神戸文学館のすべて 
          

                                                             2013-5-25  改定                 

              文学イベン ト、土曜サロン情報は、
                                                 最後尾に掲載 しています。

    神戸文学館は、 明治37年(1904)、関西 学院のチャペル と して建てられた由緒ある建築です。   
 歴史を感じる赤レンガ造りのチャペルの外観をそのまま残して 平成5年4月に、
尖塔部分も完全に
  復元し、以来 王子市民ギャラリーとして神戸市民に親しまれてきま した。
 このたび、あの阪神・淡路大震災も乗り越えた、市内に現存する最古のレンガ造り教 会 建築物が、神戸に
 ゆかりのある文学者たちの息吹を、今に伝える 「神戸文学館」  として、生まれ変わることとなりました。
  神戸文学館は
明治以 降の神戸にゆかりのある文学者を、時代ごとのテーマに沿って紹介、また
  サロンでは、神戸を愛し、神戸を描いた作家達の作品を
自 由にご覧いただけます。(入館 無料) 

 平成18年12月4日 「神戸文学館」 として、 内装をリ ニューアルして開館しました。
 
   
歴史年表
   

 明治22年(1889) 神戸郊外の原田村に、アメリカの宣教師 ウォルター・ラッセル ・ランバス氏
             によって関西学院を創立

 明治37年(1904) アメリカの銀行家、ジョ ン・ブランチ氏 他の寄付により礼拝堂として建てられ、
              ブランチ・メモリアル・チャペル
と呼ばれていました。

                  この建物費および設備費は、当時のお金で 合計12,800円が使われたそうです。
               設計は 英国人・ M.ウィグノール氏、  施工者は 吉田伊之助氏
 昭和 4年(1929) 関西学院は、西宮市上ヶ原へ移転 チャペルはそのまま残す
 昭和 5年(1930) 旧校地建物を阪急電鉄へ引き渡し
 昭和15年(1940) 神戸市が買収
 昭和20年(1945) 神戸大空襲により被災、チャペルの屋根が抜け落ちる
 昭和25年(1950) 神戸博開催 チャペルは「瀬戸内海観光館」として再生使用
 昭和30年(1955) 「市民美術教室」がチャペルを改修・新装して北野小より移転
 昭和37年(1962) 「アメリカ文化センター」が三宮からチャペルに移転
 昭和42年(1967) 「アメリカ文化センター」廃止
 昭和42年(1967) 神戸市立中央図書館の王子分館として開館
 昭和47年(1972) 市立王子図書館と改称
 平成 元年(1989) 市立王子図書館廃止 

 平成  5年(1993) 神戸市立王子市民ギャラリーとしてオープ ン
                                       
設計は 一粒社ヴォーリズ建築事務所、  建築は 新井組
 平成 7年 (1995) BELCA賞の ベストリフォーム賞受賞 (優 良既存建築物の表彰制度)
 平成12年(2000) 景観形成重要建築物等の指定 (神戸市 都市景観条例)

  平成18年(2006) 10月1日 「王子市民ギャラリー」は、閉館

 平成18年(2006) 12月4日 新たに「神戸文学館」として、 リニューアルしてオープン
  平成20年(2008) 3月    国登録有形文化財に指定 (文化庁 登録番号 28−0303)

 

   神戸 文学館の外観

   
              正面から見た神戸文学館                            南東から見た神戸文学館
                 拡大する                                 拡 大する

   
      拡大 する          ライトアップに映える文学館        拡大する

    
                  拡 大する                       満開のさくらと文学館            拡 大する                          
                  
   
                    前 庭に咲く 紫陽花  ( 6月25日撮影)    

   

 
           正面玄関  拡大する              関西学院発祥の地 記念碑  拡大する 
                                                                         
                                      記念碑は、創設者ランバスの自筆サイン、吉岡美國 
第2代院長の
                                 自筆サインと 「敬神愛人」、  ニュートン 第3代院長の自筆サイン、
                                 ベーツ   第4代院長の自筆サインと ”Mastery for Service" さらに
                                 学院沿革の碑 文が刻まれ、旧礼拝堂階段の飾り石が配置 
                                       
 関学を創ったひとた ち (関学のホームページから)    
      
                                          
  原 田の森にあった頃の 関西学院とチャペル

    
  1904年10月 献堂式のブランチ・メモリアル・チャペル            関西学院 原田校の航空写真           

    
  1910年頃の ブランチ・メモ リアル・チャペルと校舎               ブランチ・メモリアル・チャペルでの講話風景

      関学 神戸発祥の地 原田の森キャンパス (関学のホームページから)



