は じ め に

モ ノ 教 材

 よく、社会科の授業は「覚えることが多くてきらい」とか「先生の話が多くて眠い」などと言われています。たしかに、覚える内容が多いし、そのぶん先生の説明も長くなってしまいます。しかし、このような状態ではいけないと思い、なんとか生徒の興味をひきつけ、関心を高める方法はないものかと考えました。
 そこで、モノ教材(実物資料や複製品など)を見せたり、さわったりすることによって、生徒の興味関心を高めることができるのではないか、また「百聞は一見にしかず」と言うように、モノ教材を見せることで学習内容もより定着するようになるのではないかと考えました。さらにはなかなか私は実践できていませんが、一つのモノ教材をもとにして、深く掘り下げて考えていくという思考力を養うこともできるのではないかと考えました。
 最近、「手にとる」シリーズの本や、多くのホームページで、モノ教材が取り上げられているのをみて、全国には自分と同じようなことをしている先生方がたくさんおられるのだなあということ知り、自分も今まで使ってきたモノ教材の整理をしてみようと思い、このホームページをつくりました。

 

 今までに、モノ教材を実際に教室に持っていってみて、生徒の反応がいいものは、帽子やお面、木靴のようにかぶったり身に付けたりすることができたり、太鼓のように音がでたりするもの(笛は口をつけないと鳴らないせいかあまり吹かない)、毛皮や火縄銃など手で触れるものなどでした。また、黒曜石のように紙を切ることができたり、火おこし器のようにまわして煙がでたりするようなものの反応もよかったです。つまり、興味があるから触りたい、やってみたいと思うのだと思います。
 私のモノ教材の見せ方は、授業中に生徒にまわすというよりは、全体掲示を最初に行います。そのわけは、授業中にモノ教材をまわすと、さわりまくって集中できず、そのときの授業内容が聞けなくなってしまうからです。また、モノ教材にはワレモノなども多いので、取り扱いには先生の注意が必要だからです。以前、黒曜石をまわしたとき、歯がボロボロになって返ってきたので聞いてみると、どれくらいの切れ味か試そうと思ってダンボールを切ったみたのだ、というようなことがありました。だから、生徒がモノ教材に触るのは授業が終わってから、私が教室から出るまでの時間に、教卓の付近でさわらせるようにしています。そのため、生徒の興味を引くようなモノ教材のときは、生徒が触りたいため殺到する時もありますが、その時は極力時間をとるようにしています。このような時は、生徒の興味関心が高まったということで、持っていった甲斐があるというものです。逆にこのときのために、いろいろ普段、集めているともいえます。
 逆に人気がないモノ教材はどんなものかというと、中学生には難しい、筆で書いてあるような書物・掛け軸や、新聞などの文章のものは今ひとつ人気がありません。

 モノ教材の分類についてですが、私は地理ならば地域別に、歴史ならは時代別に分類し、衣装ケースに分けて入れて保管しています。そうすると授業の時、持っていくのにも運びやすく便利です。ただ、保管するのに場所が必要なのが困ります。
 モノ教材を収集する方法は、「手にとる」シリーズなどの本も参考にさせてもらったり、モノ教材に関するホームページを参考にさせてもらったりもしていますが、何といってもまず自分で普段からモノ教材はないかと、気にかけて見て回ることが大切だと思います。どこかに旅行に行くにしても、スーパーで買い物をするにしても、何か授業に使えそうなモノ教材はないだろうかという視点で見ていると、案外身近にあったりするものです。
 また、私の持っているモノ教材の中には、まわりの人たちからお土産でいただいたものや、そのモノ教材に関係の方から好意でいただいたりしたものもたくさんあります。日頃から自分がモノ教材を集めていることをまわりの人に話していたりすると、お土産でいただけることもありますし、また、だめだろうなと思いながらでも、社会の授業で使うので分けてほしいと依頼すると、好意で分けていただけることもありますので、お願いをしてみることも大事だと思います。今までご協力くださった皆さま、おかげさまでいろいろ収集することができました。ありがとうございました。