新「剛力」スバルサンバー
1973年(昭和48年)登場、初代モデルから数えて3代目となるモデル。
基本的な構造、設計思想は旧型を踏襲した発展的なモデルであるが、このモデルからは水冷エンジンを搭載、スライドドアの採用などで使い勝手を改善し、安全対策も強化したオールニューモデル。
外観的にも、丸っこい旧型のイメージを一新し、彫りの深い複雑なデザインのグリルをつけるなどして、'60年代ティストを一新している。
当時の人気力士、貴ノ花(初代)をイメージキャラクターに起用し、「剛力サンバー」というニックネームをつけるなどして、力強さをアピールした。

ここで紹介するカタログは、1974年(昭和49年)発行の、360cc時代後期から末期にかけてモデル。
小変更を受けたモデルで、剛力の頭に「新」という冠が付く。
何が「新」なのかはよく知らない。

(2012.7.22)
このページは、10年以上前のHP開設当初から公開していたページですが、カタログをスキャンし直して、説明文(大した文章じゃないですが・・・)も全面的に書き直して、再製作したものです。

とにかく傑出しています。新剛力サンバー
安定した走りっぷり
急な坂道もグングン
クルッと小回り 3.6m(4輪車中最小)
悪路も快調 等速ジョイント採用


しつこいまでに「剛力」の文字が躍る紙面。
サンバーは伝統的に四輪独立懸架方式を採用し、乗り心地などの面では評価が高かったものの、華奢なイメージが付きまとうのを嫌ったのか(特にトラックモデル)、豪快に走り回る姿と連続するコピーで「たくましさ」を謳っている。

荷台の広さでドンとこい!

軽トラック最長・最大という文字が踊る荷台の紹介。
かつてのサンバーは、低床車が販売の主力であったのだが(初期は低床しかない)、荷台長がとれないという欠点があり、この時期既に平荷台モデルが大勢を占めている。
低床車も残ってはいるものの、ラインナップ紹介に小さな絵で出くるのと、諸元表に記述がある程度で、カタログ内での記述は全くない。
但し、低床車は昭和末期の550cc時代まで残っていたこともあり、少数ながら根強い需要はあったものと思われる。
また、他車に比べて極端に低い荷台を実現できるのは、リアエンジンのサンバーだけという事情もあったのだろう。

以前ヤフオクで、660cc初期モデルの低床車を見たことがあるが、特注扱いで作ってたのかなあ。

ひろーいキャビンも自慢のひとつ

キャビンスペースの紹介ページでは、ゆったりした広さ、豪華さをうたい、「剛力サンバーが優れているのは、積載量や頑丈さだけではありません」とアピール。
ここらあたりの時期から、シートベルトとヘッドレストの装備(助手席を含む)が義務化がされたため、新・剛力では全グレードに装備済み。
数年前まで、廉価グレードでは省略されていたヒーターや、給油口のキーロックも、全グレードに標準装備。
聞いたところによると、カーヒーターの装備はお役所の通達か、業界の申し合わせがあったとか何かで、ある時期から全グレードに装備されるようになったという。
前年に登場したレックスの初期モデルでは、STDにヒーター非装着モデルがあったらしいから、丁度この時期がその切り替え時期であったのであろう。

開口部軽で最大。でっかく稼げる新剛力サンバーライトバン
稼げるライトバンの3大魅力
開口部が思いっきり大型のスライドドア
荷床が低くてでっかい荷室
どこでも止まるフリーストップの一枚はね上げバックドアー


新装備の、大型スライドドア、一枚物の跳ね上げドアーを誇る大きな写真。
サイドの開口部には、軽バン最大という記述が見えるが、後部ドアはライバルの方が大きかったのか、「最大」という文字はなく、写真も少し小さめ。
リアエンジン部の張り出しがあるがために、後部開口部の広さには、どうしても限界がでてくる。
それでも旧型に比べると、エンジン部の張り出しは小さくなっているように見えるし、上下2分割であったドアを、一枚ものにしたことでライトバンとしての使い勝手は改善されている。
ライトバン最上級グレードであるカスタムLでは、電動式ウィンドウォッシャーや、なんとも豪華な室内カーペットが敷き詰められる。


より安全に、より使いやすく

550ccへの規格改正前夜、軽自動車、商用車であっても快適装備や安全装備の充実が必須となり始めた頃。
今日のレベルと比べると遜色があるが、'80年代から'90年代にかけて常識化した装備類がチラホラと出揃いはじめ、とにかく簡素だった旧世代の商用車とはずいぶんイメージが変わっている。
赤色一色だったテールランプは、横長の大型コンビランプに変更。
550ccになってからも、長らく同様のデザインが使われていたこともあり、サンバーのイメージといえばこれが強い。

ハイパワーエンジン・タフな足回り
兄弟車スバルレックスは、1973年(昭和48年)10月限りで2サイクルエンジンを廃止しているが、サンバーは1976年(昭和51年)まで2サイクルエンジンを搭載し続けている。
商用車として、トルクの強い2サイクルエンジンを好む需要が強かったのだろうが、排気量が550ccになってなおこだわり続けたのはスズキのみ。
レックスで初採用され、当初は上級車種にのみ装備されていた「スバルisv」(排気音の低減を図る装置)が、この頃のサンバーには全グレードで標準装備となっている。

タイプもいろいろ。ご主人はどのサンバーを?
上でも触れた、低床トラックのイラストが入る。
低床トラックと、パネルバンは、スタンダートと同等装備でモノグレード扱い。
トラックはスタンダートと、スーパーデラックスの2車種であるが、違いは装備品の相違程度。
中間のデラックスグレードがないのは何故?
ライトバンは同じ2グレード加え、最上級のカスタムLと、右スライドドアーを省略した4ドア車(スタンダード扱い)が加わる。

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