オルフェウス
Orpheus

ギリシャ神話のオルフェウスは、吟遊詩人。竪琴の名手です。
♪吟遊詩人オルフェウス♪
 ギリシャ神話より  トラキア王オイアグロスと音楽の女神ムーサの1人、カリオペの間にはオルフ ェウスという子がいました。  アポロンは楽才に恵まれたオルフェウスに竪琴を与えました。この琴は、ヘル メスが亀の甲羅に7本の糸を張って作った竪琴です。  やがてオルフェウスはギリシアで最も優れた吟遊詩人となり、ひとたび竪琴を 鳴らすと動物達は聞き惚れ、嵐や津波も鎮むという素晴らしい琴を奏でました。 オルフェウスはイアソン率いるアルゴ船探検隊にも加わり、船の行く手を阻む嵐 を竪琴の音色で鎮め、シチリア島の船員を惑わす美しい声の魔物セイレーンの魔 力を打ち破りました。  オルフェウスは木の精霊エウリディケという恋人がいました。しかしエウリデ ィケは毒蛇に噛まれて死んでしまいました。オルフェウスは悲しみ、そして恋人 を取り戻しに冥界へ行くことを決心しました。  三途の川の渡し守カローンという老人は、三途の川の渡し賃として、死者から 1オボロスの銅銭を受け取って冥界に渡していました。銅銭を持っていない死者 はなかなか河を渡してもらえず、ずっとこの世と冥界の間をさまよっていなくて はなりません。時々その死者がこの世に出てきてしまうのです。オルフェウスは カローンに行き冥界へ渡してくれるように頼みましたが、カローンは生きている 者は渡せないと言って舟に乗せませんでした。そこでオルペウスは竪琴を弾き始 めました。カローンは竪琴の音色の虜となって聴き入ってしまい、渡し守の仕事 をほったらかしてぼんやりしていました。オルペウスはその間に空いている舟を 見つけて、自分で漕いで冥界に渡りました。  そして、続いて地獄の番犬ケルベロスをも竪琴を奏でて虜にし、通り次々と冥 界の関門を通り抜けました。  この世で初めて親族殺しをしたイクシオーンは、火炎車にくくり付けられて未 来永劫引きずり回わされていましたが、オルフェウスの竪琴の音が聞こえると、 火炎車は炎を消して止まりました。  神々の秘密を漏らしたタンタロスは、あごまで地獄の水に浸けられる刑を受け ていました。その水を飲もうすると、その水は引いてしまい、彼は渇きに永遠に 苦しみ続けていました。オルフェウスの竪琴の音を聴いたタンタロスはのどの渇 きを忘れてしまいました。  シーシュポスは神々に刑罰を与えられ、山の頂上まで休みなく岩をころがして 運んでいました。山頂まで達すると、岩は重さでいつも転がり落ちてしまうので す。オルフェウスが竪琴を奏でると、この岩は止まりました。  そしてついに、死の神冥王ハーデスのもとにたどりつき、エウリディケを地上 に返して欲しいと願い出ました。そして、オルフェウスは手に持った竪琴を奏で はじめると、ハーデスの恐ろしい側近達も竪琴に聴き惚れてしまい、ハーデスに エウリディケを返してあげたらどうかと進言しました。そして、ハーデスもその 美しい竪琴の音色の虜となり、条件付きでエウリディケを地上に連れて戻ること を許しました。その条件とはオルフェウスが地上までは決して振り向いてはいけ ないことでした。  喜んだオルフェウスは恋人とともに地上を目指しましたが、オルフェウスは後 があまりにも静かで、エウリディケがいるのか不安になって思わず後ろを振り向 いてしまいました。するとエウリディケは冥界に引き戻されてしまいました。  悲しんだオルフェウスは、竪琴を持って眠らず食わずで川岸や野山をさ迷い歩 き、恋人を想い続けて竪琴を奏で続けました。  ある時オルフェウスが竪琴を奏でていると、酒の神デュオニソスの祭りで酒を 飲んでいたニンフ達がオルフェウスの気を引こうとしました。しかし、まったく 自分達の美しさに興味を示さないオルフェウスに逆恨みして彼を殺してしまいま した。そして手足を引き裂き、頭と竪琴をヘブロス川に投げ込みました。  ムーサの女神(記憶の女神)達はバラバラにされたオルフェウスの体を集めて レイベトラに葬りました。  大神ゼウスはオルフェウスの竪琴を拾って、天に上げて星座にしました。  オルフェウスの持っていた竪琴は、夏の星座、琴座です。

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