常陸秋そば

常陸秋そばの由来
「常陸秋そば」は昭和53年茨城県久慈郡金砂郷村の在来種から選抜し穀類の不良
形質を淘汰し育成され異形粒が少なく粒揃や品質も良く、特に蕎麦特有の香り・風味
・甘みがあり、昭和60年に県の奨励品種として採用、現在県内各地に作付けされて
おり、全国の有名そば職人から高い評価を受け「日本一」との呼び声もあるほどです。
金砂郷在来種から常陸秋そばを選抜育成して大きく改良されたこと
@葉が大きいこと A一株あたりの花数が多いこと B異型粒率が少ないこと
C千粒重が増えたこと D粒揃いが良くなり、品質が良くなったこと


常陸秋そばの特性

葉色 葉の形 葉の大きさ 倒伏
程度
茎数
本/u
主茎長
(cm)
主茎
節数
分枝数
本/株
茎の太
さ mm
常陸秋そば
8.5×7.4cm
96.5
96
9.4
2.3
5.8
金砂郷在来
8.1×7.1cm
99.7
89
8.9
1.9
5.5



茎色
草型
花色 花房数
一株当
小花数
一房当
小花数
一株当
果皮
稔実粒数
一株当り
結実
率(%)
常陸秋そば
淡紅
直立・分枝
伸長型
16
26
416
濃褐
75
18
金砂郷在来
淡紅
14
23
322
濃褐
64
20



脱穀の
難易
粒の
長さ
粒の巾 粒型 異型粒
率(%)
粒揃い 千粒量
(g)
子実g
重(g)
子実の
品質
常陸秋そば
6.6
4.7
3稜型
1.9
良い
34.8
640
良い
金砂郷在来
6.5
4.9
3綾型
6.1
やや良
31.8
640
やや良


資料 茨城県穀物改良協会


蕎 麦 雑 学







タデ科ソバ属の一年草、古名をソバムギ、クロムギと言う
早生の夏そば、と晩生の秋そばがあるが味香りが多い「秋そば」が一般的
種を蒔いて約3ヶ月で成熟する、それを刈り取り天日で乾燥、脱穀したものが玄そばである
日本で消費される蕎麦の8割強は輸入に頼っており年間10万トン、その8割が中国からの
輸入だそうである、玄そばは温度15度以下、湿度70%以下、蕎麦自体の水分量が14〜
15%ほどに保たれているのが良いとされているがどうしても輸送中にこの条件を満たすの
が難しく乾燥気味になり蕎麦の命である香りがとんでしまう、このような理由からか手打ちの
蕎麦を打つにはほとんどが国内産の蕎麦を使っている。
*中国産の玄そばは 1俵(45kg)3000円前後からあるのに対し国内産の有名な産地の場
合、その年により 2万円以上にもなることがある
玄そば 殻つきのそばの実のこと、ほぼ三角錘に近い形をしており殻の色が黒いことか
らこの名で呼ばれる。(玄とは色が黒いという意味)






玄そばが蕎麦粉になるまでには次の工程を必要である
@精選(玄そばに混じった石やゴミを除き殻に付着した泥やほこりを取り除く)
A脱皮(玄そばの殻を取り去り丸抜きと呼ばれる状態にする)
B製粉(この丸抜きを挽いて粉にすることでロール製粉と石臼挽きとに分かれる)
丸抜き 玄そばの殻だけをむいだ状態を言う(鮮度が良いものは緑色をしている)
ロール製粉 高速で回るロールの間を丸抜きにした蕎麦が通ることで粉にする、製粉効率
が良いが高速で回転するロールの間を何回も通るため「粉焼け」を起こし香り
がとんでしまいがちなのが欠点
しかし一番粉から四番粉(末粉)まで段階的にとることが可能である
石臼挽き ロール製粉の欠点を補うものが石臼挽であり粉焼けの心配が少なく、臼の面
と面の間にそばが閉じ込められた状態で粉になるため香りがとびにくいといわ
れている、しかし製粉効率が悪くそばの値段が高くなってしまう、また石臼にも
電動式と手碾きとに分かれこの手碾きが珍重されている、しかし一日に碾ける
量が限られるため何食限定というところが多い