    神 戸文学館の見どころ

 平成5年4月(1993) 設計:一粒社ヴォーリズ 建 築事務所  建築:新井組により、
 明治37年(1904)  建築
当時(百年前)の外観に、甦りました

 戦災で失われたままだった チャ ペルの尖塔や柱頭の飾り を古い写真を元に再現され
 ました。  柱頭の飾りは、アカンサス 模様で、また梁の根元にも彫刻が施されています
 
 このチャペルの特徴は、ハンマービーム・トラス と呼ばれる大きな アーチ型の梁を組んで、
 屋根を支えています。 スパン10.6mも あり歴史的にも貴重な建築物です。

 外壁は、焼 夷弾により焼けた 傷跡のあるレンガを 一部そのまま使っています。
 
レンガの積み方は、イギリス積み (レ ンガには他にフランス積み アメリカ積み等がある)
  また瓦も昔の瓦の色に合わせて、数種類の瓦をまぜてわざと古い感じを出して います。

 ステン ドグラス窓に も大きな特徴があり、色は2種類ですがラムネ色をしています。
  また窓ガラスに も特徴があり 葡 萄曼文様の装飾(エッチング)が施されています。
  窓ガラスの開閉取っ手も、飾り石と同じ模様で 造られています。

 神戸文学館は、神戸市内に現存する最古のレンガ造りの教会建築 としてその優美な姿を
  21世紀に伝えていくことでしょう。



   文学館の内部の写真

  明治・大正・昭和・平成の時代ごとに、神戸で活躍した作家を当時の風景写真とともに
 作品や原稿、資料、愛用品を展示紹介しています。
 神戸ゆかりの作家として小泉八雲、谷崎潤一郎、横溝正史、賀川豊彦、稲垣足穂、モラエス
 竹中 郁、遠藤周作、島尾敏雄、久坂葉子、司馬遼太郎、石川達三、林芙美子、堀 辰雄,
   野坂昭如、陳舜臣、妹尾河童、岡部伊都子、など33名の作品や資料を展示しています。
 
 

      
         常設 展示コーナー                    竹中  郁 のコーナー

   
         
           企画展    「時実新子展コーナー (4 月15日 撤去)                   
 
   
            
       土曜サロンセミナーエリア                               憩いの場サロンと神戸の本棚
                                                                               (香り高いコーヒを飲みながら読書をどうぞ)

     
       ハンマービーム・トラスの天井                葡萄蔓文様の窓ガラスと開閉取っ手                       
                           

 
  *注* 写真と文字がずれる時は 表示文字サイズを小さくして表示してください    

 

   関連 ホームページへのリンク (タイトルをクリックしてください)
                     
    
        
神戸新聞社の神戸文学館
   
         神 戸文学館 ゆかりの文学者、作家  (ウィキペディアより)

         神 戸 市内の 花を巡る文学散歩ガイドブック (神戸市内各区の文学散 歩) 

         神戸市民文化振興財団   (神戸市内の各種文化情報)  

     姫路文学館のホームページ
         ネットミュージアム兵庫文学館  (情報満載 必見の価値が有ります)
                                                                           
     
ヴォー リズを訪ねて  (閉館前の王子市民ギャラリーの紹介
 
  New   ヴォー リズの建築をたずねて(軽井沢)

    New   ヴォー リズ の建築をたずねて (動画 You Tube)  
          
          ヴォーリズの年譜                                 
         
一粒社ヴォー リズ建築事務所

               ハン マービームを訪ねて

        神 戸文学館を復元した 新井組                      

        煉瓦建物の風景画 
                                                                                    

               関学神戸発祥の地 原田の森キャンパス
              関学を創ったひとた ち (関学のホームページから)
                     
               王 子動物園のホームページ 
 

        兵庫県立美 術館   原田の森ギャラリー 

        好きです神戸  (神戸に関するさまざま話題と情報)
    

      
                                        

  参考までに

  神戸文学館を設計した 一粒社ヴォーリズ建築事務所は、最 近有名になり脚光を浴びています。
  1937年(昭和12年) 滋賀県 豊郷町立 豊郷小学校を建築したのが当建築事務所です。
 豊郷小学校は、平成15年壊す壊さないの騒動で 町長がリコールされて有名になった小学校です。
 
