負って歩けなくなった場合の事です)、同行者にお人形を背負って下山してもらう事が出来ます。下るだけならそれほど体力が無くても大丈夫です。富士山は登山を中止すれば、帰りは全部下りです。
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便利な世の中になったもので、登山中でも場所によって携帯電話が使えます。
最悪動けなくなったら、携帯で救助を呼ぶか、通りすがりの人に頼んで救助を呼んでもらえば助けてもらえます。ただし、救助隊は絶対にお人形は運んでくれません。自身は助かっても、お人形は置き去り・・・!!絶対にこのような事の無いようにしてください。(そんな場合は逆になってください。同行者にお人形を託して、自身が置き去りに・・・携帯で助けを呼んでください。人間は必ず(死んでいても)回収してもらえますから)。
重要な事なので、同行者の有無にかかわらず、良く考えて行動してください。


*** さあ、実際に登ってみましょう ***

・ここから先は「岳さんの登山記」みたいな感じです。ひまな方は見てください。

夜明けと共に出発です。私は須走口から登りました。AM5時ですが、結構混雑しています。




須走口から登ると、6合目付近まで林の中を登ります。お人形を背負っていると高さが2m近くなるので、木の枝に荷物の先が当たってちょっと歩きづらいです。




6合目まで来ました。このあたりから、富士山特有の樹木の無い火山の景色に変わります。火山性の石がごろごろしています。足元に注意して歩きましょう。




そろそろきつくなって来ます。まだ空気が薄い影響はそれほどではありません。
体力的にとてもきついんですが、そんな状況で見える景色は妙ににきれいに見えます。




7合目でブルドーザーが来ました。「乗せてってくれよ」って誰もが考えますが・・それでは意味がありませんよね。自力で登頂するから意味がある・・でも乗せてもらったら楽だろうな・・・




9合目(?)の鳥居を過ぎた所です。8合目を過ぎたあたりから、空気の薄さをモロに感じるようになります。オーバーペースで歩くと脳に酸素が行き渡らなくなり、めまいがします。めまいを感じたらペースを落としましょう。




やっと山頂の鳥居に到着です。結構感動しますよ!ぜひご自身で体験を。




ここで撮影をしました。空気が薄いので(地上の約2/3)ちょっと動くと息が切れます。息が切れるのに無理に動くと、めまいがします。




お人形の撮影は平地でも結構大変なんですが、空気の薄いところでは更に大変です。撮影に時間がかかります。荷物に余裕があれば、酸素を持って行くと良いかもしれません。下の写真は撮影後片付けている所です。




この日は富士宮側の山頂まで行って山小屋に泊まろうとしたんですが、予約が無いと泊まれないので、また、河口湖側の山頂まで戻って、予約無しで泊まれる山小屋に泊まりました。
お人形は「撮影用」と言ったら問題なく泊めてもらえました。ただ、「夜、バッグから出さないでください(笑)」と言われました。大きいのでバッグに入れたまま廊下に置かせてもらいました。
山小屋の消灯は19:00と早いんですが、そのかわり、起床が3:00ですから早く寝てください。
天気が良ければ翌朝はご来光を見ましょう。結構感動できますよ。ご来光時にお人形の撮影は避けた方が良いかと思います。人が多くて「足の踏み場も無い」状態です。下の写真を見ればわかると思います。本当かどうかわかりませんが、どこかのグループの登山ガイドの人が「今日は山頂に1万人います」と言っていました。




富士山頂は火口に沿って一周すると約3Kmです。平地とは違い結構大変です。富士山測候所のある、剣が峰に向かいましょう。ここに日本最高地点があります。やはりみんなここで記念写真を撮るために行列がすごいです。あまりに人が多いので私は最高地点をあきらめて測候所前の階段で撮影をしました。




さすがに、これだけ多くの人が行列している横で、お人形の撮影はちょっと「ひんしゅく」かな?とは思いました。しかし「せっかくここまで来たのだから・・・」というのは、山頂まで来た人みんな同じ気持ちだと思い、思い切って周囲の人に謝りつつ強行しました。

実は撮影の状況を同行者の凧さんが「他人のふり」をして行列に並んで撮ってくれました。
以下はその様子です。(写真提供:凧さん)

工事の資材置き場を借りて智子をセッティング。お姫様抱っこで階段へ・・
”すいませ〜ん、大きい人形の撮影をしま〜す”




我ながら、よくこんな状況で撮影が出来たかと、今更ながら思います。周囲にいらっしゃった方々にはご迷惑をお掛けして、本当に申し訳ありませんでした。
でも、理解ある方もいらっしゃり、「写真撮らせてください」と言うのもありました。
下の写真を見ると「世間から見た等身大人形の屋外撮影」の認識が一目瞭然でわかると思います。
撮影者が笑っていれば、結構周囲の笑いを誘ったりします(一部怖い顔をしている方もいます。ごめんなさい)。笑顔を忘れないように心がけて、お人形の撮影を行なってください。







撮影場所から約20m先の日本最高地点です。(写真提供:凧さん)





*** 下山します ***

下山は無理さえしなければ体力的には楽です。その分技術的には難しいんですが・・最初はゆっくり下りてください。下れば下るほど空気が濃くなるのが実感出来て、元気が出ます。

私は御殿場口に下山しました。御殿場口は雄大な景色と豪快な大砂走りが楽しめます。




砂走りでは、砂の感じに慣れたら、思い切って前に出した足に重心を掛けてみてください。ちょうどスノースポーツの感覚で、重心を掛けた足に乗って滑降する感覚です。うまく出来ると「一歩で2m」みたいな感じで下りられます。ただ、前に転ぶとダメージが大きいので、重心を低く後ろにしてやってみてください。それならミスっても「しりもち」で済みます。
スパッツがあると良いですよ。靴の中に砂(火山灰)が入らないので。

大石茶屋まで下りれば、もう下り切ったようなものです。ここのおばさんはきさくで良い人なのでぜひ寄ってみてください。自家栽培のお茶もおいしいですよ。




あなたも、今年の夏、もしくは来年の夏、ぜひチャレンジを。



*** その他の情報 ***

山小屋
・山小屋に宿泊する場合は事前に予約をしておきましょう。私は予約せずに行ったので山頂で富士宮口から河口湖口まで引き返すという大チョンボをしてしまいました。日帰りの予定でも一応予約を入れておけば安心です。大体の山小屋が予約無しで泊まれますが、富士宮口山頂のような小屋もあります。
お人形は到着時に「撮影用の等身大人形(またはマネキン)です」と胸を張って言えば大丈夫です(ホントに)。もちろん山小屋の中でバッグからは出せませんよ。

山頂での撮影
・山頂は時間帯によらず混んでいます。特に撮影ポイントになるような場所は行列が出来ていたりします。人が多いので引いてしまいそうですが、大きい声で周囲の人に声を掛ければ大丈夫です。ただ、どのような状況でも笑顔を忘れずに。

お人形の服装・装備
・登山なので、それらしい格好をさせたら・・と私も考えましたが、全部自分で背負って行かなければなりません。実際に背負ってみると100gでも軽くしたいと感じますよ。で、智子はスカートにサンダルという事になりました(笑)。軽装備(なるべく軽い服や靴)が良いと思います。




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