満理子のリハビリ日記Part3

ステージ2
1.エルゴレストの効果
2.レクリエーションリハビリ
3.音楽療法の成果その3
4.ボッチャ

1.エルゴレストの効果

平成15年3月18日
「あけぼの」でエルゴレストの効果はある程度実証されています。
エルゴレストとは以前にもここで報告していますが、腕を支えて横方向の動きをスムーズにするものです。
今日は、訪問リハビリでO/Tさんの目でそのエルゴレストの効果を確認してもらうつもりで、「あけぼの」からお借りして実際に訓練で使ってもらいました。

さて、訓練に入る前に、お決まりのストレッチです。 満理子はこれが一番苦手でしょう。
普段体を動かすことのない満理子はやはり各関節の動きが悪くなっています。 腱の柔軟性もかなり低下しています。 比較的、ウチの場合リハビリやマッサージは頻度が多いほうだと思いますが、それでもだんだん硬くなっています。 私が普段の可動域訓練をサボっているせいかもしれません。
特に、写真のような足の裏の筋を伸ばす時が一番つらいようです。  写真をクリックすると悲痛な叫びが聞けます。
体をほぐした後、車椅子に移動して訓練が始まります。
今日は、お箸の練習です。 テーブルにエルゴレストをセットして、その上に腕を乗せて訓練を始めました。
うまく、乗せ台に腕が収まらず、動作もぎこちない感じです。 そこで、テーブルの高さを少し低くしてみました。
そうすると、曲がったままの肘の角度と乗せ台の角度がほぼ平行になり、すっきりと収まりました。
そのせいか、とても動きがスムーズになり、箸でスポンジを挟む動作もうまくできるようになりました。
PSB(ポータブルスプリングバランサー)では、PSBに引っ張られることがあるのか、左側(お箸と反対の方)へ腕を持っていくのがとても困難でした。 それが、意思どおりに腕を持って行けて、手首から先の動作も非常に自然にできました。 いつもに比べて、順調に訓練が進み、おまけにもう一つスポンジを取ってみることにしましたがさすがに疲れてしまって、最後の一個はなかなかできず、値を上げてしまいました。

PSBではばねの力で腕を吊っているので、筋力のない腕では少しのテンションでも抵抗になっていたようです。 その点、このエルゴレストでは、水平移動に関しては全く抵抗がないので、楽に動かせました。
但し、動かせる範囲は限られ、当然上下には動かせません。
よって、限定された訓練にはとても有効だと考えられます。
上肢補そう具として給付されるか、近いうちに福祉課に相談に行ってきます。
その結果は又ご報告します。
早速、訓練開始 乗せ台と腕が平行になっていない テーブルが高いためにうまく収まらない 調整後、順調に訓練が進む

2.レクリエーションリハビリ

平成15年5月20日

月に2回、第1、第3金曜日に、「あけぼの」に近くの病院からP/Tが来られ、団体および個別リハビリが行われます。
個別リハについては、以前ここで紹介しましたが、個別の訓練をやっている間、他の方は施設スタッフの指導で、団体でリハビリを行います。
単なる体操やストレッチだけではなく、楽しく飽きないで訓練できるように、毎回、工夫してゲーム感覚で指導してくれます。
今回は、釣りゲームをやりました。
紙に書いた魚の口元に針金の輪っかがあり、その輪っかに釣り竿についてあるフックで釣り上げるのです。
魚の裏には数字が書いてあり、釣った魚の点数を合計してその得点で順位を決めます。
それらの道具はすべて手作り。

満理子も参加しました。 
皆さん、和気藹々出ゲームが始まりました。 以外と難しそうです。
満理子は、最初は、目線も釣りたい魚の方に向けて集中していましたが、手首から先だけしか動かないので、なかなか目的の魚のところへ、釣り針を持っていけません。
別にいらいらするわけではないのですが、だんだん集中がとぎれてしまい、目線は外の方や、他の人の動きを見つめてしまいます。
スタッフの方にお手伝いをしてもらって、やっと1匹釣れました。

いまのところ、一人で釣り上げることは不可能なのですが、少しはやってみようと言う姿勢がみえています。
そして、ゲームのルールも理解しているようです。 
そして、一番大切なのは、みんなと一緒に楽しんでいることです。 他の方からも励ましの声をかけていただいたりして、満理子もそれに答えようとしています。
家では、とてもできない経験です。

