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社会福祉の役割

(社会福祉の役割とは)


 社会福祉の役割は、社会生活を送る上での安全網であり、社会の基礎構造の一つです。

私たちが平均的な日常生活を維持するうえで、必要不可欠な援助制度ということができます。

このページでは、社会福祉の役割を利用者の視点から考えていきます。
社会福祉とは何か
 「社会福祉とは何か」という問いについては、色々な答えが考えられます。

ここでは、社会福祉を「社会生活が自助努力だけでは適切に維持されえない状況になったとき、あるいはそうなることが予想されるときに、自立生活の維持・

支援を目的に提供される様々な社会的生活支援サービスの一つ」と捉えることにします。

社会福祉についてのこのような捉え方は、現代の文明社会における生活形態を前提としています。

けれども、社会の中での在り方や機能の違いを別にすれば、社会福祉は人間社会の成立時から存在しており、途切れることなく受け継がれてきた活動や施策だということも出来ます。

ここから、社会福祉はそれぞれの時代や社会のあり方を反映して変化する歴史的で社会的な存在といえます。

このことに関して、アメリカの社会学者ウイレンスキーと心理学者ルボーが面白い説を展開しています。

彼らの共著「産業社会と社会福祉」(1958年)によると、社会福祉は生活の基礎をなす家族や市場(経済)が、順当に機能していないときには拡大するが、

家族や市場が順当に機能しているときには縮小し、背景に引き下がるという「残余的社会福祉(レジデュアルな福祉)」から、家族や市場の状態によらず

社会にとってなくてはならない活動として制度化された「制度的社会福祉(インスティテューショナルな福祉)」に発展していくとされています。

このようなウイレンスキーとルボーの考え方は、急成長を続けて世界の経済市場をリードしていた当時のアメリカ社会を前提にしていますが、

現代の日本においても当てはまる部分があって、参考になります。

また、古代社会においても、経済・市場といった部分を血縁関係や、地域における生活共同体(地域社会)に置き換えて考えると、ウイレンスキーとルポーの説があてはまります。

これらのことから、社会福祉はもともとはお互いに生活を支え合う家族や地域社会が、順調に機能しない時期や状況に応じて登場していましたが、

社会の発展とともに日常的で、なお且つ人びとの生活にとって不可欠な制度として位置づけられるようになった、自立生活支援のための社会的な組織活動と考えることができます。
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社会の変化と社会福祉

 私たちが社会福祉を必要とするようになるには、家族、市場の状況に加えて、心身の状態が影響しますが、先ずは現代における社会の変化という側面から、社会福祉が制度として発展していった背景について考えていきます。


近年の社会変化に大きな影響を与えているものは、なんといっても少子高齢化に伴う人口構造の変化です。

(2006年の合計特殊出生率)
日本は1.32人、これは先進諸国では韓国の1.08人イタリアの1.32人に次いで低い数値です。

(2007年の合計特殊出生率)
 日本は1.34人、これは先進諸国では韓国の1.26人イタリアの1.32人に次いで低い数値です。

〔合計特殊出生率〕
 出生可能とされる15歳から49歳までの女性の年齢別出生率を合計したもので、1人の女性が一生の間に生む子どもの数の指標となっています。
             
人口を維持するためには2.08以上の出生率が必要とされています。



(高齢化率〈65歳以上の人の割合〉)
 2005年度で20.1%、2006年度で20.8%、2007年にはついに21%を超える超高齢社会となり、こちらは世界最高です。

寿命が長くなるのは喜ばしいことに違いありませんが、高齢にはどうしても心身の機能の低下や障害が伴いがちです。



(家族構造の変化)
 かつては当たり前だった三世代家族が減少し、核家族が増大しているうえに、高齢の単身者や非婚女性の単身者が増加する傾向にあります。

さらには一家族当たりの子供の数も二人に届きません。今日、介護保険制度や地域における子育て支援サービスが必要とされる背景には、このような顕著な人口構造の変化があります。



(人口の流動化)
 大都市に半数以上の人口が集中する一方で、居住地域からも親族からも援助を得られない、孤立して生活する地方出身者が普通になっています。

そこではかつての地域社会(地域共同体)では当たり前だった、助け合いのネットワーク機能が働いていません。

地方では逆に人口が減少して過疎化が進み、高齢者のみの世帯が増加を続けています。

子どもの虐待や高齢者の孤独死の増加には、このような要因が絡んでいます。



(市場構造の変化)
 多くの地方都市では、中心地のドーナツ化現象(中心地の居住人口減少)と重なりあいながら店舗の郊外化、大型化が進んでいます。

身近にあった小売りの魚屋、八百屋、米屋、小物問屋、駄菓子屋など地域の生活に直結していた小店舗が無くなり、車を運転できない高齢者や障害者の生活を、より一層不便なものにしています。
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福祉ニーズと社会福祉
(福祉ニーズ)
 社会福祉の用語の中に福祉ニーズという言葉があります。福祉ニーズというのは定義づけが難しく、一言ではいえませんが、社会福祉が働きかける客体、社会福祉の対象、社会福祉の必要性といった意味合いになります。



(福祉ニーズとは)
 社会福祉が働きかける対象は、普通には子供、障害者、高齢者、一人親家族などのいわゆる社会的弱者になります。

けれども、社会福祉を必要としているのは子供、障害者、高齢者、一人親家族の総てではなく、それらの一部の人たちです。

そのような社会福祉を必要としている人々と、そうでない人々とを区別するのが福祉ニーズです。

子供、障害者、高齢者、一人親家族のうち、福祉ニーズをかかえる子供、障害者、高齢者、一人親家族が社会福祉の働きかける対象、客体ということができます。



(福祉ニーズの内容)
 福祉ニーズは簡単にいいますと、私たちの生活上に起こった問題の解決・軽減において支援を必要とするニーズ(社会的生活支援ニーズ)のうち、社会福祉の施策や援助によって解決・軽減することのできるニーズということが出来ます。