一番粉 「内層粉」のこと、そばの実の中心に近い胚乳部分が粉になったもの白くサラ
サラしている、味も香りもほとんどない
二番粉 「中層粉」のこと、そばの中層部分からとれる、淡黄色から淡緑色の色をして
おり香りや甘みがある
三番粉 「表層粉」ともいう、一番粉二番粉にくらべて色と味と香りがある、ただし麺に
したときの触感が劣る
挽きぐるみ 「全層粉」のことで殻を除いた丸抜きを製粉したもの、黒っぽい田舎そばを打
つのによく使う、甘く香りが強い
更科粉 「御膳粉」ともいう更科そばとも呼ばれる、まっしろいそばを打つときに使う、
白くサラサラしているが味も香りも無い、一番粉と混同して称される場合がある
が本来は製法から違うものである
打ち粉 「花粉」ともいう打ったそばを延ばしたり切ったりするときにそぱ同士がくっつ
かないようにするために振る粉のこと、そばの実からとれる
割り粉 そばの粉には粉同士がつながる力が弱くそれを補強するために入れる粉の
こと、中力粉、強力粉を使う場合が多い
三 た て 「碾きたて、打ち立て、ゆでたて」のこと、いずれもそばの命は短いので香り、
喉ごしが生きている出来立てを食したいということを表現した言葉
二 八 そ ば 一般的には割り粉 2に対してそば粉 8の割合を称して二八そばと呼んでいる
一説によると江戸時代、そば一杯の値段が16文であり粋な呼び方として 2×8
が16になるため二八そばと呼んでいたと言う説もある
生そば(きそば) 本来はそば粉100%のそばのこと、「生粉そば(きこそば)」ともいう、であるが
よくこの看板かを見かけるけれどもほとんどは裏切られる

参考資料 OYSYそば(柴田書店MOOK)
儲かるメニューそば(同上)
そば・うどん百味百選(同上)
dancyu、1998、5月号、蕎麦免許皆伝
蕎麦百景(浪川寛治・三一書房)