豊郷小学校を分化審議会は、2012年9月登録有形文化財にするよう文部科学相に答 申しました。 

  ヴォーリズ建築事務所は、1910年(明治43 年)創立以来 数多く設計建築しています。
  今でも現存している建物は、大丸百貨店(心斎橋店、京都烏丸店、神戸居留地38番館)
 関西学院大学、神戸女学院大学、啓明女学院、同志社大学、滋賀大学、豊郷小学校、
 近江兄弟社学園、明治学院大学他、フロインドリーブ(旧神戸ユニオン教会)、パルモア学院、
  神戸YMCA、カナディアン アカデミー、六甲山 神戸ゴルフ倶楽部のクラブハウス、
ヴォーリズ六甲山荘、
  その他教会、学校、病院、邸宅等が多数残っています





 
                         
     次の企画展 「 原田の森の青春譜─神戸の近代化と関西学院─ 」 ただいま準備中

関西学院が1889年(明治22年)、ここ神戸・ 原田の森で産声を上げて来年で125年。1929年(昭和4年)に現在の
  西宮・上ヶ原へ移りましたが、当時の礼拝堂が、いまの神戸文学館の建物です。その縁もあって来年の節目に向け、
  関西学院と共催して 7月から特別展を開くことになりました。題して「原田の森の青春譜─神戸の近代化と関西学院─」。

原田の森キャンパスの40年間は、神戸が欧米やアジアへの玄関口として、世界有数の国際都市に 発展していく時期に
   重なります。学生たちは伸びやかに学びつつ、神戸ならではのハイカラ文化創造の一翼を担います。
   文学をはじめ各分野に多くの人材を輩出し、今日につながる伝統を築いていきました。
   かつてこの森に躍動した青春群像を追います。  7月1日から2部構成で12月24日まで   ご期待ください。
   ただいま大車輪で準備中です。



                  
  神戸文学館だより NO.59 3/28 作成

 ★時実新子展、お見逃しなく   (「川柳作家 時実新子」展は4月14日、盛況のう ちに会期を終えました。)

開催中の「川柳作家 時実新子」展は、早いもので 4月14日の会期末まで半月余りになりました。
 大きな施設のようには広報宣伝がままならないこともあって、企画展が終わった後で「知らなかった」「残念」との声が
  寄せられることも珍しくありません。とりわけ本展は全国各地から来館者を迎えているだけに、裏返せば情報が行き
  届いていないエリアもそれだけ広いのではと気がかりです。

と、ここまで書いたところへ「新子さんの展覧会が 開かれているって、本当ですか」と東京から電話が入りました。
  こんな具合なのです。会期をもう少し長くすべきだったかなと反省しつつ焦りつつ、声を大にしています。
  時実新子展をしていますよ、14日までですよ。

前日の13日には、長女の安藤まどかさんによる記 念講演「新子さんと私」がありますが、すでに予約で満席になっています。
   ご了承ください。

 

 ★つむじ風は舞いやまない

3月10日は新子さんの月の子忌、七回忌でした。 同日付の神戸新聞1面コラム「正平調」は、当館の新子展を取り
   上げながら、彼女をしのびました。

「お遊戯の輪になるピアノ鳴りつづけ」の句で神戸 新聞川柳欄に初入選し、やがてその川柳欄の選者を務め、さらには
  「菜の花の風はつめたし有夫恋」などの句をもって川柳作家への急階段を駆け上っていった若き日の新子さんに、
   思いをはせます。そして当館の新子展のにぎわいに「去った後もなお、時実さんのつむじ風は舞いやまない」と結びました。

 

  ★恐い人、熱い人

正平調の読後感に浸りながら、新子展の会場前に常 備しているアンケート用紙の集計作業をしていたら、丁寧な筆跡での
  こんな記述が目にとまりました。

「時実新子展に来ました。神戸新聞の(川柳)選者 だったので来ました。恐い恐い人です。何もかも見通してしまう人です。
  大なたですぱっと切ってしまう人です。そして同時に、ダメな人をそのまま支えてくれる熱い人です」



   ★「川柳 作家 時実新子」展によせて
B

暴力やゾルソミーナの星光る      1957(昭和32)年

日本でフェデリコ・フェリーニ監督によるイタリア 映画『道』が、公開されたのは1957年でした。主人公は大道芸人
   ザンパノに1万リラで買われ、昼は相棒、夜は情婦としてぼろきれのように粗末な扱いを受けるジェルソミーナ。
   彼女は「私は何の役にも立たない女」だけれど「私がいないと彼は独りぼっち」と言います。 綱渡り芸人アルレッキーノは
   「この世の中にあるものは何かの役に立つんだ」と諭し、持っているラッパで歌を教えます。ラッパを吹くジェルソミーナ。
   彼女の死後、ある海辺の町で彼女が口ずさんでいた歌を耳にして、獣のように泣きつづけるザンパノ。無限に輝く星空。