 また、社会的生活支援ニーズの内、保健医療にかかわる施策や援助で対応すべきものは「保険医療ニーズ」となります。
  
私たちが日常生活を維持していくためには、衣食住に代表される生活必需品と養育、教育、医療、介護、レクリエーションなどの無償労働が必要になります。

通常は、このような生活手段(生活必需品や無償労働)は、家族のだれかが提供する家事労働によるか、家族のだれかが働いて得た賃金・売り上げなどの所得によって社会市場から購買することでまかなわれています。

 しかし、賃金が安い、リストラ等による失業、高齢や障害による就労困難といった事態になりますと、所得が不足し、生活手段が手に入らなくなったり、質が悪くなったりします。

 また、これに親族の疾病や障害、認知症といった事態が重なることもあります。

こういう状況になりますと、私たちは独力では生活を維持できない事態に陥ります。

つまり、日常的に充足されるべき生活ニーズが、充足不能の状態や不十分な充足状態に陥ってしまうわけです。

こういった場合、生活の充足に他人や社会的なサービス支援を必要とする社会的生活支援ニーズが発生します。

この状況に対応する施策が、社会的生活支援サービスです。そして社会生活支援サービスのうち、社会福祉が対応している部分が社会福祉援助となります。
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社会福祉援助のタイプ
(社会福祉援助の分類)
 こういった社会的生活支援ニーズに対応する社会福祉援助は、予防的援助、回復的援助、支柱的援助、全制的援助の4つに分類することができます。

予防的援助は生活ニーズの発生および、拡大を防ぐように予防的に対応する援助です。

回復的援助は短期間、一時的に提供される援助で、これによって生活支援ニーズを解消し、生活を元の形に回復させることを目的としています。

支柱的援助は生活支援ニーズを軽減したり緩和したりするために、長期にわたって提供される援助で、一定の援助があれば、ほぼ生活を維持できるという場合に提供されます。

最後の全制的援助は生活の全体を支える援助です。こういった社会福祉援助は社会福祉事業として提供されます。

〔社会福祉事業〕
 社会福祉援助のうち重要性が高く、「社会福祉法」において規定されている「第一種社会福祉事業」と「第二種社会福祉事業」をいいます。



(社会福祉のあり方)
 上記の様に、社会福祉の役割は現代社会にとって必要不可欠ということが出来ます。

また、社会福祉の役割は安全網というだけではなく、新たな価値を生み出すことも含まれます。

例えば訪問介護員や盲導犬育成事業など、ボランティアを起源とする社会福祉事業があります。

これらから、社会福祉の役割には人と人とを結びつけ、互いに支えあうための指針となることも含まれています。
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〔社会福祉の役割◇ミニ用語集〕
高齢化率) 
 65歳以上の高齢者人口が総人口に占める割合をいいます。

一般に、高齢化率が7%を超えた社会を「高齢化社会」、
      高齢化率が14%を超えた社会を「高齢社会」、
      高齢化率が21%を超えた社会を「超高齢社会」と呼んでいます。

日本は1970(昭和45)年に高齢化社会に、1994(平成6年)に高齢社会となり、2007年の高齢化率はついに21%となり、超高齢社会となりました。



第1種社会福祉事業
 利用者への影響が大きいため、経営安定を通じた利用者の保護の必要性が高い事業(主として入所施設サービス)です。

経営主体は国・地方自治体及び社会福祉法人が原則で、第1種社会福祉事業を経営しようとするときは、都道府県知事等の認可を受ける必要がなります。

〔主な第1種社会福祉事業〕
母子福祉施設:救護施設、乳児院、母子生活支援施設

児童福祉施設:児童養護施設、知的障害児施設、知的障害児通園施設、盲ろうあ児施設、肢体不自由児施設、重症心身障害児施設、児童自立支援施

老人福祉施設:養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム

身体障害者福祉施設:身体障害者更生施設、身体障害者療護施設、身体障害者福祉ホーム、身体障害者授産施設

知的障害者福祉施設:知的障害者更生施設、知的障害者授産施設、知的障害者福祉ホーム、知的障害者通勤寮

寡婦福祉施設:婦人保護施設、授産施設等



第2種社会福祉事業
 比較的利用者への影響が小さいため、公的規制の必要性が低い事業(主として在宅サービス)です。

経営主体に制限はなく、誰でも都道府県知事に届出をすることにより事業経営が可能となります。

〔主な第2社社会福祉事業〕
児童福祉事業:相談事業、児童居宅介護等事業、児童デイサービス事業、児童短期入所事業、障害児相談支援事業、児童自立生活援助事業、助産施設、保育所、児童厚生施設

老人福祉事業:老人居宅介護等事業、老人デイサービス事業、老人短期入所事業、老人短期入所施設、老人介護支援センター

身体障害者福祉事業:身体障害者居宅介護等事業、身体障害者デイサービス事業、身体障害者短期入所事業、身体障害者相談支援事業、身体障害者生活訓練等事業、身体障害者福祉センター、手話通訳事業

知的障害者福祉事業:知的障害者居宅介護等事業、知的障害者デイサービス事業、知的障害者短期入所事業、知的障害者地域生活援助事業

精神障害者福祉事業:精神障害者社会復帰施設、精神障害者居宅生活支接事業

その他の事業:介助犬訓練事業、補装具製作施設、盲導犬訓練施設等
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