方位・方角


旧暦では方位にも十二支が使われていました。下図のように北を子として時計回りに配置したのですが、北東、南東、南西、北西の方角は十二支の中間になってしまうため、それぞれ丑寅(うしとら=艮)、辰巳(たつみ=巽)、未申(ひつじさる=坤)、戌亥(いぬい=乾)のようによぶことにしました。
「暦のはじめの八将軍」といわれるように、旧暦にはまず最初に八将神(8人の神様)が、その年はどちらの方角にいるのかが書かれています。
三嶋暦の最初のページの中央部辺りに「としとくあきの方 とらうの間万よし」とありますが、これは吉神(女神)である歳徳神(としとくじん、さいとくしん)がこの年は寅卯(東北東)の方角にいることになっています。歳徳神のいる方角をあきの方=恵方(えほう)といい、すべてに良い方角となります。
近年、節分が近くなるとコンビニなどで「恵方巻き」とか「まるかぶり寿司」という太巻き寿司が売られます。節分の夜、恵方に向かって太巻き寿司を切らずに、そのままかぶりついて食べきると幸運が舞い込むということです。もともとは関西の風習だったそうですが、業界の商戦にうまく乗せられてしまったようです。

ちなみに平成20年の恵方は南南東でした。来年の平成21年は東北東です。


方位・方角図
鬼門(きもん)

艮(丑寅=北東)を鬼門といい、ここから死者=鬼が出入りするといわれ良くない方角とされてきました。特に家を建てる時、玄関や床の間を鬼門のほうに作ると災いを招く原因になるといわれています。鬼門の正反対の方角である坤(ひつじさる=南西)を裏鬼門(うらきもん)といいこちらも良くない方角とされています。

そうした鬼の出入りを鎮める鬼門除けとして、平安京は都の艮(丑寅=北東)の方角にあたる比叡山に延暦寺(えんりゃくじ)を建てました。その後、江戸幕府も平安京を真似て鬼門にあたる上野に寛永寺(かんえいじ)を建てました。三島でも同じように三島宿や三嶋大社の鬼門除けとして、鬼門にあたる祇園山に祇園社(現、賀茂川神社)を建てました。

桃太郎が鬼が島に鬼の征伐に行ったという昔話はたいていの人が知っていますが、そこにでてくる鬼は虎の縞模様のパンツをはき、頭には角をはやしています。これは鬼門が丑寅の方角ということで丑(牛)の角と寅(虎)の縞模様のパンツということになったのだそうです。
また、家来はサルとキジと犬だったのですがこれも方角が関係しているようです。仏教では西方に極楽浄土があるとされていることから鬼が島は西方だということで、西(酉)を中心に申と戌が選ばれたのだそうです。ただ酉がにわとりでなくキジだったのはどうしてかわからないそうです。

参考: 暦ことば辞典
三島暦と日本の地方暦



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