小欲は大欲に勝る?

 男の経営者仲間、総勢18人で温泉にでかけた。温泉といっても、きょうび料金はめちゃめちゃ安い。都内からバスの送り迎えがついて、一泊二食付きで平日なら4500円。自分の車で行ったらときの高速代にも及ばない値段だ。下手に儲からない仕事をしてないで、ずっと温泉に行っていたほうが生産的なくらい。
 どうせ民宿程度の施設で、ロクな食事は出ないだろうと、たかをくくっていた。ところが、これが大間違い。300名は宿泊できるだろうという大きな建物。宴会のできる大広間だけで3つもある。食事がまたすごい。焼き肉にカニまで出てきたのにはびっくり。野天風呂も広くてゆったりしてる。
 国内の旅館はどこも青息吐息だが、ここの経営方針はそういうホテルの施設を借り受けて、薄利多売で大量のお客を大都市から呼び込んでいるのだ。
 経営研修会というふれこみだから、まずは自己紹介から始まって各社の現状を報告。中小企業の経営者なので、いずれも個性的な人ばかり。学生起業家から二代目社長まで、ユニークな話で盛り上がった。まじめな活動はそこまで。
 宴会はカラオケで盛り上がり、一段落すると男同士の考えることは同じ。誰が言い出すでもなく、ストリップを見に行こうということになった。聞くとホテルの地下にあるクラブでフロアショーがあるという。
 ロシア人の出演で、料金はたったの千円。そこまで薄利多売に徹しているのは偉い!構造改革の成果だ。ほとんど全員が千円札を握りしめて地下のクラブへGO!宴会の集まりはバラバラだったのに、こういうときは集まりが早いのなんの。
 100人くらい入れるクラブは、奥にステージがあり、向かい合わせのボックス席が20個くらいある。みんなわざわざ奥の方からイスを移動させ、ステージの近くに陣取っている。ちらほら女性もいる。
 オレは、店の人から出演者はひとりだけと聞いていたから、ひとり離れて奥のボックス席に座っていた。これが大正解!
 スポットライトを浴びて出てきたのは、30代もゆうに後半だと思われる白人の女性。顔立ちは小作りで日本人好み。おなかの肉が多少気になるが、音楽に合わせて踊り出したステップはきちんと基礎ができている感じ。
 案の定、ステージで踊るのは衣装をつけたオープニングの部分だけで、衣装を脱いでトップレスになると、踊りながら客席を回り始めた。ほらほら、予想したとおり。オレのすわっている、いちばん奥のボックスに来るころは、下も脱いでオールヌードに!
 向かい合わせでオレの膝に座ると、「チュチュ!」と言って、巨乳を突き出しながらキスしろと言う。こういうときに照れているようでは、日本男子の名が廃る。オッパイだけでなく、身体を軽く抱き上げ、トウモロコシの毛のようなヘアをかき分けてチュッ!やったぜ、スパシーボ!返せ北方領土!わけのわからないことを叫んでVサイン。かぶりつきに座ってる男どもの羨望のまなざしが一斉に注がれる。
 ねっ、遊びなれてる人間はガツガツしないの。欲望は控えめにしたほうが、結局いい思いをできるという教訓でした。(あ、いちばん欲望が強いのはオレだったかな。) 

男はホントにエッチだ。でも、その上を行くエッチだっている。