映画評論家・淀川定治は「人間の作品として、人間 というものを映画にして、これほど立派なものはありませんでしたね。
   男のわがまま、女の忠実、人間の本当の男と女のオリジナル。これが出てこの『道』は凄い映画でしたね」と解説しました。

海を見続けていたジェルソミーナが家のために身売 りに同意する冒頭から、一本の道が続く最後のシーンまで。
   28歳の新子は、ジェルソミーナに自らの境遇を重ねていたのでしょうか。

    わたくしに続けと不貞ラッパ吹く        1959年

    男ののぞむ通りに生きて死にますか       63年

    一本道むごし女を見届けて            67年

  切ない女心の怨み節を詠い続け、新子流川柳を確立した44歳の新子は、ジェルソミーナに次のように語りかけています。

  ゼルソミーナよ茶色の道は真実だよ         73年

                                           (担当学芸員 義根益美)

    

  ★子どもたちが文学館 を描いてくれました

 近くの市 立宮本小学校の先生が、素敵なものを両手に抱いて届けてくれました。5年生(4月から6年生)の37人が
  文学館を写生してくれた作品の束です。いろんな文学館が描かれています。堂々とした文学館、カラフルな文学館、
  人間が大きく伸びをしているような文学館、笑っているような文学館。見ていて飽きません。
  一人でも大勢に見てほしいと思い、学校での掲示が終わった後、お借りする約束をしていたのです。

4月14日で時実新子展が閉幕した後、企画展のス ペースにしばらくの間、展示します。ぜひ見に来てください。

 

 ★ただいま特別展を準備中

 関西学院が1889年(明治22 年)、ここ神戸・ 原田の森で産声を上げて来年で125年。1929年(昭和4年)に現在の
   西宮・上ヶ原へ移りましたが、当時の礼拝堂が、いまの神戸文学館の建物です。その縁もあって来年の節目に向け、
   関西学院と共催して 7月から特別展を開くことになりました。題して「原田の森の青春譜─神戸の近代化と関西学院─」。

原田の森キャンパスの40年間は、神戸が欧米やアジアへの玄関口として、世界有数の国際都市に 発展していく時期に
   重なります。学生たちは伸びやかに学びつつ、神戸ならではのハイカラ文化創造の一翼を担います。
   文学をはじめ各分野に多くの人材を輩出し、今日につながる伝統を築いていきました。
   かつてこの森に躍動した青春群像を追います。  7月1日から2部構成で12月24日まで   ご期待ください。
   ただいま大車輪で準備中です。  詳しくは次号以降で。

                     
 

 

     神戸文学館だより NO.60 4/30 作成 

 

  ★時実新子展に5千人

「川柳作家 時実新子」展は4月14日、盛況のう ちに会期を終えました。2月1日からの2カ月半の間に全国から約5千人
  ていただきました。小さな文学館の小さな企画に、これは記録的といってよい来館者数です。
   企画内容が云々と手前味噌を言いたいところですが、一にも二にも時実川柳ファン、新子さんファンの層の厚さ、
   すそ野の広さの所以でしょう。

もちろん、「時実新子が何者かも知らず何気なしに会場をのぞいて、衝撃を受けた。新子さんの句 が全部載っている句集を
  教えて」「この機会に川柳を始めてみたい」といった声も一人や二人からではありませんでした。
  この展覧会で新子さんファン、川柳ファンがさらに増えたとしたら開催した甲斐があったというものです。

 

 ★川柳に助けられた母新子

時実新子展閉会前日の4月13日は、2月に続く2 回目の記念講演会でした。講師は「川柳大学」の事務局を務めている
 新子さんの長女の安藤まどかさん。予約制で定員50人だったのですが、先着順で満員になり受け付けを締め切ってからも
  電話は鳴り続け、総数では200人を超えました。つまり競争率は4倍にもなったわけで、これも記録的でした。

まどかさんは「新子さんと私」と題し、幼いころの 思い出から話を始めました。新子さんは、まどかさんと弟に勉強を強いた
   ことはなく、むしろ学習内容に興味を持ち、一緒に勉強をしてくれたといいます。
  「練炭を入れた掘りごたつの、私の前には必ず母が座っていました」。

