スバルEK23型 544ccエンジン


EK23型エンジン

20年に渡るレックスの歴史の中で、もっとも長く、もっとも多く搭載されたエンジン。

このエンジンの源は、昭和49年に登場したEK21型358ccエンジン。
それまでの2サイクル方式を捨て、スバル初の軽4サイクルエンジンとして登場したこのエンジンは、レックス5のEK22型・490ccエンジンを経て、後に登場するEK23の母体となる。

EK23を名乗るエンジンが登場したのは、昭和52年5月発売のレックス550から。
同形式ながら排ガス浄化対策の違いもあり、セダンとライトバンでは馬力設定が異なる。ライトバンでは最高馬力の出力点が幾分抑えられ、低速重視型となっていた。
またエンジンルームスペースの高さ制約から、セダン、バン・スイングバックでは補器の取り回しが変わる。

2代目レックスではFF化に伴い、住処を後ろから前へと大移動。
構造面では振動低減の為に採用していたバランスシャフトを2本とし、フリクション低減のためピストン形状を変更、オイルシール改良。圧縮比、カム角度の変更などによりトルク増を実現した。
また設計変更と部品の見直しにより、エンジン重量で約2キログラムの軽量化を果たした。
燃費向上の為キャブレターは新設計のものを採用、アイドリング値も下げるなどしている。
この代ではターボエンジンが登場、このシリーズでは初、スバルの軽としても久々のスポーツモデルの登場である。

3代目のレックスでは従来仕様に加え、3バルブ化した新モデルを追加。
従来型は更なる改良によって10パーセント程度の出力向上を果たした。
馬力表示がグロス値からネット値に変わったのもこの時期。

ターボエンジンは廃止されたものの、1年程後にインジェクション仕様のスーパーチャージャーエンジンが追加された。大きな変更があったのはこれが最後で、このスーパーチャージャーエンジンこそが史上最強のEK23型だったと云えよう。
EK23の終焉は平成元年6月、新型4気筒エンジンEN05型登場により、レックスとの名コンビを解消した。

もっともEK23自体は、4気筒レックス発売後もサンバーシリーズに搭載され続け、平成2年2月の660ccサンバー登場まで生産が続いていた。
上にも書いたとおり生産期間が長く、サンバーシリーズにも共通使用された為、大変バラエティに富んだモデルであり、生産台数も史上最多となっている。(もうEN07に抜かれたかな?)

元ユーザーとしては、現役当時新型であった4気筒660ccのEN07型がうらやましく見えたものであるが、EK23のあのヤカマシくも特徴的なエンジン音はどこか憎めなく、愛すべき存在ではあった。
「名機」と呼ぶにはあまりにも地味な存在であり、知名度も低い(無い?)モデルではあるが、スバルを代表するモデルとしての資格は十分にあるのではないかと思う。


EK23型エンジン 諸元表
年式 昭52 昭56 昭58 昭61 昭61 昭63
車種 セダン バン セダン
コンビ
ターボ セダン
コンビ
3Valve スーパー
チャージャー
機関型式 EK23
種類 水冷4サイクル SOHC
内径×行程 76.0×60.0
総排気量 544cc
圧縮比 8.5 9.5 9.5 8.5 9.5 9,0 8.0
最高出力 31ps
6200rpm
28ps
6000rpm
31ps
6000rpm
41ps
6000rpm
30ps
6000rpm
36ps
7000rpm
55ps
6400rpm
最大トルク 4.2kg-m
3500rpm
4.2kg-m
3500rpm
4.4kg-m
3500rpm
5.9kg-m
3500rpm
4.2kg-m
3500rpm
4.4kg-m
4500rpm
7.4kg-m
4400rpm
表記 グロス ネット
使用燃料 レギュラーガソリン

エンジンの出力表示のうち、ネット表記はグロス表記に比べ10%程度数値が下がる。

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