蕎麦と健康

ルチン
悪名高い活性酸素を除去し、体のサビつきを防止。老化で細くなった毛
細血管を強化して、血圧を下げる。「赤ワインブームしなるものが
巻き起こったことを覚えておられる方も多いだろう。これは赤ワインに
多く含まれるポリフェノールという成分に、がんをはじめとする多くの
生活習慣病の予防効果のあることが大々的に報じられたのがきっかけだ
った。折からの健康ブームとあいまって、ポリフェノールはが
んなどの生活習慣病の予防に効果があるのか。それは、細胞を酸化させ
て体をサビつかせる「凶暴な悪役」である活性酸素の害を防いでくれる
活性酸素を生み出す危険因子はストレスや喫煙、車の排気ガス、紫外
線、食品添加物など、日常生活にあふれている。こうした生活環境から
どんどん生み出される活性酸素は、がん、心臓病や脳卒中の原因になる
動脈硬化、痴呆症、糖尿病、肝臓病胃潰瘍、体全体の老化などなど、
そのポリフェノールの一種に「ルチン」という成分がある。この成分
も赤ワインなどのポリフェノール岡様、活性酸素を除去する効果が非常
に高いことが証明されている。うれしいことに、そのルチンが、そばに
は豊富に含まれているのだ。
最近の研究では、ルチンには活性酸素の害を除去するだけでなく、毛
細血管に作用して、その働きを強化するとともに、それに付随して血圧
を下げる効果なども確認されている。
また、血糖値を下げ、肝臓機能を活性化する作用があることも医学的に
立証されている。なんとも心強い限りではないか。
ちなみにルチンは水溶性なので、そば湯も飲んだほうが多くとれるが、
つゆを加える場合は塩分の遇剰摂取にならないように気をつけたい。
なお、そばのルチン含有量は、日照時間の長い時期に栽培された夏そ
ばのほうが、秋そばよりも多いという。これは、活性酸素を生み出す原
因となる紫外線の多い夏場に、その害を防ぐルチンが多くつくり出され
るためと考えられている。ルチンが活性酸素と闘っている何よりの証拠
といえるだろう。
コリン
お酒好きの肝臓に中性脂肪が蓄積す
るのを防ぎ、脂肪肝から肝硬変へと進む肝臓のトラブルを防ぐ。
昔はそば屋で一杯やり、ほどよく酔いがまわったところで、そばをす
するという飲み方が広く定着していた。
う成分が豊當に含まれていて、これが肝臓の働きを活発にしてくれるか
らなのだ。
とくに顕薯なのは、アルコールの飲みすぎで肝臓に中性脂肪などの脂
質がたまるのを防ぎ、脂肪肝の予防効果があること。酒好きには願って
もない効果といえるが、アルコールの害そのものまでは帳消しにしてく
れないので、飲みすぎには効かない。念のため。
ピタミンB1、B2
肉体疲労を固復、イライラも解消体力の低下、食欲不振を解消し、体
を元気にする一方、イライラなど精神的な不安定感を取り除く。
そばはコリンだけでなく、ビタミンB群の宝庫でもある。とくに豊富
なのはB1とB2で、いずれも精白米の5倍以上も含まれているという
ビタミンB1は俗に「疲労回復ビタミン」と呼ばれており、常にお疲
れ気味の現代人は積極的にとりたい栄養素だ。
医学的に言うと、食事などからとった糖分やでんぷんなどの糖質をエ
ネルギーに変えてくれるのがビタミンB1。豚肉やレバー、鰻などに多く
含まれ、体カの回復、精神面でのイライラの解消に即効効果がある。
ビタミンB2には皮膚や粘膜、髪など
食物繊維
ダイエット効果があり便秘・肌荒れも解消腸の掃除役。食物繊維がコレ
レステロールなどの有害物質を吸着して排出。体脂肪を滅らし、美容効
果も。そばの健康効果はダイェットを抜きにしては語れない。まずなん
といっても、そばには精臼米の8倍以上、小麦粉の約2借もの食物繊維が
含まれている。
食物繊縫は広く知られているとおり、腸内でコレステロールなどの余
分な脂肪分や有害物質を吸着して、体外に排汲してくれる体のお掃除役
存在そのものがダイエットに直結しているありがたい成分だ。また、腸
の調子を整えてくれるため、便秘の籍、脱荒れ予防にも大きな効果があ
る。一方、100グラムあたりのエネルギー(kcalをみると、そばは精自
米や小麦粉どほとんど差がない。
しかし、ごはんやパンは、それだけでは栄養バランスが偏って食事にな
らないため、肉などの副食をたくさんとらなければならない。
そこへいくと、そばは一品で栄養バランスが整っているため、つゆ(
50kcal)のエネルギーが追加される程度ですんでしまう。
たんぱく質
心身を充実させ、スタミナをアツプ肉のように脂肪の摂取を気にするこ
となく、良質なたんぱく質かとれる。
体も心も元気いっぱいに。最後に、これこそまさに意外中の意外という
栄養素の登場だ。たんぱく質である。
たんぱく質というとまず思い浮か溶のは肉や魚介類、豆腐や納豆などの
犬豆製晶といったところだろう。
この基本栄養素が、あのさっぱり系の代表のようなそばにたくさん含ま
れているということに、素直に驚きたい。
別表(P理を見てもわかるとおり、そばには糟自米の2倍近くもの
たんぱぐ質が含まれている。しかも、危んぱく質を構成しているアミノ酸
価でみると、完全食晶といわれる鶏卵が100なのに対し、そばは鯛で、
牛乳とほぼ同じレベルという大健闘をみせている。ちなみに精自米は一0b
で、そぱのたんぱく質の質の高さは際立っている。





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