| 人権市民会議 | |
| 1. 国内人権機関を | 設置するべきである…日本共産党、民主党、公明党、社会民主党 設置するべきでない…自由民主党 今後検討したい…国民新党 無回答…みんなの党 |
| 2. 個人通報制度を | 利用できるようにするべきである…日本共産党、民主党、公明党、社会民主党 利用できるようにするべきでない…自由民主党 今後検討したい…国民新党 無回答…みんなの党 |
日本共産党は2009年総選挙で個人通報制度の批准を主張し、国内人権機関の設立については2001年5月に木島日出夫法務部会長が「人権救済機関のあり方について」で政府から独立した人権機関の設置を主張しています。2008年10月、国連自由権規約委員会の日本政府に対する最終意見書で、個人通報制度の批准、パリ原則に適合した、政府から独立した国内人権機構の設立を勧告されるなど、これらの課題をすみやかに実現することは当然です。■民主党
人権侵害救済機関の創設については、実現に向けて政府内で検討中。個人通報制度などについては、関係省庁研究会を開催し検討を進めている。■自由民主党
民主党の人権侵害救済法案について(※)■公明党
1. 国内人権機関について
民主党は、内閣府の外局として中央人権委員会、各都道府県に地方人権委員会を設置し、人権侵害に係る当事者への助言・指導などの一般救済手続きと調査・調停・仲裁等の特別救済手続きを行うことができるよう定める「人権侵害救済法」の制定を目指しています。
人権侵害を防止し、人権尊重の理念を普及させ、人権が尊重される社会の実現を目指すことに異論はありません。
もっとも、個人の人権は、公共の福祉及び他者の人権との均衡の下に保障されるものであって、これらとの調整なしに、無条件で保障されるものではなりません。
例えば、個人の名誉権・プライバシー権は、往々にして他者の表現の自由・知る権利と衝突することがあり、両者の調整が不可欠です。この調整は、事実と証拠に基づき、司法権、つまり裁判所が行ってきました。
民主党が提唱する人権侵害救済法案は、内閣府の外局に中央人権委員会、都道府県知事の所轄の下に地方人権委員会を設置し、人権問題について、これらの行政機関に高い独立性と強力な権限を与え、積極的な介入を行わせるものです。これでは、中央人権委員会や地方人権委員会によって、かえって新たな人権侵害が生じるおそれが大きいものとなります。
このように複数のものの人権の調整が必要な場合、多数決により少数者の人権が不当に制約されてはならないことに留意すべきであり、そのような観点から、基本的には司法権の判断に委ねられるべきです。本質的に多数決に支えられている行政機関がこれに介入することには、極力、謙抑的であることが望ましい。したがって、民主党の主張するような強力な権限を持つ人権救済機関を創設するべきではありません。
また、このように強力な権限をもつ新たな行政機関である人権救済機関を創設するとすれば、「国家公務員の総人件費を2割以上削減する」との民主党マニフェストの選挙公約とは、明らかに矛盾するものではないでしょうか。
※アンケートの意図は各政党の方針について問うものであり、民主党の人権侵害救済法案についての意見を求めるものではありませんでした。この点について後日、回答者に電話で確認したところ、自民党は国内人権機関を設置するべきでないと考えており、自由記載の箇所がその理由であるとのことでした。
2. 個人通報制度について
司法権の独立を含め、わが国の司法制度との関連で、問題が生じるおそれがあり、慎重に対応すべき。
我が党は「人権の党」を標榜し、これまでも憲法で保障されている基本的人権を守るため、全力で取り組んでまいりました。■社会民主党
今後も、新たな人権救済制度の創設を含む「人権侵害救済法」(仮称)の制定や「個人通報制度」を導入する国連人権関係条約の選択議定書の批准など、人権擁護施策を総合的に推進することにより、日本が国際社会に誇れる人権尊重国家となるよう尽力してまいります。
社民党は国内人権救済機関の設置と、国際人権規約規約B規約第一選択議定書の批准を追求しています。前回マニフェストには下記のように記述しており、今回の参議院選挙のマニフェストにも掲載する予定です。■国民新党
※2009年衆議院総選挙マニフェストより
6. あらゆる差別に反対し、表現の自由を守ります
○政府から独立した人権救済機関を設ける「人権侵害救済法」を制定します。
○思想・良心・表現の自由、居住・移転・出国の自由、少数民族の権利などを定めた国際人権規約B規約の第一選択議定書を批准し個人通報制度を設けます。
1. 国内人権機関の設置について
現在、日本国憲法は、第3章【国民の権利及び義務】におかれた11条で、人権を不可侵の自然権的な権利として基礎づけるとともに、第10章【最高法規】冒頭の97条で、憲法が自然権的な人権を保障するところに憲法の最高法規性の実質的な根拠があることを明らかにしています。憲法の最高法規性を担保するために、憲法81条による明文の規定で、法律、命令、規則または処分の合憲性を審査する権限を裁判所に与える違憲審査性が採用され、また、立法権による人権侵害についても裁判上の救済手段を設けています。
人権の侵害に対しては、裁判所による救済が最も重要でありますが、特に、行政や私人による様々な人権侵害行為については、裁判所以外の機関による迅速な救済も必要であり、人権擁護を任務とする法務省人権擁護局および市町村長の推薦に基づいて法務大臣が委嘱する人権擁護委員が、人権侵犯事件の調査処理や人権思想の啓発にあたっています。
国民新党としては、現在行われているこのような制度では不十分なのかどうか。今後十分に調査研究をし検討致したいと考えています。
2. 個人通報制度について
貴会によれば、日本の裁判所による判断が国際人権基準で見直される機会となり、国内の人権状況が改善され、期待されるとのことですが、国民新党としては、この条約が批准されて良いのかどうか。また、この制度が導入されれば日本の裁判所においてどのような影響等が起きるのか。今後十分に調査研究し、対応してゆきたいものと考えています。
| 人権市民会議 | Copyright 2010 人権市民会議. |