いい人達に囲まれた、レクリエーションリハビリもとても良い効果があります。
スタッフの皆さんは、企画を考えたり、道具を作ったり大変だと思いますが、これからも、続けていただきたいと思っています。

3.音楽療法の成果3

平成15年8月9日

早いもので、音楽療法を受けるようになって4年経ちました。
1年ごとに行う恒例の成果発表面談がありました。
その成果は、当初に比べ目を見張るものがなくなったとは言え、確実に変化・進歩はし続けています。
この4年間の変化・推移を右図に示します。(図の意味は前回の成果報告を参照してください)
これを見ると、協調性は始めた頃から高い点数を占めています。
これは、明るい性格だけが残っていて、自己主張ができない、また自己判断ができない後遺症の所為だと思います。 自我があまり無いので、人との接触は非常に円滑にできていることに繋がっています。 後遺症の所為とは言え、家族にとっても救われるところです。
今後、どのように自覚させるかを議論しましたが、無理に自覚させて辛い思いをさせない方がいいだろうと言う結論になっています。

さて、今回の成果報告で目立ったことは持続性だと思います。
自分でやりたいことを主張し、そして、ある程度自分が満足するまで頑張ることができるようになりました。 また、先生の導きがあるとは言え、いろんなことに挑戦し、それに向かって自ら進んで練習してきたことがわかりました。
とくに、目標にしていた、人を喜ばせるための音楽練習として、「Happy Birthday」をキーボードで練習し、8月生の方のため(私も含めて)に誕生会を開き演奏しました。  残念ながら、極度の緊張のため、あまりうまく退くことができませんでしたが、やる気は十分見られました。  この緊張も、今まで見ることができなかった現象です。 練習ではかなりうまく弾いていたのですが、本番では緊張したと言うことは、その場のシチュエーションを理解し、うまく弾かなければいけないと言う、満理子の意志が働いたためと思います。

今回の、成果報告は、音楽療法のフィールドだけでの判断で、施設ではデイサービスでの普段の生活の様子もふまえて対応し、それぞれがフィードバックしながら、より満理子にとっていい方法や目標設定をしてくれています。

4.ボッチャ

平成15年9月19日

今年から参加している、NPO法人たんぽぽ主催の障害者スポーツに先日も参加してきました。
今回で3回目です。
そこでは、かなりの重度の人でも楽しめる球技「ボッチャ」を練習しています。
これは、最初に投げたターゲットとなるボールに向かって、いかに近くへ自分のボールを投げるかを競う競技です。

満理子は手首から先だけ少し動かせる程度なので、雨樋を利用したレールをボールの発射台として投げます。
初めてやった時は、握ったボールをレールの上に落として、投球をしたかったのですが、なかなか握った手を開くことができませんでした。
そこで、2回目の時は秘密兵器を製作して試してみたのですが、ボールとのサイズが合わないなど秘密兵器がうまく働かなかったので、急遽その場で、レールにストッパーを取り付けて割り箸を使った棒を押すことで試したところ、なんとか発射できました。

さて、今回はなんの準備もしないで、前回つけたストッパーだけで試しました。
ストッパーにボールをセットし、ボールの下に満理子の手を持っていって準備OK。 
満理子の投球の番が来て、私が合図をすると、指を持ち上げてボールを押しだし、投球しました。 思った以上にスムーズな動きで、投球できたのです。 
その投球が、またターゲットに一番近いところに止まると、周りの人から大きな拍手がありました。
満理子は、自分の行為でチームに貢献できたことを満面の笑顔で表しました。
実際には、私がレールの方向と角度を調整しています。 ルールではそれも競技者が指示しないと行けません。

その後、2回(全部で6投球)行ったのですが、すべて、うまく満理子の意思で発射することができました。
その結果、満理子のチームが勝ちました。 満理子の投球すべてがチームの勝利に貢献でき、今回のMVPになりました。
満理子も、本当の意味でゲームに参加でき、リハビリにも大きな成果があったと思います。

私は、と言えば、例のハードな準備体操で、ボッチャを始める時は足がガクガクしていました。
このたんぽぽスポーツは、私にとっても良い運動になっています。

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