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先輩ママからの提案
自閉症児二人の息子達と夫と雄猫と暮らす中年ママから育児の提案です
17. 母性本能という伝説 〜 子どもを愛せない女性たち

母性本能というもの世界の全女性に平等にあるものなのでしょうか?

私は以前から「母性本能」という言葉にに違和感を感じていました。全女性が平等に母性本能を持っているのならば、この世には子どもの虐待、子捨て、子殺しなどは全く存在しないはずです。しかし、そういう事件は日常的に起こっています。

動物園の動物が出産した後に育児を拒否して、飼育員が赤ちゃんを育てるというニュースをよく見ます。これらの動物の母性本能をどうしてしまったのでしょう?

Yahoo!で「育児放棄 動物園」で検索したら 19,300件のヒットがありました。育児放棄した動物たちの中にはホッキョクグマ、レッサーパンダ、さる、トラなどいろいろな動物がありました。育児放棄をした動物たちは「悪い動物」なのでしょうか?どの動物も、動物園というその生き物にとっては自然ではない環境にいるから育児放棄が起こったのだと思います。もしかしたら、いわゆる「母性本能」が育つのは育児の条件が整っていなければ育たないのではないのでしょうか?

女性の中には、初めから子どもを産んで育てるという意思がない人がいます。私の周りには子どもを産まないと選択した女性たちがいます。、その方々は社会で成功して幸せに生きています。そいう人を憐れんで、結婚して子どもを産めば幸せになるだろうに、という人たちがいます。でも私は彼女たちが正しい選択をしたと思います。子どもを産む意思がない人が結婚して子どもを産んだほうがずっと不幸だと思います。本人にとっても、子どもにとっても。

多くの「母性本能がない女性」たちは子どもが生まれるまで、その事実に気づいていないのだと思います。出産と共に、「母性本能」が湧いてくるのと思っていたのかもしれません。しかし、何か月経っても子どもに愛情が湧かないと、母親は自分が悪いのだと自分を責めてしまいます。世間は母親が子どもを愛せないということを許してくれません。相談する場所もなかなか見つかりません。一人で自分が悪い母親だと悩みます。

育児というのは子どもを愛情を感じている女性にとっても大変なことです。わからないだらけで、睡眠不足で、とても疲れています。それが、子どもを愛せない母親にとってはさらに大きな重圧感になります。ストレスがたまると子どもに当たってしまう母も少なくないと思います。

私は「母性本能」という言葉は差別用語だと思っています。女性はみんな子どもを産むための動物だという意識を押しつけている言葉です。動物園で育児放棄をした白クマのように、人間も条件が整わなければ母性は育たないのです。子どもを愛せない女性たちはいろいろな原因でそうなったのでしょう。自身が母親に愛されなかった。ひどい虐待を受けた。母親になることの大変さを目の当りにした。小さい頃から「お母さんになりたい」という夢がなかった。などなど。いろいろ考えられます。私は二男を出産したあと、マタニティーブルーになって彼をもてあましたことがありました。

「母性本能」という言葉はもう廃止してほしいです。これからは女性は母親になるか、ならないかを自由に選択できる世界になってほしいです。また、子どもを産んでしまってから愛せないと気付いた女性には子どもを安心して託せる場所を整えてほしいです。子どもは社会の宝です。

子どもを愛せないお母さんは悪い人ではない。地球に生まれた目的が出産育児をすれためではなかっただけなのでしょう。

子どもを愛せなくて悩んでいるお母さんがたくさんいます。まわりの理解で母親も子どもも幸せになる社会にしましょう。

また、子どもを愛せないお母さん、心のケアを受けてください。心が傷ついているあなたは正しい判断は難しいと思います。お子さんの幸せのために。


平成21年09月20日