
MUSIC
2003年は、ライヴについても、それほど多くのライヴに足を運んだわけではないし、また、新譜についても、そこそこの枚数は購入したが、「これ!」というアルバムは数えるほどしかなかったというのが正直なところ。やはり、ここ数年のHM/HRの停滞現象がそのまま影を落としているということなのだろう。というわけで、今回は順不同ということで2003年に印象に残ったものということでのランキングであることをお断りしておく。
BAND
EVANESCENCE
THE DARKNESS
BON JOVI
GOTTHARD
DREAM THEATER
やはり、2003年最大のトピックは、彗星の如くシーンに登場したEVANESCENCE ということになるだろう。現在のアメリカのロック・シーンから、こういったへヴィでメロディアスで、ダークで物憂げな音楽を演奏するバンドが出現すること自体が奇跡的なこと。彼らのデビュー・アルバム「FALLEN」 は、恐らく2003年一番聴いたアルバムではなかろうか。これが音楽シーンがいい方向に変化する前兆であればいいのだけれど。また、それと同時にイギリスにおいても、久々にこれぞブリティッシュHR!とも言うべきTHE DARKNESS が登場したことも、明るいニュースであろう。デビュー・アルバム「PERMISSION TO LAND」 における、いい意味で伝統的なHRの美味しいどころ取りをしたキャッチーな楽曲。一度聴いたら忘れられない、耳について離れなくなるファルセット・ボイス。こういうバンドを待っていたんだよ。そして、もはやベテランの域に達した3バンド。BON JOVI は、アルバムのツマラなさを完全に忘れさせてくれるライヴ・パフォーマンス。GOTTHARD は、これまたライヴにおけるバンドとしてのアンサンブルとスティーヴ・リーの卓越した歌唱力が素晴らしかった。また、DREAM THEATER は、11月に発売されたアルバム「TRAIN OF THOUGHT」 において、"プログレッシヴHM"の最高峰バンドの称号に相応しい緊張感溢れる演奏、大曲揃いの楽曲センスに聴き惚れた。今年4月のバンドにとっては初となる武道館公演にも大いに期待をするところだ。
VOCALIST
JON BON JOVI/BON JOVI
STEVE LEE/GOTTHARD
AMY LEE/ EVANESCENCE
鬼束ちひろ
SYERYL CROW
Angela Aki
1月のライヴにおける、JON BON JOVI のパフォーマーとしての才能には感嘆するしかない。また、ライヴにおける歌唱力という点では、STEEVE LEE の右に出る者はそうそういないのではないだろうか。AMY LEE は、そのアグレッシヴながらも澄んだトーンのVo.が非常に魅力的。昨年は残念ながらチケットが取れずに涙をのんだだけに、1月のライヴではアルバムどおりのVo.を聴かせてくれるのかどうか、非常に興味深い。鬼束ちひろ は毎年恒例ということで(笑)。アルバムの発表はなかったが、珍しく(笑)シングルを立て続けに発表、東京・大阪だけのパフォーマンスで、しかも喉の調子が非常に悪かったのが残念だが(とはいえ、"並み"の歌手以上のVo.は堪能できた)、クラシック・ホールでのライヴ・パフォーマンスという試みも非常に面白かった。あとは、声帯結節からの回復具合が気になるところ。SYERYL CROW は、彼女の音をキチンと聴くようになったのは2003年からなのだが、こんなにもカッコいい"ロック・ボーカリスト"だったとは。あなたに一生付いて行きます(笑)。そして、2003年最大の目玉はAngela Aki との出会いだろう。ダイヤの原石のようなその潜在能力、歌唱力、そして人間性も申し分なく、とことん応援したくなる。恐らく今年頭角を現すミュージシャンだと思うので、その名前だけでも覚えておいてもらいたい。
BRIGHTEST HOPE
EVANESCENCE
THE DARKNESS
MANDO DIAO
BAND部門でも名前の挙がった2バンドに加えて、スウェーデンからの新星、MANDO DIAO も忘れてはならない。デビュー・アルバム「BRING'EM IN」 における、"ガレージ・ロック"だとか何だとかのくだらないカテゴライズはどうでもよく、攻撃性と叙情性を兼ね備えたクールなロックン・ロール・バンド。これで十分。この3バンドにロックの未来を見た、というのは誉めすぎだろうか。
ALBUM
FALLEN/ EVANESCENCE
BRING'EM IN/MANDO DIAO
PERMISSION TO LAND/ THE DARKNESS
TRAIN OF THOUGHT/ DREAM THEATER
4NYC/JORDAN RUDESS
KILL BILL Vol.1/O.S.T.
in a minute all could change/NUCLEAR VALDEZ
WINTER SESSIONS/LANA LANE
上4作品については、BAND部門等で触れたので、残りの4作品についてコメントする。「4NYC」 は、DREAM THEATER のキーボーディストとしての側面とは異なる、彼のクラシック趣味丸出しの心落ち着く作品。「KILL BILL Vol.1」 は、ここであらためて書く必要もないだろうが、映画の各シーンと絶妙にマッチした楽曲群が素晴らしい。これで、"恨み節"も収録してくれていたら文句なしだったのだけど(笑)。「in a minute all could change」 は、恐らく12年ぶりのアルバムなのだけど、ラテン・フレイバー溢れる叙情性はまったく失われることなくバンドの音に継承されていたことに感嘆。「WINTER SESSIONS」 は、冬の夜にワインを飲みながら(って、アルコール止めたけど)ジックリと耳を傾けたい珠玉の楽曲たち。ここに挙げた作品は、一過性のものではなく、長きに渡って聴いていたいと思わせられる作品ばかりだ。
TUNE
私とワルツを/鬼束ちひろ
嵐ヶ丘/鬼束ちひろ
Bring Me To Life/EVANESCENCE
ALBUM部門で挙げたの作品中の楽曲は、楽曲単位というよりも、アルバム全体で評価したい楽曲が多かったので、TUNEについてはやっぱりこういう結果に(笑)。"鬼節"全開の2曲に、彼らがブレイクするきっかけとなった映画「デアデビル」 の挿入歌。いずれも女性Vo.というのが特徴か。
LIVE PERFORMANCE IN JAPAN
いや〜、ホント、ライヴにはほとんど行かなかったからね〜。そういう意味では、歌って踊ってライヴの楽しさを満喫したこの日のライヴを。翌日は身体がガタガタだったもんね。ちなみに、彼らの横浜アリーナ公演は、有料の公開録画(爆)なので、評価の対象外。ま、あのライヴを商品化するにはオーバーダブやVo.の差し替えがが絶対に必要だし、滅多にないいいものを観せてはもらったけどね(苦笑)。
また、鬼束ちひろ(2003.8.19@サントリーホール) は、喉が本調子だったら、もっと凄いことになっていたと思うので、そこが残念。そして、3回観たAngela Aki は、回を重ねるごとに上手くなって、今後の大いなる可能性を感じさせてくれるライヴであったことも特筆しておく。
さて、2004年はどうなることやら。お願いだから、HR/HM系で目の覚めるようなバンド、アルバムが出てきてくれることを切に願う。