そんな母がやがて川柳に没頭し、泊りがけで句会に 出かけるようにもなります。「手を差し伸べても反応に一拍あって、
   心ここにあらずなんです」。そのせいか、中学生になって迎えた反抗期はきついものでした。
   母のすることがことごとく気に入らず、とことん反抗しました。

素直な娘ではなかったと言い、だから後年、母に背 いたという負い目を抱き続けましたが、新子さんは「なんにも影のない
  人生を送っているやないの」と言っていました。
  「私が申し訳ないと思っていた分、わざと知らんふりをしていてくれたのかも」と、まどかさんは言います。

そして「出来がよく美人だったがゆえにいじめら れっ子だった新子さんは、心にコンチクショーを持った人。
  唯一の心のよりどころが川柳だった。だから川柳で人生を開いていけた。
  新子さんを助けてくれたのは川柳の世界」と結びました。


                          

  ★「川柳作家 時実新 子」展によせてC =最終回=

ブッセの詩声を合わせて子と歩む      1957年

膝に泣く友よブッセの詩を読もう          62年

ブッセの詩山の向こうにあるのは山       74年

踏んづけてしまった蟹とブッセの詩       96年

 カール・ヘルマン・ブッセといえば、 上田敏訳詩集『海潮音』(1905年)所収の「山のあなた」。長年、新子の心に
   すみついていたブッセの詩を、「川柳大学」を創刊した年に踏んづけてしまったのは、「幸せは足もとにあるのよ!」
   と気づいたからでしょうか? 

 そしてもう一人、 新子の心を捉えた人物に 『背徳者』 『狭き門』 などの作品で知られるフランスのノーベル賞作家、
  アンドレ・ポール・ギヨーム・ジッドがいました。

      ミシェルモルガンの瞳よ秋よ来よ     1957年

どこからかミシェール・モルガンの跫音     60年

   ミシェル・モルガンは46年、第1回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したジャン・ドラノワ監督『田園交響楽』の
   主演女優。原作は アンドレ・ジッド。

須磨明石夜汽車の棚のジイドの詩      1970年

    一枚の幕あり寺山修司死す             83年

ジッドはアフリカへ私はどこへ           98年

   戯曲家・寺山修司の著書のタイトル『書を捨てよ、町へ出よう』(67年)の出処は、ジッド自身がアフリカへ旅した時の
   体験がもとになっている詩集『地の糧』。 新子が「私はどこへ」と詠んだのは、 川柳大学の大会終了直後に体調を
   崩して救急車で搬送された年のことです。

山のあなたの空遠く、アフリカよりも遠く、新子は 今頃、どこでどんな川柳を詠んでいるのでしょう。

新子展が終わり、この連載も、私の神戸文学館での 日々もこれで最後になりました。ありがとうございました。                 

                                                                                    (担当学芸員 義根益美)

                               

  ★先生は大変

文学館の 通用口は王子動物園のカワウソの水槽と向かい合せです。
 カワウソたちの可愛いしぐさを、リュックを背負った女の子2人がはしゃぎながら見ていまし た。そこへ、もう一人の
   女の子の手をつないで女のセンセイが駆け寄ってきました。

  「○○ちゃんがオシッコだから待っててって言ったでしょ。いないから、もう、びっくりした。ああ、しんど」
 「先生、1年生にしてはよう頑張るやん」
 「大人をおちょくったらあかんで。1年生と違います。新しい先生と言いなさい!」
 みんな、分かりましたか。新人先生はそれでなくても大変なんですから。

 

 ★映画「少年H」が完成

神戸を舞台にした妹尾河童さんの自伝的長編小説「少年H」の映画が完成しました。監督・降旗康 男、脚本・古沢良太。
 兵庫県内各地でロケが行われ、水谷豊、伊藤蘭の 実の夫婦が夫婦役で共演していることでも話題になっています。
  8月10日、全国東宝系でロードショー。

  


 
                                                     

             神戸文学館 文学イベ ント・土曜サ ロンのご案内



        平成25年6月1日 (土) 午後2時〜3時半
   

  ステージ

  「チェンバロ・トリオで奏でる バロックからピアソラの世界」

         出演 千葉真由美大鍵琴楽坊  (立 花礼子、田村賢一、千葉真由美)

