住宅借入金等特別税額控除の創設(個人住民税関係)

三位一体改革の一環として、平成19年分以降、下記のように所得税から個人住民税へ税源移譲が行われることとなりました。

所得税及び住民税の税率の変更

平成19年度税源移譲による税率の変更

上記のように所得税については税率の刻みを増やし、最低税率の5%から最高40%とし、個人住民税については一律10%とされました。平成19年分以降の所得税・個人住民税から適用。(分離課税が適用される所得以外の総合課税の税率。)

この結果、多くの方は所得税は減税となるが、個人住民税は増税となることが想定されます。


課税総所得の金額が150万円の場合であれば、改正前所得税の税額が15万円、住民税の税額が7,5万円、合計22,5万円。
 改正後所得税の税額が7,5万円、住民税の税額が15万円、合計22,5万円となり、このケースでは増減なしという事になります。
 (課税総所得=総合課税の所得金額の合計額から所得控除の金額を控除した金額)

●所得金額の合計から差引く所得控除の金額に差異があるため、所得税と住民税の課税所得が同額ということはなく、単純な計算例としております。

●また、三位一体改革による税源移譲は所得控除の金額の差異によっても影響が生じます。
このための調整措置が別途講じられております。

調整控除額 人的控除調整措置(住民税における改正事項)はこちらから

住宅借入金等特別控除への影響

そして、この負担割合の変動の影響を受け、「住宅借入金等特別控除適用者」の方のうち一部の方は、住宅借入金等特別控除の額が所得税で全額控除できなくなることが生じます。

上記の課税所得の金額で、仮に「住宅借入金等特別控除の金額」が10万円の場合
改正前の所得税・住民税の負担額改正後の所得税・住民税の負担額増減
所得税 15万円−10万円=5万円所得税 7,5万円−10万円=0円減少 5万円
住民税 7,5万円住民税 15万円増加 7,5万円
改正前合計 12.5万円改正後合計 15万円増加 2.5万円

住宅借入金等特別控除の制度は所得税固有の税額控除制度であります。

このように「三位一体改革による税源移譲」が結果として減税効果を縮減してしまうこととなるため、標題の制度(個人住民税から控除する制度)が創設されることとなりました。

これまで、住宅借入金等特別控除は国税(所得税)のみの制度で、個人住民税にはありませんでした。ただし、税源移譲により控除不足を生じる方の救済ですので、同様な制度を個人住民税に新設した訳ではありません。

住宅借入金特別控除額に控除不足額が生じた場合、その控除残高を翌年度分の個人住民税から控除するという制度です。


住宅借入金等特別控除控除不足額の計算方法

その年分の住宅借入金等特別控除額とその年分の所得税額(税源移譲前の税率適用)
上記のうちいずれか少ない方の金額
その年分の所得税額(税源移譲後の税率適用)=翌年度分の個人住民税で控除される金額

(関連項目)注)平成11年から平成18年までに入居開始の者に限り、平成20年度から平成28年度までの住民税に適用されます。

(所得税)住宅借入金等特別控除(削除済)
 (住民税)住宅借入金等特別税額控除申告書作成用シート (確定申告書を提出しない納税者用)
 (住民税)住宅借入金等特別税額控除申告書作成用シート (確定申告書を提出する納税者用)

手続き

一定の申請書「住民税減額申請書」を提出することにより、翌年度分住民税から適用。
 提出先 所得税の確定申告書を提出される方は所轄の税務署に、(税務署を経由して提出できるという意味です。 当該様式はあくまで住民税に係る申告書です。)給与所得者など年調適用者の方は居住する市区町村へ

様式等 (一部市区町村ではWeb上で様式を公開している模様です。)

下記に
所得税の確定申告書を提出する納税者用
給与収入のみを有しており確定申告を提出しない納税者用
参考に、平成19年分 給与所得の源泉徴収票の順で掲載しております。

この様式は表計算ソフト(エクセル)にて作成しております。記入しております数字等は仮定のもです。

様式改訂
適用2年目である平成21年度分(所得税では平成20年分)は様式改訂が行われていますが、未掲載であります。

住宅借入金等特別税額控除申告書(所得税の確定申告書を提出する納税者用)

確定申告をする者の住宅借入金等特別税額控除申告書

住宅借入金等特別税額控除申告書(給与収入のみを有しており確定申告を提出しない納税者用)

給与所得者の住宅借入金等特別税額控除申告書

この制度創設により、給与所得者の方の「源泉徴収票」にも改正が加えられました。

平成19年分 給与所得の源泉徴収票解説

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最終更新 平成19年12月

地方税