   この楽坊(バンド)はバロックからタンゴまで を大鍵琴(チェンバロ)を用いて演奏することをコンセプトに
    結成されました。純然たるバロック音楽はもちろん、現代ではピアノで演奏されることの多いハイドンの
    ピアノトリオをチェンバロ・トリオとして再現することを試みました。
    ダンスの伴奏でしかなかったタンゴの音楽を芸術の世界にまで昇華させたピアソラの作品を、全く新しいサウンド
    でお届けします。古くて新しい響きを一緒に楽しみましょう。文学館の空間で。
                 

         

  ・平成25年6月15日 (土) 午後2時〜3時半

      「福井出身の作家が描い た『神戸』」

         講師 岩田 陽子(福井県教 育庁主査)

   福井県出身の作家には高見順、水上勉、津村節 子らがいます。これら多士済々の出身者を顕彰すべく福井県は
   「福井ふるさと文学館」(仮称)の平成26年度開設を目指して準備を進めています。水上は、桜の保存に尽力した
     笹部新太郎に会うため何度も神戸を訪れ、小説「桜守」を書きました。笹部が晩年を過ごした邸宅跡の岡本南公園は
   「桜守公園」とも呼ばれ愛されています。水上をはじめ、福井出身の作家は「神戸」をどう描いたか。
    作品を取り上げつつ、見つめてみます。




            平成25年7月6日 (土) 午後2時〜3時半 


   特別展「原田の森の青春譜」記念講演

   「神戸居留地で生まれ、原田の 森で育った関西学院

         講師 井上琢智(関西学院大 学学長)

   関西学院創立の構想は神戸居留地47番で練られた。1886年11月24日、W.R.ラ ンバスは神戸に着任し、
    2日後にはその地で父ランバスがすでに始めていた夜間英語学校に「読書館」(後のパルモア学院と啓明女学院)を設け、
       教育事業に向けての活動を開始した。神戸が宣教の地として選ばれたのは、四季を通じて日本で最も健康に適し、
       国内の交通の要所であり、加えて海外との交流ができ外国人の居住が許されていた条約港であったからである。
       1889年9月28日、その構想はこの原田の森で実現した。124年前のことである。
        関西学院とその育ての親・神戸の歴史をたどりましょう。  



   ・平成25年7月28日(日) 午後2時〜3時半 (*日曜日の開催です)   

      コンサート

     「阪本勝兄妹の 校歌を歌う」

        出演 混声合唱団 エスプレッスィオーネ

   阪本勝(1899〜1975)は兵庫県知事などを歴任した政治家として知られる一方、原 田の森時代の関西学院の
    講師を務め数々の文学作品を生み出した文人でもありました。妹で音楽家の小森光代(1909〜2003)との
    作詞作曲コンビで兵庫県内の小中学校など判明しているだけで4校の校歌も作りました。歌い継がれるこれら校歌を、
    誕生のエピソードなども紹介しつつ歌います。





 開催場所: 神戸文学館 セミナーエリア  
            
  受講料:    参加資料代として 200円をいただきます。(小学生以下無料)
 

  申 し込み: 先着順  定員50名 

  申 し込み方法:  受講名称、住所、氏名、電話番号を お知 らせくだ さい。

     ・ 電話・FAX: 078−882− 2028 (水曜日は休館日)  
  
   ・ハガキ:
6570838 神戸市灘区王子町3丁目12 神戸文学館あて

 ・E-mail :   kobebungakukan@river.ocn.ne.jp  まで。

 ・館内でも申込を受付しています。
 
   
・申し込み後、参加出来ない時は必ず電話してください。



   
                        
神戸 文学館
   
            〒657−0838
            神戸市灘区王子町3丁目 1番2号
            電話・FAX: 078 − 882−2028
                              MAIL: 
 kobebungakukan@river.ocn.ne.jp

          
                   ご 利用のご案内

      入 館 料  :     無料  

     開館時間  :    平 日      10:00〜18:00
             土・日・祝日   9:00〜17:00
             
               休 館 日  : 毎週水曜日(祝日の場合はその翌日)

               12月28日〜1月4日  


     交  通 案 内

    阪急電車 : 王子公園駅 西出口から西へ 約500m     
    J
R       灘駅 北出口から北西へ 約600m
             阪神電
車   岩屋駅から 北西へ 約800m 
       市バス   
  王子動物園前から西へ 約200m 
         
      王子動物園西南角、赤レンガ造りのチャペル風建物
    (元関学のチャペル跡、元市立王子図書館、元王子市民ギャラリー)

                 周 辺の地図

                                                                                      以上